弟にするプレイじゃないよね!?

卵丸

文字の大きさ
上 下
39 / 52
禁断の関係

四人で遊園地 1

しおりを挟む
学校から帰って来ると若葉マークがついた黒色の中古車が家の駐車場にあった。

『兄さんの車だな!』

玄関を開けるとイキイキした母さんが俺に話しかけてきた。

「幸ちゃん、恭ちゃんの車見た?」

「見たよ、中古車だけど結構良さそうだよね」

「明日遊園地に行くんでしょ?楽しんできてね!」

「うん!楽しんでくるよ!」

俺は部屋に戻り、スマホでラビランのアトラクションを調べてみた。下にスライドすると「ラブラブ ロップイヤー夫婦のときめきチャペル」と全体的に白色でピンクの薔薇が飾られていて一番上にロップイヤー夫婦らしきうさぎがいて白いベンチと上にベルが付いているチャペルがあるらしいがこれは完全にカップル限定だろうなと思った。そんな事より俺は絶叫系を調べて四人で行く事を楽しみにした。

「これは兄さんのビビる顔が見れるかも!」



朝の七時半頃に俺の家にあっちゃんが来たがともやんがまだ来ていなかった。

「ともやん遅いね?」

「智也の事だからまだ寝てたりしてな」

「それは有り得るかも!」

「しかし幸久のお兄さんってかっこいいよな。」

あっちゃんは車の最終確認している兄さんを見て褒めてくれたが本性を知ってるので苦笑いしか出来なかった。

『実は男好きの弟の尻を叩く変態でーす。』

すると、走る足音が聴こえて音の方を振り向くと息を切らしながら全速で走っているともやんがいた。ともやんが家の前に着くと頭を下げて大きな声で俺達に謝った。

「遅・・・れて・・・ご・・・めん!!」

「別に俺らはいいけど、兄さんに謝ってくれない?」

「俺らって言われても俺は許してねーよ?智也に罰ゲームのタイキックをお見舞いしてやるか!」

「あっちゃん!それだけは勘弁して~!」

「皆揃ったな小野坂くん巴くん、今日は宜しくね」

「宜しくお願いします。」

「遅くなってすみませんよろしくユッキーのお兄さんお願いします」

「別に僕は怒ってないよ。じゃあ安全運転で行くから、少し開園時間に遅れるかもしれないけど許してね。」

兄さんの爽やか笑顔に二人は呆然を見ていたがともやんが「かっけー」と小さい声で呟いていた。

『この二人に兄の性癖を伝えたいな・・・。』



「ねぇお二人さんは何から乗りたい?」

あっちゃんの質問にともやんが答えた。

「ジェットコースター以外ならなんでもいいぜ!」

「「え~それは無いっしょ!!」」

俺とあっちゃんの声が重なってともやんを攻めた。

「だっだって・・・昔に家族とジェットコースターに乗って俺ゲロったことが有るからさあんまり乗りたく無いんだよ!」

「でも、俺は乗りたいよ」

俺の言葉に運転していた兄さんがともやんに提案をしてきた。

「じゃあ幸久と小野坂くんはジェットコースターに乗って巴くんは僕と違う乗り物に乗ろうよ。そして皆で乗れそうなのには全員で乗ったらいいと思うんだけど、どうかな?」

その提案に二人は喜んで賛成した。

「それ良いですねじゃあ俺と幸久でライオンラビットの爽快ジェットコースターに乗ります!」

「じゃあ俺はお兄さんとラビットマジックミラーラビリンスってゆう迷路に行ってもいいですか?」

「別に構わないよ!」

「よっしゃーこんなイケメンなお兄さんといけるなんて俺好きになっちゃう♡」

「あはは、嬉しいな!」

改めて思ったがこれじゃあ男同士で二人で周るのと変わらないなと思ったが二人が喜んでいるので黙っといた。

無事にラビットドリームランドに到着して、先にともやんがカチューシャを買いに行った。

「俺は黒うさぎにしようっとユッキー達はどうするの?」

俺はともやんの言葉に正気か?と思ったが兄さんがカチューシャを選んでいた。

「せっかく来たんだし、思い出につけるのはどうかな?僕はネザーランドドワーフにしようかな?」

兄さんの頭に小さい茶色の兎の耳がちょこんと付いたのを見て周りの女性客は「キャー」と歓声をあげていた。あんな見た目がイケメンな男性が可愛いうさぎのカチューシャをつけてたら、そりゃテンション上がるだろう。僕は少しつまらなくなった。

「幸久もお兄さんと一緒のにしたら?」

いつの間にかあっちゃんの頭に灰色のロップイヤーの耳が付いていた。

「・・・兄さんと被るのは嫌だから白うさぎにするよ」

カチューシャを買って園内に向かうとやっぱり女性客が兄さんの方をジロジロ見ていた。皆は兄さんしか見てないと思うが物凄く恥ずかしかった。

「じゃあ僕達はマジックミラーの方に行くから幸久達はジェットコースターに行ってきてね。終わったら連絡頂戴ね?」

「わかったよ!あっちゃん行こう」

僕達はジェットコースターの方に向かって列に並んだ。

「良いなぁ幸久はあんなかっこいいお兄さんがいてさ」

「えぇ~そんなこと無いよ、遅く帰ると怒るし睨んでくるし!」

「でも、それって心配してるから言ってんでしょ?」

「う・・・うん」

「やっぱ、かっこよくて優しいお兄さんだよ」

「そ・・・そうかな?」

「そうだよ」

あっちゃんの言葉に少し照れていると順番が周って着たので行ったが丁度、俺達が先頭だったので少し怖くなってきたがあっちゃんに言えばからかわれると思うので言わなかった。

「楽しみだよな」

「う・・・うん」

「・・・もしかして幸久怖くなった?」

「べっ別に怖くねーし!」

誤魔化すように大きな声で叫んでしまったので痩せ我慢だと思われたのかあっちゃんはニヤニヤしながら「はい、はい」と相槌を打っていた。

『ぐぬぬ・・・馬鹿にしやがって・・・もし、兄さんだったら何て言ってたんだろう?』

天辺に上がって行くジェットコースターにドキドキしながら、もし隣があっちゃんじゃ無く兄さんだったらを想像してみた。

『幸久怖くなった?』

『べっ別に怖くねーし!』

俺の言葉に兄さんはクスクス笑い俺に言ってきた。

『僕も少し怖いかな。』

『兄さんも?』

『そりゃあ、落ちるからね。でも幸久と一緒なら大丈夫かな?』

『兄さん・・・』

『幸久・・・』

「幸久、今から落ちんぞ!!!」

テンション上がってるあっちゃんの声に気付くと目の前は晴天の大空が映っていた。

「・・・・・えっ?」

俺が間抜けな声を出した瞬間、ジェットコースターは勢いよく落ちていった。

「ぎょええええええええええええええ!!!」

俺の情けない叫び声は園内に響いてしまったし、乗り終わったお客さんが俺の方を見て笑いを堪えていた。あっちゃんは俺の叫び声を思い出しお腹を抱えて大爆笑していたので、兄さん達早く来てくれ!って思いで連絡を送信した。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

春ですね~夜道で出会った露出狂をホテルに連れ込んでみたら~

夏芽玉
BL
4月、第3週目の金曜日。職場の歓迎会のせいで不本意にも帰りが遅くなってしまた。今日は行きつけのハプバーのイベント日だったのに。色んなネコとハプれるのを楽しみにしていたのに!! 年に1度のイベントには結局間に合わず、不貞腐れながら帰路についたら、住宅街で出会ったのは露出狂だった。普段なら、そんな変質者はスルーの一択だったのだけど、イライラとムラムラしていたオレは、露出狂の身体をじっくりと検分してやった。どう見ても好みのど真ん中の身体だ。それならホテルに連れ込んで、しっぽりいこう。据え膳なんて、食ってなんぼだろう。だけど、実はその相手は……。変態とSMのお話です。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...