高嶺の娼婦は嫌われ騎士に囲われて

かべうち右近

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1.評判の娼婦と嫌われ者の騎士 ※

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 アルヤは元はといえば高位の貴族である。しかし、生家が没落したために娼婦に身をやつしたのだ。アルヤのように貴族でなくとも、親の借金を負って娼館に売られてくる娘は少なくない。だから誰も娼婦の素性を聞いたりもしないし、情事に際して名前すら尋ねない者も多かった。このために娼婦の名前は指名の時点で聞いているにも関わらず、彼女らの名前は馴染みの客でもないかぎり、ほとんどの場合は知られていない。

 だが、アルヤは違う。

『男なら一度は抱いてみたいと思うものだ』

 ちまたでそうまで言わしめるのが、アルヤである。きちんと手入れのされた金の巻き毛に美しい緑の瞳、客から貢がれた上品なドレスは彼女を貴族の女のように見せ、普通ならただ女を抱きに来るだけの場所に、アルヤは会話まで愉しませる。だが、ひとたび肌を露わにすれば、貴族の女にはあるまじき手練手管でどんな男も惑わせ、一夜の夢にはできないと娼館に通う男たちはため息を吐くものだ。

 つまり、アルヤは娼館一の娼婦だった。巨額の借金を背負わされて娼館に来たので、彼女は娼館から独立して高級娼婦になることなどできないが、アルヤは別にそれでも構わなかった。

(わたくし、どうせ『貴族のお嬢様』なんて性分じゃなかったのよね)

 貴族令嬢だった頃は家に閉じ込められ、やれ刺繍だの、礼儀作法だの、日に焼けるなだの、うるさいことこのうえなかった。さらには大して気の合わない婚約者まであてがわれて、令嬢時代の彼女は辟易していたものだ。

(仕事さえこなせば、昼間に何してても怒られないもの。……けど。やっぱり何か物足りないのよね)

 個室を与えられているアルヤはソファに腰掛けながら、ふう、とため息を吐いて窓の外を見る。外は暗くなり始め、早ければもう客をとりはじめる時間だ。本来なら娼館の一階にある控室に他の娼婦たちと一緒に並んで買ってくれる男を待つのだが、どうせアルヤは連日予約が入っているので、部屋で待機している。

 待ち時間は暇だが、別のことをするわけにもいかず、今日は何を考えて過ごそうかと思った、そのときである。不意に、ドアがノックされた。

(あら、今日はずいぶんせっかちな方ね。がっついてるって思われたくなくて、わざと遅れてくる方が最近は多いのに)

「どうぞ、お入りになって」

 窓の外からドアの方へと目を向けなおしたアルヤは、悠然とした笑みを浮かべ、客を待つ。本来ならここで案内の者が先に入って来るはずだ。だが、音をたてて開いたドアから、ぬうっと入ってきたのは、屈強な男だった。その瞬間、アルヤはどきりとする。

(今、頭を屈めて入ってこられたわ。今日のお客様はとっても大きな方なのね)

「あっ困ります!」

「金は払っただろう、部屋までくればもう案内はいらない」

「旦那!」

 ばたん、と大きな音をたてて案内の者を締め出すと、客の男はずんずんと大股で三歩歩いて、たったそれだけでアルヤとの距離を詰めた。

 目の前に立たれると壁でもあるかのような圧迫感を覚えるその男は、初めて見る。背が高すぎて顎と鼻の穴しか確認できないが、そもそもこんな巨大な身体の客に出会ったことがない。

(そういえば、今日はいつもの方が予約されてるんじゃなかったかしら?)

 座った状態では見上げても顔が見えない程に背の高い男は、すっ、とその場で跪いて、アルヤに目線を合わせた。

「本来なら順番待ちをすべきところ、金を積んで今夜のあなたの時間を買った。あなたは相手がどんな男であれ、相手をしてくれる女性だと聞いたが、合っているか?」

 こんな直接的にセックスのことを聞かれたのは久しぶりである。ぱちぱちと目を瞬かせたアルヤは、すぐにくすくすと笑った。

「どんな噂が出回っているのかは存じませんが、わたくしは娼婦でございますよ?」

 つまりは客なら拒まないという意味だ。

「だが、俺の身体は大きいだろう。それに顔にこの傷だ。相手を拒む女性は多い。受け入れたとして震えて泣き叫ぶばかりでな」

「あら……」

 アルヤはそっと手を伸ばして、男の頬に触れる。それをぴくん、と身体を震わせたものの、男は避けたりしないでアルヤの好きにさせた。

 ランプの灯った部屋ではわかりづらかったが、ここまで近づけば男の顔が見てとれる。彼の言う通り、額から頬にかけて大きな傷痕があった。だが、男の顔はきりっとした眉も涼やかな目元も、引き締まった唇もあいまって、その傷痕が不思議と映えて、彼を凛々しくかっこよく見せている。きっと彼は軍人なのだろう、短く刈り込まれたこげ茶の髪は、貴族だとしたら不格好だがそれが不思議と彼に似合っている。服に包まれていてさえ、その下の筋肉の形を想像させる身体つきに、アルヤは、ふ、と小さく息を漏らした。

(どうしよう、この方……)

「こんなに雄々しくたくましい方を、拒む方がいるんですの?」

 すり、と傷痕をなぞってみれば、それはすでに古傷となっているのだろう、しっかりと塞がった傷痕は、周りの皮膚よりなんだがつるりとしていて触り心地がいい。

「わたくしは素敵だと思いますよ」

(ドストライクだわ……!?)

「……っ」

 両頬を包んで言えば、驚いて息を呑んだ男がアルヤを凝視する。緊張させていた身体をやがてゆるゆると解くと、ため息を吐いて、彼はアルヤの両手を自身のもので包みこんだ。

「……噂は本当のようだな。では、今からあなたを抱いて構わないな?」

「もちろんでございます」

(一晩あるのに、会話を愉しむ余裕すらないのね。可愛らしい方)

 ふふふ、と笑って答えたアルヤを、男はエスコートする仕草で彼女を立たせる。

「あなた様のお名前をうかがってもよろしいですか?」

 ベッドに誘われる途中に――今度は先ほどの大股と違って、アルヤに合わせて歩幅を小さくしてくれている――彼女が尋ねると、ぴた、と止まって男はアルヤの顔をまじまじと見た。

(あ……この緊張したお顔、好きだわ)

「あなたは誰にでも……いや。名前を聞かれたのは初めてだ」

「そうなのですか? わたくし、あなた様のお名前を呼びながら……」

 なぜかそこで止まって、アルヤは緊張する。

「抱かれ、たいです……」

(やだ……初めてでもないのに、どきどきしてきた)

 かあ、と頬を赤らめたのをどう思ったのだろう、男はまだアルヤの顔をじいっと見つめていたが、おもむろに彼女の指先に口づけた。それは貴族らしい挨拶のようでいて、もっと親愛が籠ったような仕草だった。

「俺はエーギルだ。俺にも、あなたの名前を教えてくれ。あなたのことを何と呼べばいい?」

 じっとアルヤを見つめる赤い瞳は、さっきよりも増して熱を帯びている。それは男が女を求めているときに見せる、情欲の炎を灯した目だ。

(案内の者に聞いているはずなのに、わざわざ聞いてくださるのね)

「アルヤとお呼びください。エーギル様」

「ああ、アルヤ。いい名前だ」

 目を細めた男――エーギルは、ここで初めて笑む。

(わ……)

 彼の笑顔に見惚れているうちに、エーギルの手がアルヤの頬に添えられ、顔が近づいてきた。だが、唇が触れる前に彼は止まる。

「口づけてもいいか?」

 彼も童貞ではないだろうに、間近でそんなことを聞かれて、アルヤも目を細めた。長身の彼が標準程度しかないアルヤに立ったまま口づけるのは、骨が折れるだろうに。

(ほんとう、可愛らしい方)

「許可なんていりませんわ」

 答えながら唇をついばむと、アルヤが離す前にその口を追って唇をはまれる。リップ音をたてて口づけをくりかえしていると、そのうちにアルヤの身体はふわっと浮き上がった。

「あ……」

 エーギルの太い腕に抱き上げられ、声を漏らしたアルヤに、彼は心配そうな顔になる。

「す、すまない。ベッドに行くのがもどかしくて……いやだっただろうか」

「いいえ、お好きになさって」

 首に腕を回せば、安心したようにエーギルはまた口づけを再開する。今度は唇を割って入ってきた舌に応えて、舌を絡めたアルヤはどきりとする。

(エーギル様の舌、大きいわ。身体が大きいからなの?)

 ちゅるちゅると舌を絡めている間に、アルヤの身体はベッドにもう移動している。そっと下ろされたかと思えば、エーギルがギシっと音をたててベッドに乗り上げたせいで、アルヤの身体がぼわんと揺れる。その揺れにくすくすと笑うと、彼は困ったような顔になった。

「すまないな、俺は重いから」

「楽しいです」

「……では続きをする」

 いちいち律儀に断ったエーギルは、アルヤのドレスのスカートをたくしあげてくる。もう秘部への愛撫をしようとしているらしい。

(あら。そんなに切羽つまってらっしゃるの?)

 ちらりとエーギルの下半身に目を向ければズボンは形を変えて押し上げられていた。

「お待ちになって」

 そっと彼の腕に手を添えて止めると、エーギルは眉間に皺を寄せてため息を吐いた。

「……大男に組み敷かれるのはいやかもしれないが、少しばかり」

「そうではありません。もう少し、ゆっくり愉しみましょう?」

「愉しむ……?」

「ええ」

 太ももに添えられていた手を離したエーギルに笑んで見せて、アルヤは上半身を起こすと、彼の胸に両手を当てる。

「わたくしが脱がせてもよろしいですか?」

(普段は聞かないけれど、エーギル様は確認してくださるもの。わたくしも聞かなきゃ)

「あ、ああ……」

「その代わり、わたくしの服も脱がせてくださいませ」

 背中のリボンを示して、エーギルにねだれば、彼は生唾を呑みこむ。

「……いいのか?」

「肌を合わせるのに、脱がないなんて」

 膝立ちになってエーギルに口づけ、拗ねたような声を出せば、彼は苦笑いを浮かべた。

「どうかなさいまして?」

「いや。『服を脱がすな』『できるだけ触るな』『身体を見せるな』と今まで言われてきたからな……普通はそういうものだと思っていた」

 他の娼婦と寝たときのことを、あけすけに話す。本来ならそれはマナー違反だろう。だがアルヤは怒ったりしない。

(震えて泣き叫ぶだとか、どんな男でも相手にするだとか、冗談かと思ったけど……エーギル様のこのご様子、本当なんだわ)

 そう思うと、なんだかきゅぅんと胸が締めつけられて、気づけばアルヤは再びエーギルに口づけていた。ちゅ、ちゅる、と繰り返し貪って、糸を伝うほどに舌を絡め合ってから、アルヤはエーギルの頬の傷の撫でながら微笑む。

「少なくともわたくしは、今、エーギル様と肌を合わせたいです。ですから……」

「……ああ、わかった」

 返事と共に、今度はエーギルから口づけられる。同時に背中に手を回されて、リボンの位置を探られる。初めて脱がすドレスに手間取ったのだろうか、最初のほうはたどたどしかったが、すぐにコツを得てするすると背中の編み上げリボンを抜いていく。伽のためにコルセットをつけていない彼女のドレスは、背中のそのリボンをほどいてしまえばもう胸元が緩んで、彼女の豊かな胸がふるんと揺れた。胸が露わになったのに、またエーギルが生唾を呑みこんだ。

 その間にアルヤもエーギルの上着を脱がせ、クラバットを解き、シャツブラウスを脱がせにかかっている。すっと胸元の素肌に両手をあてて、シャツを広げるように肩まで這わせると、エーギルがぴくぴくと震える。しっかりとした筋肉のついた胸板は、触れた瞬間は柔らかかったのに、緊張が走ったせいかごつごつと固くなってアルヤは驚く。

「エーギル様……」

 二の腕までシャツをずり下ろして、露わになったエーギルの上半身を見たアルヤはほうっとため息を吐く。筋肉隆々のその肌には、顔と同じく、大きな古傷がいくつもあった。

「……見苦しいだろう」

「素敵なお身体ですわ」

 うっとりとしたアルヤがまたため息を吐き、彼の胸元に唇を寄せる。

「どうか、ご奉仕させてくださいませ」

「ほ、奉仕?」

 戸惑いの声をあげたエーギルはしかし、アルヤのすることを遮ったりはしない。それをいいことに、アルヤはそのまま唇を順番に下の方へと這わせていき、ズボンまでたどり着くと、ズボンの帯を口で咥えて解きにかかった。

「……っ」

 息を呑んだエーギルの股の間で、アルヤは彼のズボンを咥えてずりおろす。勢いよくぶるん、と飛び出した肉棒は、既に中を穿てそうなくらいに屹立していた。興奮で体温が高くなっているのだろう、ズボンから飛び出したそれはむわっと男の匂いを漂わせて、脈に合わせてぴくんぴくんと揺れている。

(まあ……!)

 目をみはったアルヤは、そっと肉棒を両手で包む。今まで見たどの男よりも、目の前にあるそれは大きい。指を精一杯伸ばしても、片手では握りきれず、親指と人差し指がつきようがないほどに太かった。それを根元からゆっくりと穂先に向かってしごく。

「っアルヤ……」

「おいやですか?」

 ちゅう、と先端に口づけて上目遣いを送れば、エーギルははっと息を吐いた。

「あなたがそんなことをする必要は……」

「わたくしがしたいのです」

 ぎゅっと握りこむ力を強くして、上下にしごけばエーギルは快楽に耐えかねたように、シーツを握りこんだ。

(まだ大きくなるのね……!?)

 しごくたびに熱を孕んだ肉棒は膨らみ、固くなる。竿の裏側に浮かんだ筋に強く舌を這わせれば、エーギルの口から荒い息が漏れた。

(気持ちよさそう……)

 ふふ、と内心笑んで、彼女は竿の下にある袋に手を触れる。

「そこは」

「こちらも気持ちがいいでしょう?」

「だが……ぐっだ、めだ……」

 ふにゅ、と子種の袋を揉みながら、舌を使い、手で肉棒を擦り上げる。びくんびくんと跳ねる肉棒はいよいよ固くなって、きゅうっと袋も強張り、そろそろ彼の限界が近いのをアルヤに伝えた。

「アルヤ、このままじゃ、出て……くっ」

「んっ」

 かぷ、と唇を穂先に寄せて、子種の出口をちろちろと舌で舐めながら両手で握って上下させれば、いよいよ彼の肉棒が強張る。太すぎて口に頬張るのはどうしてもできないが、そうしてしごいていると、びくん、と肉棒が揺れた。

(早いのは、慣れてらっしゃらないからね。……可愛い)

「待ってく……ぁあっ」

 制止の声は間に合わない。途端にびゅうっと勢いよく、アルヤの口の中に白濁が吐き出される。痙攣に合わせて、二度三度と叩きつけられるその迸りが口から溢れる前に、熱くどろどろの雄の匂いを漂わせた精液をアルヤはこくんこくんと飲み干した。

「ふぁ……っ」

(とっても濃いわ……)

 うっとりと艶めいた吐息を漏らしながら、熱を放ってなおまだ猛っている肉棒をアルヤはさする。続きをしようと彼女が顔を上げると、エーギルは暗い顔をしていた。
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