笑顔のギフト：異世界の模範生

第61話 「ヘルムの街、そして新たなる出会い」

ダイヤモンドの売却で懐がふっくらした一行は、ヘルムの街を探索することに。街の雑踏に身を任せ、ジョンたちは様々な店を訪れ、異世界の文化に触れた。

「これは面白い。異世界でもスイーツは人気なんだね。」ジョンが手に取ったのは、色鮮やかな果物を使った菓子。セリアも興味津々で、「一つ試してみましょう！」と提案した。

一方、ヴェルデは書店に足を運んでいた。彼は新たな知識を求め、最新の魔法書や歴史書を手に取っていた。

そんな中、セリアの目に一人の少女が捉えられた。彼女は街の広場で、一人で何かを売ろうとしていた。少女の周りには人が集まらず、彼女の表情はとても寂しそうだった。

セリアはジョンとヴェルデを呼び、少女の元へと向かった。「こんにちは、あなたが売っているのは何？」セリアが問いかけると、少女は驚いた表情で見上げた。

「これは、私が作ったお守りです……でも、誰も買ってくれません。」少女は小さなお守りを見せた。それは素朴だが、手作りならではの温かみがあった。