VRクソゲー調査団!

偽モスコ先生

文字の大きさ
上 下
8 / 11
神様になろう!編

俺とおっさんのカーニバル

しおりを挟む
 ガイアはまさか自分のところまで俺がたどり着くとは思っていなかったのか、表情だけではなく全身にも動揺が見られ、固まって動けなくなっている。

 しかしあと数mで俺の手が届くというところで、ガイアは何かに気づいたように突然それまでとはガラリと表情を変え、口の端を吊り上げて叫んだ。

「アルティメットファイナリュオメギャオーヴァードライビュイン本八幡ぁ!!」

 噛みすぎだろ。
 俺にいくつも惑星を破壊されたガイアは、気が付けばファイオメの発動条件である、自分の惑星を一定割合破壊されるという条件を満たしていた。
 ただでさえ残りHPで大分差をつけられてしまっている俺は、相手にファイオメを発動されてしまうと致命的に不利だ。敗北はほぼ確実になる。

 しかし、ファイオメは発動しなかった。

 これは後から知ったことなんだけど、ファイオメはスキル名の発声を間違えると発動しないらしい。そして、ファイオメの正式名称はアルティメットファイナルオメガオーヴァードライブイン本八幡だ。

 そう、噛み噛みのガイアの発声では、スキルを発動できなかった。神だけに。やかましいわ。
 ガイアの顔が焦りで歪む。
 俺はガイアとの間に存在する最後の空間を駆け抜けると、その歪んでいる顔に何発も拳をぶち込んだ。気づけば俺の目の前には、戦闘の終了と俺の勝利を告げる、「\(^o^)/」の文字が表示されていた。

 戦闘が終わるとすぐにロビーに転送される。すると、転送前も割と近くにいたガイアという変なキャラはずんずんと俺のところに迫ってきて話しかけてきた。

「よう、兄貴には世話になってるぜ。なかなかやるじゃねえか。ただまあ実際の神は惑星をぶつけたり拳で破壊したりしないから、このゲームで強いって言っても?実際の神の仕事には?何の役にも立たないけどね?」

 負け惜しみなのかなんなのか、男はそんな良くわからないことを言ってくる。

「兄貴とは知り合いなんですか?」
「ああ。あいつとは遊び仲間みたいなもんさ。中々に楽しませてもらってるよ」

 兄貴のやつ、最近はこんな変なのとつるんでるのか……。心配になってきたな。今度俺も構ってやろう。

「ま、兄貴によろしくな。それじゃ」

 ガイアは歩いて去っていった。
 あれ?そういえば、あいつなんで俺に兄貴がいるって知ってたんだ?ていうか俺のリアルを知ってるみたいな感じだったな。こわっ。

 少したつと、一回戦のもう一方の試合、つまりマリンとおっさんの試合も終わったらしく、二人がロビーに転送されてきた。

 しかし、ロビーに現れたマリンのキャラ、アンデルセン東郷の様子がどこかおかしい。いや、もうこのゲームの初期設定になっている古代ギリシャ人みたいなアバターが既におかしいといえばおかしいんだけど、そういう話じゃなくて、何か怖いものをみたような、今すぐにでもログアウトしたがっているような、そんな表情を浮かべている。

「アンデルセン東郷、どうしたんだ?何かあったのか?」
「リム君……」

 マリンは、俺に気づいてこちらを振り向いた。

「ごめんね……私……負けちゃって……約束、守れなくなっちゃった」

 悲しそうに俯いているが、アンデルセン東郷というムキムキのマッスル男アバターでは何かのフリかと思ってしまう。そうじゃない。負けた?マリンが?

「負けたって……お前が?破壊神・紅に?」

 思わず俺はそんな当たり前の質問をしてしまう。

「うん……気を付けて……あの人は……」
「そこまでだよ」

 マリンの声を遮った主は、破壊神・紅こと俺の最寄のコンビニで店長とミリーの父親をやっているおっさんだった。今更だけどハゲで中年太りをしている。絶対にリアルアバターにしない方が良かったと思うけど、今はそれは置いておく。

「あまり僕の情報をリム君に教えるのはマナー違反じゃないのかな?」

 俺にあの手この手を使ってフレンド登録を迫ってきたのもマナー違反だと思うんだけど。

「さあリム君、次は私との決勝戦だね。私が勝ったら君にはリアルフレンド登録をしてもらうから覚悟しておいてね」

 何かもう普通に怖い。何でこのおっさんこんなに必死なの?
 相変わらずリアルフレンド登録の意味はわからないものの、マリンがやられたからには俺は引き下がれない。

「いいですよ、その代わり俺が勝ったら……」
「勝ったら?」

 そこで俺は意を決して願いを述べた。

「俺とのフレンド登録を解除してもらいます」
「な、何だって……」

 店長は後ずさる。顔面は蒼白だ。

「な、何でそんなひどいことを言うんだよぉ!!わかった!そこの泥棒猫に何か言われたんだね!?そうさ!そうに決まってる!いや、泥棒猫っていうより泥棒古代ギリシャ人かな!ははっ!!」

 あ、やっぱこの初期アバターって古代ギリシャ人だったんだ。

「とにかく……俺もあなたとのリアルフレンド登録というリスクを背負うのですから、それぐらいは当然でしょう。それとも、俺に勝てる自信がないんですか?」

 俺はわざと挑発するように言った。

「そんなわけないだろう?クックック……私の必殺技の前では全てのプレイヤーは例外なく、コンビニのドレッシング付きのサラダを買うときに、それだけじゃ足りないかと思って一緒に買っておいた20円のドレッシングに過ぎない……」

 コンビニのサラダには大きく分けて二種類ある。ドレッシングが付いているタイプと付いていないタイプだ。その内、ドレッシングが付いているタイプのサラダを買うときに、濃い味付けが好きな人なんかは足りないと思って更に20円の小分けにされたドレッシングを買ったりするわけなんだけど、いざ食べるときに「これドレッシングかけすぎたかな……」と思ってしまうことがたまにあるのだ。

 恐らくおっさんは、この場合のドレッシングを買う必要のなかった不要なものだと言いたいのだろう。しかし、俺はそうは思わない。仮にそのときには必要がなかったものだとしても、買ったのは自分であり、問題があるのは自分自身なんだ。ドレッシング自体には罪などあるはずもなく、むしろ俺たちの充実したコンビニサラダライフの手助けをしてくれている。それを、不要なもの扱いというのは傲慢とも言えるのではないだろうか。

 段々と何の話をしているのかわからなくなってきたけど、俺はこのおっさんに本当に大切なことは何かを教えてやらなければいけない気がしている。

「俺は付け足しで買った20円のドレッシングにはいつも助けられてるぜ。だからな……」

 俺は、しっかり前を向いて胸を張り、おっさんの目を見ながら言った。

「俺が正しい20円ドレッシングの使い方を教えてやるよ」

 その言葉とほぼ同時に、マリンの「何言ってんだこいつら」という視線を受けながら、俺とおっさんは対人戦用の宇宙空間へと転送されていく。



 宇宙空間へと移動した俺を待ち受けていたのは、恐るべき光景だった。
 この日のためにプレイ時間のほぼ全てを宇宙の育成に注ぎ込んできた俺の惑星の数は、一万を超えている。これは、現役プレイヤーの中でも上位に入るほどの数なはずだった。
 しかし、今俺の目の前に展開されている破壊神・紅の惑星の数は、その一万ですらも少ないと思えるほどのものだ。一体これはどうなっているのか。
 そのとき、遥か向こうで米粒ほどの大きさになっている破壊神・紅が俺に話しかけてきた。まだ戦闘が開始するぎりぎり前なので、試合前にいた空間の距離感が有効に働いているらしい。

「はっはっは!!リム君よ、驚いたかい?これが私の惑星群、『妻と娘と過ごしたはずの、今はもう届かない優しい日々の思い出たち』だ!!」

 重い重い。何でそんな重い名前にしたんだよ。

「これだけの惑星を一体どうやって……」

 そこまで言いかけて、俺はその可能性に思い当たった。そう、やつは確か……。

「気づいたかい?そうだよ!RMTさ!ゲーム内マネーを、そして仕事に行っている間にも育成代行を!私はありったけの小遣いをつぎ込んで惑星を育てあげた!もはや私を止められるものなどどこにもいないのだよ!!」

 何てやつだ……。

「さあ!始めよう!私とリム君のカーニバルを!!!!」

 試合開始を告げるアナウンスと共に文字が浮かび上がる。

「コスモファイト。レディ……」
「GO!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 ビックリマークの数がまた更に増えているが、もう慣れたもの。俺は何ら動揺することなく、惑星を順調におっさんの惑星群に仕掛けていく。
 しかし、案の定というべきか、おっさんの惑星群は数で遥かに俺を上回っているにも関わらず一つ一つがしっかり育っていて、強い。まるで付け入る隙が無い。俺の惑星群は、目の前で次々に砕け散っていく。

 とはいえ、ここまではまあ想定の範囲内だ。俺よりも宇宙を育成してるやつぐらいいるとは思っていたし、ガイアだって単純に宇宙だけを見れば俺よりも育ってはいた。やつらは俺よりもプレイ時間は多いはずだ。

 俺にはアルティメットファイナルオメガオーヴァードライブイン本八幡がある。対人限定スキルも全てレベルマックスだし、むしろ負けることを前提として如何に逆転するかを考えてやってきた。そのためのシステム外スキル『惑星粉砕デストロイオブプラネット』だって身に付けている。

 それから時間が経過していくと、想定より早かったものの、俺側の惑星の数はファイオメが使えるほどにまで削られていた。俺は、待ってましたとばかりにスキルを発動させる。

「アルティメットファイナルオメガオーヴァードライブイン本八幡!!!!」

 しかし、逆転のスキルを発動され、すいすいと惑星を破壊し避ける俺の姿を見てもまだ、おっさんは動揺を見せることがない。俺はその様子を見て何か嫌なものを感じ取っていた。

 そして、そのときはやってくる。おっさんは不敵な笑みを浮かべて、聞いたこともないスキル名を発声する。

「アルティメットファイナルオメガオーヴァードライブイン本八幡返し!!!!」

 次の瞬間、未だに一万を超える数を誇る惑星群が、一斉に俺に襲い掛かった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

魔王城の面子、僕以外全員ステータスがカンストしている件について

ともQ
ファンタジー
昨今、広がる異世界ブーム。 マジでどっかに異世界あるんじゃないの? なんて、とある冒険家が異世界を探し始めたことがきっかけであった。 そして、本当に見つかる異世界への経路、世界は大いに盛り上がった。 異世界との交流は特に揉めることもなく平和的、トントン拍子に話は進み、世界政府は異世界間と一つの条約を結ぶ。 せっかくだし、若い世代を心身ともに鍛えちゃおっか。 "異世界履修"という制度を発足したのである。 社会にでる前の前哨戦、俺もまた異世界での履修を受けるため政府が管理する転移ポートへと赴いていた。 ギャル受付嬢の凡ミスにより、勇者の村に転移するはずが魔王城というラストダンジョンから始まる異世界生活、履修制度のルール上戻ってやり直しは不可という最凶最悪のスタート! 出会った魔王様は双子で美少女というテンション爆上げの事態、今さら勇者の村とかなにそれ状態となり脳内から吹き飛ぶ。 だが、魔王城に住む面子は魔王以外も規格外――そう、僕以外全てが最強なのであった。

地上最強ヤンキーの転生先は底辺魔力の下級貴族だった件

フランジュ
ファンタジー
地区最強のヤンキー・北条慎吾は死後、不思議な力で転生する。 だが転生先は底辺魔力の下級貴族だった!? 体も弱く、魔力も低いアルフィス・ハートルとして生まれ変わった北条慎吾は気合と根性で魔力差をひっくり返し、この世界で最強と言われる"火の王"に挑むため成長を遂げていく。

異世界転生しか勝たん

shiyushiyu
ファンタジー
JK…通称自宅警備員であった私は売れないラノベ作家として、売れる日をいつしか夢見ていた。 決してニートではない。 バイトは作家活動が忙しいからしてないけれど、ラノベ書いてるからニートじゃないし。 確かに冗談で異世界転生してみたいとか思ったけどさ、本当に叶うなんて思わないじゃん? しかも何の冗談?転生した先が自分が書いてたラノベの世界ってそりゃないでしょー! どうせ転生するならもっとちゃんと転生したかったよ! 先の展開が丸わかりの、ドキドキもハラハラもない異世界転生! ―――――――――――― アヤメ…主人公のデブスニート 転生先の小説:#自発ください#いいねで気になった人お迎え~お別れはブロ解で~←これのせいで異世界転生しましたw  登場人物:カラアゲ…大男の戦士       ナポリタン…イケメンチャラ男タンク       アヤメ…勇者(男)に転生した主人公のデブスニート(転生した姿はハンサムな男)       世界を支配しようとする魔王に3人のパーティーで挑む!       基本は勇者の魔法で一発 転生先の小説:バンパイアくんとフェアリーちゃん  登場人物:パセリ…主人公(アヤメが転生した姿)       バジル…口の悪いフェアリー       ルッコラ…泣き虫バンパイア

ノアの『異』世界一周旅行〜元関西人が来たこの世界、白は遅くて黒は長いみたいです〜

コウ
ファンタジー
ある日森の中、熊さんにじゃなくて 主人公は目を覚ますと森の中にいた。 記憶を巡るが何故森に居るのか覚えがない。 そして小さな体。 目線に入るほど長く伸びた白銀の髪の毛。 そして主人公は自分が関西の大阪で 育った事を思い出す。 更に憶えているのは年齢は25歳働き盛りで 仕事をこなす毎日だった筈。 頭によぎるのは死んで違う世界に 飛ばされる異世界なんちゃら。 でも死んだ記憶も無ければ 自分の名前も思い出せずに  そのまま森の中を彷徨っていると そこで新たな出会いが。 新たな世界にやってきた人間が違う世界で どんな事が出来るのか。何をするのか。 森でのこの出会いがこの後の人生を大きく変える出来事となる。 そしてこの世界で旅をして生きていく事になった 主人公がどんな人生を歩んでいくのか? サクサク読めるストーリー! 面白おかしい主人公に目が離せない? どんどんと話が進んでいく物語を是非楽しんでいってください! この小説を見てくれている皆様ありがとうございます! 良かったらSNSで拡散して貰えると凄く嬉しいです。 プロフィールにTwitterのURL貼ってあるので 是非フォロー待ってます!

おもちゃで遊ぶだけでスキル習得~世界最強の商人目指します~

暇人太一
ファンタジー
 大学生の星野陽一は高校生三人組に事故を起こされ重傷を負うも、その事故直後に異世界転移する。気づけばそこはテンプレ通りの白い空間で、説明された内容もありきたりな魔王軍討伐のための勇者召喚だった。  白い空間に一人残された陽一に別の女神様が近づき、モフモフを捜して完全復活させることを使命とし、勇者たちより十年早く転生させると言う。  勇者たちとは違い魔王軍は無視して好きにして良いという好待遇に、陽一は了承して異世界に転生することを決める。  転生後に授けられた職業は【トイストア】という万能チート職業だった。しかし世界の常識では『欠陥職業』と蔑まされて呼ばれる職業だったのだ。  それでも陽一が生み出すおもちゃは魔王の心をも鷲掴みにし、多くのモフモフに囲まれながら最強の商人になっていく。  魔術とスキルで無双し、モフモフと一緒におもちゃで遊んだり売ったりする話である。  小説家になろう様でも投稿始めました。

休載中。蜘蛛猫ちゃん、それは蜘蛛?それとも猫?何に分類されるかわからない系主人公

猫mm缶
ファンタジー
何の取り柄も無いOLが交通事故にあい死んだ。 神をおちょくったらキレました。私を顔は猫身体は蜘蛛に転生させられた。 やらかしました。 最悪な姿で私の第二の人生が始まる~~ああ、死にたい。でも、死にたくない。 せめて美味しいご飯が食べたい

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

インテリジェンス(INT)に一点振りしても地頭(ぢあたま)は良くなりませんよ。

江戸川 陸
ファンタジー
とあるきっかけで異世界へと転移させられたタケル(主人公)。 新しい世界では、最初のステータス調整を自分の手で行えると知り大喜び。 地頭を良くするためにと、後先考えずにインテリジェンス(INT)にステータス値を一点振りしてしまう。 しかしながら、この世界ではINTと頭の良し悪しには何の関係もなかった。 ステータス調整に失敗したタケルは、体力(HP)はひとケタ、INT以外のステータスはすべて無いも同然の状態で異世界に放り出されるが、魔術師の源流ともいうべきメイガスへの転職を経て、大飛躍を遂げる。 魔術特化の主人公が、異世界冒険でレベルアップ。 結晶獣や銀狼族の少女との出会いを通して大きく成長して行く話です。 お気軽に読んでみてください。感想等も大歓迎です。

処理中です...