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Ⅱ 王都にて
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翔・・・主人公、高1十五歳
彩音・・主人公の妹、中1十三歳
マッフル・・・王都冒険者ギルドの幹部
ファネル・・・元公爵の御婆ちゃん、翔の骨董仲間でこの国の実力者
アリア・・・ファネルさんの館のメイド長
ナンノ・・・国軍の騎士団大隊長
ムラーノ・・・公爵の館の守備隊長
キャル(キャロライン)・・・スノートの王族に近い貴族の娘、金髪の妖精の様な超絶美少女
アミ(アルミナス)・・・スノートの王族に近い貴族の娘、銀髪でキャルと同じく妖精の様な超絶美少女。
東部下マナ原・・・王都の川向にある東部平原地帯
ーーーーー
(カケル)
謁見の順番を待っていた訪問客達も退屈していたらしく、皆、待合室からぞろぞろと出て来て野次馬を決め込んでいる、なにせ美少女二人が暴れ回っているのだ、これは見物に違いない。
引率者らしき騎士や直ぐ脇の部屋から出て来た護衛兵も取り押さえようとするのだが、刃物を振り回す二人に危なくて近付けない。
駆け付けた護衛達も野次馬と化した訪問客達が邪魔で近付けない。
被害者である俺は、孤立無縁で刃物を振り回す危ない少女達から逃げ回る。
まあ、相変わらずの大振りなので切られる心配はしていないのだが。
疲れた頃合いを見計らって、足を払う、これも相変わらずに見事に転がってくれる。
野次馬達は大喜びだ、美少女が惜しみなく脚線美を披露してくれるのだから。
タイミングを見て剣を取り上げる、護衛兵と引率者が折り重なって二人を押さえ付けた。
「地下牢へぶち込んでおけ」
何とか野次馬を掻き分けて出て来た守備隊長が部下に命令する。
「いや、それは」
「ナンノ大隊長殿はご不満か、此処は公爵家の屋敷内であるぞ、騎士だろうが将軍だろうが、我が家の治安を乱した者は我々の指示に従って貰う」
引率者の男性はナンノさんと言って、大隊長さんらしい。
なんか体格の良い人だとは思っていた。
「まだ子供ですし、良く言い聞かせますので、そこをなんとか」
「駄目です、ここで縛り上げないのが、せめてもの配慮と思って頂きたい」
「うー」
二人の緊縛姿も拝んでみたい気もするが、原因は俺なのでちょっと気が引ける。
「隊長さん、申し訳ない。その二人は俺の知り合いなんで何とか勘弁して下さい」
「カケル殿、襲われてたのはあなたでしたか。襲われた本人がそう言うのであればご隠居様にご相談して」
「ムラーノ、構わないわよ」
ファネルさんだ、いつの間にか野次馬に混じって見ていたらしい、目が笑っている、絶対に面白がっていたと思う。
「これはファネラ様、誠に申し訳ありません」
大隊長さんが米搗きバッタのようにファネルさんに謝っている。
アミとキャルも押さえ付けられて頭を下げているが、目はまだ俺を睨んでいる。
「今度のお人形さん達は元気が有って良いわね。新年らしく賑やかで良かったわ」
「はっ、誠に、誠に申し訳ありません」
「新しい騎士さん達の紹介にいらっしゃったんでしょ」
「はっ」
「それなら、応接室にお通ししましょ、ムラーノ、誰かに案内させて」
「はっ」
俺と同い年くらいの少年少女がぞろぞろと兵士の後を付いて行く。
アミとキャルの腕は、大隊長さんがしっかりと押さえている。
万事丸く収まったところで、俺はとっとと退場しよう。
「駄目よカケルちゃん、逃げちゃ。あなたも来るの!」
再び応接室に戻される、綾音は二十四時間の勤務明けとなるので帰りは夕方だ。
まだ時間は有るし、長引く様であれば露店で出来合いの物を買って帰ろう。
全員の紹介と挨拶が終わる、何故か俺はファネルさんの脇に座って一緒に挨拶を受けてる風になってしまった、絶対に可笑しいぞ。
「大隊長さん、私はもう議長を辞めてから長いんですから、挨拶に来なくても大丈夫ですよ」
「いえ、これは我が騎士団の長年の習慣でありますから、私で途絶えさせる訳には行きません」
「はー、仕方が無いわね」
ファネルさんがちらりとアミとキャルを見る。
「ねえ、其処のお二人、理由が有るんでしょ」
たぶんこれが聞きたかったんだと思う、うん、野次馬根性だ。
アミとキャルが突然ボロボロと涙を流し始めた、これには俺もびっくりだ。
延々と俺に対する恨みつらみを言い始めた。
都に着いてから俺の居場所を一生懸命探したらしい、そして住所をやっと探し当てて手紙を送ったら、何度送っても封も切らずに全て送り帰されて来たらしい。
うん、最初の何通かは誰かさんが送り返したのだろうし、後の何通かはそもそも俺も綾音も部屋に居なかった。
嫌われて冷たくされたと思ったらしく、それでおれの顔を見て逆上したらしい。
「それはカケルちゃんが悪いわよねー、気を持たせて突き放すなんて酷いわよねー」
うー、ぐさり、確かに俺は未練があった曖昧にしていた。
「でもねー、あなた達、カケルちゃんも忙しかったのよ。大隊長さん、東部下マナ原の蟻騒動は知ってるでしょ」
「はい、面目ありません」
これは噂話で聞いたのだが、蟻討伐が終わった後、クムの町に出向いていた国軍は、役立たずと相当批判を浴びたらしい。
「でも本当に良かったわよね、東部下マナ原が原野に還らなくて。うちの国の国力が半減してたわよ」
「仰るとおりです。我が軍がお役に立てなくて申し訳無く思っております」
「でも私達は、却って冒険者ギルドに任せて良かったって思ってるのよ」
「それは何故ですか」
流石に大隊長もむっと来たらしい。
「あなた報告書は読んだでしょ」
「ええ、勿論です」
「あなたに住民の避難や町の維持や蟻の燻り出しなんて思い付けたの」
「いえ、しかし自分で無くとも軍に人材は豊富におります」
「じゃっ、誰が居たの」
「うっ、・・・・・・」
あれっ、この国の軍ってそんなに人材が薄いのか。
「そうでしょ、居ないでしょうね。きっと正面突破で玉砕だったでしょうね」
「いえ、我が軍の総力を持ってすればそんなことには」
「百四十八万匹よ、蟲直前の蟻が。女王蟻なんか完全に蟲だったのよ。それに死者がゼロなのよ、こんな数相手に」
「うっ、・・・・・」
「これは、私だけの意見じゃないのよねー、カケルちゃんはどう思う。
うわ、傍観してたらいきなり振られた。
「ファネル様、これは軍事機密に触れることがらです、一民間人に意見を求めるのは少々場違いかと」
「良いの、この子なら」
「えっ、何故です」
「だってこの子が張本人、指揮者だったのよ」
『えー!』
アミやキャルも含めてこの場の全員が驚いている、うん、蟻討伐の指揮者は有名人だ。
吟遊詩人達が蟻討伐の話を勝手に盛って広めている、その詩の中の指揮者様は俺と似ても似つかない人物だ。
「如何なの、カケルちゃん」
「あれはたまたま本で読んだ知識が自分に有っただけです。知識さえ有れば誰にでも出来ます」
「そうなのよねー、その知識が大事なんだけど、軍人って皆勉強しないのよねー」
「それは、我々の本分が武である以上仕方ありません」
「その武だってあなたよりカケルちゃんの方が強いかも知れないわよ」
「これは、ファネル様でも少々お言葉が過ぎるかと」
「じゃ、立ち会って見る?」
こら、こら、こら、当事者をおいて、話が変な方に流れている。
「望むところです」
いや、俺は全然望んでないから。
でも結局、館の練武場で立ち会うことになってしまった。
彩音・・主人公の妹、中1十三歳
マッフル・・・王都冒険者ギルドの幹部
ファネル・・・元公爵の御婆ちゃん、翔の骨董仲間でこの国の実力者
アリア・・・ファネルさんの館のメイド長
ナンノ・・・国軍の騎士団大隊長
ムラーノ・・・公爵の館の守備隊長
キャル(キャロライン)・・・スノートの王族に近い貴族の娘、金髪の妖精の様な超絶美少女
アミ(アルミナス)・・・スノートの王族に近い貴族の娘、銀髪でキャルと同じく妖精の様な超絶美少女。
東部下マナ原・・・王都の川向にある東部平原地帯
ーーーーー
(カケル)
謁見の順番を待っていた訪問客達も退屈していたらしく、皆、待合室からぞろぞろと出て来て野次馬を決め込んでいる、なにせ美少女二人が暴れ回っているのだ、これは見物に違いない。
引率者らしき騎士や直ぐ脇の部屋から出て来た護衛兵も取り押さえようとするのだが、刃物を振り回す二人に危なくて近付けない。
駆け付けた護衛達も野次馬と化した訪問客達が邪魔で近付けない。
被害者である俺は、孤立無縁で刃物を振り回す危ない少女達から逃げ回る。
まあ、相変わらずの大振りなので切られる心配はしていないのだが。
疲れた頃合いを見計らって、足を払う、これも相変わらずに見事に転がってくれる。
野次馬達は大喜びだ、美少女が惜しみなく脚線美を披露してくれるのだから。
タイミングを見て剣を取り上げる、護衛兵と引率者が折り重なって二人を押さえ付けた。
「地下牢へぶち込んでおけ」
何とか野次馬を掻き分けて出て来た守備隊長が部下に命令する。
「いや、それは」
「ナンノ大隊長殿はご不満か、此処は公爵家の屋敷内であるぞ、騎士だろうが将軍だろうが、我が家の治安を乱した者は我々の指示に従って貰う」
引率者の男性はナンノさんと言って、大隊長さんらしい。
なんか体格の良い人だとは思っていた。
「まだ子供ですし、良く言い聞かせますので、そこをなんとか」
「駄目です、ここで縛り上げないのが、せめてもの配慮と思って頂きたい」
「うー」
二人の緊縛姿も拝んでみたい気もするが、原因は俺なのでちょっと気が引ける。
「隊長さん、申し訳ない。その二人は俺の知り合いなんで何とか勘弁して下さい」
「カケル殿、襲われてたのはあなたでしたか。襲われた本人がそう言うのであればご隠居様にご相談して」
「ムラーノ、構わないわよ」
ファネルさんだ、いつの間にか野次馬に混じって見ていたらしい、目が笑っている、絶対に面白がっていたと思う。
「これはファネラ様、誠に申し訳ありません」
大隊長さんが米搗きバッタのようにファネルさんに謝っている。
アミとキャルも押さえ付けられて頭を下げているが、目はまだ俺を睨んでいる。
「今度のお人形さん達は元気が有って良いわね。新年らしく賑やかで良かったわ」
「はっ、誠に、誠に申し訳ありません」
「新しい騎士さん達の紹介にいらっしゃったんでしょ」
「はっ」
「それなら、応接室にお通ししましょ、ムラーノ、誰かに案内させて」
「はっ」
俺と同い年くらいの少年少女がぞろぞろと兵士の後を付いて行く。
アミとキャルの腕は、大隊長さんがしっかりと押さえている。
万事丸く収まったところで、俺はとっとと退場しよう。
「駄目よカケルちゃん、逃げちゃ。あなたも来るの!」
再び応接室に戻される、綾音は二十四時間の勤務明けとなるので帰りは夕方だ。
まだ時間は有るし、長引く様であれば露店で出来合いの物を買って帰ろう。
全員の紹介と挨拶が終わる、何故か俺はファネルさんの脇に座って一緒に挨拶を受けてる風になってしまった、絶対に可笑しいぞ。
「大隊長さん、私はもう議長を辞めてから長いんですから、挨拶に来なくても大丈夫ですよ」
「いえ、これは我が騎士団の長年の習慣でありますから、私で途絶えさせる訳には行きません」
「はー、仕方が無いわね」
ファネルさんがちらりとアミとキャルを見る。
「ねえ、其処のお二人、理由が有るんでしょ」
たぶんこれが聞きたかったんだと思う、うん、野次馬根性だ。
アミとキャルが突然ボロボロと涙を流し始めた、これには俺もびっくりだ。
延々と俺に対する恨みつらみを言い始めた。
都に着いてから俺の居場所を一生懸命探したらしい、そして住所をやっと探し当てて手紙を送ったら、何度送っても封も切らずに全て送り帰されて来たらしい。
うん、最初の何通かは誰かさんが送り返したのだろうし、後の何通かはそもそも俺も綾音も部屋に居なかった。
嫌われて冷たくされたと思ったらしく、それでおれの顔を見て逆上したらしい。
「それはカケルちゃんが悪いわよねー、気を持たせて突き放すなんて酷いわよねー」
うー、ぐさり、確かに俺は未練があった曖昧にしていた。
「でもねー、あなた達、カケルちゃんも忙しかったのよ。大隊長さん、東部下マナ原の蟻騒動は知ってるでしょ」
「はい、面目ありません」
これは噂話で聞いたのだが、蟻討伐が終わった後、クムの町に出向いていた国軍は、役立たずと相当批判を浴びたらしい。
「でも本当に良かったわよね、東部下マナ原が原野に還らなくて。うちの国の国力が半減してたわよ」
「仰るとおりです。我が軍がお役に立てなくて申し訳無く思っております」
「でも私達は、却って冒険者ギルドに任せて良かったって思ってるのよ」
「それは何故ですか」
流石に大隊長もむっと来たらしい。
「あなた報告書は読んだでしょ」
「ええ、勿論です」
「あなたに住民の避難や町の維持や蟻の燻り出しなんて思い付けたの」
「いえ、しかし自分で無くとも軍に人材は豊富におります」
「じゃっ、誰が居たの」
「うっ、・・・・・・」
あれっ、この国の軍ってそんなに人材が薄いのか。
「そうでしょ、居ないでしょうね。きっと正面突破で玉砕だったでしょうね」
「いえ、我が軍の総力を持ってすればそんなことには」
「百四十八万匹よ、蟲直前の蟻が。女王蟻なんか完全に蟲だったのよ。それに死者がゼロなのよ、こんな数相手に」
「うっ、・・・・・」
「これは、私だけの意見じゃないのよねー、カケルちゃんはどう思う。
うわ、傍観してたらいきなり振られた。
「ファネル様、これは軍事機密に触れることがらです、一民間人に意見を求めるのは少々場違いかと」
「良いの、この子なら」
「えっ、何故です」
「だってこの子が張本人、指揮者だったのよ」
『えー!』
アミやキャルも含めてこの場の全員が驚いている、うん、蟻討伐の指揮者は有名人だ。
吟遊詩人達が蟻討伐の話を勝手に盛って広めている、その詩の中の指揮者様は俺と似ても似つかない人物だ。
「如何なの、カケルちゃん」
「あれはたまたま本で読んだ知識が自分に有っただけです。知識さえ有れば誰にでも出来ます」
「そうなのよねー、その知識が大事なんだけど、軍人って皆勉強しないのよねー」
「それは、我々の本分が武である以上仕方ありません」
「その武だってあなたよりカケルちゃんの方が強いかも知れないわよ」
「これは、ファネル様でも少々お言葉が過ぎるかと」
「じゃ、立ち会って見る?」
こら、こら、こら、当事者をおいて、話が変な方に流れている。
「望むところです」
いや、俺は全然望んでないから。
でも結局、館の練武場で立ち会うことになってしまった。
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