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京お兄ちゃんと一緒
兄さんと会話
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俺は保冷剤をタオルに巻いて尻を冷やした。 三十分後、水を飲みに下に行くと兄さんは台所のテーブルに紙を広げていた。 俺に気付いた兄さんは手招きしてきたので、仕方なく向かった。
「幸久は何食べたい?」
テーブルの上にはピザのチラシが散らばっていた。
「ピザ頼むの?」
「今日、お母さん帰りが遅いみたいだから、先に食べといてほしいって電話が来たんだ。」
「そうなんだ、俺はマルゲリータと明太マヨ」
「僕はホットチリトマトとベーコンポテト」
兄さんは電話をした。20分後、ピザが届いて二人で食べたが、会話があるはずがなかった。 いつもの通り気まづい空気だったが、兄さんが「あのさ」と言いだした。
「何?」
兄さんは少し考えた素振りを見せてから、俺に話しかけた。
「幸久って好きな人はいるか?」
「・・・・・はい?」
「いや、一応高校生だし、好きな人ぐらいはいるかなーって思ったんだが、いないか?」
「う~ん今の所はいないかな?」
「いないのか」
「うん」
「そうか」
また無言になったが、兄さんが気を使って話題をだしてくれたので、俺も兄さんに聞いてみた。
「そーいう兄さんは好きな人いるの?」
『まあ、いないでしょうね』
と思っていたが、兄さんは顔を少し赤らめてベーコンポテトのポテトを皿の上に落とした。
「その反応は好きな人いるの?」
「まぁ・・・うん」
「へ~どんな人かわいい?優しい?」
『もし、聞けたら兄さんの弱点になるかもしれない!』
俺がワクワクして、続きを待っていると、兄さんは更に顔を赤らめて、ジト目をしてきた。
「・・・親に言わない?」
「言わない、言わない!」
「・・・本当に?」
「ホント、ホント!」
兄さんは咳払いをして、俺の目を見て話してくれた。
「僕の好きな人は・・・その・・・男の人・・・・なんだ。」
「えっまさかの男性を好きになったの?」
「うん・・・そうなんだ。」
『うわ~弱点レベルの話じゃないよ』
どんな奴か気になったので、話を掘り下げた。
「兄さんが好きな人はどんな人なの?」
「可愛いくて、素直で守りたくなる子かな?」
「他には?」
「髪がふわふわで、ちょっぴり泣き虫だけど、パンチは強くて、ホラーとかゾンビが好きな子で前に僕が食べてたガパオライスをあげたら、パニックになるぐらい辛いものが苦手かな?」
・・・ん・・・あれ・・・その話知ってるぞ?
「あの子に迷惑かと思ってたけど何かプレゼント渡したくてぬいぐるみをあげたら、凄く喜んでくれたんだ!」
「・・・・どんな・・・ぬいぐるみをあげたの」
俺は勘違いである事を願ったが、その希望はすぐに打ち砕かれた。
「ハシビロコウのぬいぐるみだ。変わってる子だけど、お礼を言った後の顔が可愛かったんだよね・・・。はぁ~・・・あの子にこの気持ち伝えたいな・・・。」
「・・・ソダネ・・・。」
『兄さんこの気持ち伝わってますよー・・・最悪な意味で!!』
俺はピザを食べたが、美味しいとか考えられなかった。
『マジかよ・・・・・。』
「幸久は何食べたい?」
テーブルの上にはピザのチラシが散らばっていた。
「ピザ頼むの?」
「今日、お母さん帰りが遅いみたいだから、先に食べといてほしいって電話が来たんだ。」
「そうなんだ、俺はマルゲリータと明太マヨ」
「僕はホットチリトマトとベーコンポテト」
兄さんは電話をした。20分後、ピザが届いて二人で食べたが、会話があるはずがなかった。 いつもの通り気まづい空気だったが、兄さんが「あのさ」と言いだした。
「何?」
兄さんは少し考えた素振りを見せてから、俺に話しかけた。
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「・・・・・はい?」
「いや、一応高校生だし、好きな人ぐらいはいるかなーって思ったんだが、いないか?」
「う~ん今の所はいないかな?」
「いないのか」
「うん」
「そうか」
また無言になったが、兄さんが気を使って話題をだしてくれたので、俺も兄さんに聞いてみた。
「そーいう兄さんは好きな人いるの?」
『まあ、いないでしょうね』
と思っていたが、兄さんは顔を少し赤らめてベーコンポテトのポテトを皿の上に落とした。
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「まぁ・・・うん」
「へ~どんな人かわいい?優しい?」
『もし、聞けたら兄さんの弱点になるかもしれない!』
俺がワクワクして、続きを待っていると、兄さんは更に顔を赤らめて、ジト目をしてきた。
「・・・親に言わない?」
「言わない、言わない!」
「・・・本当に?」
「ホント、ホント!」
兄さんは咳払いをして、俺の目を見て話してくれた。
「僕の好きな人は・・・その・・・男の人・・・・なんだ。」
「えっまさかの男性を好きになったの?」
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『うわ~弱点レベルの話じゃないよ』
どんな奴か気になったので、話を掘り下げた。
「兄さんが好きな人はどんな人なの?」
「可愛いくて、素直で守りたくなる子かな?」
「他には?」
「髪がふわふわで、ちょっぴり泣き虫だけど、パンチは強くて、ホラーとかゾンビが好きな子で前に僕が食べてたガパオライスをあげたら、パニックになるぐらい辛いものが苦手かな?」
・・・ん・・・あれ・・・その話知ってるぞ?
「あの子に迷惑かと思ってたけど何かプレゼント渡したくてぬいぐるみをあげたら、凄く喜んでくれたんだ!」
「・・・・どんな・・・ぬいぐるみをあげたの」
俺は勘違いである事を願ったが、その希望はすぐに打ち砕かれた。
「ハシビロコウのぬいぐるみだ。変わってる子だけど、お礼を言った後の顔が可愛かったんだよね・・・。はぁ~・・・あの子にこの気持ち伝えたいな・・・。」
「・・・ソダネ・・・。」
『兄さんこの気持ち伝わってますよー・・・最悪な意味で!!』
俺はピザを食べたが、美味しいとか考えられなかった。
『マジかよ・・・・・。』
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