弟にするプレイじゃないよね!?

卵丸

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兄弟デート(仮)

映画楽しみだね!

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俺が□□駅のホームに着いた時には兄さんがもう待ち合わせ場所にいた。
視線に気づきたのか、俺の方を振り向いて手を振っていた。

(相変わらず 爽やかな笑顔をユキルには見せるんだな・・・。)

「おはよう ユキル君 あの時は本当に申し訳なかったね」

「ううん、流石にあれは引いたけど僕もぶん殴ったし、お互い様だよ!ってゆーか その話はもうおしまいにして、ショピングモールに行って映画行こうよ 京お兄ちゃん♡」

「ユキル君・・・本当にありがとう 今日は楽しもうね!」

こうして、俺たちのお仕置き事件は幕を閉じて、これから実の兄と兄弟プレイをするのだった。

「ちなみに映画は何を観に行くの?」

と兄さんに聞かれて、僕はスマホを、操作して兄さんに見えるように画面を見せた。

「えっ!! ゾンビ映画!!?」

「そうだよ 僕こう見えて ホラーとかゾンビ系得意なんだよね!」

この映画はアメリカの映画でゾンビのクォリティが高いらしく、グロ過ぎてR-15指定されているらしいので、怖いもの好きの俺にとっては楽しみで仕方なかった。

「映画楽しみだね お兄ちゃん♡」

俺が笑顔で兄さんの方を見ると兄さんはもの凄く汗をかいていた。

「どうしたの?」

「!! 何でもないよ ゾンビ映画楽しみだね」

だが、兄さんの目は泳いでいるし、若干声が裏返っていた。

(もしかして兄さん ゾンビとかホラー系苦手なのかも! 少し、兄さんの顔を見ながら、楽しもう!)

俺は無様な兄さんが見れるかもしれないから、映画と同じぐらい兄さんの顔も楽しみだった。
俺はあえて1番見やすい真ん中の列を選んで、兄さんが買ってくれたポップコーンを食べながら、兄さんの顔をちらちら観察した。 兄さんの顔が青白くなっていくのを見て 笑いを堪えるのに必死だった。
そして映画が始まった。



映画は最高に面白かった 特に主人公が斧でゾンビの首を斬りつけるシーンや10人ぐらいのゾンビに銃で撃ちまくるシーンや主人公が犠牲になって1万個のダイナマイトがある倉庫にゾンビを誘き寄せて、ダイナマイトに火をつけて、一緒に爆発する終わり方は予想外で、呆然と見てしまった。

(面白かったな~! さて、兄さんはどんな顔をしてるかな・・・ん?)

そこには白目を剥いて、気絶している兄さんがいた。

(・・・・・流石に気絶は予想外だったな)

俺は苦笑を零した後、兄さんの肩を優しく揺さぶった。

「お兄ちゃん映画終わったよ?」

すると兄さんは目を覚まして、いきなり大きな声をあげた。

「ぎゃーもうダメ食べられる!!!」

「・・・・食べられないよ、お兄ちゃん」

やっと気がついたのか、今まで青白がった兄さんの顔が赤くなった。
まだ、映画館には人が少し残っていたので、お客さんのクスクスと笑う声が響いていた。

(・・・・・俺、赤の他人になりたい・・・・。)
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