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【運命に抵抗したいのは私だけじゃない】
過保護すぎるんですよね
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その日、家に帰った後は、ちょっとした騒ぎだった。
馬車からアウレウスに抱きかかえられたまま降りてきた私を出迎えたメイドのリーンは、血相を変えて他の召使いたちを呼びに走った。私は、家についてもまだ、手足を思うように動かすことができなかったのだ。
「……実技の練習で魔力使いすぎただけ、っていうことにしといてくれる?」
アウレウスにはそうお願いしておいた。学園でも先生にそう口裏を合わせてくれたとの同じように、アウレウスは承諾してくれた。少し不機嫌そうだったけど。
「このまま私が運びましょう」
そう言って、アウレウスは私を寝室まで運んでくれた。幸いというべきか、その時はお兄様もお父様もまだ帰ってきていなかったので、アウレウスにお姫様抱っこされているのを見られずに済んだ。初めてアウレウスに会った時にもお姫様抱っこされたけど、あの時お兄様怖かったもんな……。
私をベッドに横たえてからも、アウレウスはなかなか帰ろうとしなかった。
「ただの魔力切れだとは思いますが、医師の診断を受けるまでは安心できませんから」
そう言って、ベッドの脇に付き添ったのだ。
「お嬢様、何をされたんです!」
責めるような口調のリーンは、言葉とは裏腹に顔に心配を滲ませていた。
「ちょっと実技の練習頑張りすぎちゃったの。ごめん」
「ヒラルド様はきっと許してくれませんよ」
そっけなく言う割りに、リーンは忙しく部屋を出入りして濡れタオルや飲み水を部屋に運んできてくれたりした。夕食は食べられるのかと聞いてくれたりもする。私が疲れているという理由で、部屋に入ってくる召使いはリーンだけだけど、屋敷内はまだ帰っていないお父様たちに使いを送ったり、看病の準備をしたりで慌ただしくしているみたいだ。
アウレウスは学園を出る前に、医師の手配をしていたらしい。家についてからほとんど待たずに、医師が往診に来た。
「やはり一時的な魔力切れのようですね。動けるようになるまで安静にしてらっしゃれば問題ありません」
「ありがとうございます」
そう診断を下すと、医師はリーンに見送られて帰って行った。
「身体には異常がなさそうで良かったです。しかし、数日は学園はおやすみしなくてはなりませんね」
「そうだね」
私の手をきゅ、と握ってアウレウスは言う。
「クレア様」
再びリーンが入室してきたが、その手には寝間着を持っていた。制服のままベッドに横になっていたから、着替えをしないといけない。
「ではそろそろお暇いたします。クレア様、ごゆっくりおやすみください」
「うん」
「また明日参ります」
「うん?」
明日の迎えは必要ないのに何故? と問いかける間もなく、アウレウスはさっさと帰って行った。今日のアウレウスはスキンシップが激しかったような気がする。
「では、着替えましょうか」
アウレウスが去った後に、リーンの手伝いで寝間着に着替えて、再びベッドに横になる。制服を持って部屋を出ていったリーンと入れ違いに部屋に入ってきたのが、ヒラルドお兄様だ。
「クレア! どうしたっていうんだい!?」
既に召使い達に私が倒れたという話を聞いたのだろう。
「お兄様」
「ああ、こんな顔色を悪くして。魔力が切れるまで練習してたそうじゃないか。お前は聖女である前に、私の可愛い妹なんだよ? そんな無茶をして心配をかけないでおくれ」
横たわったままの私の手をぎゅうっと握って、ヒラルドお兄様は言う。
「アウレウス・ローズがついていながら、こんなことになるなんて……」
心配そうにしていたお兄様の顔に、仄かな怒りが浮かぶ。
「補習でね! 熱が入りすぎちゃって。まだうまく魔力が扱えなくて、一回魔力放出したらそうなっちゃったの! だからアウレウスは悪くないのよ」
お兄様の手を握り返して言うと、お兄様は気づかわしげな表情を浮かべて私を見つめてくる。
「そもそも補習がいけないとは思わないかい? クレアがすぐに無茶をするのは私も知っているが、学園だって知っていてもいいだろう? クレアは聖女なのだから、気を遣うべきだと私は思う。いや、聖女じゃなくたって、クレアが怪我をしないように充分に注意を払うべきだ。何て言ったってクレアは可愛いからね」
相変わらずお兄様の言っていることは、意味が判らない。
「やはり教会が選んだ魔法学園に通わせるのは間違いだったんじゃないかな。あの、アウレウス・ローズが補佐というのも良くない。今からでも元々通う予定だった学校に編入しなおして、あの補佐も」
「お兄様!」
「なんだい?」
私が声を掛けると、にこっと笑ってお兄様は私の言葉を待ってくれるが、その顔が恐ろしい。このままじゃ、無理にでも転校させられてしまいそう。そうしたら、ゲームのシナリオから逃げることになるけど、今まで起こってきた強制力がどんな暴走をするか、判らない。それは阻止しないと。私は、あの魔法学園で、イベントを確実に潰さないといけない。
「アウレウスにも学園にも責任はないの。私が勝手に」
「どうして庇うんだい?」
お兄様はそう言いながら、片手で握っていた手を、両手で包み込んだ。
「さっきまでアウレウス・ローズがここにいたそうじゃないか。しかも、またクレアを横抱きにしていたとも聞いたよ。それにここでは、熱心に手を握っていたことも。……結婚前のレディが、若い男に身体をベタベタ触らせるというのは感心しないね。アウレウス・ローズもレディの寝室に入りこむなんて不躾じゃないか」
「アウレウスは補佐だから」
「補佐の領域を越えているとは思わないかい? それともクレアはあの男に惚れてでもいるの? だとしたらやめておきなさい。他の男ならともかく、あの男はだめだ。その気持ちはまやかしだよ」
真剣な面持ちで言う。何でこんなにお兄様はアウレウスのことが嫌いなんだろう?
「別に好きじゃないから安心して」
「私は心配だよ。……アウレウス・ローズのような男は、女たらしが多いからね」
もの凄く真剣に、どうでもいいことを言われた気がする。女たらしぽい外見というのは同意するけど。
「お兄様。とにかく、補佐も学園も変えませんから」
「クレア」
私はそう言って、目を閉じる。あえて手を振り払ったりはしないけど、握り返すのはやめておく。普段からシスコンだとは思うけど、ちょっと魔力切れで倒れたくらいでお兄様は過保護すぎるんですよね。
「ヒラルド様、お嬢様はそろそろおやすみになられませんと……」
再び入室してきたリーンの言葉で、渋々お兄様は引き下がる。
「判ったよ」
そう言って、ヒラルドお兄様は部屋を出て行った。
明日はアウレウスが来るらしいけど、何をするんだろう。お兄様と鉢合わせて揉めないといいけど。
そんなことを考えているうちに、私はいつの間にか眠りに落ちていた。その後帰ってきたお父様が顔を出したらしいけど、私は寝ていて気が付かなかった。
馬車からアウレウスに抱きかかえられたまま降りてきた私を出迎えたメイドのリーンは、血相を変えて他の召使いたちを呼びに走った。私は、家についてもまだ、手足を思うように動かすことができなかったのだ。
「……実技の練習で魔力使いすぎただけ、っていうことにしといてくれる?」
アウレウスにはそうお願いしておいた。学園でも先生にそう口裏を合わせてくれたとの同じように、アウレウスは承諾してくれた。少し不機嫌そうだったけど。
「このまま私が運びましょう」
そう言って、アウレウスは私を寝室まで運んでくれた。幸いというべきか、その時はお兄様もお父様もまだ帰ってきていなかったので、アウレウスにお姫様抱っこされているのを見られずに済んだ。初めてアウレウスに会った時にもお姫様抱っこされたけど、あの時お兄様怖かったもんな……。
私をベッドに横たえてからも、アウレウスはなかなか帰ろうとしなかった。
「ただの魔力切れだとは思いますが、医師の診断を受けるまでは安心できませんから」
そう言って、ベッドの脇に付き添ったのだ。
「お嬢様、何をされたんです!」
責めるような口調のリーンは、言葉とは裏腹に顔に心配を滲ませていた。
「ちょっと実技の練習頑張りすぎちゃったの。ごめん」
「ヒラルド様はきっと許してくれませんよ」
そっけなく言う割りに、リーンは忙しく部屋を出入りして濡れタオルや飲み水を部屋に運んできてくれたりした。夕食は食べられるのかと聞いてくれたりもする。私が疲れているという理由で、部屋に入ってくる召使いはリーンだけだけど、屋敷内はまだ帰っていないお父様たちに使いを送ったり、看病の準備をしたりで慌ただしくしているみたいだ。
アウレウスは学園を出る前に、医師の手配をしていたらしい。家についてからほとんど待たずに、医師が往診に来た。
「やはり一時的な魔力切れのようですね。動けるようになるまで安静にしてらっしゃれば問題ありません」
「ありがとうございます」
そう診断を下すと、医師はリーンに見送られて帰って行った。
「身体には異常がなさそうで良かったです。しかし、数日は学園はおやすみしなくてはなりませんね」
「そうだね」
私の手をきゅ、と握ってアウレウスは言う。
「クレア様」
再びリーンが入室してきたが、その手には寝間着を持っていた。制服のままベッドに横になっていたから、着替えをしないといけない。
「ではそろそろお暇いたします。クレア様、ごゆっくりおやすみください」
「うん」
「また明日参ります」
「うん?」
明日の迎えは必要ないのに何故? と問いかける間もなく、アウレウスはさっさと帰って行った。今日のアウレウスはスキンシップが激しかったような気がする。
「では、着替えましょうか」
アウレウスが去った後に、リーンの手伝いで寝間着に着替えて、再びベッドに横になる。制服を持って部屋を出ていったリーンと入れ違いに部屋に入ってきたのが、ヒラルドお兄様だ。
「クレア! どうしたっていうんだい!?」
既に召使い達に私が倒れたという話を聞いたのだろう。
「お兄様」
「ああ、こんな顔色を悪くして。魔力が切れるまで練習してたそうじゃないか。お前は聖女である前に、私の可愛い妹なんだよ? そんな無茶をして心配をかけないでおくれ」
横たわったままの私の手をぎゅうっと握って、ヒラルドお兄様は言う。
「アウレウス・ローズがついていながら、こんなことになるなんて……」
心配そうにしていたお兄様の顔に、仄かな怒りが浮かぶ。
「補習でね! 熱が入りすぎちゃって。まだうまく魔力が扱えなくて、一回魔力放出したらそうなっちゃったの! だからアウレウスは悪くないのよ」
お兄様の手を握り返して言うと、お兄様は気づかわしげな表情を浮かべて私を見つめてくる。
「そもそも補習がいけないとは思わないかい? クレアがすぐに無茶をするのは私も知っているが、学園だって知っていてもいいだろう? クレアは聖女なのだから、気を遣うべきだと私は思う。いや、聖女じゃなくたって、クレアが怪我をしないように充分に注意を払うべきだ。何て言ったってクレアは可愛いからね」
相変わらずお兄様の言っていることは、意味が判らない。
「やはり教会が選んだ魔法学園に通わせるのは間違いだったんじゃないかな。あの、アウレウス・ローズが補佐というのも良くない。今からでも元々通う予定だった学校に編入しなおして、あの補佐も」
「お兄様!」
「なんだい?」
私が声を掛けると、にこっと笑ってお兄様は私の言葉を待ってくれるが、その顔が恐ろしい。このままじゃ、無理にでも転校させられてしまいそう。そうしたら、ゲームのシナリオから逃げることになるけど、今まで起こってきた強制力がどんな暴走をするか、判らない。それは阻止しないと。私は、あの魔法学園で、イベントを確実に潰さないといけない。
「アウレウスにも学園にも責任はないの。私が勝手に」
「どうして庇うんだい?」
お兄様はそう言いながら、片手で握っていた手を、両手で包み込んだ。
「さっきまでアウレウス・ローズがここにいたそうじゃないか。しかも、またクレアを横抱きにしていたとも聞いたよ。それにここでは、熱心に手を握っていたことも。……結婚前のレディが、若い男に身体をベタベタ触らせるというのは感心しないね。アウレウス・ローズもレディの寝室に入りこむなんて不躾じゃないか」
「アウレウスは補佐だから」
「補佐の領域を越えているとは思わないかい? それともクレアはあの男に惚れてでもいるの? だとしたらやめておきなさい。他の男ならともかく、あの男はだめだ。その気持ちはまやかしだよ」
真剣な面持ちで言う。何でこんなにお兄様はアウレウスのことが嫌いなんだろう?
「別に好きじゃないから安心して」
「私は心配だよ。……アウレウス・ローズのような男は、女たらしが多いからね」
もの凄く真剣に、どうでもいいことを言われた気がする。女たらしぽい外見というのは同意するけど。
「お兄様。とにかく、補佐も学園も変えませんから」
「クレア」
私はそう言って、目を閉じる。あえて手を振り払ったりはしないけど、握り返すのはやめておく。普段からシスコンだとは思うけど、ちょっと魔力切れで倒れたくらいでお兄様は過保護すぎるんですよね。
「ヒラルド様、お嬢様はそろそろおやすみになられませんと……」
再び入室してきたリーンの言葉で、渋々お兄様は引き下がる。
「判ったよ」
そう言って、ヒラルドお兄様は部屋を出て行った。
明日はアウレウスが来るらしいけど、何をするんだろう。お兄様と鉢合わせて揉めないといいけど。
そんなことを考えているうちに、私はいつの間にか眠りに落ちていた。その後帰ってきたお父様が顔を出したらしいけど、私は寝ていて気が付かなかった。
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