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高年期[一学期編]
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「八乙女薫風。君の事が好きだ。私と付き合え。」
「・・・・・・は?・・っんぅ!?」
ちゅっ
「くっ、薫風の口の中は甘いな。」
「~~~~~っ!!!しっ失礼しますっ!」
抱き締めてこようとした生徒会長の手を振りほどき、急いで生徒会室の扉を荒々しくドアノブを掴みガチャンと開けバンッと閉める。
そして猛ダッシュで廊下を走り出す。
何故こんな事になった!?
あの攻略対象者との接点はあまりないはず!?
てか何故告白されたのか理解できない!!!
_____________
入学して1週間が経った。
何故かクラスでは紫音さんと御手洗、改めて麗華さんがずっと僕の傍にいる。
席は自己紹介した日以降は自由席だ。
何故か僕の隣にはいつも紫音さんが座る。
まぁ・・・ゲームの時みたくツンツンしてないからいいかなと安易に考えほっといている。
紫音さんの方も麗華さんと仲良く話していて、たまに授業中わからない事があったら僕に聞いてくるだけで、ただ僕の隣に座っている感じだった。
昼食は流依兄さんがわざわざ迎えに来て屋上へと誘ってきた。
前に紫音さんもと誘ったら紫音さんは仲間と食べるとのことで断られた。
・・・でも屋上に行くとあの攻略者3人にお出迎えされた。
どーゆう事かと流依兄さんを見ると凄く不機嫌そうに3人を見据えていた。そしてすかさず僕を背中に隠してくれた。
すると二階堂くんがずいずいっと僕の前まで寄って来た。
「やぁ薫風。お前そんなにブラコンだったか?」
「こんにちは・・・僕は兄さん大好きです。」
僕がそういうと流依兄さんが満面な笑みで背中に隠れている僕の頭を優しく撫でてくれた。
・・・15になって兄に抱き着き頭を撫でられるのってどーなんだろう?
「わー流依先輩ばかりズルーイ!」
「ほんと・・・兄弟って羨ましいよな。」
「・・・そうだな。それより薫風、俺と一緒に昼食べよう。」
「・・・なにサラッと一人占めしようとしてるんだい小鷹狩?」
なんだか4人で言い合いが始まった・・・
それから時間が惜しいという事で仕方なく5人で食べた。
放課後は決まって花壇へ遊びに行く。
すると鳥羽先輩の姿を見付け僕は駆けつけた。
「鳥羽先輩!」
「ん?その声は八乙女さん?あぁ久しぶりだね!」
「久しぶりです。こんな所で会えるとは思いませんでした!お久しぶりです!」
満面の笑みで駆け寄る。
わぁ~・・・やっぱ鳥羽先輩って癒し系だよなぁ~令嬢みたいにフフッと静かに微笑むんだよね~。うん、この人は嫌悪感感じないなぁ~。
「2年ぶりだね。背も伸びたみたいで目線が近いね。」
「はい、僕172cmあります。平均より高いんですよ!」
胸を張って威張ってみる。するとまたフフッと微笑んでくれた。あ~和むわぁ~
それから少し話ながらバラ園の方へ行く。
するとまた見覚えのある姿を目撃した・・・
「・・・えっ?五十嵐先輩?」
「・・・あぁ、八乙女弟か。随分と久しぶりだな。」
「八乙女さん理事長秘書の知り合いなの?」
「あ、はい。小学校の頃に美化委員に入ってて、その時に同じ美化委員で知り合ったんです。・・・お久しぶりです。こんな所で何をしてるのですか?」
「・・・見ての通り観賞だ。」
なんと端的な返答・・・まぁそうだよね。無口クールだってキャラ説明でも書いてあったし・・・。でもかなり違和感が・・・ああ、五十嵐先輩も大人びているから無理なんだな。
それからしばらく鳥羽先輩と一緒に花園を見回って流依兄さんが迎えに来た所で鳥羽先輩と別れた。
それから1年のクラス長と、生徒会役員を決めた。
その中でゲームの通りヒロインの花塚さんは生徒会に入った。書記にでも任命されるだろう。
僕は美化委員がないので特に何も入らなかった。
クラス長はなんだかチャラそうな金髪ホスト風の男性がなっていた。誰だ?モブかな?
・・・ある日、花塚さんが何だか複雑そうな顔をして僕の前にやってきた。
「ごきげんよう八乙女さん。あの、少し宜しいですか。」
「こ、こんにちは花塚さん?はい、大丈夫ですよ。」
な、何だか身分制度があるせいか・・・口調がお嬢様だ。ゲームではぶりっ子の様なゆっくりした口調だったんだけどなぁ~・・・
「・・・生徒会長様が放課後、生徒会室へ来てほしいと伝言てよ。」
「・・・は?二階堂先輩が何の用だろう?」
「に、二階堂先輩ぃ~!?」
「あ、いえ・・・生徒会長が僕を呼んでるんだね。わかりました、有難うございます。」
そうお礼を言うと、かなり怪訝な顔で僕を睨み付けて自分の席へ戻って行った。
え~・・・ヒロイン、なんかイメージが・・・違う?
「なんなんですの?あの花塚さんの態度は!それに生徒会長を様付けって・・・信者かしら?」
「えっ!?信者とかいるのですか?」
「ファンクラブとか愛好会みたいな集まりがあるみたいですわよ。他に副会長や、あの理事長のファンクラブもありますよ。」
「うわあ・・・」
思わずドン引き・・・しかも詳しく聞くとファンクラブには女性だけでなく男性もクラブに入ってるらしい。更にドン引き・・・
そんな僕を見て「お気をつけ下さいね・・・」と一言。何に?
・・・そして冒頭にくる。
告白&キスをされてしまった。
なんなんだあの人・・・思わず花園へ駆けつける。すると鳥羽先輩が庭師の人と話している姿を見付けた。
鳥羽先輩もこちらに気付いたのか微笑んでくれたが、すぐに驚愕の顔に変わった。
「八乙女さん、どうしたの?何かあった?」
「と、鳥羽先輩・・・」
鳥羽先輩が自分のポケットからハンカチを出して僕の頬に当てた。・・・どうやら僕は泣いていたらしい。
「す、すみませっ・・・」
「いいよ、ここには俺と庭師しかいないから・・・落ち着きなよ。」
あぁ・・・鳥羽先輩すごく優しい・・・背中をトントンされた。
庭師さんもこちらの状況にオロオロしていた。すみません・・・自分が泣くとは思いもよらなかった・・・
・・・ん?誰かが来た?
「・・・鳥羽愛翔くんですよね。何故薫風が泣いているのですか?」
ニッコニコの笑顔で風間先輩ご登場~・・・何故に?
「・・・・・・は?・・っんぅ!?」
ちゅっ
「くっ、薫風の口の中は甘いな。」
「~~~~~っ!!!しっ失礼しますっ!」
抱き締めてこようとした生徒会長の手を振りほどき、急いで生徒会室の扉を荒々しくドアノブを掴みガチャンと開けバンッと閉める。
そして猛ダッシュで廊下を走り出す。
何故こんな事になった!?
あの攻略対象者との接点はあまりないはず!?
てか何故告白されたのか理解できない!!!
_____________
入学して1週間が経った。
何故かクラスでは紫音さんと御手洗、改めて麗華さんがずっと僕の傍にいる。
席は自己紹介した日以降は自由席だ。
何故か僕の隣にはいつも紫音さんが座る。
まぁ・・・ゲームの時みたくツンツンしてないからいいかなと安易に考えほっといている。
紫音さんの方も麗華さんと仲良く話していて、たまに授業中わからない事があったら僕に聞いてくるだけで、ただ僕の隣に座っている感じだった。
昼食は流依兄さんがわざわざ迎えに来て屋上へと誘ってきた。
前に紫音さんもと誘ったら紫音さんは仲間と食べるとのことで断られた。
・・・でも屋上に行くとあの攻略者3人にお出迎えされた。
どーゆう事かと流依兄さんを見ると凄く不機嫌そうに3人を見据えていた。そしてすかさず僕を背中に隠してくれた。
すると二階堂くんがずいずいっと僕の前まで寄って来た。
「やぁ薫風。お前そんなにブラコンだったか?」
「こんにちは・・・僕は兄さん大好きです。」
僕がそういうと流依兄さんが満面な笑みで背中に隠れている僕の頭を優しく撫でてくれた。
・・・15になって兄に抱き着き頭を撫でられるのってどーなんだろう?
「わー流依先輩ばかりズルーイ!」
「ほんと・・・兄弟って羨ましいよな。」
「・・・そうだな。それより薫風、俺と一緒に昼食べよう。」
「・・・なにサラッと一人占めしようとしてるんだい小鷹狩?」
なんだか4人で言い合いが始まった・・・
それから時間が惜しいという事で仕方なく5人で食べた。
放課後は決まって花壇へ遊びに行く。
すると鳥羽先輩の姿を見付け僕は駆けつけた。
「鳥羽先輩!」
「ん?その声は八乙女さん?あぁ久しぶりだね!」
「久しぶりです。こんな所で会えるとは思いませんでした!お久しぶりです!」
満面の笑みで駆け寄る。
わぁ~・・・やっぱ鳥羽先輩って癒し系だよなぁ~令嬢みたいにフフッと静かに微笑むんだよね~。うん、この人は嫌悪感感じないなぁ~。
「2年ぶりだね。背も伸びたみたいで目線が近いね。」
「はい、僕172cmあります。平均より高いんですよ!」
胸を張って威張ってみる。するとまたフフッと微笑んでくれた。あ~和むわぁ~
それから少し話ながらバラ園の方へ行く。
するとまた見覚えのある姿を目撃した・・・
「・・・えっ?五十嵐先輩?」
「・・・あぁ、八乙女弟か。随分と久しぶりだな。」
「八乙女さん理事長秘書の知り合いなの?」
「あ、はい。小学校の頃に美化委員に入ってて、その時に同じ美化委員で知り合ったんです。・・・お久しぶりです。こんな所で何をしてるのですか?」
「・・・見ての通り観賞だ。」
なんと端的な返答・・・まぁそうだよね。無口クールだってキャラ説明でも書いてあったし・・・。でもかなり違和感が・・・ああ、五十嵐先輩も大人びているから無理なんだな。
それからしばらく鳥羽先輩と一緒に花園を見回って流依兄さんが迎えに来た所で鳥羽先輩と別れた。
それから1年のクラス長と、生徒会役員を決めた。
その中でゲームの通りヒロインの花塚さんは生徒会に入った。書記にでも任命されるだろう。
僕は美化委員がないので特に何も入らなかった。
クラス長はなんだかチャラそうな金髪ホスト風の男性がなっていた。誰だ?モブかな?
・・・ある日、花塚さんが何だか複雑そうな顔をして僕の前にやってきた。
「ごきげんよう八乙女さん。あの、少し宜しいですか。」
「こ、こんにちは花塚さん?はい、大丈夫ですよ。」
な、何だか身分制度があるせいか・・・口調がお嬢様だ。ゲームではぶりっ子の様なゆっくりした口調だったんだけどなぁ~・・・
「・・・生徒会長様が放課後、生徒会室へ来てほしいと伝言てよ。」
「・・・は?二階堂先輩が何の用だろう?」
「に、二階堂先輩ぃ~!?」
「あ、いえ・・・生徒会長が僕を呼んでるんだね。わかりました、有難うございます。」
そうお礼を言うと、かなり怪訝な顔で僕を睨み付けて自分の席へ戻って行った。
え~・・・ヒロイン、なんかイメージが・・・違う?
「なんなんですの?あの花塚さんの態度は!それに生徒会長を様付けって・・・信者かしら?」
「えっ!?信者とかいるのですか?」
「ファンクラブとか愛好会みたいな集まりがあるみたいですわよ。他に副会長や、あの理事長のファンクラブもありますよ。」
「うわあ・・・」
思わずドン引き・・・しかも詳しく聞くとファンクラブには女性だけでなく男性もクラブに入ってるらしい。更にドン引き・・・
そんな僕を見て「お気をつけ下さいね・・・」と一言。何に?
・・・そして冒頭にくる。
告白&キスをされてしまった。
なんなんだあの人・・・思わず花園へ駆けつける。すると鳥羽先輩が庭師の人と話している姿を見付けた。
鳥羽先輩もこちらに気付いたのか微笑んでくれたが、すぐに驚愕の顔に変わった。
「八乙女さん、どうしたの?何かあった?」
「と、鳥羽先輩・・・」
鳥羽先輩が自分のポケットからハンカチを出して僕の頬に当てた。・・・どうやら僕は泣いていたらしい。
「す、すみませっ・・・」
「いいよ、ここには俺と庭師しかいないから・・・落ち着きなよ。」
あぁ・・・鳥羽先輩すごく優しい・・・背中をトントンされた。
庭師さんもこちらの状況にオロオロしていた。すみません・・・自分が泣くとは思いもよらなかった・・・
・・・ん?誰かが来た?
「・・・鳥羽愛翔くんですよね。何故薫風が泣いているのですか?」
ニッコニコの笑顔で風間先輩ご登場~・・・何故に?
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