笑顔のギフト:異世界の模範生

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第45話 「ヴェルデの言葉、セリアの光」

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闇のモンスターが彼らの前に立ちはだかる。その存在は、闇そのものを具現化したような恐ろしさを醸し出していた。闇のモンスターは彼らを睥睨し、一歩一歩と迫ってくる。 

「立ち向かわなくては...」セリアが小さく呟くと、ヴェルデは彼女の隣に寄り添って力強く言った。「一緒に戦おう、セリア。私たちの力で、必ずやこのモンスターを倒せる。」

セリアが頷き、ヴェルデの言葉を力に変える。彼女の手からは明るい光が溢れ出し、その光は闇のモンスターに向けられた。 

ヴェルデもまた、その光を受けて前足を地に打ちつける。その瞬間、彼の口からは深みを増した音色が鳴り響き、その音は空気を振動させ、闇のモンスターに向けて放たれた。

二つの力が交錯する。セリアの光は闇のモンスターに激しく突き刺さり、ヴェルデの音はその動きを一瞬停止させた。しかし、モンスターは力をため、ふたたび彼らに襲いかかる。

「セリア、もう一度!私の音と、君の光で!」ヴェルデの声が響くと、セリアは再び光を放つ。ヴェルデもまた、闘志を込めた音を奏で、モンスターに立ち向かった。

闘いは激しさを増し、彼らは何度もモンスターの攻撃を受け続けた。しかし、絆と信念は彼らを立ち上がらせ、ついには闇のモンスターの動きを止め、セリアの光がその体を溶かし始めた。

「これが私たちの力だ!」セリアの声が響き、モンスターは遂に彼女の光に消された。彼らの勝利だった。
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