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奪われた踊り子は傲慢王に囚われる
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立ったまま唇を重ねるのは、アミーラの顔が上向きになって少し苦しい。数年前、最後に身体を重ねたときよりも増してマリクの身長は伸びているし、筋肉もたくましくなっている。
この一カ月の間、マリクには何度も抱かれたというのに、まるで再会して初めての情事のように感じられる。記憶を取り戻して初めて交わす深い口づけは、アミーラの胸を酷く高鳴らせた。それもその筈で、先日までの情事はいわば『傲慢王からの凌辱』だったが、今はアミーラが望んで最愛の人に抱かれるのだ。期待で胸が踊るのも仕方がないだろう。例え罪悪感を抱えていたとしても、愛しい人に触れられるのが嬉しくないわけがない。
「んぅ……」
背中に回された手が、労わるように腰を撫であげ、背骨をつたって肩甲骨から右肩に触れる。指先が矢傷に辿りついたところで、くるくると撫でるように皮膚の凹凸を繰り返しなぞられた。
「やっぱり、そこが気になる……?」
かつてあった右肩の痣は、タトゥーに隠されて消えている。醜い矢傷は、タトゥーを施してなお、彼女自身が気になる所ではあった。しかしマリクは溜め息を吐いて、彼女の身体を反転させると、後ろから抱き着き右肩に噛みついた。
「あっ」
「お前の美しい肌に他の男につけられた痕があるのだと思うと腹が立つ」
軽く歯型をつけたあとにそこを執拗に舐め、唇で吸って所有印をつける。薬湯を呑んだわけでも、光の魔法を注ぎこまれているわけでもないのに、その刺激がアミーラの身体に火を灯す。
肩に執拗に口づけをくりかえしながら、前に回した手でやわやわと胸を揉み始める。胸の中央を指先でかりかりとひっかくと、すぐに服の下から胸の尖りが主張し始めた。
「このタトゥーは誰が彫らせたんだ?」
「ん……っわ、たくしが、自分で依頼したの。矢の、痕を……あっ隠すために」
「そうか。それならいい」
満足そうに答えると、マリクはまたリップ音をたてて矢傷を強く吸いあげる。もし誰か他の男の指示で彫ったなどと応えようものなら、タトゥーに対してもこの執着の籠った口づけがされただろう。それを想像したら、アミーラは胎の奥がなぜかきゅうっと揺れた。この質問をこの一カ月呑み込み続け、薬を中和するためだけでなく右肩に唇を這わせていたのだと思うと、なんだか切なくなる。
胸を揉んでいた手は、服の胸元に指を引っかけて、一気にずりおろした。ぷるんと揺れながら胸が露わになったが、帯を解かないままだから乳房だけが晒された恥ずかしい格好になる。
「あ、待って、ぁっああっ」
胸が直に揉まれ、尖った乳首をつまんで引っ張られる。乳輪を押し込むように指先で転がされると、ぴりぴりとして腰が揺れた。
「ずっと思っていたが、胸が大きくなったな」
「えっ? あっや、そこだめ、だめぇ……!」
両の胸を揉み込みながら、ぐにぐにと乳首を弄られるたびに、甘い声が漏れる。その彼女の様子に、マリクは口元を笑ませた。
「だが、感じるところは変わってない」
胸を虐めながら、自らの下半身をアミーラの腰に擦りつけてやれば、アミーラはそれに応えるように腰を揺らして擦りつけ返す。
「ん、んん……そ、うなの……?」
記憶は戻ったものの、マリクと肌を重ねていたのはもう何年も前のことだ。彼と再会するまでの間は、男に好き勝手に抱かれていて彼女自身が感じるところなど考える余裕はなかったが、マリクに触れられるのは、なぜだかずっとどこを触られても気持ちがよかった。でもそれは、彼が常にアミーラの好きな触れ方を覚えていて、その通りにしか愛撫していなかったのだと思えば納得できる。
「ここも好きだろう?」
スカートのスリットの隙間から手が侵入し、股に指が潜りこむ。足は閉じているのに、割れ目に沿って指が動けば、柔らかくなった花弁は彼の長い指を待っていたとばかりに受け入れて、ぷっくりと膨れた肉の芽を差し出した。
「ひぁんっ!」
弧を描くように肉芽の周りを捏ねてやると、熟れた蜜壺から溢れた愛液で、ぬりゅぬりゅと滑ってすぐに水音が股から漏れる。
「あっぁっぁっ」
「指で挟んで虐められるのが好きだったな?」
「ふ、あぅっあ、それ、だめなのにぃ……あっんんっ」
「すぐイってしまうからな」
ぐちゅぐちゅと音をたてて弄られていると、その指摘通り、胎がきゅんきゅんと揺れて上り詰めていく。上も下も同時に責めたてられて、達するなという方が無茶だ。
「ま、って! あっぁっだめ、だめ、イかせないで!」
「なんだ、だめだめ言うのは記憶があってもなくても変わらんな」
くつくつと笑いながらマリクはそっと指を止める。軽く絶頂を迎えかけたアミーラは息も絶え絶えになりながら振り返ると、唇を重ねてからじっとマリクを見つめる。
「どうした」
「その……今日は、一緒にイきたいの」
腰に当たっている熱いものに自らを擦りつけて、紫の瞳が甘えてねだる。
「今日は、わたくしが上に乗ってもいいでしょう?」
一緒に達して中に子種を受ける。それは初夜に果たされなかった願いだ。彼はすぐに思い至ったのだろう、困ったように眉尻を下げて、「ああ」と答えてからまた唇を重ねた。
そのまま舌をむさぼりあいながら、寝床へと移動し、二人は布団へと雪崩れこむ。再会してからこっち、いつもアミーラは組み敷かれる側だったが、今日は彼女が押し倒す番だ。口を吸い合い、胸への愛撫を受けながら、アミーラはマリクの腰ひもを夢中でゆるめる。手に掛けたズボンをずりおろせば、猛った肉棒が勢いよく現れて、アミーラの太ももに当たった。アミーラはまだ胸を曝け出しただけで、踊り子の衣装は身につけたままだ。けれど、服を脱ぎもせず、早く繋がりたいとばかりに彼女はマリクに跨ると、天を衝いた肉棒に手を添えて、くち、と自らの割れ目に当てる。あと少し腰を落とせば、二人は繋がる。その状態で、アミーラは止まった。
「……わたくしが、本当にマリクの傍にいていいのか、まだ判らないわ」
「アミーラ」
初夜の時も、こうやって繋がることをアミーラは躊躇った。その彼女の戸惑いを、マリクが慰める前に、彼女は首を振る。
「でも……んんっ」
ずずっと腰を落として、アミーラは一気に最奥までマリクを迎え入れた。
「やっぱり、マリクと一緒にいたい。あなたを裏切ったことはきっと一生辛いけれど、それはあなたを愛してるからだわ」
「俺は」
「だめ、今日はわたくしが動くんだから」
言葉と共に、アミーラはマリクの胸に手をついて、上下し始める。
「ん、ん、ん……っ」
マリクに責め立てられているときよりも控えめだが、甘い吐息を漏らしながら彼女は腰を振る。身体が揺れるたびに服からこぼれた胸がたぷんたぷんと揺れ、艶やかな黒髪が跳ねた。飾り帯がしゃらんしゃらんと音をたてて、まるで彼女は踊っているかのようである。
「あ、あ、マリ、ク……きもち、いい?」
「ああ、気持ちいい」
「はっぁんんっ」
マリクの声に応えて、蜜壺がきゅうっとうねる。彼が悦んでくれているという事実だけで、アミーラは快感が増すようだ。だが、腰の飾りがしゃらんと音をたてるたびに、下賤な踊り子として股を開いていたときのことを思い出して胸が痛む。
「……辛いか?」
「ふ、ぅっちが、うわ……」
顔を歪めて発した否定の言葉に、マリクは笑った。身体を繋げているのに、明らかに別のことを考えている彼女の心の内は、その表情だけでまるわかりだ。
「アミーラが俺に嘘をつけないところは好きだ」
腰を掴むと、マリクは下からずんっと強く突き上げた。
「ふぁぁぁああっ!?」
「気持ちがいいと顔がだらしなくなるところも可愛いな」
そのままリズミカルに下から突き上げ続けると、アミーラの口からは嬌声しか出なくなる。
「思ったことははっきりと言うところも好きだ」
「えぁっ? あっ」
唐突に始まった告白に、一体何を言い出したのかとアミーラが問いかける余裕もなく、胎をがつんがつんと揺らされ、身体は急速に頂点へと上り詰めていく。
「そういえば、俺はお前のその目に一目惚れしたんだと、前に言ったことがあったか?」
「らめらめ、やら、も……イっちゃ……」
アミーラが首を振って訴えるが、ぱちゅぱちゅと水音をたてながら、肉がぶつかりあわせるのは止まらない。
「……っそうだな、俺も……」
「あっあぁあああああ……っ!」
叫びと同時に、びくん、と中を痙攣させて蜜壺は肉棒を締め上げる。それに合わせて一際強く肉棒を挿入された刹那、震えた肉棒の先端から勢いよく子種が吐き出された。搾り取る蜜壺に応えてビュクビュクとリズムを刻みながら、胎にたっぷりの熱が広がっていく。
「ふ、ぁ……」
最後に中でぴくんと震えた肉棒の刺激で声を漏らして、力尽きたようにアミーラは彼の上に重なり崩れる。その背中を労わるように撫でて、マリクは「ふむ」と考えるような声を出した。
「アミーラが離れないように、好きなところをいくつか挙げてみたが……アミーラが踊り子なのも、悪くはないな」
「何を、言ってるの」
「俺だけの踊り子なら、それでいい」
驚いたアミーラが顔をあげれば、琥珀の瞳が彼女を熱っぽい瞳で見つめている。
「お前が一生自分を苛むように、俺も一生、過去に嫉妬するだろうな。だが、これからはアミーラは俺だけのアミーラだ。踊るなら、俺の腕の中でだけ踊ればいい」
身体を繋げたままのその台詞に面を食らって、アミーラはぽかんとする。
「……マリクってやっぱり、色狂いの王なんじゃないかしら」
自分を励ますために言ってくれてるのだろうとは思ったが、彼の本音だとも思えてつい呆れた声が出てしまう。
「そうだな、お前だけに狂ってるんだ。だから」
尻をつかんだ手が、ぐっと引き寄せられて、肉杭をより深く挿入される。
「俺が安心できるよう、ずっと俺に囲われていてくれ」
アミーラに気負わせないためのおふざけなのだろう。それが判っていて、アミーラはあえてつん、と澄ました顔になった。
「仕方ないわね。あなたの色狂いを受け止めるために、傍にいてあげる」
あえて居丈高な王女のように、アミーラは言って頷く。彼女の胎に広がった熱は、きっといつか彼らに新しい命をもたらすだろう。そうして、初夜に引き裂かれ奪われた踊り子は、傲慢のそしりを受けた王の執着によって取り戻され、再び幸せを取り戻し、彼の腕に囚われるのだった。
この一カ月の間、マリクには何度も抱かれたというのに、まるで再会して初めての情事のように感じられる。記憶を取り戻して初めて交わす深い口づけは、アミーラの胸を酷く高鳴らせた。それもその筈で、先日までの情事はいわば『傲慢王からの凌辱』だったが、今はアミーラが望んで最愛の人に抱かれるのだ。期待で胸が踊るのも仕方がないだろう。例え罪悪感を抱えていたとしても、愛しい人に触れられるのが嬉しくないわけがない。
「んぅ……」
背中に回された手が、労わるように腰を撫であげ、背骨をつたって肩甲骨から右肩に触れる。指先が矢傷に辿りついたところで、くるくると撫でるように皮膚の凹凸を繰り返しなぞられた。
「やっぱり、そこが気になる……?」
かつてあった右肩の痣は、タトゥーに隠されて消えている。醜い矢傷は、タトゥーを施してなお、彼女自身が気になる所ではあった。しかしマリクは溜め息を吐いて、彼女の身体を反転させると、後ろから抱き着き右肩に噛みついた。
「あっ」
「お前の美しい肌に他の男につけられた痕があるのだと思うと腹が立つ」
軽く歯型をつけたあとにそこを執拗に舐め、唇で吸って所有印をつける。薬湯を呑んだわけでも、光の魔法を注ぎこまれているわけでもないのに、その刺激がアミーラの身体に火を灯す。
肩に執拗に口づけをくりかえしながら、前に回した手でやわやわと胸を揉み始める。胸の中央を指先でかりかりとひっかくと、すぐに服の下から胸の尖りが主張し始めた。
「このタトゥーは誰が彫らせたんだ?」
「ん……っわ、たくしが、自分で依頼したの。矢の、痕を……あっ隠すために」
「そうか。それならいい」
満足そうに答えると、マリクはまたリップ音をたてて矢傷を強く吸いあげる。もし誰か他の男の指示で彫ったなどと応えようものなら、タトゥーに対してもこの執着の籠った口づけがされただろう。それを想像したら、アミーラは胎の奥がなぜかきゅうっと揺れた。この質問をこの一カ月呑み込み続け、薬を中和するためだけでなく右肩に唇を這わせていたのだと思うと、なんだか切なくなる。
胸を揉んでいた手は、服の胸元に指を引っかけて、一気にずりおろした。ぷるんと揺れながら胸が露わになったが、帯を解かないままだから乳房だけが晒された恥ずかしい格好になる。
「あ、待って、ぁっああっ」
胸が直に揉まれ、尖った乳首をつまんで引っ張られる。乳輪を押し込むように指先で転がされると、ぴりぴりとして腰が揺れた。
「ずっと思っていたが、胸が大きくなったな」
「えっ? あっや、そこだめ、だめぇ……!」
両の胸を揉み込みながら、ぐにぐにと乳首を弄られるたびに、甘い声が漏れる。その彼女の様子に、マリクは口元を笑ませた。
「だが、感じるところは変わってない」
胸を虐めながら、自らの下半身をアミーラの腰に擦りつけてやれば、アミーラはそれに応えるように腰を揺らして擦りつけ返す。
「ん、んん……そ、うなの……?」
記憶は戻ったものの、マリクと肌を重ねていたのはもう何年も前のことだ。彼と再会するまでの間は、男に好き勝手に抱かれていて彼女自身が感じるところなど考える余裕はなかったが、マリクに触れられるのは、なぜだかずっとどこを触られても気持ちがよかった。でもそれは、彼が常にアミーラの好きな触れ方を覚えていて、その通りにしか愛撫していなかったのだと思えば納得できる。
「ここも好きだろう?」
スカートのスリットの隙間から手が侵入し、股に指が潜りこむ。足は閉じているのに、割れ目に沿って指が動けば、柔らかくなった花弁は彼の長い指を待っていたとばかりに受け入れて、ぷっくりと膨れた肉の芽を差し出した。
「ひぁんっ!」
弧を描くように肉芽の周りを捏ねてやると、熟れた蜜壺から溢れた愛液で、ぬりゅぬりゅと滑ってすぐに水音が股から漏れる。
「あっぁっぁっ」
「指で挟んで虐められるのが好きだったな?」
「ふ、あぅっあ、それ、だめなのにぃ……あっんんっ」
「すぐイってしまうからな」
ぐちゅぐちゅと音をたてて弄られていると、その指摘通り、胎がきゅんきゅんと揺れて上り詰めていく。上も下も同時に責めたてられて、達するなという方が無茶だ。
「ま、って! あっぁっだめ、だめ、イかせないで!」
「なんだ、だめだめ言うのは記憶があってもなくても変わらんな」
くつくつと笑いながらマリクはそっと指を止める。軽く絶頂を迎えかけたアミーラは息も絶え絶えになりながら振り返ると、唇を重ねてからじっとマリクを見つめる。
「どうした」
「その……今日は、一緒にイきたいの」
腰に当たっている熱いものに自らを擦りつけて、紫の瞳が甘えてねだる。
「今日は、わたくしが上に乗ってもいいでしょう?」
一緒に達して中に子種を受ける。それは初夜に果たされなかった願いだ。彼はすぐに思い至ったのだろう、困ったように眉尻を下げて、「ああ」と答えてからまた唇を重ねた。
そのまま舌をむさぼりあいながら、寝床へと移動し、二人は布団へと雪崩れこむ。再会してからこっち、いつもアミーラは組み敷かれる側だったが、今日は彼女が押し倒す番だ。口を吸い合い、胸への愛撫を受けながら、アミーラはマリクの腰ひもを夢中でゆるめる。手に掛けたズボンをずりおろせば、猛った肉棒が勢いよく現れて、アミーラの太ももに当たった。アミーラはまだ胸を曝け出しただけで、踊り子の衣装は身につけたままだ。けれど、服を脱ぎもせず、早く繋がりたいとばかりに彼女はマリクに跨ると、天を衝いた肉棒に手を添えて、くち、と自らの割れ目に当てる。あと少し腰を落とせば、二人は繋がる。その状態で、アミーラは止まった。
「……わたくしが、本当にマリクの傍にいていいのか、まだ判らないわ」
「アミーラ」
初夜の時も、こうやって繋がることをアミーラは躊躇った。その彼女の戸惑いを、マリクが慰める前に、彼女は首を振る。
「でも……んんっ」
ずずっと腰を落として、アミーラは一気に最奥までマリクを迎え入れた。
「やっぱり、マリクと一緒にいたい。あなたを裏切ったことはきっと一生辛いけれど、それはあなたを愛してるからだわ」
「俺は」
「だめ、今日はわたくしが動くんだから」
言葉と共に、アミーラはマリクの胸に手をついて、上下し始める。
「ん、ん、ん……っ」
マリクに責め立てられているときよりも控えめだが、甘い吐息を漏らしながら彼女は腰を振る。身体が揺れるたびに服からこぼれた胸がたぷんたぷんと揺れ、艶やかな黒髪が跳ねた。飾り帯がしゃらんしゃらんと音をたてて、まるで彼女は踊っているかのようである。
「あ、あ、マリ、ク……きもち、いい?」
「ああ、気持ちいい」
「はっぁんんっ」
マリクの声に応えて、蜜壺がきゅうっとうねる。彼が悦んでくれているという事実だけで、アミーラは快感が増すようだ。だが、腰の飾りがしゃらんと音をたてるたびに、下賤な踊り子として股を開いていたときのことを思い出して胸が痛む。
「……辛いか?」
「ふ、ぅっちが、うわ……」
顔を歪めて発した否定の言葉に、マリクは笑った。身体を繋げているのに、明らかに別のことを考えている彼女の心の内は、その表情だけでまるわかりだ。
「アミーラが俺に嘘をつけないところは好きだ」
腰を掴むと、マリクは下からずんっと強く突き上げた。
「ふぁぁぁああっ!?」
「気持ちがいいと顔がだらしなくなるところも可愛いな」
そのままリズミカルに下から突き上げ続けると、アミーラの口からは嬌声しか出なくなる。
「思ったことははっきりと言うところも好きだ」
「えぁっ? あっ」
唐突に始まった告白に、一体何を言い出したのかとアミーラが問いかける余裕もなく、胎をがつんがつんと揺らされ、身体は急速に頂点へと上り詰めていく。
「そういえば、俺はお前のその目に一目惚れしたんだと、前に言ったことがあったか?」
「らめらめ、やら、も……イっちゃ……」
アミーラが首を振って訴えるが、ぱちゅぱちゅと水音をたてながら、肉がぶつかりあわせるのは止まらない。
「……っそうだな、俺も……」
「あっあぁあああああ……っ!」
叫びと同時に、びくん、と中を痙攣させて蜜壺は肉棒を締め上げる。それに合わせて一際強く肉棒を挿入された刹那、震えた肉棒の先端から勢いよく子種が吐き出された。搾り取る蜜壺に応えてビュクビュクとリズムを刻みながら、胎にたっぷりの熱が広がっていく。
「ふ、ぁ……」
最後に中でぴくんと震えた肉棒の刺激で声を漏らして、力尽きたようにアミーラは彼の上に重なり崩れる。その背中を労わるように撫でて、マリクは「ふむ」と考えるような声を出した。
「アミーラが離れないように、好きなところをいくつか挙げてみたが……アミーラが踊り子なのも、悪くはないな」
「何を、言ってるの」
「俺だけの踊り子なら、それでいい」
驚いたアミーラが顔をあげれば、琥珀の瞳が彼女を熱っぽい瞳で見つめている。
「お前が一生自分を苛むように、俺も一生、過去に嫉妬するだろうな。だが、これからはアミーラは俺だけのアミーラだ。踊るなら、俺の腕の中でだけ踊ればいい」
身体を繋げたままのその台詞に面を食らって、アミーラはぽかんとする。
「……マリクってやっぱり、色狂いの王なんじゃないかしら」
自分を励ますために言ってくれてるのだろうとは思ったが、彼の本音だとも思えてつい呆れた声が出てしまう。
「そうだな、お前だけに狂ってるんだ。だから」
尻をつかんだ手が、ぐっと引き寄せられて、肉杭をより深く挿入される。
「俺が安心できるよう、ずっと俺に囲われていてくれ」
アミーラに気負わせないためのおふざけなのだろう。それが判っていて、アミーラはあえてつん、と澄ました顔になった。
「仕方ないわね。あなたの色狂いを受け止めるために、傍にいてあげる」
あえて居丈高な王女のように、アミーラは言って頷く。彼女の胎に広がった熱は、きっといつか彼らに新しい命をもたらすだろう。そうして、初夜に引き裂かれ奪われた踊り子は、傲慢のそしりを受けた王の執着によって取り戻され、再び幸せを取り戻し、彼の腕に囚われるのだった。
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2人の想いや関係性に胸が締め付けられるようでした。
読んでいただきありがとうございました…!
過去が辛かった分を補って有り余るほど、きっと末永く幸せに暮らしてくれると思います✨
ありがとうございます…!