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高年期[一学期編]
閑話休題...戻ってきた風間①
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~こちらは風間和彦目線です~
どーしても風間エピソードは長くなってしまいます!すみません、2~3話続きます。
__________
薫風が今年ようやく高校生になる。
私はあちこちに根回しをし聖陵の理事長に就任することかできた。
そして理事長として学校で挨拶をすると・・・生徒の中で黒髪に金のメッシュを入れている大人びた薫風を見つけた。あちらも気付いたのか驚いた顔をしていた。
やっと会えた。小学校前以来ずっと会いたくても会えなかった愛しい人。
目立たないためなのか髪はボサボサだった。金のメッシュなんかいれてどうしたんだろう?
それよりも早く会って薫風を確かめたい!
入学式が終わり生徒や保護者が散り散りになってる中、薫風が女子生徒と一緒にいる所をみつけた。
その女子生徒がいるにも関わらず私は薫風に話しかけ抱き締める。あーこの香り。変わらず薫風から匂う甘い香りは格別だった。
薫風を肌で堪能していると薫風を愛して止まない流依くんが現れ薫風を取られてしまった・・・はぁ、もう少し堪能したかった・・・
それから薫風はよく花園へ行く所を見かけた。理事長室から見える花園は美しく綺麗だった。薫風はガーデニングが趣味だったね。庭師と・・・3年生と仲良く話している。あぁ・・・笑顔が可愛いな。
薫風に会いたくて理事長になったが職務が多過ぎて会いに行けない・・・まったくの誤算だった。無理矢理だが五十嵐を秘書にしてよかった。あいつは有能だし私が学校をやめ領主になっても変わらず関係を保ってくれたお陰で私も好き勝手ができる。・・・たとえ花園へサボりに行ってるとしても咎めやしないよ。薫風も顔見知りだから平気だろう。
薫風に久々に会って気付く事が多々ある。まず薫風はかなりモテる。生徒会たち、体育教師、警備員、それに薫風のクラスの生徒たちも薫風に惚れてる奴は数知れず・・・
私もそのうちの1人だが、こんなにも人に好かれるのは異常じゃないか!?しかも友情ではなく恋愛としてだ。・・・ライバルが多くておちおちしていられない!
するとある日薫風が慌ててる様子で花園へ走ってく姿をみた。・・・様子がおかしかったので私も行ったら薫風が泣いていた!
・・・誰だ?薫風を泣かしたのは・・・
生徒会長に呼ばれたって聞いたな。ッチ、先手を打たれたか・・・
泣いている薫風を抱き締める。初め3年の鳥羽愛翔の後ろに隠れようとした所を腕を掴み無理矢理抱き締めた。
抵抗したのは一瞬で、大人しくなりスンッ、スンッ、と鼻をすする音がする。あーこれだけでも可愛く思う・・・
それから鳥羽くんが蒸しタオルを持ってきて薫風がそれを受け取りベンチに座ったので私も隣に座る。
・・・それから、いつか言おうとしていた事を言う。そう、あの小6の時に貰ったあの青い便箋。あれがあったから私はここまで心を折らずに頑張れたんだ。
お礼を言うとタオル越しだが赤くなってるのがわかる。・・・ああ、なんて愛おしいんだろう。
近付けばあの独特の甘い匂いが鼻をくすぐってくる・・・そして思わず「俺の恋人にならない?」と、つい口からポロッと出てしまった。
まぁいいか・・・薫風がこちらを向こうとした時に唇を合わせた。あーヤバい気持ちいい。こんなにも気持ちが高ぶるのは薫風だけだな。・・・もっと深く口付けしたいな。あ、丁度口が開いたから舌いれちゃおっ。
ん~大・満・足!睨まれちゃったけど堪能できたから良しとしよう。・・・まぁ薫風が泣いてたのは大体わかるから消毒だな。
それからじゃれ合うように喋って薫風との時間を過ごした。これだよこれ!このために私は面倒な理事長になったんだ。いつでも薫風を見てられるから。会いたい時に会えるからね・・・
そして暫く経ち事件が起きた。薫風が襲われて気を失い流依くんが担いで自宅へ帰った!?
・・・ああ、襲った先生は神馬さんと麻生川さんだな。過去に薫風と流依くんと接点があるらしいね。・・・で、その二人も薫風が好きだと・・・はぁ。何故こうも薫風は好かれやすいんだ?そういう体質なのか?
ああ・・・とにかく心配だ。八乙女侯爵家領主に手紙を速達し、ヘリを準備させ夜迎えに行く。
・・・その前にやるべき事があるな。薫風が安心して学校生活が送れるようにしないと、ね。
・・・まずは体育教師。・・・おっと、その二人には流依くんが鉄槌を下してくれたみたいだ。・・・じゃあ、もう1人・・・これ以上しつこく付きまとわないよう注意してやらないと、ね。
「やあ生徒会諸君。精が出るね。」
・・・とりあえず釘は刺した。あとは薫風を迎えに行くだけ。
ゆっくりしてもらうために荷造りしたほうがいいかな?じゃあ付き人2人程連れていこう。
「こんばんは薫風。迎えに来たよ。」
「・・・は?」
ふふふ・・・前も同じ事したっけ。その時も間の抜けた声でキョトンとしてたなぁ・・・ほんっと可愛い。
それから我が家でゆっくり過ごした。やっぱり薫風がいるだけで仕事が捗る。・・・それに薫風は優秀だ。私が次々に書類を渡すとテキパキ整理してくれる。それは執事も同じ事を感じたのか感心していた。・・・薫風ばかり見てないでちゃんと動いてね?
夕方になるまで作業が続き、もう少しでキリの良いところまでやっていると、ふいに薫風に顔を掴まれ無理矢理薫風の方へと向けさせられた!・・・なんだ?
「風間先輩。・・・仕事も大事ですが、人と話す時は目と目を合わせて話すべきですよ。いつもこうなのですか?・・・ちゃんと付き人さんやメイドさんと顔を合わせて話さなければダメですよ?」
・・・一瞬思考が停止した。・・・薫風が近い。薫風の手が僕の頬を掴んでる。そして私の心配をしている?
じわじわと感情が高ぶってきた。そして薫風の口から私を呼んできて思わず顔が緩んだ。そして薫風が私の気持ちを察したのか離れていこうとしたので今度は私が薫風を捕まえて噛みつくように口付けをした。甘い匂いが鼻から抜けていく。もう無我夢中で薫風の舌を絡めとったり唇の感触を味わった。
薫風に胸を押され離れると、薫風から子供の頃の話がでてきた。ふふふ・・・覚えててくれたんだ。それを指摘すると、あたふた慌てる薫風の姿をみて思わず可笑しくて腹を抱えて笑ってしまった。
そんな私の姿を見て驚いていたが、そのあとは穏やかな笑みを浮かべて静かに見守っててくれた。・・・うん、私も初めてこんなに笑った気がするよ。やっぱり薫風は最高だなぁ・・・ああ、このまま返したくない、なぁ・・・このままずっと一緒にいたいなぁ~こんな幸福感、薫風とじゃなきゃ味わえないよ。私は、いや・・・俺は絶対薫風を振り向かせて我が家に嫁いでもらわないと、ね。
どーしても風間エピソードは長くなってしまいます!すみません、2~3話続きます。
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薫風が今年ようやく高校生になる。
私はあちこちに根回しをし聖陵の理事長に就任することかできた。
そして理事長として学校で挨拶をすると・・・生徒の中で黒髪に金のメッシュを入れている大人びた薫風を見つけた。あちらも気付いたのか驚いた顔をしていた。
やっと会えた。小学校前以来ずっと会いたくても会えなかった愛しい人。
目立たないためなのか髪はボサボサだった。金のメッシュなんかいれてどうしたんだろう?
それよりも早く会って薫風を確かめたい!
入学式が終わり生徒や保護者が散り散りになってる中、薫風が女子生徒と一緒にいる所をみつけた。
その女子生徒がいるにも関わらず私は薫風に話しかけ抱き締める。あーこの香り。変わらず薫風から匂う甘い香りは格別だった。
薫風を肌で堪能していると薫風を愛して止まない流依くんが現れ薫風を取られてしまった・・・はぁ、もう少し堪能したかった・・・
それから薫風はよく花園へ行く所を見かけた。理事長室から見える花園は美しく綺麗だった。薫風はガーデニングが趣味だったね。庭師と・・・3年生と仲良く話している。あぁ・・・笑顔が可愛いな。
薫風に会いたくて理事長になったが職務が多過ぎて会いに行けない・・・まったくの誤算だった。無理矢理だが五十嵐を秘書にしてよかった。あいつは有能だし私が学校をやめ領主になっても変わらず関係を保ってくれたお陰で私も好き勝手ができる。・・・たとえ花園へサボりに行ってるとしても咎めやしないよ。薫風も顔見知りだから平気だろう。
薫風に久々に会って気付く事が多々ある。まず薫風はかなりモテる。生徒会たち、体育教師、警備員、それに薫風のクラスの生徒たちも薫風に惚れてる奴は数知れず・・・
私もそのうちの1人だが、こんなにも人に好かれるのは異常じゃないか!?しかも友情ではなく恋愛としてだ。・・・ライバルが多くておちおちしていられない!
するとある日薫風が慌ててる様子で花園へ走ってく姿をみた。・・・様子がおかしかったので私も行ったら薫風が泣いていた!
・・・誰だ?薫風を泣かしたのは・・・
生徒会長に呼ばれたって聞いたな。ッチ、先手を打たれたか・・・
泣いている薫風を抱き締める。初め3年の鳥羽愛翔の後ろに隠れようとした所を腕を掴み無理矢理抱き締めた。
抵抗したのは一瞬で、大人しくなりスンッ、スンッ、と鼻をすする音がする。あーこれだけでも可愛く思う・・・
それから鳥羽くんが蒸しタオルを持ってきて薫風がそれを受け取りベンチに座ったので私も隣に座る。
・・・それから、いつか言おうとしていた事を言う。そう、あの小6の時に貰ったあの青い便箋。あれがあったから私はここまで心を折らずに頑張れたんだ。
お礼を言うとタオル越しだが赤くなってるのがわかる。・・・ああ、なんて愛おしいんだろう。
近付けばあの独特の甘い匂いが鼻をくすぐってくる・・・そして思わず「俺の恋人にならない?」と、つい口からポロッと出てしまった。
まぁいいか・・・薫風がこちらを向こうとした時に唇を合わせた。あーヤバい気持ちいい。こんなにも気持ちが高ぶるのは薫風だけだな。・・・もっと深く口付けしたいな。あ、丁度口が開いたから舌いれちゃおっ。
ん~大・満・足!睨まれちゃったけど堪能できたから良しとしよう。・・・まぁ薫風が泣いてたのは大体わかるから消毒だな。
それからじゃれ合うように喋って薫風との時間を過ごした。これだよこれ!このために私は面倒な理事長になったんだ。いつでも薫風を見てられるから。会いたい時に会えるからね・・・
そして暫く経ち事件が起きた。薫風が襲われて気を失い流依くんが担いで自宅へ帰った!?
・・・ああ、襲った先生は神馬さんと麻生川さんだな。過去に薫風と流依くんと接点があるらしいね。・・・で、その二人も薫風が好きだと・・・はぁ。何故こうも薫風は好かれやすいんだ?そういう体質なのか?
ああ・・・とにかく心配だ。八乙女侯爵家領主に手紙を速達し、ヘリを準備させ夜迎えに行く。
・・・その前にやるべき事があるな。薫風が安心して学校生活が送れるようにしないと、ね。
・・・まずは体育教師。・・・おっと、その二人には流依くんが鉄槌を下してくれたみたいだ。・・・じゃあ、もう1人・・・これ以上しつこく付きまとわないよう注意してやらないと、ね。
「やあ生徒会諸君。精が出るね。」
・・・とりあえず釘は刺した。あとは薫風を迎えに行くだけ。
ゆっくりしてもらうために荷造りしたほうがいいかな?じゃあ付き人2人程連れていこう。
「こんばんは薫風。迎えに来たよ。」
「・・・は?」
ふふふ・・・前も同じ事したっけ。その時も間の抜けた声でキョトンとしてたなぁ・・・ほんっと可愛い。
それから我が家でゆっくり過ごした。やっぱり薫風がいるだけで仕事が捗る。・・・それに薫風は優秀だ。私が次々に書類を渡すとテキパキ整理してくれる。それは執事も同じ事を感じたのか感心していた。・・・薫風ばかり見てないでちゃんと動いてね?
夕方になるまで作業が続き、もう少しでキリの良いところまでやっていると、ふいに薫風に顔を掴まれ無理矢理薫風の方へと向けさせられた!・・・なんだ?
「風間先輩。・・・仕事も大事ですが、人と話す時は目と目を合わせて話すべきですよ。いつもこうなのですか?・・・ちゃんと付き人さんやメイドさんと顔を合わせて話さなければダメですよ?」
・・・一瞬思考が停止した。・・・薫風が近い。薫風の手が僕の頬を掴んでる。そして私の心配をしている?
じわじわと感情が高ぶってきた。そして薫風の口から私を呼んできて思わず顔が緩んだ。そして薫風が私の気持ちを察したのか離れていこうとしたので今度は私が薫風を捕まえて噛みつくように口付けをした。甘い匂いが鼻から抜けていく。もう無我夢中で薫風の舌を絡めとったり唇の感触を味わった。
薫風に胸を押され離れると、薫風から子供の頃の話がでてきた。ふふふ・・・覚えててくれたんだ。それを指摘すると、あたふた慌てる薫風の姿をみて思わず可笑しくて腹を抱えて笑ってしまった。
そんな私の姿を見て驚いていたが、そのあとは穏やかな笑みを浮かべて静かに見守っててくれた。・・・うん、私も初めてこんなに笑った気がするよ。やっぱり薫風は最高だなぁ・・・ああ、このまま返したくない、なぁ・・・このままずっと一緒にいたいなぁ~こんな幸福感、薫風とじゃなきゃ味わえないよ。私は、いや・・・俺は絶対薫風を振り向かせて我が家に嫁いでもらわないと、ね。
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