笑顔のギフト：異世界の模範生

第60話 「新たなる街、そして未知なる冒険」

賢者の塔から出て新たな旅路を進む一行。ヴェルデの地図によれば、次に訪れるべき街「ヘルム」は西へ一日の旅程だった。ヴェルデが地図を広げながら、ルートを説明している。

「ヘルムは商業が発展していて、様々な商品が集まる街だよ。ダイヤモンドもそこで売れば、いい値がつくはずだ。」ヴェルデがジョンに話すと、ジョンは頷き、「それなら、楽しみだね」と笑った。

道中、セリアは新たに手に入れた遺物を使いながら、魔法の訓練をしていた。「この遺物のおかげで、魔法の力をもっとコントロールできるようになったわ。」と彼女はヴェルデに報告した。

夕方、一行は街の門をくぐり、ヘルムに到着した。街は活気に満ち、商人たちが商品を売り買いしていた。

「さて、ここでダイヤモンドを売ろうか」とジョンが提案し、一行は市場に向かった。ダイヤモンドを売ることができる商人の店を見つけると、ジョンが話を始めた。

「このダイヤモンドを見てくれ。」彼はダイヤモンドをテーブルに置き、商人に提示した。

商人はダイヤモンドを手に取り、慎重に見つめた。「これは美しいダイヤモンドだ。しかし、どのくらいの価格を求めているのか？」

ジョンはヴェルデの方を見た。ヴェルデは頷き、ジョンに予め話し合っていた価格を示すサインをした。ジョンは商人に向き直り、「これだけの品質ならば、この価格は妥当だと思います」と答えた。

商人は少し考え込んだが、セリアが遺物を使ってダイヤモンドの輝きを際立たせると、商人は納得した様子で、「それならば、この価格で買い取らせてもらう」と言った。

ダイヤモンドは思った以上の価格で売れ、一行は大いに喜んだ。「これでしばらくは旅費に困らないな。」とジョンが満足げに言うと、ヴェルデとセリアも笑った。