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槇島城の戦い~高屋城の戦い
武の必殺弐式
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よくわからない一日だったけど、浅井家をどうするかについて考える時間が出来たことは良かった。その晩、俺はいつものように帰蝶の布団に入れてもらって帰蝶の寝顔を眺め、いっしっしと下卑た笑いを心の中で浮かべながらあれこれと考えてみたけど、当然のように全く集中出来なかった。
気が付けば朝陽が目に染みる。俺はぼんやりとした頭で、もうこうするしかないか……と自分なりに結論を出し、瞼に蓋をして遅めの睡眠を取った。
「浅井家家臣は発見次第捕らえ、出家させる。従わなければ島流しにする! と仰っておられます!」
翌日、いつもの大広間にて。俺の意志を代弁したソフィアの声が高らかに響き渡ると共に家臣団からはおお、という控えめな歓声があがった。
「やはりそうせざるをえないか……」
「常日頃からお市様と接し、かついと尊き心をお持ちのプニ長様には当然の選択と言えよう」
そんな会話があちこちから聞こえてくる。家臣団にとっても想定済みな展開、といったところだろう。
お市のことを考えれば命を取るような真似はしたくないけど、六助の言う通りただ生かしておくというのも問題がある。となればもうこうすることしか俺には思いつかなかった。
「プニ長様の仰せのままに」
柴田と並んで家臣団の先頭にいる六助が神妙な顔でつぶやく。
「これでお市様も安心なされるでござろう」
柴田はそう言って、喜びを噛みしめるように何度も首肯した。
「なお、子供や関係のない老人は生かして逃がすが、女は全て俺のモンだ! 捕らえて連れてこいぐっへっへ! と」
「何と……さすがはプニ長様」
「あのような素敵な奥方がありながらもまだ満足していらっしゃらないとは」
「これぞ真の漢の姿なり」
「キュンキュキュン(言ってない言ってない)」
ソフィアの妄言に家臣団がざわめている。段々ソフィアの暴挙にも慣れてきたけど、俺が風評被害? を受けるのでやっぱりやめて欲しい。
そこでふと、六助が何かを思い出したような顔をした。
「念の為言っておくが、お市様の娘たちは逃がさず丁重にお連れするように。そう部下たちにも伝えてくれ」
「名は確か、茶々、初、江様でござったか」
「おや柴田殿、よくご存じですね?」
「あれれ~? 柴田さんおやおやぁ~?」
六助がからかい気味に言えば、ソフィアがそれに悪ノリをする。
柴田は少し赤面しながらも、慌てて一つ咳ばらいをした。
「と、とにかく、そういうことで軍議はお終いでござる! では解散!」
「いやいや柴田殿、まだ私には色々と聞きたいことがあるのでもうちょっとやりましょう」
「そうしましょうそうしましょう!」
「キュキュンキュウン(いい加減やめてやれ)」
その後、ぐだぐだと談笑してからのお開きとなった。
「では行ってまいります」
「キュキュン(行ってきます)」
「ご武運をお祈りしております」
六助と一緒に挨拶をすれば、帰蝶もお決まりの言葉を返してくれた。それを聞いてから、何とも言えない表情をしたお市を尻目に駕籠に乗り込んでいく。
自然と俺が戦に帯同する流れになっているのは、兵たちの士気があがるらしいからだ。俺としても、別に戦うわけでもなし、それくらいなら協力してやろうという気持ちにもなる。
空にはまばらに雲が漂っていて、時折陽光を遮っていた。すでに蝉がしきりになく季節とはいえ、太陽が雲の向こうに隠れた時には、雨が降ったりしないかなと少しだけ心配にもなる。
俺は駕籠の中にいるからいいけど、皆は大変だろうからだ。
心なしか織田軍の足取りは重く、のんびりというよりはのろのろしているように見えた。この暑さの中だから仕方ないのかもしれない。
休憩中に六助や柴田がやって来たくらいで、特に他には誰と話すこともなく時は静かに過ぎて行く。気が付けば織田軍は目的地の小谷城付近にまで進軍し、そこで一度陣を敷くこととなった。
「プニ長様。近江までの御足労、真にありがとうございます」
「別にお前の為ではないでござる」
「わかっていますよ、織田家の為でしょう。それでもです」
横山城を拠点に対浅井家の戦線を張っていた秀吉が合流した。憎まれ口を叩きながらも、柴田がどこか嬉しそうなのは俺の気のせいじゃないはずだ。
それから秀吉はいくつかの土産をくれた。もらっといてなんだけど、こういうところは相も変わらず抜け目のないやつだ。それともう一点、木下から羽柴に改姓したとの報告を受けた。うっかり忘れてしまいそうになるけど、今までは木下と名乗っていたらしい。豊臣にはいつなるんだろうか。
そして秀吉を加えての軍議が始まる。
「して、小谷城はどう攻略するのがよろしいか」
六助が切り出すと、柴田が頬をかきながら答えた。
「どうも何も……戦力差があるのでござるから、普通に挨拶をしながら正門から入って攻撃でよろしいのでは」
「いやいや、別に挨拶をする必要はないでしょう」
「まあ丁寧に『おはよう』ということもないが、『よろしくお願いします』くらいの挨拶はした方がいいでござろう」
秀吉がやれやれ、と呆れた表情でため息をつく。
この世界の合戦というのは何と言うか、礼儀正しい。大体が日時と場所を決めてよーいドンで行われるからだ。だから柴田の律義さも理解できないことはないけどやはり挨拶というのは何を言っているのか全然意味がわからないレベルだ。
「言葉の問題ですか? 全く柴田殿は……。それでも小谷城は堅城なのですから、正面から行けば無駄な被害が出るでしょう」
「むう。しかし正面以外から攻め込むにしても、朝倉からの増援などで側面や背後を突かれる可能性もあるでござろうし、さっさと正面から、というのも悪くはないように思えるのでござるがなぁ」
「いっひっひ……そこですよ。柴田殿」
「む?」
家臣団の視線が一斉に秀吉に集まる。
「先に朝倉を潰してしまいましょう。それから小谷城を包囲して浅井をじっくり攻める方が被害も少ないと思いませんか?」
「確かに、秀吉殿の言うことも正しい。では小谷城を包囲してあえて攻めず、朝倉軍の増援が来るまで待ちますか?」
六助がそう提案すると、秀吉は満足げにうなずいた。
「それがよろしいかと。浅井が打って出て来たならそれもまたよし、砦や戦陣を築いてのんびりと朝倉を待ちましょう」
「うむ。秀吉殿の作戦がより良いかと。異議のある者は」
挙手はなく、松明に使われている木が燃えて弾ける音が響いた。
「よし、では準備が出来次第小谷城の包囲と砦の構築を開始する。各隊は部下たちにそのように伝えてくれ。それでは解散」
どうでもいいけど、俺今回も全く参加してねえな。ソフィアがいないから当然といえば当然なんだけど。終始天幕の中に作られたお座敷のようなところに寝転んでいるだけで何もしていない。
そこにもう一度秀吉がやってきた。へらへらしながら両手を重ねてモミモミしている。時代劇とかで汚い商人がやるあれだ。
「プニ長様、大変恐縮ではあるのですがその……プニプニを賜ってもよろしいでしょうか?」
正直嫌だなと思った。俺に好きなだけ触れていいのはこの世で帰蝶だけだ。どうやればうまく断れるかな、と考えた時にあることを思い出す。
そしてある一つの新技を試してみることにした。
「キュウ~ン(きゅるりんビ~ム)」
最大限に可愛いと思える顔を作って首を傾げ、じっと秀吉を見つめる。もし俺が人間のままだったなら、鼻血を噴いて即死するだろう。すると。
「ぐわああああぁぁぁぁっ!」
秀吉は予想通りに、目を押さえてのけ反った。やはり、このきゅるりんビ~ムは心の汚れた人間の目を一瞬だけ潰す効果があるらしい。自分でも何を言っているのかわからないけど、とにかくそういうことみたいだ。
「秀吉様!?」「秀吉殿!?」
家臣や足軽を問わず、近くにいた者が慌てて秀吉に駆け寄る。
顔に似合わず純心な柴田辺りには通用しないだろうけど、大体の人間は心が薄汚れているからいけるだろう。どういう真理だよ。とにかく今度から困ったらこれを使おうと、俺は心の中でほくそ笑んだ。
気が付けば朝陽が目に染みる。俺はぼんやりとした頭で、もうこうするしかないか……と自分なりに結論を出し、瞼に蓋をして遅めの睡眠を取った。
「浅井家家臣は発見次第捕らえ、出家させる。従わなければ島流しにする! と仰っておられます!」
翌日、いつもの大広間にて。俺の意志を代弁したソフィアの声が高らかに響き渡ると共に家臣団からはおお、という控えめな歓声があがった。
「やはりそうせざるをえないか……」
「常日頃からお市様と接し、かついと尊き心をお持ちのプニ長様には当然の選択と言えよう」
そんな会話があちこちから聞こえてくる。家臣団にとっても想定済みな展開、といったところだろう。
お市のことを考えれば命を取るような真似はしたくないけど、六助の言う通りただ生かしておくというのも問題がある。となればもうこうすることしか俺には思いつかなかった。
「プニ長様の仰せのままに」
柴田と並んで家臣団の先頭にいる六助が神妙な顔でつぶやく。
「これでお市様も安心なされるでござろう」
柴田はそう言って、喜びを噛みしめるように何度も首肯した。
「なお、子供や関係のない老人は生かして逃がすが、女は全て俺のモンだ! 捕らえて連れてこいぐっへっへ! と」
「何と……さすがはプニ長様」
「あのような素敵な奥方がありながらもまだ満足していらっしゃらないとは」
「これぞ真の漢の姿なり」
「キュンキュキュン(言ってない言ってない)」
ソフィアの妄言に家臣団がざわめている。段々ソフィアの暴挙にも慣れてきたけど、俺が風評被害? を受けるのでやっぱりやめて欲しい。
そこでふと、六助が何かを思い出したような顔をした。
「念の為言っておくが、お市様の娘たちは逃がさず丁重にお連れするように。そう部下たちにも伝えてくれ」
「名は確か、茶々、初、江様でござったか」
「おや柴田殿、よくご存じですね?」
「あれれ~? 柴田さんおやおやぁ~?」
六助がからかい気味に言えば、ソフィアがそれに悪ノリをする。
柴田は少し赤面しながらも、慌てて一つ咳ばらいをした。
「と、とにかく、そういうことで軍議はお終いでござる! では解散!」
「いやいや柴田殿、まだ私には色々と聞きたいことがあるのでもうちょっとやりましょう」
「そうしましょうそうしましょう!」
「キュキュンキュウン(いい加減やめてやれ)」
その後、ぐだぐだと談笑してからのお開きとなった。
「では行ってまいります」
「キュキュン(行ってきます)」
「ご武運をお祈りしております」
六助と一緒に挨拶をすれば、帰蝶もお決まりの言葉を返してくれた。それを聞いてから、何とも言えない表情をしたお市を尻目に駕籠に乗り込んでいく。
自然と俺が戦に帯同する流れになっているのは、兵たちの士気があがるらしいからだ。俺としても、別に戦うわけでもなし、それくらいなら協力してやろうという気持ちにもなる。
空にはまばらに雲が漂っていて、時折陽光を遮っていた。すでに蝉がしきりになく季節とはいえ、太陽が雲の向こうに隠れた時には、雨が降ったりしないかなと少しだけ心配にもなる。
俺は駕籠の中にいるからいいけど、皆は大変だろうからだ。
心なしか織田軍の足取りは重く、のんびりというよりはのろのろしているように見えた。この暑さの中だから仕方ないのかもしれない。
休憩中に六助や柴田がやって来たくらいで、特に他には誰と話すこともなく時は静かに過ぎて行く。気が付けば織田軍は目的地の小谷城付近にまで進軍し、そこで一度陣を敷くこととなった。
「プニ長様。近江までの御足労、真にありがとうございます」
「別にお前の為ではないでござる」
「わかっていますよ、織田家の為でしょう。それでもです」
横山城を拠点に対浅井家の戦線を張っていた秀吉が合流した。憎まれ口を叩きながらも、柴田がどこか嬉しそうなのは俺の気のせいじゃないはずだ。
それから秀吉はいくつかの土産をくれた。もらっといてなんだけど、こういうところは相も変わらず抜け目のないやつだ。それともう一点、木下から羽柴に改姓したとの報告を受けた。うっかり忘れてしまいそうになるけど、今までは木下と名乗っていたらしい。豊臣にはいつなるんだろうか。
そして秀吉を加えての軍議が始まる。
「して、小谷城はどう攻略するのがよろしいか」
六助が切り出すと、柴田が頬をかきながら答えた。
「どうも何も……戦力差があるのでござるから、普通に挨拶をしながら正門から入って攻撃でよろしいのでは」
「いやいや、別に挨拶をする必要はないでしょう」
「まあ丁寧に『おはよう』ということもないが、『よろしくお願いします』くらいの挨拶はした方がいいでござろう」
秀吉がやれやれ、と呆れた表情でため息をつく。
この世界の合戦というのは何と言うか、礼儀正しい。大体が日時と場所を決めてよーいドンで行われるからだ。だから柴田の律義さも理解できないことはないけどやはり挨拶というのは何を言っているのか全然意味がわからないレベルだ。
「言葉の問題ですか? 全く柴田殿は……。それでも小谷城は堅城なのですから、正面から行けば無駄な被害が出るでしょう」
「むう。しかし正面以外から攻め込むにしても、朝倉からの増援などで側面や背後を突かれる可能性もあるでござろうし、さっさと正面から、というのも悪くはないように思えるのでござるがなぁ」
「いっひっひ……そこですよ。柴田殿」
「む?」
家臣団の視線が一斉に秀吉に集まる。
「先に朝倉を潰してしまいましょう。それから小谷城を包囲して浅井をじっくり攻める方が被害も少ないと思いませんか?」
「確かに、秀吉殿の言うことも正しい。では小谷城を包囲してあえて攻めず、朝倉軍の増援が来るまで待ちますか?」
六助がそう提案すると、秀吉は満足げにうなずいた。
「それがよろしいかと。浅井が打って出て来たならそれもまたよし、砦や戦陣を築いてのんびりと朝倉を待ちましょう」
「うむ。秀吉殿の作戦がより良いかと。異議のある者は」
挙手はなく、松明に使われている木が燃えて弾ける音が響いた。
「よし、では準備が出来次第小谷城の包囲と砦の構築を開始する。各隊は部下たちにそのように伝えてくれ。それでは解散」
どうでもいいけど、俺今回も全く参加してねえな。ソフィアがいないから当然といえば当然なんだけど。終始天幕の中に作られたお座敷のようなところに寝転んでいるだけで何もしていない。
そこにもう一度秀吉がやってきた。へらへらしながら両手を重ねてモミモミしている。時代劇とかで汚い商人がやるあれだ。
「プニ長様、大変恐縮ではあるのですがその……プニプニを賜ってもよろしいでしょうか?」
正直嫌だなと思った。俺に好きなだけ触れていいのはこの世で帰蝶だけだ。どうやればうまく断れるかな、と考えた時にあることを思い出す。
そしてある一つの新技を試してみることにした。
「キュウ~ン(きゅるりんビ~ム)」
最大限に可愛いと思える顔を作って首を傾げ、じっと秀吉を見つめる。もし俺が人間のままだったなら、鼻血を噴いて即死するだろう。すると。
「ぐわああああぁぁぁぁっ!」
秀吉は予想通りに、目を押さえてのけ反った。やはり、このきゅるりんビ~ムは心の汚れた人間の目を一瞬だけ潰す効果があるらしい。自分でも何を言っているのかわからないけど、とにかくそういうことみたいだ。
「秀吉様!?」「秀吉殿!?」
家臣や足軽を問わず、近くにいた者が慌てて秀吉に駆け寄る。
顔に似合わず純心な柴田辺りには通用しないだろうけど、大体の人間は心が薄汚れているからいけるだろう。どういう真理だよ。とにかく今度から困ったらこれを使おうと、俺は心の中でほくそ笑んだ。
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