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Ⅱ 王都にて
49 両替商3
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翔・・・主人公、十六歳
彩音・・主人公の妹、十四歳
ニコル・・・黒竜将軍
マイラ・・・黒竜騎士団会計騎士隊騎士長
フェアナ・・・黒竜騎士団会計騎士隊上級騎士
メイ・・・黒竜騎士団会計騎士隊騎士
エピル・・・黒竜騎士団会計騎士隊騎士
マル・・・黒竜騎士団会計騎士隊騎士
マーニャ・・・スノートの貴族の娘、黒竜騎士団会計騎士隊騎士
ジレノミラ王国・・・翔達が飛ばされた国の名前
ジリウス国・・・ジレノミラ王国の西側の隣国
ナルス・・・ジリウス国の宰相
ムミ・・・貧民街の両替商の主人
ーーーーー
(カケル)
主だった両替商の番頭達が集まって来た、祭りの最中なので開店休業中だったのだろう。
「将軍様、多少の資金提供であれば応じる用意があるとお伝えするようにと私どもの主人から申し付かっております」
「貴様ら黒竜騎士団を見くびるな、ジリウス国との内通者からの資金提供を受け取れる筈が無いだろ」
マイラさんが青筋を立てて怒っている。
「マイラさま、その様な不埒者が我々の中にいるようであれば直ぐにでも罰しましょう。名を教えて頂けますでしょうか」
「何をいけしゃあしゃと、貴様ら全員だ」
「それは私共も初耳ですので、至急内部調査をさせたいと思います」
「資料提供頂けたら直ぐにでも調べさせたいと思います」
「貴様ら、しらばっくれる気か」
「飛んでも御座いません、私共が全く存じません事ですでので。そんな国王様に刃向う様な犯罪者は、証拠などを教えて頂けたら捕縛にご協力したいとお願い申しあげておる次第です」
「くっ、カケル説明してやれ」
やれやれ、この愛国心の強い女性にも困ったものだ、うん、役者が違う。
「お忙しいところ申し訳ございません皆様、東部下マナ原の蟻討伐指揮者を務めさせて頂いていたカケルと申します。今日皆様をお呼びたていたしましたのは、黒竜将軍様では無く自分です」
「それではカケル様は如何ほどご入り用なのでしょうか」
「いいえ、今日はお金のお話ではございません。自分も平和裏に交代するのであれば、支配者は何方でも構わないと思っております」
「カケル、貴様なんて不敬なことを」
「ねっ、騎士長。此奴は悪い女誑しでしょ」
”ゴツン”
煩いので、マーシャの頭を一回叩いておいた。
「ですので今日は皆様に重要な情報提供をさせて頂いて、この情報を判断して頂いた上で少々ご相談に乗って頂きたいと考えております」
「指揮者様、情報をご提供頂いて、その情報に対する対価はこちらで判断しろとの趣旨で理解して宜しいか」
「はい、基本的にはそう判断して頂いて結構です」
先ほどまでは柔らかい笑みを浮かべて愛想良く話していた番頭達が急に腕組みして難しい顔になる。
「指揮者様、主人を呼んで参りますので少々お待ち頂けますでしょうか。指揮者様はご自覚無いと思いますが、指揮者様の動く方向に、今、金が呼び寄せられております。乗り遅れるな、何か気配を感じたら直ぐに呼べと主人から命じられておりますので少々お時間を頂きます」
そして番頭達が主人を呼びに戻り、十数分後に全両替商の主人が顔を揃えた。
最初に正王妃の寝室に仕掛けられていた呪いについて説明した。
「苦しませて殺すなんて人間のする事じゃないぞ」
「なんだそいつは、悪魔じゃないのか」
「生きた人間の皮を剥ぎ取って行くなんてなんて奴だ」
「そもそも人間を材料にするなんて神が許さないぞ」
「油に吊るして苦しめるなんて、なんか吐き気がしてくる」
「なんか聞いてるだけで呪われそうだな」
会計騎士隊の女性達は怒り狂って顔を真っ赤にしている。
両替商の主人達は無表情のまま聞いている。
「自分も人を材料にする是非は時代が変われば変化する如何でも良い事だと思います」
「カケル、貴様なんて罰当りな事を言うんだ」
「悪い事に決まっているだろ」
「ね、此奴は悪い奴でしょ」
”ゴツン”
「ですが自分が奇異に思うのは同じ効果を得られる呪いなら、野犬からでも作れるのにわざわざ人を使っている点です。今騎士隊の女性達が示した反応が今の時代の正常な判断です、情報が漏れた場合には相当なリスクを負います、特に地位が高ければ高いほど。技術論で言わせて頂けば、人を材料に使った場合の方が呪いが跳ね返って来るリスクが格段に高まるんです。犬ならば一年掛かる呪いでも人を使えば一月弱で完成させることができる、施呪者はリスクより時間の短縮が重要と考えたのでしょう」
「指揮者殿、それはそれだけ急ぐ必要が有ったと言うことですか」
「はい、しかも戴冠式を控えているとかの急ぐ必要が有る理由なんて王妃達には有りませんでした。理由が有ったのは施呪者の方ではと、何かとても焦っている、追い詰められている理由が有ると最初呪いを解いた時に感じました」
ゆっくりと両替商達を見回す、全員が鋭い視線で見返している。
「理由は昨日ご本人にお会いして判明しました。握手を交わした時に探りの触手を伸ばして来たんです。自分からすれば初対面の相手に物凄く軽率な行為です。昨日どなたか十歳位の女の子を彼に売られましたか」
両替商全員が一人の男を振り向く。
「いや、指揮者殿、人身売買が固く禁じられているのはご存じでしょ。侍女見習いを探しておられたので紹介しただけだ、勤務条件は相対でご相談下さるようお願いした」
「失礼いたしました、自分の表現方法が不適切でした。その侍女見習いの方の命を吸い取ったばかりで、彼は非常にハッピーな状態だったので気が緩んだのでしょうね。恐らく彼は数年前の疫病が蔓延していた時に若い命を吸い取り過ぎたんでしょう、その副作用で今は半月に一回若い命を吸わなければ命が繋ぎ留められない様です。月に二人子供を殺して隠し通す、自国内ではかなり情報管理が難しいでしょう。だから昨日はその心配無しに命を吸い取れて嬉しかったんでしょうね。しかも徐々に命の持ちが悪くなっているのでしょうから」
「それが呪いを急いだ理由だと」
「はい、そして彼はこの国の侵略は望んでも支配を望んではいません、彼の望んでいるこの国の形は子供が一人や二人消えても問題の起こらない混乱した社会です。彼の望みに加担するのか、私共にご協力頂けるのか、判断はそちらにお任せいたします」
「指揮者殿、あなたは金貸しをどう判断している」
「お金は社会の血液だと思っています、ですが搾り取って追い詰める今の皆様の手法では直ぐに限界がやって来ると思います。ですから狩で食い繋いで生きる時代から耕して収穫を得る時代への変化が必要なのではないでしょうか。新たな事業が人を集めて社会全体の懐が潤う、東部下マナ原の今を見て頂ければ解ると思います。そのための呼び水の仕事が金貸しの分担だと思っていますよ」
「うむ、良く解った。ギルドとして相談したい。返事は後日で良いか」
「勿論です。当面は黒竜将軍とお仕事させて頂くことになると思いますので、西部マナ原への出発前にご返事頂ければありがたいです」
「了解した」
両替商の主人達が相談しながら帰って行った。
「カケル、なんで西部に来るんだよ」
「砦の呪いは誰が解くんだよ」
「カケル、金策の心配は無くなったと考えて良いのか」
「そうですよ、マイラさん。こちらに乗り換えざるを得ないでしょ」
「すまん、なんと礼を言って良いのか」
「本番はこれからですよ、ナルスは本気になって攻め込んで来るでしょうから」
彩音・・主人公の妹、十四歳
ニコル・・・黒竜将軍
マイラ・・・黒竜騎士団会計騎士隊騎士長
フェアナ・・・黒竜騎士団会計騎士隊上級騎士
メイ・・・黒竜騎士団会計騎士隊騎士
エピル・・・黒竜騎士団会計騎士隊騎士
マル・・・黒竜騎士団会計騎士隊騎士
マーニャ・・・スノートの貴族の娘、黒竜騎士団会計騎士隊騎士
ジレノミラ王国・・・翔達が飛ばされた国の名前
ジリウス国・・・ジレノミラ王国の西側の隣国
ナルス・・・ジリウス国の宰相
ムミ・・・貧民街の両替商の主人
ーーーーー
(カケル)
主だった両替商の番頭達が集まって来た、祭りの最中なので開店休業中だったのだろう。
「将軍様、多少の資金提供であれば応じる用意があるとお伝えするようにと私どもの主人から申し付かっております」
「貴様ら黒竜騎士団を見くびるな、ジリウス国との内通者からの資金提供を受け取れる筈が無いだろ」
マイラさんが青筋を立てて怒っている。
「マイラさま、その様な不埒者が我々の中にいるようであれば直ぐにでも罰しましょう。名を教えて頂けますでしょうか」
「何をいけしゃあしゃと、貴様ら全員だ」
「それは私共も初耳ですので、至急内部調査をさせたいと思います」
「資料提供頂けたら直ぐにでも調べさせたいと思います」
「貴様ら、しらばっくれる気か」
「飛んでも御座いません、私共が全く存じません事ですでので。そんな国王様に刃向う様な犯罪者は、証拠などを教えて頂けたら捕縛にご協力したいとお願い申しあげておる次第です」
「くっ、カケル説明してやれ」
やれやれ、この愛国心の強い女性にも困ったものだ、うん、役者が違う。
「お忙しいところ申し訳ございません皆様、東部下マナ原の蟻討伐指揮者を務めさせて頂いていたカケルと申します。今日皆様をお呼びたていたしましたのは、黒竜将軍様では無く自分です」
「それではカケル様は如何ほどご入り用なのでしょうか」
「いいえ、今日はお金のお話ではございません。自分も平和裏に交代するのであれば、支配者は何方でも構わないと思っております」
「カケル、貴様なんて不敬なことを」
「ねっ、騎士長。此奴は悪い女誑しでしょ」
”ゴツン”
煩いので、マーシャの頭を一回叩いておいた。
「ですので今日は皆様に重要な情報提供をさせて頂いて、この情報を判断して頂いた上で少々ご相談に乗って頂きたいと考えております」
「指揮者様、情報をご提供頂いて、その情報に対する対価はこちらで判断しろとの趣旨で理解して宜しいか」
「はい、基本的にはそう判断して頂いて結構です」
先ほどまでは柔らかい笑みを浮かべて愛想良く話していた番頭達が急に腕組みして難しい顔になる。
「指揮者様、主人を呼んで参りますので少々お待ち頂けますでしょうか。指揮者様はご自覚無いと思いますが、指揮者様の動く方向に、今、金が呼び寄せられております。乗り遅れるな、何か気配を感じたら直ぐに呼べと主人から命じられておりますので少々お時間を頂きます」
そして番頭達が主人を呼びに戻り、十数分後に全両替商の主人が顔を揃えた。
最初に正王妃の寝室に仕掛けられていた呪いについて説明した。
「苦しませて殺すなんて人間のする事じゃないぞ」
「なんだそいつは、悪魔じゃないのか」
「生きた人間の皮を剥ぎ取って行くなんてなんて奴だ」
「そもそも人間を材料にするなんて神が許さないぞ」
「油に吊るして苦しめるなんて、なんか吐き気がしてくる」
「なんか聞いてるだけで呪われそうだな」
会計騎士隊の女性達は怒り狂って顔を真っ赤にしている。
両替商の主人達は無表情のまま聞いている。
「自分も人を材料にする是非は時代が変われば変化する如何でも良い事だと思います」
「カケル、貴様なんて罰当りな事を言うんだ」
「悪い事に決まっているだろ」
「ね、此奴は悪い奴でしょ」
”ゴツン”
「ですが自分が奇異に思うのは同じ効果を得られる呪いなら、野犬からでも作れるのにわざわざ人を使っている点です。今騎士隊の女性達が示した反応が今の時代の正常な判断です、情報が漏れた場合には相当なリスクを負います、特に地位が高ければ高いほど。技術論で言わせて頂けば、人を材料に使った場合の方が呪いが跳ね返って来るリスクが格段に高まるんです。犬ならば一年掛かる呪いでも人を使えば一月弱で完成させることができる、施呪者はリスクより時間の短縮が重要と考えたのでしょう」
「指揮者殿、それはそれだけ急ぐ必要が有ったと言うことですか」
「はい、しかも戴冠式を控えているとかの急ぐ必要が有る理由なんて王妃達には有りませんでした。理由が有ったのは施呪者の方ではと、何かとても焦っている、追い詰められている理由が有ると最初呪いを解いた時に感じました」
ゆっくりと両替商達を見回す、全員が鋭い視線で見返している。
「理由は昨日ご本人にお会いして判明しました。握手を交わした時に探りの触手を伸ばして来たんです。自分からすれば初対面の相手に物凄く軽率な行為です。昨日どなたか十歳位の女の子を彼に売られましたか」
両替商全員が一人の男を振り向く。
「いや、指揮者殿、人身売買が固く禁じられているのはご存じでしょ。侍女見習いを探しておられたので紹介しただけだ、勤務条件は相対でご相談下さるようお願いした」
「失礼いたしました、自分の表現方法が不適切でした。その侍女見習いの方の命を吸い取ったばかりで、彼は非常にハッピーな状態だったので気が緩んだのでしょうね。恐らく彼は数年前の疫病が蔓延していた時に若い命を吸い取り過ぎたんでしょう、その副作用で今は半月に一回若い命を吸わなければ命が繋ぎ留められない様です。月に二人子供を殺して隠し通す、自国内ではかなり情報管理が難しいでしょう。だから昨日はその心配無しに命を吸い取れて嬉しかったんでしょうね。しかも徐々に命の持ちが悪くなっているのでしょうから」
「それが呪いを急いだ理由だと」
「はい、そして彼はこの国の侵略は望んでも支配を望んではいません、彼の望んでいるこの国の形は子供が一人や二人消えても問題の起こらない混乱した社会です。彼の望みに加担するのか、私共にご協力頂けるのか、判断はそちらにお任せいたします」
「指揮者殿、あなたは金貸しをどう判断している」
「お金は社会の血液だと思っています、ですが搾り取って追い詰める今の皆様の手法では直ぐに限界がやって来ると思います。ですから狩で食い繋いで生きる時代から耕して収穫を得る時代への変化が必要なのではないでしょうか。新たな事業が人を集めて社会全体の懐が潤う、東部下マナ原の今を見て頂ければ解ると思います。そのための呼び水の仕事が金貸しの分担だと思っていますよ」
「うむ、良く解った。ギルドとして相談したい。返事は後日で良いか」
「勿論です。当面は黒竜将軍とお仕事させて頂くことになると思いますので、西部マナ原への出発前にご返事頂ければありがたいです」
「了解した」
両替商の主人達が相談しながら帰って行った。
「カケル、なんで西部に来るんだよ」
「砦の呪いは誰が解くんだよ」
「カケル、金策の心配は無くなったと考えて良いのか」
「そうですよ、マイラさん。こちらに乗り換えざるを得ないでしょ」
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