R18の乙女ゲーに男として転生したら攻略者たちに好かれてしまいました

やの有麻

文字の大きさ
上 下
147 / 313
高年期[一学期編]

子鷹狩家にて①…訪問

しおりを挟む


あーたーらしいー朝が来た。きーぼーうのあーさーだ・・・よろこーびに胸をひーらけ、大空あーおーげ~・・・









はい無理ー!!!希望なんてありゃしない!朝なんて来なければいいのに!






・・・文句を言いつつ仕方なく昨日届いたメイド衣装を着て・・・何故か侍女さん達が張り切って僕に化粧&髪を整えてくれた。




ここにいる侍女さん達は、いつもは真菜の付き人たちだ。事情を話して準備を手伝ってもらってるのだ。




・・・何故こんなに侍女さんが張り切ってるのだろう?





「前から薫風兄様の飾りつけができるって亜瑠あるが喜んでたのよ。・・・まさかまた兄様が女装するなんてね。」

「真菜・・・あんまり家族に見せたくないからほっといてくれないか?」

「ふふっ。お似合いではないですか兄様!姉が2人いるみたいです!」

「真菜・・・」






あーもー!我が妹は可愛い!もう好きなだけ見ていってくれ!・・・あ、亜瑠ってのは真菜の付き人ね。




・・・扉の側でクスクス笑ってる流依兄さん。そんな所で覗いてないでこっちくればいいのになぁ。






「似合ってるよ薫風。」

「「流依兄さん(様)!」」

「そうだね、2人揃ってると姉妹みたいだな。」

「・・・兄さんまで・・・」

「薫風兄様は何でも似合いますわ!」

「真菜・・・あぁ我が妹は可愛い!」

「やだっ!薫風兄様ったら!」






へへへと笑う真菜!うん、可愛い。






それから着々と準備をさせられ子鷹狩家へ行く事になった・・・うぅぅ、行きたくない。









車で送ってもらい子鷹狩くんの家へ。同じ侯爵家なので立派な家が建てられていた。・・・どこぞの王宮のようだよ。







「お待ちしておりました八乙女さ、ま・・・?」

「お招き有難うございます。八乙女侯爵家次男の薫風と申します。」

「・・・ようこそ子鷹狩家へ。・・・あ、の、失礼ですがその、女性、で?」

「ん?・・・ああ、いいえ。こちらは・・・その、ら、爛様の指定された制服と申しますか・・・僕はれっきとした男性です。申し訳ございません、みっともない姿を見せてしまって。」

「っ!い、いいえ!こちらこそ申し訳ございません。・・・そ、それではご案内致します。」






執事さんらしき年配の男性がお出迎えしてくれた。・・・うん、鏡で確認したけど、確かに女性、に、見えるよね。






「爛様はまだご就寝しております。・・・起こしに行って頂けますか。」

「え、早く来すぎましたか?」

「いえ・・・爛様は朝が弱いお方なのです。起こさなければ普通に夕刻までご就寝しております。」

「ええ~・・・あの無愛想クールな子鷹狩先輩がねぇ・・・こんな欠点があるなんて・・・あっ!」






あ、ヤバい、本音がでちゃった・・・あーほら執事さんがポカンとしちゃったよ。








とにかく子鷹狩くんの部屋へと案内してもらった。





執事さんがドアをノックする。もちろん返事はなかった。「失礼致します」と言って中へ・・・僕だけね。執事さんは廊下で待機しているらしい。ドアを開けただけで中に入ってこなかったよ・・・何故?






ベットの膨らみを見る。・・・俯せで抱き締めるように枕の裏に腕を回していた。





・・・ん?裸?裸族かっ!え~嫌だなぁ・・・襲われたり、しない、よ、ね・・・?






「子鷹狩先輩、朝ですよ。」

「・・・」

「子鷹狩先輩。・・・爛せんぱーい?・・・爛さま~?」

「・・・クー・・・Zzz」

「おーマジで起きない。どうしよう。揺さぶる?」

「・・・」

「爛様ぁ~・・・起きないと僕帰りますよ~・・・」






冗談?仄めかして体を揺すってみようと思う。・・・それにしても広いベットだなぁ~。失礼してベットの上へ。これ、キングサイズはあるな。一人にしては広くないか?






「爛様~・・・おーい。ご飯冷めちゃうよ~?」

「・・・ん~・・・」






おっ!あともう少しかな?






「子鷹狩先輩ー。爛先輩ー。爛様~?」

「・・・誰だ?」

「ひえっ!!?・・・ブッ!」





低い声に驚いて四つん這いになってた体を起こしたら急に腕を引っ張られバランスを崩し顔からベットにダイブした感じに俯せで倒れてしまった。






「・・・薫風似のメイドか?・・・ここで何をしてる・・・?」

「う~僕ですよっ!薫風ですよ子鷹狩先輩!」

「・・・・・・ん?」






ちょっと!折角の衣装が台無し!化粧もさっきので台無しになってないか!?・・・てか背中のファスナー下げないでほしいっ!





「かおる・・・?・・・っ!薫風かっ!」

「そうですよ子鷹狩先輩!この衣装、子鷹狩先輩がうちのクラスの女子に作らせたんでしょ!?」

「あ?・・・衣装?・・・・・・?」





うわぁ~まだ寝ぼけてるの?・・・これ、さっきの執事さんに目を覚まさせる効率のいいやり方教えてもらえば良かったな・・・もう遅いけど。





「目を覚ましてください子鷹狩先輩。・・・いい加減どいてくれませんか?」

「・・・本当に薫風か?・・・ちょっと調べさせてくれ」

「・・・は?」






・・・ちょっと、無い胸をまさぐらないでほしいのですがっ!朝から襲われたくないですよ?


お願いだから腕を固定して裸を密着させないでほしい・・・え、マジどうしよう?どうすればいい?



しおりを挟む
感想 263

あなたにおすすめの小説

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~

恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん) は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。 しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!? (もしかして、私、転生してる!!?) そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!! そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

いじめっこ令息に転生したけど、いじめなかったのに義弟が酷い。

えっしゃー(エミリオ猫)
BL
オレはデニス=アッカー伯爵令息(18才)。成績が悪くて跡継ぎから外された一人息子だ。跡継ぎに養子に来た義弟アルフ(15才)を、グレていじめる令息…の予定だったが、ここが物語の中で、義弟いじめの途中に事故で亡くなる事を思いだした。死にたくないので、優しい兄を目指してるのに、義弟はなかなか義兄上大好き!と言ってくれません。反抗期?思春期かな? そして今日も何故かオレの服が脱げそうです? そんなある日、義弟の親友と出会って…。

【BL】国民的アイドルグループ内でBLなんて勘弁してください。

白猫
BL
国民的アイドルグループ【kasis】のメンバーである、片桐悠真(18)は悩んでいた。 最近どうも自分がおかしい。まさに悪い夢のようだ。ノーマルだったはずのこの自分が。 (同じグループにいる王子様系アイドルに恋をしてしまったかもしれないなんて……!) (勘違いだよな? そうに決まってる!) 気のせいであることを確認しようとすればするほどドツボにハマっていき……。

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

処理中です...