哀しい兎に笑ってほしくて

卵丸

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大切な関係

名前呼び ※少し性描写有り

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寮に帰宅して食堂でご飯を食べた後に植田君達の部屋に寄りおみやげのストラップを渡すと2人共とても喜んでくれた。

「ありがとう、柊君!」

「サンキュー圭君!」

「どういたしまして・・・それと植田君・・・その、俺の事情に関わらせてごめんね・・・それとありがとう」

俺の謝罪と感謝の言葉に植田君は一瞬だけ、キョトンとした顔をしたが直ぐに朗らかな顔になり明るい声で「どういたしまして」と言ってくれた。

「・・・・・柊君・・・・一つだけお願いがあるの」

「・・・どうしたの?」

植田君は俯いていたが耳が分かりやすく真っ赤になっていて少しだけ心配になって、具合が悪いのか聞こうと近づいた途端、勢いよく赤らめた顔を上げて結構大きな声で叫んだ。

「圭兎君って呼んでもいいかな!?」

「うぉ!・・・・っえ、圭兎君?」

「・・・・・・ダメかな。」

「そんなはずないじゃん!圭兎君って呼んで全然構わないよ!因みに俺も裕太君って呼ぶね!」

「良かった・・・じゃあ、これからもよろしくね。圭兎君!」

「よろしくね、裕太君。」

「なになに、俺も混ぜてくれよー!」

すると、俺たちの会話が気になったのか南條君が俺達の間から入って唇を尖らせて聞いてきた。

「内緒話だよね?圭兎君。」

裕太君が人差し指を唇に当てていたずらっ子みたいな顔で俺にウインクしてきたので俺も人差し指を唇に当てて彼の言葉に合わせた。

「そう、内緒話」

すると南條君は「え~」と大きな声で嘆いているのを俺達は笑いながら名前呼びの事を説明した。

***

部屋に戻るとベッドの上でスマホを弄っている中村陸がいた。俺は素通りしようと思ったがお礼は言った方がいいと思い小さい声で言った。

「今日はありがと」

「・・・・もう少し大きい声でお礼言えないの?」

「・・・・・・恥ずかしいのわかれよ!」

「次はうるさ」

俺の怒った声にアイツはせせら笑ったので腹が立っていると中村陸はベッドから起き上がって俺を見つめてきた。

「なっ・・・なんだよ」

「・・・・・プレイしたいか、"教えて?"」

いきなりの質問に戸惑ったが命令を受けて俺はアイツの顔を見ないようにしながら口を尖らせながら言った。

「・・・・・別にどっちでもいい」

俺の答えに中村陸は少しだけ残念そうな素振りを見せたが直ぐに意地悪そうな俺にとって最も恐ろしい笑顔で口を開いた。

「そっか、でも俺は圭兎君とプレイがしたいな・・・。」

「・・・・・勝手にすればいいだろ?」

俺は少し身体を震わせながら呟くと中村陸は「ふーん」と口角を更に上げて優しく俺にコマンドを放った。

「Come(おいで)」

「ッ・・・・!」

俺はコマンドで身体が熱くなるのを感じながら中村陸に近づくと直ぐに優しく抱きしめて耳元でとっても甘い声で俺の名前を囁いた。

「良い子・・・・圭兎」

「・・・・・・・!?」

(アイツ、呼び捨てにした!?)

中村陸に呼び捨てで呼ばれて混乱しているとアイツは満足そうに右耳朶を甘噛みしてじわじわと温かくなるのを感じたが俺は恥ずかしくてそれどころではなかった。

「なっ・・・あぁ!やっやめ」

「・・・・やめない」

アイツは俺の言葉を完全に無視をすると次に左耳朶を甘噛みをしながら俺のTシャツに手を伸ばそうとしたので、アイツの右手を掴んで顔を真っ赤にしながら怒鳴りつけた。

「やめろ!ボケ!!」

「全然、怖くない・・・寧ろ可愛い」

「なっ・・・ひぃあ!?」

中村陸は俺の左耳に息をふきかけたので予想外で俺は情けない声をあげるとアイツの身体が小刻みに震えたので笑っていると分かり顔を上げて睨みつけたがアイツには効果が無かった。

「・・・・・・本当に可愛いなぁ」

「・・・・・ッチ」

「舌打ちしないでよ。・・・・ねぇ圭兎君、命令やコマンドじゃなくてお願いを1つ聞いてほしいな。」

「・・・・なんだよ」

「・・・・・・・俺の事を名前で呼んで?」

アイツの言葉で俺は改めて中村陸を呼んだことがないことに気づいたが今更だし何となく言いづらかったが言わなきゃ後が面倒くさそうな予感がして小さく名前を呼んでみた。

「陸・・・・・。」

「・・・・・・。」

俺が名前を呼んでやったのに中村陸のやつは目を見開いて固まっているだけだったので腹が立って文句を言おうとしたがアイツが珍しく顔を赤らめてそっぽを向いた。

「・・・・もしかして照れてんのか?」

するとアイツは耳を真っ赤にして黙っていたので完全にそれが答えになっていて俺は楽しくなりアイツの名前をもう一度呼んでみた。

「りーく」

「っな・・・・あっ・・・・あの・・・・あんま言わないで」

「何でだよ陸?お前が呼んでって言ったんだから別にいいだろ?陸くーん?」

俺は調子に乗っていると中村陸は林檎のように真っ赤な顔で不機嫌そうに眉毛をつり上げて俺の顔に近づくと噛み付くように唇にキスをした。
ただえさえキスだけでも俺は恥ずかしいのにアイツは俺の口内に舌を入れて深いキスを交わしてきた。逃げるにしても頭を押えられているので中村陸の手の上で転がされていた。

「ふ"・・・・・・ンン・・・・・ふぁ・・・うぅ」

(息苦しいけど・・・悔しいけど・・・アイツとのキス・・・・気持ちいい)

時間的に30秒ぐらいしか経って無かったが俺には更に長く感じて頭がクラクラになったが中村陸は満足そうにいつも通りのムカつく顔になっていてニヤニヤしながら俺の耳元で囁いた。

「・・・・圭兎、勃ってるけどキスでこんな事になったの?」

「・・・・アッ!?」

中村陸に苦しそうに膨らんでいる中心部を繊細な物を触れるように優しく触られて物足りなくて、俺自身驚いたが俺は腰を動かして触ってほしいとアピールをしてしまった。

「ふぅ・・・・んン・・・・はぁ・・・・。」

「・・・・なぁーに腰をやらしく動かしてんの?今の圭兎は発情期の兎ちゃんだなぁー?」

(さっきから圭兎って呼び捨てにされてる・・・恥ずかしいけど・・・嬉しい。)

顔に出ていたのか俺は口角を上げると中村陸はまた顔を真っ赤にしたが次は困った顔をしていた。

「そんな期待した顔をされたら照れるよ。・・・・圭兎君、どうしてほしい?」

中村陸の意地悪な顔が気に食わなかったが俺は完全に我慢が出来ずに恥ずかしい言葉をアイツに言っていた。

「・・・・・イキたい・・・・。」

すると中村陸は目を細めて更に口角を上げると実に楽しそうに俺に命令を放った。

「じゃあ、"ズボンと下着を脱いで?"」

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