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可愛いものが好き
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僕の家は洋菓子店だ。 なので可愛らしいケーキや焼き菓子が置いていた。
後は三人の姉達の影響で見るアニメも可愛い女の子が戦うやつかアイドルになるアニメとか少女漫画が多かった。そのせいか小さい頃から、姉達のお古の服を着ることが多くて遊ぶ時もおままごとか「魔法少女プリティーハート」ごっこをしていた。そのせいか僕は可愛いものが好きになってしまった。だけど可愛いものが好きなせいで虐められたこともあった。
*
「晃はトレジャー仮面観た?」
僕は戦隊モノに無縁な為に小学生の時にある失敗をしてしまった。
「それは見てないけどプリティーハートは観たよ?」
すると男子生徒達は嘔吐く真似をして僕をからかった。
「うぇーお前女が見るヤツ見てんのかよ!」
「気持ち悪い!」
それ以降、僕はプリティーハートの話をしないようにしたし、観なくなった。
ある日お気に入りのお花の髪ゴムをつけて姉達と買い物に行くとバッタリ同じクラスの女子に会った。
「こんにちは!」
するとその子は僕の頭を見て怪訝そうな顔をした。
「晃くんお花の髪飾りしてるけど男の子がしてたら変だよ?」
そう言われて頭が真っ白になった。それ以来、お花のゴムを付けなくたった。
中学生になり僕はさり気なく兎のシャーペン(ブルー)や猫の付箋などあまり見えない所に可愛い物持っていたが、ある日鞄に付けていた水色の兎のマスコットが無くなっていた。するとクラスの女子の一人が僕が付けていたマスコットを皆に自慢していた。
それは長女の姉が僕の誕生日に作ってくれたマスコットだった。僕は勇気をだして、女子のグループに声をかけた。
「あっあのぅ・・・。」
するとマスコットを盗った女の子が僕を睨んできた。
「なに?」
僕は怖くなり、一言だけ言った。
「この兎可愛いね、大切に使おうね」
放課後、ゴミ当番だった僕は袋を取り出すと見覚えがある水色が見えた。それは水色の兎のマスコットだった。 どうして捨てたのか気になったがそれよりもボロボロの兎を見るのが悲しかった。
高校生になってからは声変わりをしてしまい身長も175cmぐらいになり更に可愛い物が好きとか言えなくなった。女子曰く、僕は美男子らしく告白をしてきたが大体の子は僕の見た目を見てだと直ぐにわかるので告白されても正直困るし、兎のマスコットの事があってから、お母さんと姉達以外の女性は苦手になった。
僕はコンビニでバイトを始めてその給料で可愛いワンピースや女性物のウイッグ等をインターネットで買って自分の部屋で着るのが姉達も知らない僕だけの秘密だった。
メイクも動画を見て最初は上手くいかなかったが、段々上手くなっていき今ではパッと見だと男性だと分からないぐらいになったがどうしても身長と喉仏が邪魔をした。
大学生になってからは僕のメイクが映画サークルの女性にバレて体験入学として他の人にメイクをしたら結構絶賛だった。
「椎名君って器用だよね!」
「是非、映画サークルのメイク担当になって!」
「でも一応もう一人メイク担当はいるよね?」
「あぁ、あの胡散臭男ね!」
女性達が話していると近くに三白眼の怖そうなお兄さんがいた。
「誰が胡散臭男やって~?」
「あっ藤野来てたんだ!」
「もう、メイクせぇへんで!!」
「ごめん ごめん」
すると藤野という男はこっちを見た。僕は少しビクッとなった。
「その子は誰なん?」
僕が連れていかれた彼女が紹介した。
「新しく入ったメイク担当の椎名 晃君だよ。」
『・・・誰も入るなんて言ってないけど、やっぱり女性は苦手だな・・・。』
それを聞いた藤野は僕の手を握って握手をしてきた。
「良かった~メイク担当一人やと大変やったから助かったわ!これからよろしくなアキちゃん!」
『この人ピアスつけて怖いし断れない・・・。』
「・・・・・よろしくお願いします。」
こうして僕は嫌々映画サークルに入部をしてしまった。
後は三人の姉達の影響で見るアニメも可愛い女の子が戦うやつかアイドルになるアニメとか少女漫画が多かった。そのせいか小さい頃から、姉達のお古の服を着ることが多くて遊ぶ時もおままごとか「魔法少女プリティーハート」ごっこをしていた。そのせいか僕は可愛いものが好きになってしまった。だけど可愛いものが好きなせいで虐められたこともあった。
*
「晃はトレジャー仮面観た?」
僕は戦隊モノに無縁な為に小学生の時にある失敗をしてしまった。
「それは見てないけどプリティーハートは観たよ?」
すると男子生徒達は嘔吐く真似をして僕をからかった。
「うぇーお前女が見るヤツ見てんのかよ!」
「気持ち悪い!」
それ以降、僕はプリティーハートの話をしないようにしたし、観なくなった。
ある日お気に入りのお花の髪ゴムをつけて姉達と買い物に行くとバッタリ同じクラスの女子に会った。
「こんにちは!」
するとその子は僕の頭を見て怪訝そうな顔をした。
「晃くんお花の髪飾りしてるけど男の子がしてたら変だよ?」
そう言われて頭が真っ白になった。それ以来、お花のゴムを付けなくたった。
中学生になり僕はさり気なく兎のシャーペン(ブルー)や猫の付箋などあまり見えない所に可愛い物持っていたが、ある日鞄に付けていた水色の兎のマスコットが無くなっていた。するとクラスの女子の一人が僕が付けていたマスコットを皆に自慢していた。
それは長女の姉が僕の誕生日に作ってくれたマスコットだった。僕は勇気をだして、女子のグループに声をかけた。
「あっあのぅ・・・。」
するとマスコットを盗った女の子が僕を睨んできた。
「なに?」
僕は怖くなり、一言だけ言った。
「この兎可愛いね、大切に使おうね」
放課後、ゴミ当番だった僕は袋を取り出すと見覚えがある水色が見えた。それは水色の兎のマスコットだった。 どうして捨てたのか気になったがそれよりもボロボロの兎を見るのが悲しかった。
高校生になってからは声変わりをしてしまい身長も175cmぐらいになり更に可愛い物が好きとか言えなくなった。女子曰く、僕は美男子らしく告白をしてきたが大体の子は僕の見た目を見てだと直ぐにわかるので告白されても正直困るし、兎のマスコットの事があってから、お母さんと姉達以外の女性は苦手になった。
僕はコンビニでバイトを始めてその給料で可愛いワンピースや女性物のウイッグ等をインターネットで買って自分の部屋で着るのが姉達も知らない僕だけの秘密だった。
メイクも動画を見て最初は上手くいかなかったが、段々上手くなっていき今ではパッと見だと男性だと分からないぐらいになったがどうしても身長と喉仏が邪魔をした。
大学生になってからは僕のメイクが映画サークルの女性にバレて体験入学として他の人にメイクをしたら結構絶賛だった。
「椎名君って器用だよね!」
「是非、映画サークルのメイク担当になって!」
「でも一応もう一人メイク担当はいるよね?」
「あぁ、あの胡散臭男ね!」
女性達が話していると近くに三白眼の怖そうなお兄さんがいた。
「誰が胡散臭男やって~?」
「あっ藤野来てたんだ!」
「もう、メイクせぇへんで!!」
「ごめん ごめん」
すると藤野という男はこっちを見た。僕は少しビクッとなった。
「その子は誰なん?」
僕が連れていかれた彼女が紹介した。
「新しく入ったメイク担当の椎名 晃君だよ。」
『・・・誰も入るなんて言ってないけど、やっぱり女性は苦手だな・・・。』
それを聞いた藤野は僕の手を握って握手をしてきた。
「良かった~メイク担当一人やと大変やったから助かったわ!これからよろしくなアキちゃん!」
『この人ピアスつけて怖いし断れない・・・。』
「・・・・・よろしくお願いします。」
こうして僕は嫌々映画サークルに入部をしてしまった。
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