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11.主の正体
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「旦那様、今夜はアルヤ様にきっちり話していただきますからね! もう! 信じられない! これだから男の人って!」
帰ってきたエーギルに対し、ぷりぷりと怒ったドリスの言葉によって、食事の時間にアルヤたちは話をすることになった。ちなみ今までは、エーギルが尋ねてくるままに好きな食べ物や好みのドレスの装飾品の話をしたりしていたので、会話をしてなかったというわけではない。
大きくもない食卓を挟んで座り、食事が運ばれてくる前にエーギルは困惑顔をアルヤに向けた。ドリスも給仕の仕事があるため、今食堂にはエーギルとアルヤのふたりきりだ。
「貴女に話していないことがあると、ドリスに怒られたが……何か俺は話さねばならないことがあっただろうか? 貴女は何も聞いてこないから……」
エーギルはわかっていない様子である。その彼にアルヤは驚く。
「わたくしから聞いてもよろしいんですか?」
「当たり前だろう」
「エーギル様は話されるそぶりも、聞いて欲しいというそぶりもされないので、わたくしてっきり……」
聞いてはいけないものなのだと勘違いしていた。そんな彼女の言葉に、エーギルの顔色が変わる。
「……待ってくれ、ということは聞きたいことがあったのか?」
「どうしても確認しておきたいということではないのですが、不思議なことはいくつか……」
「なんだ、なんでも聞いて欲しい」
尋ねなかったのがばかばかしいくらいに、なんでも答えてくれそうな姿勢である。
(今までのお客様と同じように接したりなんかしてはいけないのだわ)
身請けされてなお、エーギルを今までの客と同じように測り、対応していた自分に気づいてアルヤは自身に呆れる。もちろん、彼女は身請けされただけの身分だ。エーギルの厚意にのみ縋って生きる分、娼婦でいた頃よりも彼の顔色を窺わねばならないシーンはいくらでもあろう。だが、彼は今までの『客』とは違うのだ。
「どこから聞いたらいいのか……ここはエーギル様の別荘ですか?」
「いや、ここ以外に俺の住まいはない。裕福なわけではないからな」
エーギルの回答に、アルヤは首を傾げた。それではつじつまが合わない。
「どうした?」
「御気分を害されたらお答えいただかなくてもいいのですが……」
「なんでも答えるから聞いてくれ」
前置きをするアルヤに、前のめりにエーギルは言う。その態度にアルヤは思わず目元が緩んだ。
「では。わたくしの身代金は、どこから捻出されたのですか? 予約を飛ばしたお金も……」
裕福でなく、家もここしかないという。ならば、予約を二日連続で割り込むような荒業に加え、娼婦の稼ぎごときでは一生かかっても支払いきれないほどの金額を、一体どうやって払うことができたのか。しかも、娼館の店主が――稼ぎ頭に抜けられて不満そうではあったものの――ごねることもできないほどに完璧に正式な身請けの許可をもぎとってきて、エーギルはアルヤを身請けしている。それが不思議でたまらない。
「ああ。それは……俺の」
説明しかけて、はた、とエーギルが止まる。
「すまない。アルヤ。俺は、正式に貴女に名乗ってすらいなかったのだな」
「ふふ、そうですわね。でもわたくしにはエーギル様のお名前をわたくしが呼べるってことしか重要ではありませんもの」
厳密に言えば、この先ずっと彼を頼りに生きていくのであれば、エーギルがどの程度の地位にいて、どんな仕事をしており、アルヤがどういう立ち位置にいるべきなのかを把握すべきだろう。いつもの客ならば、今後もアルヤの元に通わせるためにそれとなく調べたりしていたものだが、今回に限ってアルヤはなぜだかそういったことをしていない。客の嫌がることはしないでおこうといういつも通りの行動をしていたにもかかわらずである。
それではまるで、恋した女が『あなたさえいればいい』と言っているようではないか。
「……貴女はまたそういうことを……。いや、すまない。これは俺が悪かった」
ぐっと眉間に皺を寄せたエーギルがいずまいを正してアルヤを見据える。
「俺は、エーギル・エドフェルトという」
「エドフェルト……」
ファミリーネームを聞いたアルヤは、その瞬間に察した。エーギルという名は伝わっておらずとも、エドフェルトという姓は彼女にとって忘れられない名前だ。
(まさか、エーギル様が)
きゅうっと詰まった胸のうちをおくびにも出さずに、アルヤは目を細めた。
「エーギル様は、先の大戦の英雄様でいらしたのですね」
「知っていたか……」
笑みを作って、アルヤは頷く。
「身一つでセウラーヴァ国の先陣を切り、セウラーヴァ王宮制圧に尽力されたと聞いています」
「ああ」
数年前まで、隣国のセウラーヴァとこのタッサ国は戦争をしていた。長く続いた戦いで、タッサの旗色は芳しくなかったのだが、その戦況をひっくり返し、セウラーヴァ王を屠ってタッサに勝利をもたらしたのが英雄エドフェルトである。戦の神がごとく活躍に、その名を知らぬ者はいないほどだ。だが、終戦後、その英雄の噂はぱったりと途絶えている。まさかエーギルがその英雄エドフェルトだったとは。
「俺はもともとただ平民の騎士として叙勲を受けていただけだったが、その功績でエドフェルトの姓と男爵位、それからこの屋敷を賜った」
「そうだったのですね」
ここまでの話で、アルヤは大方の察しがつく。功績をあげた当初、エーギルは一介の騎士だったとはいえ、国に勝利をもたらした彼に対する褒美が男爵位とこの小さな屋敷が本邸だというのは少なすぎる。ならばきっと、多額の報奨金を貰い受けているのだろう。
(タッサ王はずいぶんと大盤振る舞いをされたのね。わたくしの身代金をまかなえるほどの報奨金を出すなんて)
アルヤがそう考えたところで、エーギルが少し言いにくそうにする。
「実を言えば、貴女の身請けに関しては、俺は金を払っていないんだ」
「と言いますと?」
「俺は今まで褒美を断っていてな。男爵位とこの屋敷だけで充分だと王に言ってたんだが……」
それは報奨金すら受け取っていなかったということであろう。だが、タッサ王からはずっと褒美をもっととらせたいと言われていたに違いない。戦況をひっくり返せるほどの力を持つ騎士が、たかだか屋敷と男爵位でこの国に縛りつけられるとは到底思えない。反乱を起こされてはたまらないから、王としてはエーギルが国に反旗を翻さないだけの恩を売りたいのが本音だろう。
「まあ。それでは」
「褒賞として貴女を望んだ」
国に勝利をもたらした男が、ただ一人の娼婦を望む。莫大な金の代わりとするほどに価値があるのかどうかは別として、褒賞を受け取るということは、王に反旗を翻すことはないと誓いを立てるようなものだ。もちろん、彼は元より戦争を起こすつもりなどないだろうが、アルヤを受け取ったとはそういうことである。そんな誓いと引き換えにして、アルヤは彼に迎え入れられているのだ。
いや、そもそもこの身請けの許可が、王の勅命であることをアルヤは元から知っていた。彼女がいた娼館は国営である。王の勅書があったからこそ、娼館の主も渋々ながら稼ぎ頭のアルヤを見送らざるを得なかったのだ。彼女の身請けがああもすんなりと決まったのも、エーギルの事情あってこそだろう。
(どうして……)
それらのエーギルの事情に思い至った途端に、アルヤの肌にぶわっと鳥肌がたつ。
元より、巨額を投じてアルヤを身請けしたと思っていた。金持ちで高位の貴族だとアルヤが思いこんだのは、彼にとって身請けがさほど悩むべき金額ではないと思いたかったのかもしれない。
(落ち着かないわ)
とくとくと胸が鳴って、うるさい。それはエーギルと出会ってから何度も感じた、心地良い鼓動だ。
(わたくしを身請けしてくださったのは、どうして? ううん、それよりも)
「……わたくしを迎え入れてくださり、ありがとうございます」
「いや。それは俺のセリフだ。俺の元に来てくれて感謝する、アルヤ」
目元を緩めたエーギルが、アルヤに告げる。その柔らかい笑みに、アルヤがまたも胸がきゅうっとなる。
(どうやって返していけばいいのかしら)
この嬉しい気持ちを、アルヤはまだどう伝えていいかわからない。ただ、感謝するのは自分のほうなのだと、エーギルに首を振る。夕食が運ばれてきたのはちょうどその時だった。こうして、エーギルの正体がわかり、アルヤはエドフェルト男爵家に迎え入れられたのだった。
帰ってきたエーギルに対し、ぷりぷりと怒ったドリスの言葉によって、食事の時間にアルヤたちは話をすることになった。ちなみ今までは、エーギルが尋ねてくるままに好きな食べ物や好みのドレスの装飾品の話をしたりしていたので、会話をしてなかったというわけではない。
大きくもない食卓を挟んで座り、食事が運ばれてくる前にエーギルは困惑顔をアルヤに向けた。ドリスも給仕の仕事があるため、今食堂にはエーギルとアルヤのふたりきりだ。
「貴女に話していないことがあると、ドリスに怒られたが……何か俺は話さねばならないことがあっただろうか? 貴女は何も聞いてこないから……」
エーギルはわかっていない様子である。その彼にアルヤは驚く。
「わたくしから聞いてもよろしいんですか?」
「当たり前だろう」
「エーギル様は話されるそぶりも、聞いて欲しいというそぶりもされないので、わたくしてっきり……」
聞いてはいけないものなのだと勘違いしていた。そんな彼女の言葉に、エーギルの顔色が変わる。
「……待ってくれ、ということは聞きたいことがあったのか?」
「どうしても確認しておきたいということではないのですが、不思議なことはいくつか……」
「なんだ、なんでも聞いて欲しい」
尋ねなかったのがばかばかしいくらいに、なんでも答えてくれそうな姿勢である。
(今までのお客様と同じように接したりなんかしてはいけないのだわ)
身請けされてなお、エーギルを今までの客と同じように測り、対応していた自分に気づいてアルヤは自身に呆れる。もちろん、彼女は身請けされただけの身分だ。エーギルの厚意にのみ縋って生きる分、娼婦でいた頃よりも彼の顔色を窺わねばならないシーンはいくらでもあろう。だが、彼は今までの『客』とは違うのだ。
「どこから聞いたらいいのか……ここはエーギル様の別荘ですか?」
「いや、ここ以外に俺の住まいはない。裕福なわけではないからな」
エーギルの回答に、アルヤは首を傾げた。それではつじつまが合わない。
「どうした?」
「御気分を害されたらお答えいただかなくてもいいのですが……」
「なんでも答えるから聞いてくれ」
前置きをするアルヤに、前のめりにエーギルは言う。その態度にアルヤは思わず目元が緩んだ。
「では。わたくしの身代金は、どこから捻出されたのですか? 予約を飛ばしたお金も……」
裕福でなく、家もここしかないという。ならば、予約を二日連続で割り込むような荒業に加え、娼婦の稼ぎごときでは一生かかっても支払いきれないほどの金額を、一体どうやって払うことができたのか。しかも、娼館の店主が――稼ぎ頭に抜けられて不満そうではあったものの――ごねることもできないほどに完璧に正式な身請けの許可をもぎとってきて、エーギルはアルヤを身請けしている。それが不思議でたまらない。
「ああ。それは……俺の」
説明しかけて、はた、とエーギルが止まる。
「すまない。アルヤ。俺は、正式に貴女に名乗ってすらいなかったのだな」
「ふふ、そうですわね。でもわたくしにはエーギル様のお名前をわたくしが呼べるってことしか重要ではありませんもの」
厳密に言えば、この先ずっと彼を頼りに生きていくのであれば、エーギルがどの程度の地位にいて、どんな仕事をしており、アルヤがどういう立ち位置にいるべきなのかを把握すべきだろう。いつもの客ならば、今後もアルヤの元に通わせるためにそれとなく調べたりしていたものだが、今回に限ってアルヤはなぜだかそういったことをしていない。客の嫌がることはしないでおこうといういつも通りの行動をしていたにもかかわらずである。
それではまるで、恋した女が『あなたさえいればいい』と言っているようではないか。
「……貴女はまたそういうことを……。いや、すまない。これは俺が悪かった」
ぐっと眉間に皺を寄せたエーギルがいずまいを正してアルヤを見据える。
「俺は、エーギル・エドフェルトという」
「エドフェルト……」
ファミリーネームを聞いたアルヤは、その瞬間に察した。エーギルという名は伝わっておらずとも、エドフェルトという姓は彼女にとって忘れられない名前だ。
(まさか、エーギル様が)
きゅうっと詰まった胸のうちをおくびにも出さずに、アルヤは目を細めた。
「エーギル様は、先の大戦の英雄様でいらしたのですね」
「知っていたか……」
笑みを作って、アルヤは頷く。
「身一つでセウラーヴァ国の先陣を切り、セウラーヴァ王宮制圧に尽力されたと聞いています」
「ああ」
数年前まで、隣国のセウラーヴァとこのタッサ国は戦争をしていた。長く続いた戦いで、タッサの旗色は芳しくなかったのだが、その戦況をひっくり返し、セウラーヴァ王を屠ってタッサに勝利をもたらしたのが英雄エドフェルトである。戦の神がごとく活躍に、その名を知らぬ者はいないほどだ。だが、終戦後、その英雄の噂はぱったりと途絶えている。まさかエーギルがその英雄エドフェルトだったとは。
「俺はもともとただ平民の騎士として叙勲を受けていただけだったが、その功績でエドフェルトの姓と男爵位、それからこの屋敷を賜った」
「そうだったのですね」
ここまでの話で、アルヤは大方の察しがつく。功績をあげた当初、エーギルは一介の騎士だったとはいえ、国に勝利をもたらした彼に対する褒美が男爵位とこの小さな屋敷が本邸だというのは少なすぎる。ならばきっと、多額の報奨金を貰い受けているのだろう。
(タッサ王はずいぶんと大盤振る舞いをされたのね。わたくしの身代金をまかなえるほどの報奨金を出すなんて)
アルヤがそう考えたところで、エーギルが少し言いにくそうにする。
「実を言えば、貴女の身請けに関しては、俺は金を払っていないんだ」
「と言いますと?」
「俺は今まで褒美を断っていてな。男爵位とこの屋敷だけで充分だと王に言ってたんだが……」
それは報奨金すら受け取っていなかったということであろう。だが、タッサ王からはずっと褒美をもっととらせたいと言われていたに違いない。戦況をひっくり返せるほどの力を持つ騎士が、たかだか屋敷と男爵位でこの国に縛りつけられるとは到底思えない。反乱を起こされてはたまらないから、王としてはエーギルが国に反旗を翻さないだけの恩を売りたいのが本音だろう。
「まあ。それでは」
「褒賞として貴女を望んだ」
国に勝利をもたらした男が、ただ一人の娼婦を望む。莫大な金の代わりとするほどに価値があるのかどうかは別として、褒賞を受け取るということは、王に反旗を翻すことはないと誓いを立てるようなものだ。もちろん、彼は元より戦争を起こすつもりなどないだろうが、アルヤを受け取ったとはそういうことである。そんな誓いと引き換えにして、アルヤは彼に迎え入れられているのだ。
いや、そもそもこの身請けの許可が、王の勅命であることをアルヤは元から知っていた。彼女がいた娼館は国営である。王の勅書があったからこそ、娼館の主も渋々ながら稼ぎ頭のアルヤを見送らざるを得なかったのだ。彼女の身請けがああもすんなりと決まったのも、エーギルの事情あってこそだろう。
(どうして……)
それらのエーギルの事情に思い至った途端に、アルヤの肌にぶわっと鳥肌がたつ。
元より、巨額を投じてアルヤを身請けしたと思っていた。金持ちで高位の貴族だとアルヤが思いこんだのは、彼にとって身請けがさほど悩むべき金額ではないと思いたかったのかもしれない。
(落ち着かないわ)
とくとくと胸が鳴って、うるさい。それはエーギルと出会ってから何度も感じた、心地良い鼓動だ。
(わたくしを身請けしてくださったのは、どうして? ううん、それよりも)
「……わたくしを迎え入れてくださり、ありがとうございます」
「いや。それは俺のセリフだ。俺の元に来てくれて感謝する、アルヤ」
目元を緩めたエーギルが、アルヤに告げる。その柔らかい笑みに、アルヤがまたも胸がきゅうっとなる。
(どうやって返していけばいいのかしら)
この嬉しい気持ちを、アルヤはまだどう伝えていいかわからない。ただ、感謝するのは自分のほうなのだと、エーギルに首を振る。夕食が運ばれてきたのはちょうどその時だった。こうして、エーギルの正体がわかり、アルヤはエドフェルト男爵家に迎え入れられたのだった。
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