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高年期[二学期・前編]
テストの結果は・・・?
しおりを挟むテストが終わり皆やりきった感をだしグーダラしている。もちろん僕もその中に入る。
「あーテストお疲れさん。疲れてる所、悪いが運動会の種目に誰がでるか決めようと思うー!」
「・・・」
うん、運動会まで日がないもんね。先生の発言に皆ゲンナリ。そりゃそーでしょ。頭パンクするまで勉強して、やっと解放されてからの新なイベント話。・・・もう何も考えたくないですよ。はい。
種目はやはり10種目だった。1人1種目必ず出るように人数配分されている。・・・そりゃそーだ。
「全員、1種目は必ずでるのが決まりだ。自分が出たい種目を今配る用紙に記入して明日までに提出するよーに。」
うーん・・・僕は何に出ようかな?
「あ、リレーなど走って順位が決まる種目には体育で図った足の速い者がでる事になっている。あー・・・てなわけで八乙女、お前はほぼ出る種目は決まっているぞ。」
「はぁ?」
あ、素っ頓狂な声をあげてしまった。・・・え、て事は僕に選ぶ権利はない、と・・・うわっ、つまんない!
「・・・僕、体調不良で運動会休みます。」
「何堂々とズル休みしようとしてる?どのクラスと一緒になるかわからないが、チームの要となるのは目に見えてる。・・・まぁ諦めろ。最低3種目出てもらうことになる。」
「なんで僕だけ3種目!?」
「八乙女だけじゃないぞ?花塚、お前もだ。」
「わ、私もですか?」
「あと伊藤、八幡、それから増田。お前らもリレー種目必須だ。」
「「「えー!」」」
あ、被害者が他にも・・・
__________
「んー!悩む!・・・妥当に二人三脚とか大玉送りかなぁ~。」
「クラス長なら大縄跳びとか良いんじゃない?」
「・・・うん。・・・ ってか!いつまでクラス長呼びなの薫風くん!」
「え?・・・進級するまで?」
「2年になるまでー!?そ、そんなの嫌だぁー!どどどうしたら元に戻る?」
「んー、じゃあテストの成績が30位以内に入ってたら?」
「もう終わった後に言わないでー!!!!」
うんそーだね。でもテスト勉強する時に僕、言ったよね?30位に入れるよう復習して頑張ってねって。・・・まぁ名前呼びに戻してもいーんだけど・・・お調子者だからこれくらいが丁度良いかなって。
昼食の時も運動会の話で持ちきりになり僕と陽南さん以外はあーだこーだ話していた。
「ヒロインがやるのは確か二人三脚、夫婦道、リレーでしたわね。人数多いのですから1人3種目も出なくても良いと思うのですが・・・」
「二人三脚はまさしくヒロインイベントだよね。・・・でもどうするんだい?チーム分けのクジ引きにあえて攻略対象者のいない組と一緒になるようにするんでしょう?」
「ええ。・・・ゲーム通りには進ませませんわよ~絶対フラグへし折って新なフラグを立てますわ!」
「・・・あーうん、頑張って?」
令嬢がへし折るなんて言ってはいけません。まぁへし折るの替えはどう言ったらいいかわからないけどね。
「でも流石は薫風くんね!たぶん先生の話ではリレーはもちろん、徒競走や障害物レースとか強制されそうですわね。」
「・・・一番やりたくないのは仮想レースだね。絶っっっっ対仕組まれてる気がする!僕は小学生の時に女装させられたから絶対にやりたくない!」
「そうでしたの?まぁ・・・薫風くんの幼い頃の女装、見てみたかったですわ・・・」
「あの時は兄さんに内緒にされて応援合戦に強制的に女装させられたからね。・・・ねぇ兄さん?」
「ん?・・・ああ、カツラつけて化粧されてたね。一瞬分からなかったけど声や体つきでわかったよ。」
「あの時、兄さんが内緒にしてた仕返しに後ろから抱き着いて驚かせたんだよね。・・・まぁその仕返しにお姫様抱っこされたけど。」
「まぁ!まぁまぁまぁ!見てみたかったわぁ~!」
「・・・あれだよ、歌劇団のような衣装だったよ。髪、いやカツラはクルクルロール巻きで衣装はお姫様だったね。化粧もバッチリ。どこからどー見ても女の子に見えたね。」
「そうだね。あれは可愛かったよ薫風。歌も上手かったしね。」
「そうでしたの。・・・私は薫風くんと小中と違う学校でしたからね。見れなくて残念ですわ。」
「いやあまり見せたくないよ、あの姿は・・・」
うん、未だに鮮明に思い出せますよ?もう絶対後免だけど。
「兄さんと同じチームになれたら良いのにね。」
「そうだね。そうしたら二人三脚とか息が合って1位取れそうだね。」
「いいね!兄弟でやれば絶対1位だよ!」
あーうん。なんだかんだ楽しみだね。
・・・
え、何故?僕だけほぼ全種目でなきゃならない?
「ま、仕方ない。うちのチームが勝つ確率を上げるためだ。」
「だからって種目の半分でなきゃならないんですか?おかしいでしょ!みんなに振り分けられなくなりますよ?」
「あーそこは大丈夫。つか、もう決まった事だ。諦めろ。」
「・・・」
横暴すぎる!何この人!本当に教師か!?
僕の種目は徒競走・仮想レース・障害物レース・二人三脚・リレーとなった。・・・滅茶苦茶だ!そんな走りっぱなしじゃ疲れて本領発揮できませんよ?
陽南さんはゲーム通り。万純じゃなかったクラス長は僕とは被らないムカデリレー・大玉送り・大縄跳びのようだ。・・・ああ、まとめ役的な感じかな。一種目に3~5人でるようになってるので1人が複数でるのは仕方ないみたい。・・・だからと言って僕が5種目も出るのはおかしいと思う!
________
「おかしくないですか?」
「ふふ・・・それだけ薫風が頼られてる証拠じゃないか。頑張りなよ。良い思い出になるよ。」
「和彦さん・・・」
「良いんじゃないか?薫風は器用になんでもできるわけだし。ほら、障害物レースなんて器用さと体力と速さが求められるからな。」
「銀徹さんまで・・・うぅぅ」
只今、理事長室で昼食を食べてます。運動会への愚痴を言ったらこんな返答が返ってきました。うぅ・・・僕の味方はいないのか?
「年に一度なんだから楽しむと良いよ。中には1つしか出れない人だっているんだから、ね?」
「僕は1種目だけで良いです・・・」
「怠けるなよ薫風。チームに貢献してやれ。優勝チームには1週間食べ放題の食券が貰えるようだぞ?」
「え、そうなの?」
「そうだよ。私が奮発したんだ。校長に許可はもらってるよ。まぁ昼休みは食堂が大変な事になりそうだけどね?でもちゃんと対策はとるから大丈夫だよ。」
へぇ~食券かぁ。たまには学校の食堂で食べてみたいかも。しかも1週間だけならお試し的にも良いかもね。気に入るメニューが見つかればたまに食堂で食べても良いしね。
「ところで薫風、今日はやっとテストの結果が知らされるんだよね。」
「そうだった!早く教室に戻らないとだ!」
「そうすると良いよ。今度のお休みにデートしようね薫風。」
「・・・わ、わかりました。ではお休みの日に。」
そうなんだよね。やっと理事長の仕事に一段落が着いたらしくデートに誘われたんだよね。うん、今後の話もしたいしお誘いに乗りました。
さて、教室に戻ると・・・あ、クラス長達が待っていた。では皆さんと結果発表を見に行きましょうか!
「・・・流石だね薫風くん。学年首位は変わらないね。」
「・・・あ!在りましたわ!あら?私は変わらず20位ですわ。でも、まぁ成績が落ちるよりはましですわ。」
「!・・・私は紫音さんの下に名前がっ!」
「おっ、麗華さん21位だね。て事は成績上がったんだね。おめでとう。」
「30位~30位~・・・・・・あ、あった!・・・っ!29位!やったぁー!成績がかなり上がった!1学期期末テストは49位だったから20も上がった!凄い!凄いよ薫風くーん!やった!僕できる子!」
「・・・凄いじゃん。ちゃんと家でも勉強したんだね。おめでとう万純くん。」
「っ!!あ、ありがと~薫風くーん!なんだか汚名返上した気分だよ!薫風くんの言うとおり朝勉強するようになったら覚えやすくなって問題とかスラスラ解けたよ!苦手な漢字も良い具合に手が動いてかけたしね!あ~本当に嬉しい!」
テンション上がった万純くんに抱き着かれた。余程嬉しかったらしい。うん、背中ポンポンしてあげっ・・・!
うぐっ!
「薫風センセーやったよぉー!」
「薫風センセーのお陰で赤点どころか成績が二桁に上がったんだぁー!」
「ぅ・・・ちょ、凄く苦しい・・・」
万純くんの次に蔵本兄弟までも抱き着いてきた。やべぇ満員電車に挟まれた感じ。ギュウギュウです。
ちなみにいっちゃんは68位、まこっちゃんは55位とまこっちゃんの方が成績が良かった。うむ、双子でも少しばかり違うのかな?
「至は眠いからって朝勉強サボったから成績伸びなかったんだよー。」
「・・・うぅ。もう少しやれば良かったよ。まさかまこっちゃんが平均51点を取るなんてぇぇ~!」
・・・おい、55位で平均51なの?あ、赤点は40点です。まぁ赤点は低い方だよね。でもまぁ赤点無しで良かったじゃないの。
あ、ちなみに僕の名前の下には当然、克典の名前があった。総合499点。・・・何間違えたんだ?でもまぁ1位タイにならなくて良かった。まぁ期末はもしかしたら満点とるかもね。
「・・・あれ?克典は?」
真っ先に僕にすがり付いてくる奴がいないぞ?・・・どーした?
********
怪我がほぼ完治してきました。あとは痒いカサブタを我慢して耐えるのみ!まじ膝とか痒い・・・
更新が夜中になってしまいました。今日もしかしたら夜に更新するかも?
手の平の痛みもだいぶひいてきたので毎日更新がんばります!たまに息抜きするかも?
怪我についてのコメント有難うございます!嬉しかったです!これからも宜しくお願いします!
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