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30 逃走
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ヤルスナは追加の指示に首を傾げながらカムラ国の領事館に向かう。
守衛に断って便所を借りると、廊下に領事長官が待ち構えていた。
来年には引退を控えた老紳士である。
戸惑った様子で長官室に誘いお茶を入れてくれる。
「鵺騒動が解決して少々疲れが出ました。魔物騒動は懲り懲りです。来月はホグで静養して牡蠣などを楽しみたいと思います」
首に巻いた紫のマフラーを膝の上で折り畳む。
「その時には私もご相伴に預かりたいですね」
「勿論喜んでご招待します」
サラの指示どおりの展開と会話であるが、長官の好々爺とした様子の印象が変わる。
表情が同じでも、目の奥の光の鋭さが異なっている。
タラス国の領事館長官は引退前の慰労の役職である。
トラブルも無く、冬には温泉も楽しめる。
だが根っこは修羅場を潜った歴戦の外交官である。
北大陸での契約書絡みの公事の増加を心配していた矢先の情報である。
北大陸の経済バランスの崩れはまだ不安定な中央大陸の経済の復興に大きな遅れを生じさせる。
北大陸中の領事館が事実関係の情報把握に腐心していた。
北大陸の民度への不信感の広がりは中央大陸の商人達の投資意欲に直結して建直りつつある経済の足を引っ張る。
故にこの情報の価値はとてつもなく大きい。
勿論可能性を検討する中で紫斑貝は要素として挙がっているので、牡蠣と紫のマフラーで情報としては十分である。
ヤルスナは丁重に見送られて領事館を出る。
緊張感から解放されてほっと息を継ぐ。
初めて、長官の本質を知った気がした。
この日を境にカムラ国でのタナル国の扱いが2ランクアップする。
自身の未熟さを思い、ヤルナスはゆっくりと王都の雪景色を楽しみながら王宮に向かう。
後は仕掛けに食いつく獲物を待つばかりである。
見知らぬカルベの末裔に対する不安はまるで無い。
王宮に戻り執務室に向かうと室周辺が騒がしい。
部屋に戻ると秘書官室で情報処と外交処の職員数名が待ち構えていた。
会議室に全員を集め情報を聞く。
情報処の報告は中央大陸の各領事館が蜂の巣を突いた様に人の出入りが激しくなったことで理由は不明、情報の方向は領事館から本国、他国に有る自国の領事館に向けた発信と思われることなどである。
外交処の職員からの報告は各国領事館長官の王への臨時の謁見に関するものである。
改めて生き馬の目を抜く中央大陸外交の動きに背筋が冷たくなる。
将軍に使いを出し王への報告を申し合わせる。
おそらく軍の状況も同じである。
サラの情報に有った今回の件に関与している貴族出身の将校の処遇の相談もある。
誰かに踊らされている感も有ったが、急いで王の元へと向かう。
標的がホグの町に入る。
商業区の繁華街に入り劇場の裏口脇の店に入る。
芝居道具を商う店で、内定に入った特殊部隊から芝居道具風の本物が多数保管されているとの報告が入っている。
隼便も軍の鷲で捕獲済みである。
標的は魔道士風の身なりの背の高い若い男、先頭に立って指図しているがカムが見る限り大したことは無い。
それよりも、指図に従っている男達の中に危ないのが一人いる。
外見は風采の上がらない小柄な中年男で頭が少し禿げている。
各部隊から2名を呼び寄せ、標的の顔を覚えさせる。
危ない男も記憶させる。
中年男が周囲の気配を探っている。
結界担当はカムである。
気配は殺していないが、ただ注意の方向は偽っている。
劇場の楽屋が少し見えるので、実際こちらの数人は意識が半分そちら飛んでいる。
楽屋を覗いている男が数人、そう理解して中年男は直ぐに緊張を解く。
半点鐘後男達が馬車で港に向かうが、港に拠点が無いことは確認済である。
直ぐに店へ軍の特殊部隊を突入させ速やかに無力化した。
文字の書換士も拘束され、生成途中の麻薬も含めて大きな収穫を得る。
暗号が記された重要な書類も多数発見される。
男達は組合事務所を訪れ、艀を手配する。
艀で筏に向かった一行は血相を変えて戻って来る。
昨日サラが全てを焼却処分した後で筏も含めてもぬけの殻である。
組合事務所の駆け込んで若い男が大声で騒ぐ。
組合長がサラの指示どおり説明する。
「一昨日に監査があってね、監査官が牡蠣の様子がおかしいって言いやがってよ。伝染病かも知れないからってお客さんの筏の分は全部燃やされたよ。接触者がいたら教えろって言われたから今日来るっていってあんだけど、係員が直に来るんじゃないかな」
若い男が血相を変えて事務所の外に出て感知の輪を広げる。
囲まれていることを感知すると走り出し、飛来する矢を無力化しながら道を塞ぐ兵士に氷柱を降らせる。
兵士が盾で氷柱を防ぐ間に大きく飛翔し、荷運びの馬橇を奪い取る。
男達は若い男を中心に置いて六角の陣を作って行動している。
全員が魔道士であり、陣で互いの魔力を高め合う。
これはカム達の想定外であり、サラが悔しそう見送っている。
逃走経路は予想どおりだが、第一、第二関門は難なく突破される。
通常ならば第三関門に向かうが、監視者が全員始末する心算ならばカムが密かに設けた関門に向かって来る。
カムは町で中年男を見た時から十中八九カムの居る関門に来ると予想していた。
カムが連れてきた魔道士はカルとアナ、そしてその護衛としてダルとカナの二人。
日当金貨1枚で快諾してくれた。
今カムは金貨1枚では合わないと思っている。
町で見て男達が魔道士であることは察している。
多分、魔法国の7人隊であり軍の中隊よりも戦闘力が高い。
こちらの陣容は兵士が10人、魔道士が二人、その護衛が二人と子供が一人。
二百人に相当する敵と対するには戦力が不足しているので、勝負を一瞬で決めねば勝てない。
カムから敵は見えないがカルは感知した様子で手を上げる。
その手がカナの尻に降される。
カルはカナのズボンのポケットから防護札を取り出してダルとカナの間に結界を作って欲しいと指示されていた。
カルは近づく敵に緊張しながらカナの尻ポケットから札を取り出しカナの左肩に張って結界を作った。
ダルもカナもカムから聞かされており、目前の敵に気持ちを集中している。
アナは何も聞かされていない。
アナの役目はカルの罠を抜けた敵に雷撃を浴びせること。
カルの実力は良く知っているので多少緊張感が無い。
カムと二人で遠くからのんびり眺めている。
「あ、カルがカナの尻撫でてる。あーあ、カナを抱いてるよ」
二人の場所からはその様に見える。アナの周りの空間で火花が散る。
充填完了、方向良し、1,2,3 ドン。
カムがアナの背後から左右の脇の下両方を指で強く突く。
「キャッ」
アナが杖を振り降ろし魔法が暴発する。
タイミングぴったり。
六角の陣を組んでカル達に襲い掛かろうと跳躍した敵に特大の雷が叩きつけられる。
カルの殺気と魔法は感知していたが何の殺気も気配も無しに突然現れた特大の雷は予想外。
意識を刈り取られてカルが作った雪の穴に吸い込まれて行く。
一瞬で穴は氷で覆われて捕獲完了。
カルの魔法の速さが生かされる。
全員魔法の縄で縛りあげる。
中年男は特に念入りに。
魔力に反応して雷を発生する縄で軍の備品である。
カムも髪の毛を放電させながら手伝う。
怒ったアナに雷付きで追い回されていた。
カムの死んだ振りでカルが仲裁に入り、アナが落ち着いたところでムクリと起き上がると追加が数発。
今はカルが落ち着かせている。
カルへのお礼を考えながら中年男の装備を解除する。
危ない物が多いので他の人間にはやらせない。
特徴の有る得物を眺めていると第3関門からキーロが馬橇で様子を見に来る。
キーロに得物を無言で渡す。
キーロも目を見開いて驚いている。
捕獲した相手は予想以上の大物である。
アナは東大陸産の高級墨で機嫌を直して貰い、カルには中央大陸の高級ワインを渡す。
手当も金貨2枚に増やして貰い、全員に配って喜ばれる。
カムはまだ安いと思っている。相手に油断が無ければ危なかった。
守衛に断って便所を借りると、廊下に領事長官が待ち構えていた。
来年には引退を控えた老紳士である。
戸惑った様子で長官室に誘いお茶を入れてくれる。
「鵺騒動が解決して少々疲れが出ました。魔物騒動は懲り懲りです。来月はホグで静養して牡蠣などを楽しみたいと思います」
首に巻いた紫のマフラーを膝の上で折り畳む。
「その時には私もご相伴に預かりたいですね」
「勿論喜んでご招待します」
サラの指示どおりの展開と会話であるが、長官の好々爺とした様子の印象が変わる。
表情が同じでも、目の奥の光の鋭さが異なっている。
タラス国の領事館長官は引退前の慰労の役職である。
トラブルも無く、冬には温泉も楽しめる。
だが根っこは修羅場を潜った歴戦の外交官である。
北大陸での契約書絡みの公事の増加を心配していた矢先の情報である。
北大陸の経済バランスの崩れはまだ不安定な中央大陸の経済の復興に大きな遅れを生じさせる。
北大陸中の領事館が事実関係の情報把握に腐心していた。
北大陸の民度への不信感の広がりは中央大陸の商人達の投資意欲に直結して建直りつつある経済の足を引っ張る。
故にこの情報の価値はとてつもなく大きい。
勿論可能性を検討する中で紫斑貝は要素として挙がっているので、牡蠣と紫のマフラーで情報としては十分である。
ヤルスナは丁重に見送られて領事館を出る。
緊張感から解放されてほっと息を継ぐ。
初めて、長官の本質を知った気がした。
この日を境にカムラ国でのタナル国の扱いが2ランクアップする。
自身の未熟さを思い、ヤルナスはゆっくりと王都の雪景色を楽しみながら王宮に向かう。
後は仕掛けに食いつく獲物を待つばかりである。
見知らぬカルベの末裔に対する不安はまるで無い。
王宮に戻り執務室に向かうと室周辺が騒がしい。
部屋に戻ると秘書官室で情報処と外交処の職員数名が待ち構えていた。
会議室に全員を集め情報を聞く。
情報処の報告は中央大陸の各領事館が蜂の巣を突いた様に人の出入りが激しくなったことで理由は不明、情報の方向は領事館から本国、他国に有る自国の領事館に向けた発信と思われることなどである。
外交処の職員からの報告は各国領事館長官の王への臨時の謁見に関するものである。
改めて生き馬の目を抜く中央大陸外交の動きに背筋が冷たくなる。
将軍に使いを出し王への報告を申し合わせる。
おそらく軍の状況も同じである。
サラの情報に有った今回の件に関与している貴族出身の将校の処遇の相談もある。
誰かに踊らされている感も有ったが、急いで王の元へと向かう。
標的がホグの町に入る。
商業区の繁華街に入り劇場の裏口脇の店に入る。
芝居道具を商う店で、内定に入った特殊部隊から芝居道具風の本物が多数保管されているとの報告が入っている。
隼便も軍の鷲で捕獲済みである。
標的は魔道士風の身なりの背の高い若い男、先頭に立って指図しているがカムが見る限り大したことは無い。
それよりも、指図に従っている男達の中に危ないのが一人いる。
外見は風采の上がらない小柄な中年男で頭が少し禿げている。
各部隊から2名を呼び寄せ、標的の顔を覚えさせる。
危ない男も記憶させる。
中年男が周囲の気配を探っている。
結界担当はカムである。
気配は殺していないが、ただ注意の方向は偽っている。
劇場の楽屋が少し見えるので、実際こちらの数人は意識が半分そちら飛んでいる。
楽屋を覗いている男が数人、そう理解して中年男は直ぐに緊張を解く。
半点鐘後男達が馬車で港に向かうが、港に拠点が無いことは確認済である。
直ぐに店へ軍の特殊部隊を突入させ速やかに無力化した。
文字の書換士も拘束され、生成途中の麻薬も含めて大きな収穫を得る。
暗号が記された重要な書類も多数発見される。
男達は組合事務所を訪れ、艀を手配する。
艀で筏に向かった一行は血相を変えて戻って来る。
昨日サラが全てを焼却処分した後で筏も含めてもぬけの殻である。
組合事務所の駆け込んで若い男が大声で騒ぐ。
組合長がサラの指示どおり説明する。
「一昨日に監査があってね、監査官が牡蠣の様子がおかしいって言いやがってよ。伝染病かも知れないからってお客さんの筏の分は全部燃やされたよ。接触者がいたら教えろって言われたから今日来るっていってあんだけど、係員が直に来るんじゃないかな」
若い男が血相を変えて事務所の外に出て感知の輪を広げる。
囲まれていることを感知すると走り出し、飛来する矢を無力化しながら道を塞ぐ兵士に氷柱を降らせる。
兵士が盾で氷柱を防ぐ間に大きく飛翔し、荷運びの馬橇を奪い取る。
男達は若い男を中心に置いて六角の陣を作って行動している。
全員が魔道士であり、陣で互いの魔力を高め合う。
これはカム達の想定外であり、サラが悔しそう見送っている。
逃走経路は予想どおりだが、第一、第二関門は難なく突破される。
通常ならば第三関門に向かうが、監視者が全員始末する心算ならばカムが密かに設けた関門に向かって来る。
カムは町で中年男を見た時から十中八九カムの居る関門に来ると予想していた。
カムが連れてきた魔道士はカルとアナ、そしてその護衛としてダルとカナの二人。
日当金貨1枚で快諾してくれた。
今カムは金貨1枚では合わないと思っている。
町で見て男達が魔道士であることは察している。
多分、魔法国の7人隊であり軍の中隊よりも戦闘力が高い。
こちらの陣容は兵士が10人、魔道士が二人、その護衛が二人と子供が一人。
二百人に相当する敵と対するには戦力が不足しているので、勝負を一瞬で決めねば勝てない。
カムから敵は見えないがカルは感知した様子で手を上げる。
その手がカナの尻に降される。
カルはカナのズボンのポケットから防護札を取り出してダルとカナの間に結界を作って欲しいと指示されていた。
カルは近づく敵に緊張しながらカナの尻ポケットから札を取り出しカナの左肩に張って結界を作った。
ダルもカナもカムから聞かされており、目前の敵に気持ちを集中している。
アナは何も聞かされていない。
アナの役目はカルの罠を抜けた敵に雷撃を浴びせること。
カルの実力は良く知っているので多少緊張感が無い。
カムと二人で遠くからのんびり眺めている。
「あ、カルがカナの尻撫でてる。あーあ、カナを抱いてるよ」
二人の場所からはその様に見える。アナの周りの空間で火花が散る。
充填完了、方向良し、1,2,3 ドン。
カムがアナの背後から左右の脇の下両方を指で強く突く。
「キャッ」
アナが杖を振り降ろし魔法が暴発する。
タイミングぴったり。
六角の陣を組んでカル達に襲い掛かろうと跳躍した敵に特大の雷が叩きつけられる。
カルの殺気と魔法は感知していたが何の殺気も気配も無しに突然現れた特大の雷は予想外。
意識を刈り取られてカルが作った雪の穴に吸い込まれて行く。
一瞬で穴は氷で覆われて捕獲完了。
カルの魔法の速さが生かされる。
全員魔法の縄で縛りあげる。
中年男は特に念入りに。
魔力に反応して雷を発生する縄で軍の備品である。
カムも髪の毛を放電させながら手伝う。
怒ったアナに雷付きで追い回されていた。
カムの死んだ振りでカルが仲裁に入り、アナが落ち着いたところでムクリと起き上がると追加が数発。
今はカルが落ち着かせている。
カルへのお礼を考えながら中年男の装備を解除する。
危ない物が多いので他の人間にはやらせない。
特徴の有る得物を眺めていると第3関門からキーロが馬橇で様子を見に来る。
キーロに得物を無言で渡す。
キーロも目を見開いて驚いている。
捕獲した相手は予想以上の大物である。
アナは東大陸産の高級墨で機嫌を直して貰い、カルには中央大陸の高級ワインを渡す。
手当も金貨2枚に増やして貰い、全員に配って喜ばれる。
カムはまだ安いと思っている。相手に油断が無ければ危なかった。
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