1 / 16
可愛いものが好き
しおりを挟む
僕の家は洋菓子店だ。 なので可愛らしいケーキや焼き菓子が置いていた。
後は三人の姉達の影響で見るアニメも可愛い女の子が戦うやつかアイドルになるアニメとか少女漫画が多かった。そのせいか小さい頃から、姉達のお古の服を着ることが多くて遊ぶ時もおままごとか「魔法少女プリティーハート」ごっこをしていた。そのせいか僕は可愛いものが好きになってしまった。だけど可愛いものが好きなせいで虐められたこともあった。
*
「晃はトレジャー仮面観た?」
僕は戦隊モノに無縁な為に小学生の時にある失敗をしてしまった。
「それは見てないけどプリティーハートは観たよ?」
すると男子生徒達は嘔吐く真似をして僕をからかった。
「うぇーお前女が見るヤツ見てんのかよ!」
「気持ち悪い!」
それ以降、僕はプリティーハートの話をしないようにしたし、観なくなった。
ある日お気に入りのお花の髪ゴムをつけて姉達と買い物に行くとバッタリ同じクラスの女子に会った。
「こんにちは!」
するとその子は僕の頭を見て怪訝そうな顔をした。
「晃くんお花の髪飾りしてるけど男の子がしてたら変だよ?」
そう言われて頭が真っ白になった。それ以来、お花のゴムを付けなくたった。
中学生になり僕はさり気なく兎のシャーペン(ブルー)や猫の付箋などあまり見えない所に可愛い物持っていたが、ある日鞄に付けていた水色の兎のマスコットが無くなっていた。するとクラスの女子の一人が僕が付けていたマスコットを皆に自慢していた。
それは長女の姉が僕の誕生日に作ってくれたマスコットだった。僕は勇気をだして、女子のグループに声をかけた。
「あっあのぅ・・・。」
するとマスコットを盗った女の子が僕を睨んできた。
「なに?」
僕は怖くなり、一言だけ言った。
「この兎可愛いね、大切に使おうね」
放課後、ゴミ当番だった僕は袋を取り出すと見覚えがある水色が見えた。それは水色の兎のマスコットだった。 どうして捨てたのか気になったがそれよりもボロボロの兎を見るのが悲しかった。
高校生になってからは声変わりをしてしまい身長も175cmぐらいになり更に可愛い物が好きとか言えなくなった。女子曰く、僕は美男子らしく告白をしてきたが大体の子は僕の見た目を見てだと直ぐにわかるので告白されても正直困るし、兎のマスコットの事があってから、お母さんと姉達以外の女性は苦手になった。
僕はコンビニでバイトを始めてその給料で可愛いワンピースや女性物のウイッグ等をインターネットで買って自分の部屋で着るのが姉達も知らない僕だけの秘密だった。
メイクも動画を見て最初は上手くいかなかったが、段々上手くなっていき今ではパッと見だと男性だと分からないぐらいになったがどうしても身長と喉仏が邪魔をした。
大学生になってからは僕のメイクが映画サークルの女性にバレて体験入学として他の人にメイクをしたら結構絶賛だった。
「椎名君って器用だよね!」
「是非、映画サークルのメイク担当になって!」
「でも一応もう一人メイク担当はいるよね?」
「あぁ、あの胡散臭男ね!」
女性達が話していると近くに三白眼の怖そうなお兄さんがいた。
「誰が胡散臭男やって~?」
「あっ藤野来てたんだ!」
「もう、メイクせぇへんで!!」
「ごめん ごめん」
すると藤野という男はこっちを見た。僕は少しビクッとなった。
「その子は誰なん?」
僕が連れていかれた彼女が紹介した。
「新しく入ったメイク担当の椎名 晃君だよ。」
『・・・誰も入るなんて言ってないけど、やっぱり女性は苦手だな・・・。』
それを聞いた藤野は僕の手を握って握手をしてきた。
「良かった~メイク担当一人やと大変やったから助かったわ!これからよろしくなアキちゃん!」
『この人ピアスつけて怖いし断れない・・・。』
「・・・・・よろしくお願いします。」
こうして僕は嫌々映画サークルに入部をしてしまった。
後は三人の姉達の影響で見るアニメも可愛い女の子が戦うやつかアイドルになるアニメとか少女漫画が多かった。そのせいか小さい頃から、姉達のお古の服を着ることが多くて遊ぶ時もおままごとか「魔法少女プリティーハート」ごっこをしていた。そのせいか僕は可愛いものが好きになってしまった。だけど可愛いものが好きなせいで虐められたこともあった。
*
「晃はトレジャー仮面観た?」
僕は戦隊モノに無縁な為に小学生の時にある失敗をしてしまった。
「それは見てないけどプリティーハートは観たよ?」
すると男子生徒達は嘔吐く真似をして僕をからかった。
「うぇーお前女が見るヤツ見てんのかよ!」
「気持ち悪い!」
それ以降、僕はプリティーハートの話をしないようにしたし、観なくなった。
ある日お気に入りのお花の髪ゴムをつけて姉達と買い物に行くとバッタリ同じクラスの女子に会った。
「こんにちは!」
するとその子は僕の頭を見て怪訝そうな顔をした。
「晃くんお花の髪飾りしてるけど男の子がしてたら変だよ?」
そう言われて頭が真っ白になった。それ以来、お花のゴムを付けなくたった。
中学生になり僕はさり気なく兎のシャーペン(ブルー)や猫の付箋などあまり見えない所に可愛い物持っていたが、ある日鞄に付けていた水色の兎のマスコットが無くなっていた。するとクラスの女子の一人が僕が付けていたマスコットを皆に自慢していた。
それは長女の姉が僕の誕生日に作ってくれたマスコットだった。僕は勇気をだして、女子のグループに声をかけた。
「あっあのぅ・・・。」
するとマスコットを盗った女の子が僕を睨んできた。
「なに?」
僕は怖くなり、一言だけ言った。
「この兎可愛いね、大切に使おうね」
放課後、ゴミ当番だった僕は袋を取り出すと見覚えがある水色が見えた。それは水色の兎のマスコットだった。 どうして捨てたのか気になったがそれよりもボロボロの兎を見るのが悲しかった。
高校生になってからは声変わりをしてしまい身長も175cmぐらいになり更に可愛い物が好きとか言えなくなった。女子曰く、僕は美男子らしく告白をしてきたが大体の子は僕の見た目を見てだと直ぐにわかるので告白されても正直困るし、兎のマスコットの事があってから、お母さんと姉達以外の女性は苦手になった。
僕はコンビニでバイトを始めてその給料で可愛いワンピースや女性物のウイッグ等をインターネットで買って自分の部屋で着るのが姉達も知らない僕だけの秘密だった。
メイクも動画を見て最初は上手くいかなかったが、段々上手くなっていき今ではパッと見だと男性だと分からないぐらいになったがどうしても身長と喉仏が邪魔をした。
大学生になってからは僕のメイクが映画サークルの女性にバレて体験入学として他の人にメイクをしたら結構絶賛だった。
「椎名君って器用だよね!」
「是非、映画サークルのメイク担当になって!」
「でも一応もう一人メイク担当はいるよね?」
「あぁ、あの胡散臭男ね!」
女性達が話していると近くに三白眼の怖そうなお兄さんがいた。
「誰が胡散臭男やって~?」
「あっ藤野来てたんだ!」
「もう、メイクせぇへんで!!」
「ごめん ごめん」
すると藤野という男はこっちを見た。僕は少しビクッとなった。
「その子は誰なん?」
僕が連れていかれた彼女が紹介した。
「新しく入ったメイク担当の椎名 晃君だよ。」
『・・・誰も入るなんて言ってないけど、やっぱり女性は苦手だな・・・。』
それを聞いた藤野は僕の手を握って握手をしてきた。
「良かった~メイク担当一人やと大変やったから助かったわ!これからよろしくなアキちゃん!」
『この人ピアスつけて怖いし断れない・・・。』
「・・・・・よろしくお願いします。」
こうして僕は嫌々映画サークルに入部をしてしまった。
0
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
総長の彼氏が俺にだけ優しい
桜子あんこ
BL
ビビりな俺が付き合っている彼氏は、
関東で最強の暴走族の総長。
みんなからは恐れられ冷酷で悪魔と噂されるそんな俺の彼氏は何故か俺にだけ甘々で優しい。
そんな日常を描いた話である。
転生したら乙女ゲームの攻略対象者!?攻略されるのが嫌なので女装をしたら、ヒロインそっちのけで口説かれてるんですけど…
リンゴリラ
BL
病弱だった男子高校生。
乙女ゲームあと一歩でクリアというところで寿命が尽きた。
(あぁ、死ぬんだ、自分。……せめて…ハッピーエンドを迎えたかった…)
次に目を開けたとき、そこにあるのは自分のではない体があり…
前世やっていた乙女ゲームの攻略対象者、『ジュン・テイジャー』に転生していた…
そうして…攻略対象者=女の子口説く側という、前世入院ばかりしていた自分があの甘い言葉を吐けるわけもなく。
それならば、ただのモブになるために!!この顔面を隠すために女装をしちゃいましょう。
じゃあ、ヒロインは王子や暗殺者やらまぁ他の攻略対象者にお任せしちゃいましょう。
ん…?いや待って!!ヒロインは自分じゃないからね!?
※ただいま修正につき、全てを非公開にしてから1話ずつ投稿をしております
こっそりバウムクーヘンエンド小説を投稿したら相手に見つかって押し倒されてた件
神崎 ルナ
BL
バウムクーヘンエンド――片想いの相手の結婚式に招待されて引き出物のバウムクーヘンを手に失恋に浸るという、所謂アンハッピーエンド。
僕の幼なじみは天然が入ったぽんやりしたタイプでずっと目が離せなかった。
だけどその笑顔を見ていると自然と僕も口角が上がり。
子供の頃に勢いに任せて『光くん、好きっ!!』と言ってしまったのは黒歴史だが、そのすぐ後に白詰草の指輪を持って来て『うん、およめさんになってね』と来たのは反則だろう。
ぽやぽやした光のことだから、きっとよく意味が分かってなかったに違いない。
指輪も、僕の左手の中指に収めていたし。
あれから10年近く。
ずっと仲が良い幼なじみの範疇に留まる僕たちの関係は決して崩してはならない。
だけど想いを隠すのは苦しくて――。
こっそりとある小説サイトに想いを吐露してそれで何とか未練を断ち切ろうと思った。
なのにどうして――。
『ねぇ、この小説って海斗が書いたんだよね?』
えっ!?どうしてバレたっ!?というより何故この僕が押し倒されてるんだっ!?(※注 サブ垢にて公開済みの『バウムクーヘンエンド』をご覧になるとより一層楽しめるかもしれません)
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
運命を変えるために良い子を目指したら、ハイスペ従者に溺愛されました
十夜 篁
BL
初めて会った家族や使用人に『バケモノ』として扱われ、傷ついたユーリ(5歳)は、階段から落ちたことがきっかけで神様に出会った。
そして、神様から教えてもらった未来はとんでもないものだった…。
「えぇ!僕、16歳で死んじゃうの!?
しかも、死ぬまでずっと1人ぼっちだなんて…」
ユーリは神様からもらったチートスキルを活かして未来を変えることを決意!
「いい子になってみんなに愛してもらえるように頑張ります!」
まずユーリは、1番近くにいてくれる従者のアルバートと仲良くなろうとするが…?
「ユーリ様を害する者は、すべて私が排除しましょう」
「うぇ!?は、排除はしなくていいよ!!」
健気に頑張るご主人様に、ハイスペ従者の溺愛が急成長中!?
そんなユーリの周りにはいつの間にか人が集まり…。
《これは、1人ぼっちになった少年が、温かい居場所を見つけ、運命を変えるまでの物語》
美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした
亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。
カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。
(悪役モブ♀が出てきます)
(他サイトに2021年〜掲載済)
可愛くない僕は愛されない…はず
おがこは
BL
Ωらしくない見た目がコンプレックスな自己肯定感低めなΩ。痴漢から助けた女子高生をきっかけにその子の兄(α)に絆され愛されていく話。
押しが強いスパダリα ✕ 逃げるツンツンデレΩ
ハッピーエンドです!
病んでる受けが好みです。
闇描写大好きです(*´`)
※まだアルファポリスに慣れてないため、同じ話を何回か更新するかもしれません。頑張って慣れていきます!感想もお待ちしております!
また、当方最近忙しく、投稿頻度が不安定です。気長に待って頂けると嬉しいです(*^^*)
平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。
しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。
基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。
一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。
それでも宜しければどうぞ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる