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槇島城の戦い~高屋城の戦い
天王寺の戦い
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「はいやほっさぁー!」
悲しみと緊張でおかしくなった六助は、よくわからない叫び声をあげながら馬の身体をばしばしと叩いている。
わずかな兵での突撃を決意した俺たちは、現在天王寺砦へと向かっている。六助の前、馬の首の根本辺りにうつ伏せで乗った信ガルの上に、更に俺が乗っているという図だ。
信ガルは足も速いのでたまに馬に並行して走ったりもするものの、基本的には一緒に乗っている。
「明智殿、今行きますぞぉー!」
馬の蹄が大地を乱暴に蹴っていく。その音は樹々に跳ね返されて増幅し、俺たちに襲い掛かってきた。巻き上げられた砂ぼこりも、追い風のせいで馬に纏わりつくようにして追いかけてくる。
今更だけどやっぱり怖くなってきたな……。六助が守ってくれるとはいっても、こいつが死んだらどうにもならないし。
いや、でも秀吉に丹羽、佐久間や滝川に松永のおっさんも来てくれてるし、どうにかなるだろ。どちらにしろ数は少ないけど。
あれこれと考えているうちに織田軍は天王寺砦近辺に到着した。あらかじめ決められていた通りに陣形を整える。
先陣が佐久間(じじい)に松永隊等、二番手が羽柴、丹羽、滝川隊等だ。俺と信ガル、そして六助は三番手の馬廻衆の足軽に混じって指揮を執る予定。
本願寺軍は包囲する為の兵を全周位で均等に配置している為、織田軍はその内の一点に向けて突撃し、包囲を突破して天王寺砦の兵との合流を目指す。
一刻の猶予もない。準備が済むと織田軍は早々に突撃を開始した。
「突撃ぃー!」
六助の裏返った声は合図代わりの法螺貝の音にかき消される。怒号と足音が入り乱れ、土の舞う戦場を眺めつつ俺たちも前進していく。
一番後ろで指揮、とは言ってもどっしりと構えてはいられない。数で負けている上に大量に鉄砲を用意している本願寺軍とまともに戦っていたのでは、確実に負けてしまうからだ。
「プニ長様、信ガル殿、しっかり掴まっていてください!」
「キュキュンキュウン(言われなくても怖くて動けないっす)」
「ガルル」
鉄砲隊を揃えて待ち構える本願寺軍に、先鋒の織田兵が衝突する。
鉄砲や弓矢を受けながら突き進んでいく。相手も急造の陣なのか、万全の態勢ではないらしく馬防柵なども造り方が甘い。
「怯むな! 進めぇーい!」
六助に言われずとも織田兵に怯んでいる様子はない。また一人、また一人と負傷しまたは倒れ、崩れていく。それでも誰一人として足を止める者はいなかった。
「行けぇーい! 突撃ぃー!」
六助に言われずとも織田兵は次々に突撃を敢行する。さっきからこいつまともに指揮してねえな……と思っていると、前線でもたついていた隊が一気に前進した。敵の馬防柵を打ち破ったのだろう。
「よし! 何とか合流出来そうです。突破しますのでしっかり掴まっていてくださいよぉ!」
馬が加速し、まだ左右にちらほら残る敵兵を無視して一気に駆け抜けていく。
飛び交う銃弾。さすがに六助も無事では済まないらしく、時々俺の頭上からはうめき声が聞こえていた。
前方では味方の兵が次々に天王寺砦への合流を果たしている。最初はどうなることかと思ったけど、何だ案外いけるじゃん。と俺が安心してしまっていた、その時だった。
「プニ長様っ!?」
自分でも気付かない内に信ガルに掴まる力を緩めていたらしく、こともあろうに天王寺砦の直前で落馬してしまう。
慌てて身体を起こし、顔を上げると少し離れたところにいる敵兵と目が合った。相手は一瞬固まっていたもののすぐ我に返り、鉄砲をこちらに向けて構える。
「いかん! プニ長様をお守りしろっ!」
六助の号令で一斉に馬廻衆たちがこちらに寄るものの、遅い。
死を悟った途端、俺の脳裏には帰蝶の笑顔が浮かんできた。
この世界に転生してからというもの、正直成り行きに身を任せて生きてきた。別に天下統一とかそこまでしたいとは思わないし、今死んだところで大名として特に未練に思うことなんて何もない。
慣れたとはいえ、犬の身体はやはり不便だ。人間に比べればやれることが随分と限られるし、もどかしい思いをすることだって未だにある。
でも、帰蝶にだけはもう一度会いたい。
生きて帰って、またあの膝の上でごろごろしながら、優しくて暖かい二人だけの時間を過ごしたい。
だから、俺は……。
「キュウ~ン(きゅるりんビ~ム)」
俺に向けて鉄砲を構えた敵に、必殺をお見舞いした。
人間と言うのは基本的に心が汚れている。相手がよほどの清いやつでもない限りはこの技が通じるはず……!
「ぐああああああぁぁぁぁぁぁっ!」
きゅるりんビ~ムが通じたらしく、俺を撃とうとしていた敵兵は目を抑えながら転げ回り始めた。おかげで、他の敵兵の注意がそちらに向く。
その隙に信ガルが馬から降りてきたので、背中に乗っけてもらう。室内犬の俺よりはこいつの方が足が速いはずだ。
「信ガル殿、かたじけない。今の内に行きましょう!」
俺を撃とうとしていた敵兵に何が起こったのかと、周囲の敵兵が慌てふためいている内に一気に駆け抜けた。
「いやあ、皆本当にありがとう! お礼に一肌脱いじゃうよ~! はあっ!」
織田兵が何とか天王寺砦に入り込んで間もなく。早速俺たちは、砦の中にある天幕にて軍議を行うことにした。
俺たちの必死の救援によって窮地を脱した明智は、会うなりボルテージマックス状態になっていた。掛け声と共に、彼が身に纏っていた衣服が音を立てて裂け、その下にある肉体を露出させる。
「いえ明智殿、脱ぐ必要は全くないのですが……」
「そんなこと言わずにさあ! 六助君もやろうよ!」
「結構です」
前回の悲劇がトラウマになっているのか、六助が真剣な表情で即答した。
「さて、これからどうしますか? とはいっても、ここに籠城して援軍を待つ他ない気もしますが」
秀吉が本題とばかりに話を切り出す。
「このまま突撃しましょう」
何故か鬼の形相をした六助がそんなことを言い出した。
「は?」
「六助殿、さすがにそれは無謀が過ぎるじゃろう。今一度味方の増援を待ち、それから合戦を再開するべきと思うがの」
間抜けな顔で返事をした秀吉に代わり佐久間が抗議をする。しかし、そこで六助は俺の方を振り向いた。
「プニ長様、お手数ですがあれを皆に見せていただけますか」
「キュン(ああ)」
そこで六助が怒っている理由と、ここからの流れを察する。
俺は身体を横、皆から見て左方向に向け、左後ろ脚をよく見えるようにした。
「「「ああっ!!」」」
一同が驚愕の表情を浮かべる。
怪我ではないけど、どうやら俺の左後ろ脚は毛が削がれているらしい。恐らくは気付かないうちに敵の銃弾が足をかすめていたのだろう。むしろあの中を突っ切ってその程度で済んだのは運がいい。
でも、六助にとってはそうではなかったようだ。ここに着いてすぐに「お怪我はありませんでしたか?」と確認してくれたところこれを発見し、悲痛と憤怒の入り混じった複雑な顔を見せていた。
ちなみに、すぐに軍議を開始したので皆にこれを周知する暇はなかったらしい。
銃弾の痕をみた秀吉は顔を歪め、つぶやいた。
「何とも痛々しい……」
いや、全く痛くはないんだけど……。
そこで六助は立ち上がり、拳を強く握り込みながら力説する。
「数で劣っているからと言って、プニ長様に怪我をさせた者達をこのままのさばらせておいて良いのですか?」
いや、戦わない理由としては充分だろ。俺のことを心配してくれるのは嬉しいけどちょっと大げさじゃないっすかね。
「良いわけがない!」
「本願寺滅すべし!」
次々に立ち上がる家臣たちを見て六助は一つうなずき、口を開いた。
「敵は幸いにもまだ目の前にいる! このまま我々だけで戦い、プニ長様にお怪我をさせたことを後悔させてやろうぞ!」
「「「おおー!!!!」」」
拳を突き上げて歓声をあげる家臣たちを見ながらその場に寝転ぶ。
もう勝手にしてくれ。俺は行かんぞ。
悲しみと緊張でおかしくなった六助は、よくわからない叫び声をあげながら馬の身体をばしばしと叩いている。
わずかな兵での突撃を決意した俺たちは、現在天王寺砦へと向かっている。六助の前、馬の首の根本辺りにうつ伏せで乗った信ガルの上に、更に俺が乗っているという図だ。
信ガルは足も速いのでたまに馬に並行して走ったりもするものの、基本的には一緒に乗っている。
「明智殿、今行きますぞぉー!」
馬の蹄が大地を乱暴に蹴っていく。その音は樹々に跳ね返されて増幅し、俺たちに襲い掛かってきた。巻き上げられた砂ぼこりも、追い風のせいで馬に纏わりつくようにして追いかけてくる。
今更だけどやっぱり怖くなってきたな……。六助が守ってくれるとはいっても、こいつが死んだらどうにもならないし。
いや、でも秀吉に丹羽、佐久間や滝川に松永のおっさんも来てくれてるし、どうにかなるだろ。どちらにしろ数は少ないけど。
あれこれと考えているうちに織田軍は天王寺砦近辺に到着した。あらかじめ決められていた通りに陣形を整える。
先陣が佐久間(じじい)に松永隊等、二番手が羽柴、丹羽、滝川隊等だ。俺と信ガル、そして六助は三番手の馬廻衆の足軽に混じって指揮を執る予定。
本願寺軍は包囲する為の兵を全周位で均等に配置している為、織田軍はその内の一点に向けて突撃し、包囲を突破して天王寺砦の兵との合流を目指す。
一刻の猶予もない。準備が済むと織田軍は早々に突撃を開始した。
「突撃ぃー!」
六助の裏返った声は合図代わりの法螺貝の音にかき消される。怒号と足音が入り乱れ、土の舞う戦場を眺めつつ俺たちも前進していく。
一番後ろで指揮、とは言ってもどっしりと構えてはいられない。数で負けている上に大量に鉄砲を用意している本願寺軍とまともに戦っていたのでは、確実に負けてしまうからだ。
「プニ長様、信ガル殿、しっかり掴まっていてください!」
「キュキュンキュウン(言われなくても怖くて動けないっす)」
「ガルル」
鉄砲隊を揃えて待ち構える本願寺軍に、先鋒の織田兵が衝突する。
鉄砲や弓矢を受けながら突き進んでいく。相手も急造の陣なのか、万全の態勢ではないらしく馬防柵なども造り方が甘い。
「怯むな! 進めぇーい!」
六助に言われずとも織田兵に怯んでいる様子はない。また一人、また一人と負傷しまたは倒れ、崩れていく。それでも誰一人として足を止める者はいなかった。
「行けぇーい! 突撃ぃー!」
六助に言われずとも織田兵は次々に突撃を敢行する。さっきからこいつまともに指揮してねえな……と思っていると、前線でもたついていた隊が一気に前進した。敵の馬防柵を打ち破ったのだろう。
「よし! 何とか合流出来そうです。突破しますのでしっかり掴まっていてくださいよぉ!」
馬が加速し、まだ左右にちらほら残る敵兵を無視して一気に駆け抜けていく。
飛び交う銃弾。さすがに六助も無事では済まないらしく、時々俺の頭上からはうめき声が聞こえていた。
前方では味方の兵が次々に天王寺砦への合流を果たしている。最初はどうなることかと思ったけど、何だ案外いけるじゃん。と俺が安心してしまっていた、その時だった。
「プニ長様っ!?」
自分でも気付かない内に信ガルに掴まる力を緩めていたらしく、こともあろうに天王寺砦の直前で落馬してしまう。
慌てて身体を起こし、顔を上げると少し離れたところにいる敵兵と目が合った。相手は一瞬固まっていたもののすぐ我に返り、鉄砲をこちらに向けて構える。
「いかん! プニ長様をお守りしろっ!」
六助の号令で一斉に馬廻衆たちがこちらに寄るものの、遅い。
死を悟った途端、俺の脳裏には帰蝶の笑顔が浮かんできた。
この世界に転生してからというもの、正直成り行きに身を任せて生きてきた。別に天下統一とかそこまでしたいとは思わないし、今死んだところで大名として特に未練に思うことなんて何もない。
慣れたとはいえ、犬の身体はやはり不便だ。人間に比べればやれることが随分と限られるし、もどかしい思いをすることだって未だにある。
でも、帰蝶にだけはもう一度会いたい。
生きて帰って、またあの膝の上でごろごろしながら、優しくて暖かい二人だけの時間を過ごしたい。
だから、俺は……。
「キュウ~ン(きゅるりんビ~ム)」
俺に向けて鉄砲を構えた敵に、必殺をお見舞いした。
人間と言うのは基本的に心が汚れている。相手がよほどの清いやつでもない限りはこの技が通じるはず……!
「ぐああああああぁぁぁぁぁぁっ!」
きゅるりんビ~ムが通じたらしく、俺を撃とうとしていた敵兵は目を抑えながら転げ回り始めた。おかげで、他の敵兵の注意がそちらに向く。
その隙に信ガルが馬から降りてきたので、背中に乗っけてもらう。室内犬の俺よりはこいつの方が足が速いはずだ。
「信ガル殿、かたじけない。今の内に行きましょう!」
俺を撃とうとしていた敵兵に何が起こったのかと、周囲の敵兵が慌てふためいている内に一気に駆け抜けた。
「いやあ、皆本当にありがとう! お礼に一肌脱いじゃうよ~! はあっ!」
織田兵が何とか天王寺砦に入り込んで間もなく。早速俺たちは、砦の中にある天幕にて軍議を行うことにした。
俺たちの必死の救援によって窮地を脱した明智は、会うなりボルテージマックス状態になっていた。掛け声と共に、彼が身に纏っていた衣服が音を立てて裂け、その下にある肉体を露出させる。
「いえ明智殿、脱ぐ必要は全くないのですが……」
「そんなこと言わずにさあ! 六助君もやろうよ!」
「結構です」
前回の悲劇がトラウマになっているのか、六助が真剣な表情で即答した。
「さて、これからどうしますか? とはいっても、ここに籠城して援軍を待つ他ない気もしますが」
秀吉が本題とばかりに話を切り出す。
「このまま突撃しましょう」
何故か鬼の形相をした六助がそんなことを言い出した。
「は?」
「六助殿、さすがにそれは無謀が過ぎるじゃろう。今一度味方の増援を待ち、それから合戦を再開するべきと思うがの」
間抜けな顔で返事をした秀吉に代わり佐久間が抗議をする。しかし、そこで六助は俺の方を振り向いた。
「プニ長様、お手数ですがあれを皆に見せていただけますか」
「キュン(ああ)」
そこで六助が怒っている理由と、ここからの流れを察する。
俺は身体を横、皆から見て左方向に向け、左後ろ脚をよく見えるようにした。
「「「ああっ!!」」」
一同が驚愕の表情を浮かべる。
怪我ではないけど、どうやら俺の左後ろ脚は毛が削がれているらしい。恐らくは気付かないうちに敵の銃弾が足をかすめていたのだろう。むしろあの中を突っ切ってその程度で済んだのは運がいい。
でも、六助にとってはそうではなかったようだ。ここに着いてすぐに「お怪我はありませんでしたか?」と確認してくれたところこれを発見し、悲痛と憤怒の入り混じった複雑な顔を見せていた。
ちなみに、すぐに軍議を開始したので皆にこれを周知する暇はなかったらしい。
銃弾の痕をみた秀吉は顔を歪め、つぶやいた。
「何とも痛々しい……」
いや、全く痛くはないんだけど……。
そこで六助は立ち上がり、拳を強く握り込みながら力説する。
「数で劣っているからと言って、プニ長様に怪我をさせた者達をこのままのさばらせておいて良いのですか?」
いや、戦わない理由としては充分だろ。俺のことを心配してくれるのは嬉しいけどちょっと大げさじゃないっすかね。
「良いわけがない!」
「本願寺滅すべし!」
次々に立ち上がる家臣たちを見て六助は一つうなずき、口を開いた。
「敵は幸いにもまだ目の前にいる! このまま我々だけで戦い、プニ長様にお怪我をさせたことを後悔させてやろうぞ!」
「「「おおー!!!!」」」
拳を突き上げて歓声をあげる家臣たちを見ながらその場に寝転ぶ。
もう勝手にしてくれ。俺は行かんぞ。
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