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高年期[一学期編]

気分は一気に勉強モード!

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なんだか昨日は濃い時間を過ごした気がするが、もう少しで夏休み前の期末テストが始まる。早く頭を切り替えなきゃならないね~。








そして中間の時同様、何故か、強制的に、放課後恒例の僕の補習授業が始まります。






うん。ここまでは予想通り。そしてここからは予想外な展開になりました。









えー・・・只今僕が突っ立ってるのは教壇。うん、そこまでは理解できるよ。





で、僕の目の前には1年生全員いるんじゃないかと思える人数、100人は越えてる人数が僕の前にいるんですよ!






場所はよく合同学習で使う視聴覚室の様な広い教室にいます。100人入る、かなり広い教室です。





・・・そして各々勉強をして僕はひっきりなしに呼ばれては教え、呼ばれては教えのループですよ。たらい回し。すっごく疲れる。





あーでも中間テストの時とは違い、なんと克典と流依兄さんが僕と一緒に教える側にいるのだ。うん、そのお陰で少しは楽をさせてもらってます。





下校時間30分前あたりで、一番質問が多かった問題を黒板に書いて解説していく。






・・・でもさ、これ、ちゃんと授業受けてれば普通にわかる問題なんだよ?僕はちょっとチート入ってるかもしれないけどね。





まぁ別に人に教えるのは嫌いじゃないから構わないけどね?・・・でも流石に100人越える中で教えるのは疲れたね。・・・まぁこれはクラス長の万純くんが提案してきた事なんだけどね。






なんでも他のクラス長に頭を下げられ懇願されたらしい。・・・そこまで何故僕にこだわる?







でも・・・うん、今日ので大体わかった。流依兄さんはともかく、克典の教え方は最悪だった。理系らしく、難しい単語を出して相手に説明していたが、あれじゃ質問の根本的な解決にはならない。あれじゃ教師の方が断然わかりやすい。




・・・克典は頭は良いけど人に教えるのはダメなタイプだったらしい。残念。






それは他の成績上位の人たちも同じようで、質問しても更に悪化するらしい。・・・だから前回のテストの時に僕が教えてもらった人の順位が上がったという話を聞いて皆、僕にすがり付いてきたらしい。うん、その気持ち、よくわかるよ。






でも流石に毎日は無理。やはり自室で勉強がヤバい人のみを集めてやるべきだね。








・・・だから今日は特別という事で、明日からはやはり自室を使って、僕と同じクラスの子優先にテスト勉強しようと思います。・・・まぁ、成績が悪すぎる、赤点ばかりの人は仕方なく一緒に教室でやろうじゃないの。








「兄さん、わざわざ今日手伝ってくれて有難う。大丈夫だった?」

「まぁ1年の勉強は習ったものばかりだから問題ないよ。それにしても薫風は面倒見がいいね。他のクラスの子たちの面倒までかが見る必要なかったはずでしょ?」

「まぁ・・・友達のお願いだから。今日だけね。明日は自分の教室でやるし。」

「そっか。まぁ僕はもう3年だし授業はほとんど予習ばかりだから問題ないよ。気分転換にもなったし。」

「そっか。兄さんがそういうなら良かったよ。負担になってないか心配してたし。」








うん、兄さんは優しい。昨日はかなりゲッソリしていたから心配したよ。流依兄さんは人混みに酔うタイプらしい。




あのイベント終わった後、僕は神馬さんと理事長室に行ってその後の事はわからなかったんだけど、流依兄さんを追いかけてた人達はしょんぼりして各教室へと帰って行ったらしい。そこへ愛翔さんが流依兄さんの所へ駆け寄って放心状態の兄さんを介抱してくれたらしい。







その後は流依兄さんに抱き着かれしばらくじゃれあいました。うん、助けに行けなくてごめんね。でも最後の流依兄さんを取り合う令嬢や令息達をみて怯んでしまったんですよ僕。いや、誰だってあのカオス見たら誰だって近寄りたくないって・・・






「ところで神馬先生を捕まえたって本当?」

「・・・僕が好き好んで神馬先生を捕まえると思う?」

「一応、確認だよ。何であーなったの?」

「うーん・・・えっとまず開始早々二階堂先輩に追いかけられて・・・逃げる手助けした後に教師2人に追いかけられたんだ~。・・・その時に支給された手錠を落としたらしく、それを神馬先生が拾ったらしいんだよね・・・で、最後のグラウンドで神馬先生が僕を見つけて僕の目の前で自分で手錠つけたんです。・・・それで僕が捕まえた事に・・・」

「・・・やるねぇ神馬さん。でも薫風は手錠落としたの気付かなかったの?」

「うーん・・・全く。」

「それ、走ってる間に取られたんじゃ・・・?」

「・・・」






ハハハ~・・・そんな凄技できるわけ・・・ないよね?え、マジで?






「・・・明日問い合わせてみます。」

「そうするといいよ。なんなら僕も一緒に行こうか?昼休みにでも。」

「うん、お願いしていい?あと、捕まえた褒美なんだけど・・・僕、行きたい所があって、そこに神馬先生と行こうと思うんだけど、兄さんも一緒についてきてもらってもいい?」

「うん?行きたい所?」

「うん・・・褒美を辞退したかったんだけど強制みたいだから仕方なく。八乙女家に連れてくるのはなんか気が引けて・・・だから、ハーブ園に行こうかなって。」

「ハーブ園か・・・僕も少し興味あるな。うん、予定空けとくよ。」

「有難う兄さん!」






やれやれ・・・神馬さん、スリでもしたのか?それ、犯罪だからね?まぁ明日問い詰めてやろっかー!


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