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20 実地訓練開始 その4(深い穴)
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「ねえ、私達利用されている様な気がするんですけど」
敷布を広げて昼飯を食っていたら、突然ルイーズが言い出した。
僕達三人が楽をしていることを、感ずかれたようだ。
「何で私達は一匹も狩れないのに、あなた達だけがあれだけ倒せてるのよ」
「あなた達、何か良からぬ事をしてるでしょ」
ソフィアとクロエも同じことを感じていたらしい。
責任はすべて命中率ゼロの魔法をぶっ放している彼女達にあるのだが、逆切れされると物凄く怖いので、取敢えず煽てておく。
「そんなことは無いよ、慣れと運の差だよ。実力は君達の方が全然上なんだからさ。俺は兎も角、ほら、ウィルとタナスは田舎出身の貧乏貴族だろ、だから狩に慣れているだけだよ。最初だけだよ、最初だけ。直ぐに実力差がはっきりとして来ると思うよ」
「うんそうだよ、君達の魔力量に比べれば、僕達の魔力なんてミミズみたいな物だろ。運が少し良かっただけだよ」
「おう、運だよ運。俺って昔から悪運が強いんだよ」
「そうよね、まだ始めたばかりですものね。運と慣れの差よね。お父様に鹿狩りに連れて行って欲しいとお願いしましたのに、まだ危ないって、連れて行って下さらなかったのよね。お父様は過保護な方だから」
「まあ、私の家も同じよ。女の子は危ないから家に居た方が良いとおっしゃって、連れて行って下さらなかったわ」
「あら、私の家も同じ、危ないからって。互いに過保護なお父様を持つと苦労しますわね」
『ええ、まったく』
いや、いや、いや、絶対に違うと思うぞ。
危なくて連れて行けなかったのだと思うぞ。
絶対に鹿じゃなくて従者が一杯狩れちゃうから。
おまえらの父さんの方が苦労してると思うぞ。
「たぶんもう直ぐ君達が実力を発揮するだろうから、俺達の出番は無くなると思うよ。あははは」
昼飯を食い終わって外に出たら、他のパーティーが付近で獲物を物色していた。
やっと先に出発した連中が、西門経由で追い付いて来たらしい。
だがルイーズ達の姿を見ると一目散に逃げ出した。
気の毒なので、迷惑にならない様に、僕達は獣道を掻き分け森の奥へと狩場を移した。
獣道が途切れ、突然木の無い広い草地に出た。
ここならば、延焼の心配をしなくて済む。
地図に示された区域ぎりぎりだったので、ここをベースに魔獣を狩ることにした。
森から迷い出た魔猪を、ルイーズ達三人が追い駆け回している時だった。
魔猪に抱き付く様に逃げ回っていたレオさんの姿が、突然掻き消えた。
飛び交っていた火柱や稲妻も急にピタリと治まった。
怪訝に思い三人の様子を見に行くと、座り込んで地面を見詰めている。
「レオが落ちましたの」
「ええ、見事にスポッと」
「ええ、魔猪と一緒に」
『私達の所為じゃないわよ』
地面にラージシールドくらいの穴が開いていた。
「これは遺跡だな。ほら、ここから下が石材に変ってるだろ」
ジュリアさんに言われて穴を覗くと、確かに土が途中から石材に変っている。
「埋まっていた遺跡の天井が崩れて、穴が開いたんだろな。おーい!レオ、生きてるか」
ジュリアさんが穴に向かって叫んだ。
”おーい”
レオさんの声が穴の底から聞こえて来た、どうやら無事のようだ。
「深いな、手持ちのロープじゃ無理だな。町に戻って応援を頼むしか無いか。光符を持ってる奴はいるか」
僕は、背負っている荷から符の束を取り出し、光符を一枚ジュリアさんに渡す。
「なんだ、なんだ、色々持ってるな、商売でも始める気か。治癒符も有るなら二枚寄こせ」
勿論持っているので渡す。
ジュリアさんは、バンダナを取り出し符と小石を包んだ。
光符を起動し、バンダナの上に結んでから穴の中に落とす。
闇の中へ、光の点が沈んで行った。
”すまん、助かった”
嬉しそうなレオさんの声が、闇の底から聞こえて来た。
全員が安堵の息を吐いた。
「それじゃ町に戻って応援を呼ぶか」
全員が揃って立ち上がった時だった、突然足下の感触が無くなり、闇の中へ吸い込まれた。
”ガラガラガラ”
「皆さん、大丈夫ですか」
「ええ、大丈夫ですわルイーズ」
「私もですわ」
「何が起きたんだ」
「遺跡の天井が崩れたみたいだよ、ほら、穴が大きくなっている」
「ユーリはどうした」
「えっ」
「俺も無事だ、だから皆どいてくれ、重い」
何故か僕だけ皆の下敷きになっていた。
「今灯りを点けるから動くなよ」
ポケットから光符を取り出し灯す。
先程余分に取り出した符は、まだ荷に仕舞っていない。
「うわっ」
足元に大穴が開いていた。
底の方に小さな灯りが見える。
「レオさんは」
「見当たらないですわ」
「あの女も」
「ちょっと静かにして」
タナスが足元の穴へ耳を傾けている。
何か金属音が聞こえる。
よく見ると、レオさんとジュリアさんが大型の白い蜥蜴の骨と戦っている。
「天井の高さからすると、ここは二層か三層くらいかな、レオさんとジュリアさんのいる場所は、四、五、・・・十層くらいだね。ここから降りて二人と合流する」
「いや、俺達が合流したら足手纏いだ。俺達があの階層に降りたら瞬殺されるぞ。ここから抜け出して助けを呼びに行く方が、あの二人を含めて生き残れる確率が一番高いだろうな」
「タナス、俺もウィルの意見に賛成だ」
「判った」
「ここからは命掛けだ。遺跡の知識が有る奴は手を上げてくれ」
ルイーズ、ソフィア、クロエ、タナス、僕の五人は首を横に振った。
ウィルが自信無さ気に少し手を上げている。
「俺だけか、俺は冒険者を真剣に目指したことがあるんだ。その時少しだけ勉強した。それじゃ、俺の意見に従ってくれ」
「うん、良いよ」
「了解」
「悔しいけど了解ですわ」
「ええ私も、生き残ることを優先させて頂きますわ」
「私も了解で良いですわ」
「それじゃ防御結界を確認してくれ、たぶん今のショックで壊れていると思う。壊れてたら張り直してくれ」
皆が首から下げた銅魔製の魔道具を起動する。
学院から配られた装備品で、銀貨くらいの円形の札の中心に防御結界の魔法陣が刻んである。
僕は起動しても役に立たないので、自分のオーラで頑張るしかない。
ルイーズ達三人は、スケールメイルに刻まれている魔法陣を起動する。
「それじゃこの穴から離れた場所で作戦会議だ」
敷布を広げて昼飯を食っていたら、突然ルイーズが言い出した。
僕達三人が楽をしていることを、感ずかれたようだ。
「何で私達は一匹も狩れないのに、あなた達だけがあれだけ倒せてるのよ」
「あなた達、何か良からぬ事をしてるでしょ」
ソフィアとクロエも同じことを感じていたらしい。
責任はすべて命中率ゼロの魔法をぶっ放している彼女達にあるのだが、逆切れされると物凄く怖いので、取敢えず煽てておく。
「そんなことは無いよ、慣れと運の差だよ。実力は君達の方が全然上なんだからさ。俺は兎も角、ほら、ウィルとタナスは田舎出身の貧乏貴族だろ、だから狩に慣れているだけだよ。最初だけだよ、最初だけ。直ぐに実力差がはっきりとして来ると思うよ」
「うんそうだよ、君達の魔力量に比べれば、僕達の魔力なんてミミズみたいな物だろ。運が少し良かっただけだよ」
「おう、運だよ運。俺って昔から悪運が強いんだよ」
「そうよね、まだ始めたばかりですものね。運と慣れの差よね。お父様に鹿狩りに連れて行って欲しいとお願いしましたのに、まだ危ないって、連れて行って下さらなかったのよね。お父様は過保護な方だから」
「まあ、私の家も同じよ。女の子は危ないから家に居た方が良いとおっしゃって、連れて行って下さらなかったわ」
「あら、私の家も同じ、危ないからって。互いに過保護なお父様を持つと苦労しますわね」
『ええ、まったく』
いや、いや、いや、絶対に違うと思うぞ。
危なくて連れて行けなかったのだと思うぞ。
絶対に鹿じゃなくて従者が一杯狩れちゃうから。
おまえらの父さんの方が苦労してると思うぞ。
「たぶんもう直ぐ君達が実力を発揮するだろうから、俺達の出番は無くなると思うよ。あははは」
昼飯を食い終わって外に出たら、他のパーティーが付近で獲物を物色していた。
やっと先に出発した連中が、西門経由で追い付いて来たらしい。
だがルイーズ達の姿を見ると一目散に逃げ出した。
気の毒なので、迷惑にならない様に、僕達は獣道を掻き分け森の奥へと狩場を移した。
獣道が途切れ、突然木の無い広い草地に出た。
ここならば、延焼の心配をしなくて済む。
地図に示された区域ぎりぎりだったので、ここをベースに魔獣を狩ることにした。
森から迷い出た魔猪を、ルイーズ達三人が追い駆け回している時だった。
魔猪に抱き付く様に逃げ回っていたレオさんの姿が、突然掻き消えた。
飛び交っていた火柱や稲妻も急にピタリと治まった。
怪訝に思い三人の様子を見に行くと、座り込んで地面を見詰めている。
「レオが落ちましたの」
「ええ、見事にスポッと」
「ええ、魔猪と一緒に」
『私達の所為じゃないわよ』
地面にラージシールドくらいの穴が開いていた。
「これは遺跡だな。ほら、ここから下が石材に変ってるだろ」
ジュリアさんに言われて穴を覗くと、確かに土が途中から石材に変っている。
「埋まっていた遺跡の天井が崩れて、穴が開いたんだろな。おーい!レオ、生きてるか」
ジュリアさんが穴に向かって叫んだ。
”おーい”
レオさんの声が穴の底から聞こえて来た、どうやら無事のようだ。
「深いな、手持ちのロープじゃ無理だな。町に戻って応援を頼むしか無いか。光符を持ってる奴はいるか」
僕は、背負っている荷から符の束を取り出し、光符を一枚ジュリアさんに渡す。
「なんだ、なんだ、色々持ってるな、商売でも始める気か。治癒符も有るなら二枚寄こせ」
勿論持っているので渡す。
ジュリアさんは、バンダナを取り出し符と小石を包んだ。
光符を起動し、バンダナの上に結んでから穴の中に落とす。
闇の中へ、光の点が沈んで行った。
”すまん、助かった”
嬉しそうなレオさんの声が、闇の底から聞こえて来た。
全員が安堵の息を吐いた。
「それじゃ町に戻って応援を呼ぶか」
全員が揃って立ち上がった時だった、突然足下の感触が無くなり、闇の中へ吸い込まれた。
”ガラガラガラ”
「皆さん、大丈夫ですか」
「ええ、大丈夫ですわルイーズ」
「私もですわ」
「何が起きたんだ」
「遺跡の天井が崩れたみたいだよ、ほら、穴が大きくなっている」
「ユーリはどうした」
「えっ」
「俺も無事だ、だから皆どいてくれ、重い」
何故か僕だけ皆の下敷きになっていた。
「今灯りを点けるから動くなよ」
ポケットから光符を取り出し灯す。
先程余分に取り出した符は、まだ荷に仕舞っていない。
「うわっ」
足元に大穴が開いていた。
底の方に小さな灯りが見える。
「レオさんは」
「見当たらないですわ」
「あの女も」
「ちょっと静かにして」
タナスが足元の穴へ耳を傾けている。
何か金属音が聞こえる。
よく見ると、レオさんとジュリアさんが大型の白い蜥蜴の骨と戦っている。
「天井の高さからすると、ここは二層か三層くらいかな、レオさんとジュリアさんのいる場所は、四、五、・・・十層くらいだね。ここから降りて二人と合流する」
「いや、俺達が合流したら足手纏いだ。俺達があの階層に降りたら瞬殺されるぞ。ここから抜け出して助けを呼びに行く方が、あの二人を含めて生き残れる確率が一番高いだろうな」
「タナス、俺もウィルの意見に賛成だ」
「判った」
「ここからは命掛けだ。遺跡の知識が有る奴は手を上げてくれ」
ルイーズ、ソフィア、クロエ、タナス、僕の五人は首を横に振った。
ウィルが自信無さ気に少し手を上げている。
「俺だけか、俺は冒険者を真剣に目指したことがあるんだ。その時少しだけ勉強した。それじゃ、俺の意見に従ってくれ」
「うん、良いよ」
「了解」
「悔しいけど了解ですわ」
「ええ私も、生き残ることを優先させて頂きますわ」
「私も了解で良いですわ」
「それじゃ防御結界を確認してくれ、たぶん今のショックで壊れていると思う。壊れてたら張り直してくれ」
皆が首から下げた銅魔製の魔道具を起動する。
学院から配られた装備品で、銀貨くらいの円形の札の中心に防御結界の魔法陣が刻んである。
僕は起動しても役に立たないので、自分のオーラで頑張るしかない。
ルイーズ達三人は、スケールメイルに刻まれている魔法陣を起動する。
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