28 / 29
おわり
しおりを挟む
《pass through a gate》がサービスを終了した日。
ゲーム内からすべてのプレイヤーやモンスターが消えて、NPCは自分のベッドで眠りについた。
◇ ◇ ◇
白い部屋で目を覚ました。
(見覚えがある!)
「久しぶりじゃの~」
「あっ、狼のじいちゃん、あのときはありがとう!!」
と、いうかここにいると言うことは?
「オレ、もしかしてまた死にかけてる?」
「まぁ、当たらずとも遠からずじゃな」
「そっか~」
大の字になって床に転がる。
「おぬしがいた世界が時間を止めたからの~」
知ってた。
いつかのアップデートから工房に押しかけるようになったプレイヤーたちが、サービス終了について話していたから。
結局、ゲームの中で生前の知り合いで会ったのは、隼さんと銀鮭さんだけだったな~。
でも、楽しく生活も出来たし、家具作りも上達した。
この技術をこの先いかせないのは辛いけど。
「オレってこの先ずっと寝たままなのかな~?」
「その話の前にちぃと昔話をしようかの」
「むか~しむか~し」
「いや、それよりもっと前、日本がまだ大陸と地続きの頃じゃ」
「青いロボットの映画でみた!」
「神様の頼みで狼の番が群というか大軍を率いて、日本へ渡って来たんじゃ」
「…その話も知ってる?なんでだ?」
「ただ、こちらに渡る前に番の雄が亡くなっての~」
あぁ、そうだった、群を守るために犠牲に…
「狼の番は片方が亡くなると狂うものじゃが、さすが神様の眷属というか、群がこちらに渡り定住するまで、気を確かに持ち立派に神様の願いを叶えた」
うん、寂しかったけど。
「その後も二匹は輪廻を繰り返しておったが、向こうの大陸と日本、別々の場所で生まれおったから出会うことは出来んでの~」
それで会えなかったんだ。
「向こうの雄は何度も渡ろうとしておったけど、一匹では無理じゃったんだろう」
何度も…
「まぁこの辺はこの国の神に聞いたんじゃがな」
「じいちゃんも神様じゃないの?」
「話は続く、いつの頃からかこの国では狼も信仰の対象になってな、それで生まれたのがワシじゃ」
「じゃあじいちゃんって」
「大雑把に言うとお主の子孫じゃな」
「…息子よ」
「…」
「…ふざけてごめんて」
「うむ、まあそんな経緯もあり、最初の番であったお主の魂の願いは毎回死ぬ間際に1つだけ叶えるようにしておってな」
「え~それなら半身に会いたいって絶対昔のオレが頼んでるはず」
「日本の中でしか無理での」
「そっか~ それじゃオレは何頼んだんだろう」
「『来世は雌じゃなく雄がいい』が一番多かったの~」
「まさかの性別!」
「動物じゃからの~ 意図せぬ婚姻も多かっただろう、お主の魂は強いから雌として魅力的じゃ」
「まさかの、ハードな前世」
「半身以外の雄と番いたくないから雄になりたいとな(雄になったから無事だとは言っていない)」
「健気!じゃあオレの前のやつも、そう願った?」
「いや、お主の前の前のが、この先ずっと雄でお願いと言ってたの」
「この先ずっとBL展開確定!美穂ちゃん喜んじゃう!じゃあオレの前のやつは、何願ったの?」
「最後はあれだったが、助けられたこともあったのだろう、優しい人間のところに産まれたいと」
「それで人間に…えっ?じゃあ柊は何で人間に? 日本にいなかったんだろ?」
「おぬしが、ノルウェーから連れて来たんだろう」
(そうだ、オレ産まれたときは、ノルウェーにある父さんの方のばあちゃん家にいたんだ)
「輪廻の輪に入る前に、おぬしが日本に連れて帰ったんで、願いを叶えることが出来たんじゃ」
「愛だな」
「しまりの無い顔をしおって」
「どんな顔だよ」
「それで前に一度会ったとき…」
「死ぬ間際ってことは、オレ死ぬ予定だった?」
「さよう、だからここに呼んだ、けどおぬしは願いごとを言う前に半身が心配で自力で目を覚ました」
「愛だな」
「だからその顔やめい」
「だからどんな顔だよ、あれっ?でも階段から落ちたときはここにこなかったよ」
「あれは予期せぬ出来事じゃったから、急いでての、おぬし『死にたくない』と強く思っておったろう、それは出来なかったが、なんとか魂だけはゲームの世界に送ったのじゃ」
ほれ、頭のヘンテコな器械
「あぁ、ギア?」
「あれがまだ起動しておっての」
確かにギアは突然電源が落ちたら危ないので30分ほどは電源が持つ。
「それが良かったのか悪かったのかはわからんがの~」
「ううん、良かったよ、ありがとう」
狼の神様は優しく微笑む。
「さて、おぬしが今ここにいると言うことは」
「うん、わかってる、もうすぐなんだね」
「じゃあ願いは?」
「来世でも柊に会いたい!」
「ぶれないの~そう思ったから半身には別の願いを考えてもらったぞ」
「えっ…」
「一足先に今生を終えて、おぬしを迎えに来ておる」
「えっ、オレっ?えっ?」
自分の身体をペタペタ触る
「今朔じゃないし」
どうみても、ジョシュアだ。
「その指輪外してみるがよい」
えっ、この指輪外れ…
「外れた…えっ…」
内側の柊と桜が絡み合うオレがデザインした模様。
「いつから…」
「ちゃんとあの半身もお主の群のものたちもわかっておる、みなでお主を見守っておったぞ」
「みんな…」
「よき仲間をもったの~」
うんっうんうん
顔を覆った手の平の隙間からも涙がこぼれる。
「そろそろ時間じゃ」
「ありがとうおじいちゃん」
「来世は末永く2人して生きるのじゃぞ」
意識がフワっとあがってくると、見慣れた、でも懐かしいジョシュアの部屋が目に入って来た。
オレの手を誰かが握っている。
「朔」
変わらない、やさしくオレを呼ぶ声。
「柊?」
「うん」
起き上がりその胸に飛び込む。
「柊!柊!柊!柊!柊!」
言わなくちゃ、オレっ、
「オレっ、オレ、先に死んでごめんっ、柊を置いて、ごめっ、会いたかった、会いたかった、会いたかった!」
「俺こそごめん、朔を一人で寂しく逝かせてしまった」
オレを抱きしめる腕に力が入る。
だから…
「神様に頼んで朔を迎えに来た、今度は一人で逝かせない」
お互いの身体がキラキラと光りはじめる。
「俺が死んだら、《pass through a gate》のデータ保管庫から、ジョシュアのデータを消去してもらうように優弥に頼んである」
「そっか、本当にみんな知ってたんだな」
「あぁ、感謝しかない」
でも、
「今は他のやつのことは考えるな」
優しく唇が触れ合う。
それは、刹那にも永遠にも感じる時間。
と、パチンと光が弾け、2人の姿は抱き合ったまま消えて行き
その場には、2つのリングが重なり合って落ちていた。
VRMMORPGのNPCに転生したオレとプレイヤーのあいつ交わらなかった道がやっと一つになった
おしまい
ゲーム内からすべてのプレイヤーやモンスターが消えて、NPCは自分のベッドで眠りについた。
◇ ◇ ◇
白い部屋で目を覚ました。
(見覚えがある!)
「久しぶりじゃの~」
「あっ、狼のじいちゃん、あのときはありがとう!!」
と、いうかここにいると言うことは?
「オレ、もしかしてまた死にかけてる?」
「まぁ、当たらずとも遠からずじゃな」
「そっか~」
大の字になって床に転がる。
「おぬしがいた世界が時間を止めたからの~」
知ってた。
いつかのアップデートから工房に押しかけるようになったプレイヤーたちが、サービス終了について話していたから。
結局、ゲームの中で生前の知り合いで会ったのは、隼さんと銀鮭さんだけだったな~。
でも、楽しく生活も出来たし、家具作りも上達した。
この技術をこの先いかせないのは辛いけど。
「オレってこの先ずっと寝たままなのかな~?」
「その話の前にちぃと昔話をしようかの」
「むか~しむか~し」
「いや、それよりもっと前、日本がまだ大陸と地続きの頃じゃ」
「青いロボットの映画でみた!」
「神様の頼みで狼の番が群というか大軍を率いて、日本へ渡って来たんじゃ」
「…その話も知ってる?なんでだ?」
「ただ、こちらに渡る前に番の雄が亡くなっての~」
あぁ、そうだった、群を守るために犠牲に…
「狼の番は片方が亡くなると狂うものじゃが、さすが神様の眷属というか、群がこちらに渡り定住するまで、気を確かに持ち立派に神様の願いを叶えた」
うん、寂しかったけど。
「その後も二匹は輪廻を繰り返しておったが、向こうの大陸と日本、別々の場所で生まれおったから出会うことは出来んでの~」
それで会えなかったんだ。
「向こうの雄は何度も渡ろうとしておったけど、一匹では無理じゃったんだろう」
何度も…
「まぁこの辺はこの国の神に聞いたんじゃがな」
「じいちゃんも神様じゃないの?」
「話は続く、いつの頃からかこの国では狼も信仰の対象になってな、それで生まれたのがワシじゃ」
「じゃあじいちゃんって」
「大雑把に言うとお主の子孫じゃな」
「…息子よ」
「…」
「…ふざけてごめんて」
「うむ、まあそんな経緯もあり、最初の番であったお主の魂の願いは毎回死ぬ間際に1つだけ叶えるようにしておってな」
「え~それなら半身に会いたいって絶対昔のオレが頼んでるはず」
「日本の中でしか無理での」
「そっか~ それじゃオレは何頼んだんだろう」
「『来世は雌じゃなく雄がいい』が一番多かったの~」
「まさかの性別!」
「動物じゃからの~ 意図せぬ婚姻も多かっただろう、お主の魂は強いから雌として魅力的じゃ」
「まさかの、ハードな前世」
「半身以外の雄と番いたくないから雄になりたいとな(雄になったから無事だとは言っていない)」
「健気!じゃあオレの前のやつも、そう願った?」
「いや、お主の前の前のが、この先ずっと雄でお願いと言ってたの」
「この先ずっとBL展開確定!美穂ちゃん喜んじゃう!じゃあオレの前のやつは、何願ったの?」
「最後はあれだったが、助けられたこともあったのだろう、優しい人間のところに産まれたいと」
「それで人間に…えっ?じゃあ柊は何で人間に? 日本にいなかったんだろ?」
「おぬしが、ノルウェーから連れて来たんだろう」
(そうだ、オレ産まれたときは、ノルウェーにある父さんの方のばあちゃん家にいたんだ)
「輪廻の輪に入る前に、おぬしが日本に連れて帰ったんで、願いを叶えることが出来たんじゃ」
「愛だな」
「しまりの無い顔をしおって」
「どんな顔だよ」
「それで前に一度会ったとき…」
「死ぬ間際ってことは、オレ死ぬ予定だった?」
「さよう、だからここに呼んだ、けどおぬしは願いごとを言う前に半身が心配で自力で目を覚ました」
「愛だな」
「だからその顔やめい」
「だからどんな顔だよ、あれっ?でも階段から落ちたときはここにこなかったよ」
「あれは予期せぬ出来事じゃったから、急いでての、おぬし『死にたくない』と強く思っておったろう、それは出来なかったが、なんとか魂だけはゲームの世界に送ったのじゃ」
ほれ、頭のヘンテコな器械
「あぁ、ギア?」
「あれがまだ起動しておっての」
確かにギアは突然電源が落ちたら危ないので30分ほどは電源が持つ。
「それが良かったのか悪かったのかはわからんがの~」
「ううん、良かったよ、ありがとう」
狼の神様は優しく微笑む。
「さて、おぬしが今ここにいると言うことは」
「うん、わかってる、もうすぐなんだね」
「じゃあ願いは?」
「来世でも柊に会いたい!」
「ぶれないの~そう思ったから半身には別の願いを考えてもらったぞ」
「えっ…」
「一足先に今生を終えて、おぬしを迎えに来ておる」
「えっ、オレっ?えっ?」
自分の身体をペタペタ触る
「今朔じゃないし」
どうみても、ジョシュアだ。
「その指輪外してみるがよい」
えっ、この指輪外れ…
「外れた…えっ…」
内側の柊と桜が絡み合うオレがデザインした模様。
「いつから…」
「ちゃんとあの半身もお主の群のものたちもわかっておる、みなでお主を見守っておったぞ」
「みんな…」
「よき仲間をもったの~」
うんっうんうん
顔を覆った手の平の隙間からも涙がこぼれる。
「そろそろ時間じゃ」
「ありがとうおじいちゃん」
「来世は末永く2人して生きるのじゃぞ」
意識がフワっとあがってくると、見慣れた、でも懐かしいジョシュアの部屋が目に入って来た。
オレの手を誰かが握っている。
「朔」
変わらない、やさしくオレを呼ぶ声。
「柊?」
「うん」
起き上がりその胸に飛び込む。
「柊!柊!柊!柊!柊!」
言わなくちゃ、オレっ、
「オレっ、オレ、先に死んでごめんっ、柊を置いて、ごめっ、会いたかった、会いたかった、会いたかった!」
「俺こそごめん、朔を一人で寂しく逝かせてしまった」
オレを抱きしめる腕に力が入る。
だから…
「神様に頼んで朔を迎えに来た、今度は一人で逝かせない」
お互いの身体がキラキラと光りはじめる。
「俺が死んだら、《pass through a gate》のデータ保管庫から、ジョシュアのデータを消去してもらうように優弥に頼んである」
「そっか、本当にみんな知ってたんだな」
「あぁ、感謝しかない」
でも、
「今は他のやつのことは考えるな」
優しく唇が触れ合う。
それは、刹那にも永遠にも感じる時間。
と、パチンと光が弾け、2人の姿は抱き合ったまま消えて行き
その場には、2つのリングが重なり合って落ちていた。
VRMMORPGのNPCに転生したオレとプレイヤーのあいつ交わらなかった道がやっと一つになった
おしまい
31
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説

愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
【完結】相談する相手を、間違えました
ryon*
BL
長い間片想いしていた幼なじみの結婚を知らされ、30歳の誕生日前日に失恋した大晴。
自棄になり訪れた結婚相談所で、高校時代の同級生にして学内のカースト最上位に君臨していた男、早乙女 遼河と再会して・・・
***
執着系美形攻めに、あっさりカラダから堕とされる自称平凡地味陰キャ受けを書きたかった。
ただ、それだけです。
***
他サイトにも、掲載しています。
てんぱる1様の、フリー素材を表紙にお借りしています。
***
エブリスタで2022/5/6~5/11、BLトレンドランキング1位を獲得しました。
ありがとうございました。
***
閲覧への感謝の気持ちをこめて、5/8 遼河視点のSSを追加しました。
ちょっと闇深い感じですが、楽しんで頂けたら幸いです(*´ω`*)
***
2022/5/14 エブリスタで保存したデータが飛ぶという不具合が出ているみたいで、ちょっとこわいのであちらに置いていたSSを念のためこちらにも転載しておきます。

オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
愛していた王に捨てられて愛人になった少年は騎士に娶られる
彩月野生
BL
湖に落ちた十六歳の少年文斗は異世界にやって来てしまった。
国王と愛し合うようになった筈なのに、王は突然妃を迎え、文斗は愛人として扱われるようになり、さらには騎士と結婚して子供を産めと強要されてしまう。
王を愛する気持ちを捨てられないまま、文斗は騎士との結婚生活を送るのだが、騎士への感情の変化に戸惑うようになる。
(誤字脱字報告は不要)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる