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Ⅲ 西部
12 ムーの遺跡
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翔・・・主人公、十六歳
彩音・・主人公の妹、十四歳
マーニャ・・・スノートの貴族の娘、黒竜騎士団会計騎士隊騎士
ペペ・・・遺物に封じ込まれていた霊魂
ファネル・・・元公爵の御婆ちゃん、翔の骨董仲間でこの国の実力者
グッグル・・・ジリウス国陸軍大将、ジレノミラ王国に捕えられている
ジレノミラ王国・・・翔達が飛ばされた国の名前
ジリウス国・・・ジレノミラ王国の西側の隣国
クスク山地帯・・・・ジレノミラ王国西部とジリウス国との間の国境山地
ケクル・・・クスク山地帯の南端ににある港町
ククル・・・下流の谷を堰止めた場所に出来た町の名前
キクル・・・上流の谷を堰止めた場所に出来た町の名前
カクル・・・ダム湖最上流の大断層直下の湖畔の船着き場
グロッサ草・・・蟻退治に使用する神経麻痺殺虫剤
ゲンゲジ草・・・蟻用の麻痺剤
ーーーーー
(カケル)
刺客を連絡所の牢に繋ぎ、俺はまた一騎士隊を引き連れてジリウス国側の蟻の討伐に向かった。
マーニャは会計処理が山程溜まっていたので今回は留守番だ。
ジリウス国側の蟻は五千匹程度と規模が小さく、遺跡を利用して巣を作っていたので出入り口を閉じてグロッサ草で燻すことにより簡単に討伐できた。
なので隊を町に帰して、彩音と二人で遺跡を探検して見ることにした。
遺跡のほとんどが水没しており、ここで栄えていたムー帝国が滅びたのが四百年ほど前、中央大陸から渡って来た今の王族の祖先達によって滅ばされた。
その時圧倒的な戦力差となったのが蟲甲冑で、蟲甲冑の技術を持たなかったムー帝国は対処の使用が無かったらしい。
その時財宝類はすべて運び去られたらしく、遺跡としての価値は少ないと考えらている。
なのでここに来る物好きはほとんどいない。
彩音と二人きりで周囲には誰も人がいない。
一日中裸のままで泳ぎ回った、世界には他に誰も居ないような不思議な感覚だ。
月光の下、倒れた円柱の上で愛し合い、昼祭壇の上で愛し合う。
「ここが妾の育った町じゃ、その神殿の文蔵で学び、そこの広場で皆と戯れた。懐かしいのー。そしてその祭壇の上で狂信者共に殺された。何も無い、妾を残して全てが消えてしまった」
ペペが泣いている、取り戻すことが出来ない時を悲しんで泣いている。
そっと顔を起こして唇を重ねる。
「そなたは優しいの、妾の心に明かりが灯ったようじゃ。お礼に面白い所へ案内しよう」
彩音に乗り移ったぺぺが遺跡の中を歩き始めた。
神殿のような建物から少し離れた場所に小さな社が祭られており、ペペはその社の小さな扉を開けて中に安置されていた女神像を動かした。
社の前の石畳が沈み込み、階段が現れた。
松明が残っていたので火を灯し、長い階段を下って行く、階段が廊下に変わり大きな扉の前に出た。
ペペが扉脇の黒い石にマナを注入すると、扉が埃をたてて軋みながら開いた。
中は広い円形のドームになっており、中心に大きな楕円形の鏡が設置してある。
「ここは占い所じゃ、祭日になるとあの鏡の前でその年の吉兆を水晶で占うのじゃ。御主の持っておる水晶が此処で使われておった」
鏡の中に何か光る物が映っている、覗き込むと金色の水晶玉だった。
「これは光の水晶じゃな、異世界に転げ落ちたらしいがの」
「この水晶の落ちてる場所へ行けるか」
「うーん、御主の水晶と繋がっておる筈じゃからその絆を使って妾が道を作れん事もない」
「ならやって貰えるか」
「何故そのように必死になる」
「この鏡に写ってるのは俺ん家の玄関と廊下だ」
そう、そこには俺の家の廊下に転がる水晶玉が写っていたのだ。
俺の火の水晶玉は、他の荷物と一緒にカクルの砦に置いて来てある、急いで砦に戻ることにした。
意識を取り戻した彩音に説明して砦に戻ることにした。
あまり乗る気じゃなさそうだったが、両親の心配を理由に説得した。
数日振りに服を着ると、なんか違和感があった。
「指揮者殿、お待ちしておりました、至急王都にお戻り下さい」
砦に戻った途端小隊長に縋り付かれてしまった、俺の帰りを待っていたらしい。
王都で貴族院議会に出席しろとの命令書だった、議題はジリウス国陸軍大将グッグルの処遇について。
ジリウス国が大将と捕虜の身代金支払いを拒否して来たのだ、これは前代未聞の珍事だ。
書面を交わした俺に大きな責任と権限があるので議会から諮問されるのだ。
期日が迫っている、ムーの遺跡に戻っている暇はない、急いで王都に向かう。
なんだか彩音が嬉しそうだ。
グッグルさんは白竜騎士団の賓客待遇で王城内の宿舎に軟禁されていた。
「宰相と儂は馬が合っておらんかったから意趣返しじゃろ。まあ落とし所は牢に繋がれての二十年間の強制労働かの」
「身代金拒否を理由に国に戻って宰相を攻めたら顰蹙を買いますか」
「理由にはなるが私怨じゃからの、貴族院議会でだいぶ責められるな。じゃからちと難しい」
「それじゃ自分が大将にお願いして宰相を攻めるのは」
「これはまた難しい事を。命の義理が有るから儂と儂の部隊は喜んで指揮者殿に従おう。命の義理が理由なら我らが道義的に責められることはない、じゃが御主に対してはジリウス国として報復せねばならなくなるし、儂等も反逆の罪を問われるだろうな」
「ジレノミラ国とジリウス国に共通の理由が有った場合はどうですか、たとえば宰相が両国の混乱を画策しているとか」
「それならば理由は立つが、宰相に自国の混乱を画策する理由は無いじゃろ」
「宰相が闇の一族で、一族に命を吸わせる為に混乱を画策しているとしたらどうです」
「証拠は有るのか、その手の噂は常に有った」
「ケクルの砦に蜘蛛と呼ばれる奴の仲間が捕えてあります」
「え!蜘蛛じゃと、本当か。奴が捕まるなんて信じられない」
「そいつから探ったら、宰相は闇の一族の頭領でした。数十年前に本物と入れ替わったらしいですよ」
「なら宰相殺しや反逆の罪には問われん。本人は既に殺されておるんじゃからな。よし、強力しよう」
そして俺は急いでファネルさんの元へと向かった。
彩音・・主人公の妹、十四歳
マーニャ・・・スノートの貴族の娘、黒竜騎士団会計騎士隊騎士
ペペ・・・遺物に封じ込まれていた霊魂
ファネル・・・元公爵の御婆ちゃん、翔の骨董仲間でこの国の実力者
グッグル・・・ジリウス国陸軍大将、ジレノミラ王国に捕えられている
ジレノミラ王国・・・翔達が飛ばされた国の名前
ジリウス国・・・ジレノミラ王国の西側の隣国
クスク山地帯・・・・ジレノミラ王国西部とジリウス国との間の国境山地
ケクル・・・クスク山地帯の南端ににある港町
ククル・・・下流の谷を堰止めた場所に出来た町の名前
キクル・・・上流の谷を堰止めた場所に出来た町の名前
カクル・・・ダム湖最上流の大断層直下の湖畔の船着き場
グロッサ草・・・蟻退治に使用する神経麻痺殺虫剤
ゲンゲジ草・・・蟻用の麻痺剤
ーーーーー
(カケル)
刺客を連絡所の牢に繋ぎ、俺はまた一騎士隊を引き連れてジリウス国側の蟻の討伐に向かった。
マーニャは会計処理が山程溜まっていたので今回は留守番だ。
ジリウス国側の蟻は五千匹程度と規模が小さく、遺跡を利用して巣を作っていたので出入り口を閉じてグロッサ草で燻すことにより簡単に討伐できた。
なので隊を町に帰して、彩音と二人で遺跡を探検して見ることにした。
遺跡のほとんどが水没しており、ここで栄えていたムー帝国が滅びたのが四百年ほど前、中央大陸から渡って来た今の王族の祖先達によって滅ばされた。
その時圧倒的な戦力差となったのが蟲甲冑で、蟲甲冑の技術を持たなかったムー帝国は対処の使用が無かったらしい。
その時財宝類はすべて運び去られたらしく、遺跡としての価値は少ないと考えらている。
なのでここに来る物好きはほとんどいない。
彩音と二人きりで周囲には誰も人がいない。
一日中裸のままで泳ぎ回った、世界には他に誰も居ないような不思議な感覚だ。
月光の下、倒れた円柱の上で愛し合い、昼祭壇の上で愛し合う。
「ここが妾の育った町じゃ、その神殿の文蔵で学び、そこの広場で皆と戯れた。懐かしいのー。そしてその祭壇の上で狂信者共に殺された。何も無い、妾を残して全てが消えてしまった」
ペペが泣いている、取り戻すことが出来ない時を悲しんで泣いている。
そっと顔を起こして唇を重ねる。
「そなたは優しいの、妾の心に明かりが灯ったようじゃ。お礼に面白い所へ案内しよう」
彩音に乗り移ったぺぺが遺跡の中を歩き始めた。
神殿のような建物から少し離れた場所に小さな社が祭られており、ペペはその社の小さな扉を開けて中に安置されていた女神像を動かした。
社の前の石畳が沈み込み、階段が現れた。
松明が残っていたので火を灯し、長い階段を下って行く、階段が廊下に変わり大きな扉の前に出た。
ペペが扉脇の黒い石にマナを注入すると、扉が埃をたてて軋みながら開いた。
中は広い円形のドームになっており、中心に大きな楕円形の鏡が設置してある。
「ここは占い所じゃ、祭日になるとあの鏡の前でその年の吉兆を水晶で占うのじゃ。御主の持っておる水晶が此処で使われておった」
鏡の中に何か光る物が映っている、覗き込むと金色の水晶玉だった。
「これは光の水晶じゃな、異世界に転げ落ちたらしいがの」
「この水晶の落ちてる場所へ行けるか」
「うーん、御主の水晶と繋がっておる筈じゃからその絆を使って妾が道を作れん事もない」
「ならやって貰えるか」
「何故そのように必死になる」
「この鏡に写ってるのは俺ん家の玄関と廊下だ」
そう、そこには俺の家の廊下に転がる水晶玉が写っていたのだ。
俺の火の水晶玉は、他の荷物と一緒にカクルの砦に置いて来てある、急いで砦に戻ることにした。
意識を取り戻した彩音に説明して砦に戻ることにした。
あまり乗る気じゃなさそうだったが、両親の心配を理由に説得した。
数日振りに服を着ると、なんか違和感があった。
「指揮者殿、お待ちしておりました、至急王都にお戻り下さい」
砦に戻った途端小隊長に縋り付かれてしまった、俺の帰りを待っていたらしい。
王都で貴族院議会に出席しろとの命令書だった、議題はジリウス国陸軍大将グッグルの処遇について。
ジリウス国が大将と捕虜の身代金支払いを拒否して来たのだ、これは前代未聞の珍事だ。
書面を交わした俺に大きな責任と権限があるので議会から諮問されるのだ。
期日が迫っている、ムーの遺跡に戻っている暇はない、急いで王都に向かう。
なんだか彩音が嬉しそうだ。
グッグルさんは白竜騎士団の賓客待遇で王城内の宿舎に軟禁されていた。
「宰相と儂は馬が合っておらんかったから意趣返しじゃろ。まあ落とし所は牢に繋がれての二十年間の強制労働かの」
「身代金拒否を理由に国に戻って宰相を攻めたら顰蹙を買いますか」
「理由にはなるが私怨じゃからの、貴族院議会でだいぶ責められるな。じゃからちと難しい」
「それじゃ自分が大将にお願いして宰相を攻めるのは」
「これはまた難しい事を。命の義理が有るから儂と儂の部隊は喜んで指揮者殿に従おう。命の義理が理由なら我らが道義的に責められることはない、じゃが御主に対してはジリウス国として報復せねばならなくなるし、儂等も反逆の罪を問われるだろうな」
「ジレノミラ国とジリウス国に共通の理由が有った場合はどうですか、たとえば宰相が両国の混乱を画策しているとか」
「それならば理由は立つが、宰相に自国の混乱を画策する理由は無いじゃろ」
「宰相が闇の一族で、一族に命を吸わせる為に混乱を画策しているとしたらどうです」
「証拠は有るのか、その手の噂は常に有った」
「ケクルの砦に蜘蛛と呼ばれる奴の仲間が捕えてあります」
「え!蜘蛛じゃと、本当か。奴が捕まるなんて信じられない」
「そいつから探ったら、宰相は闇の一族の頭領でした。数十年前に本物と入れ替わったらしいですよ」
「なら宰相殺しや反逆の罪には問われん。本人は既に殺されておるんじゃからな。よし、強力しよう」
そして俺は急いでファネルさんの元へと向かった。
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