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上洛~姉川の戦い
お兄ちゃんだよ
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そのまま、柴田は全く物怖じすることもなく説明を始める。
「木下隊と柴田隊にて追撃戦をしていたのでござるが、浅井軍の殿を務めたのがあそこにおわす、お市殿なのでござる」
何で殿をしたのかはわからんけど、確かにあの女の子と犬を斬るなんてのは無理だろうな。
六助も納得したらしく、真面目な顔で何度か頷いた。
「そうだったのか……では、ここに来るまでに我が軍の兵たちが気絶していたのはどういうことなので?」
「追撃戦を行ったのにも関わらず、敵兵を前にして戦わなかったというのは敵前逃亡と何ら変わらぬ。あまりにもプニ長様や六助殿に申し訳が立たぬ故、ハゲネズミと相談の末に部下たちに死んだふりをさせたのでござる」
「なるほど。では死んだふりをした兵が幸せそうな顔だったのは、お市殿とあのお犬様の尊さにやられた、というわけですか」
まあお市はともかくとして、あの犬はそこまで尊くはないような。結局は好みの問題なんだけど、俺はパグってあまり好きじゃないんだよな。
とにかく話をまとめると、
追撃した。
殿がお市と犬だった。
斬れない。
だから敵前逃亡で怒られないよう何人かに死んだふりをさせた。
その際、お市やパグが尊くてにやけてしまった。
そういうことらしい。どういうこと?
柴田の足下まで歩き、いかつい顔を見上げながら聞いた。
「キュ、キュキュン? (で、これからどうする?)」
「これからどうするんだ! コンコン! だそうです!」
「まさかプニ長様の妹であらせられるお市様を斬るわけにはいかぬし、一体どうしたものやら。参ったでござるなぁ」
さすがの柴田も顎に手を当て、ぐぬぬと唸り声をあげて思い悩む。
その時、両軍の間で一進一退の攻防? を繰り広げていたお市がこちらに気付き俺を指差しながら叫んだ。
「あっ、そこの犬! もしかしてあんた、噂のプニ長!?」
なっ、実の兄を呼び捨てだと!? いや待て。今はそこを気にせず、とにかく気さくで優しいお兄ちゃんアピールだ。
お市のせいで両軍の注目を集めてしまいながら、俺は口を開いた。
「キュキュン(お兄ちゃんだよ)」
「お兄ちゃんだよ! ですって!」
「はぁ!? 私の兄上はもう死んだし、あんた犬じゃん!」
おお……ここに来てようやくまともな感性を持った人に出会えた。
お市の辛辣な言葉にも、イライラしたりするどころかむしろ感心してしまう。
この世界に来てからというもの、誰も彼もがただの犬に対していと尊いだのいとモフモフだのいとプニプニだの言うし、一人の大名として扱うしで、こんなふうにただの犬とみなされたのは初めてだ。
いや、小さな子供たちとか例外はいたか。
ソフィアがぱたぱたと飛んでお市の前へと近づいて、丁寧に腰を折った。
「お市ちゃん、プニ長様の言葉を皆さんに伝える役目をしている妖精です。よろしくお願いします」
「ど、どうも……」
かくっと雑な首肯だけで返すお市。
思ったよりも動揺していないところを見ると、ソフィアも言っていたように、妖精の存在そのものはこの世界においては認知されているみたいだ。
一礼合戦が終わるなり、ソフィアは欲望のままに提案をする。
「というわけでお市ちゃん、匂いをかいでも大丈夫ですか?」
「は? 意味わかんない」
そりゃそうだ。俺でも意味わかんない。
お市、というかこの場にいるほぼ全員が困惑するのにも構わず、ソフィアはお市の首元へと近づいて鼻をひくつかせ始める。
「くんかくんか。スーハースーハー……ぬふふ、いいですねぇ」
「やっ、なにこれ! ちょっと誰か止めて!」
お市は身をよじらせつつソフィアから必死に逃げているが、全く振りきれない。しかもどういうわけか、周りのやつらはその光景を何をするでもなく静かに見つめていた。
あまりにもお市が不憫なので六助に声をかけてみる。
「キュ、キュキュン(おい、誰か止めてやれよ)」
「ん? どうされましたか? プニ長様」
あっ、今ソフィアが通訳してくれないから通じないやん。
「キュ、キュウンキュン(だから誰か止めてやれって)」
「たしかに、お市様が嫌がり恥じらう姿は尊いですが……今皆が手を出せない理由はあれを見ていたいからだけではありません」
「キュウンキュン(それも理由の一つなのかよ)」
六助ってロリコンなの? 人の趣味をとやかく言うのもあれだけど、お市って見た感じ帰蝶と同い年か年下くらいじゃない?
当然言葉が通じるわけもなく、六助はべらべらと喋り続ける。
「織田家の人間にはかねてからお市様を実の妹や娘のように可愛がっている者が多く、この光景を微笑ましく見守らざるをえませんし、浅井家の人間が止めに入れば妖精様に対する不敬となり戦闘が始まってしまいます。お市様がいる手前、それは両軍にとって好ましくないことなのです」
なるほど、つまり織田家のやつらは大半がロリコンってことか。
それならしょうがない、もう勝手にしてくれと思いながらその場に座り込んで見守っていると、やがてソフィアとお市の追いかけっこが終わった。
お市は肩にソフィアを乗せて息を切らせたまま、こちらを鋭く睨みつけながらずびしっと指を差す。
「ていうか、あれが向こうの大将なんでしょ? ほらあんたたち、絶好の機会じゃない、さっさと討ち取りなさいよ!」
「そ、それは……」
「あれ」呼ばわりされたのは悲しいけど、標的にされた俺からしても言っていることはもっともだ。にも関わらず、浅井家の家臣たちは一様に戸惑いの表情を浮かべている。
やがてぶつぶつと、互いに顔を見合わせながらお市に抗議を始めた。
「あそこまで尊い御仁を斬るというのは、ちょっと……なあ?」
「いと尊し、ゆえにいと斬りにくし」
いと斬りにくし?
「それにお市様の前で実の兄君を斬るというのも」
「想像しただけでも下腹部痛し」「下腹部痛し」
下腹部痛し?
「なら裏切らなきゃよかったでしょ!」
ごもっとも。妹が常識人のようでお兄ちゃんは鼻が高いよ。
「お市様、滅多なことをおっしゃいますな。我々は織田方を欺いたのではなく、朝倉方に義を貫いたまでのこと」
「そ、そんなことくらいわかってるわよ……」
浅井家に属する武将らしき人の言葉に、お市は俯きがちになりながら弱々しく言い返した。
そのやり取りを見ていた柴田が浅井家に向かって叫ぶ。
「義を貫いた等と抜かしているが、なら織田家への義理はどうなるでござるか!」
「長政様との約束を反故にして朝倉に攻め入ったお主らに言われたくないわ」
「私をくさいと言ったことを謝れ!」
どさくさに紛れて六助が何か言っている。
そこでお市が、パグを地面に降ろしながら声をかけた。
「ほら、あんたも何か言ってやんなさい。当主なんだから」
その言葉に皆が凍り付き、まるで時が止まったかのような錯覚に陥る。
ようやく口を動かした六助が尋ねた。
「お、お市様、今なんと……」
「お市様、今ここでそれはちょっと」
「あっ」
しまったとばかりに口を開けたお市を背後に、パグはとことこと俺のところまで歩み寄って来る。浅井家側が硬直していたのは、お市が言ってはまずいことを口にしてしまったからのようだ。
全員の視線がパグを射抜く中で柴田が問いかけた。
「お市様、まさかこのお犬様こそが」
お市は諦めたようにため息をつき、家臣たちと目を合わせてうなずいてから話を切り出してくる。
「そうよ、この犬こそが先日死んだ浅井長政の代わりとして降臨した、第二の『お犬様』よ」
にわかに織田軍がざわめき、動揺が走っていることが伝わって来る一方で、俺はいつの間にかこちら側に戻ったソフィアの真剣な横顔を見つめていた。
「キュン……キュキュン(ソフィア……まさか)」
「…………」
ソフィアは口を噤んだまま何も言葉を発しなかった。
「木下隊と柴田隊にて追撃戦をしていたのでござるが、浅井軍の殿を務めたのがあそこにおわす、お市殿なのでござる」
何で殿をしたのかはわからんけど、確かにあの女の子と犬を斬るなんてのは無理だろうな。
六助も納得したらしく、真面目な顔で何度か頷いた。
「そうだったのか……では、ここに来るまでに我が軍の兵たちが気絶していたのはどういうことなので?」
「追撃戦を行ったのにも関わらず、敵兵を前にして戦わなかったというのは敵前逃亡と何ら変わらぬ。あまりにもプニ長様や六助殿に申し訳が立たぬ故、ハゲネズミと相談の末に部下たちに死んだふりをさせたのでござる」
「なるほど。では死んだふりをした兵が幸せそうな顔だったのは、お市殿とあのお犬様の尊さにやられた、というわけですか」
まあお市はともかくとして、あの犬はそこまで尊くはないような。結局は好みの問題なんだけど、俺はパグってあまり好きじゃないんだよな。
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追撃した。
殿がお市と犬だった。
斬れない。
だから敵前逃亡で怒られないよう何人かに死んだふりをさせた。
その際、お市やパグが尊くてにやけてしまった。
そういうことらしい。どういうこと?
柴田の足下まで歩き、いかつい顔を見上げながら聞いた。
「キュ、キュキュン? (で、これからどうする?)」
「これからどうするんだ! コンコン! だそうです!」
「まさかプニ長様の妹であらせられるお市様を斬るわけにはいかぬし、一体どうしたものやら。参ったでござるなぁ」
さすがの柴田も顎に手を当て、ぐぬぬと唸り声をあげて思い悩む。
その時、両軍の間で一進一退の攻防? を繰り広げていたお市がこちらに気付き俺を指差しながら叫んだ。
「あっ、そこの犬! もしかしてあんた、噂のプニ長!?」
なっ、実の兄を呼び捨てだと!? いや待て。今はそこを気にせず、とにかく気さくで優しいお兄ちゃんアピールだ。
お市のせいで両軍の注目を集めてしまいながら、俺は口を開いた。
「キュキュン(お兄ちゃんだよ)」
「お兄ちゃんだよ! ですって!」
「はぁ!? 私の兄上はもう死んだし、あんた犬じゃん!」
おお……ここに来てようやくまともな感性を持った人に出会えた。
お市の辛辣な言葉にも、イライラしたりするどころかむしろ感心してしまう。
この世界に来てからというもの、誰も彼もがただの犬に対していと尊いだのいとモフモフだのいとプニプニだの言うし、一人の大名として扱うしで、こんなふうにただの犬とみなされたのは初めてだ。
いや、小さな子供たちとか例外はいたか。
ソフィアがぱたぱたと飛んでお市の前へと近づいて、丁寧に腰を折った。
「お市ちゃん、プニ長様の言葉を皆さんに伝える役目をしている妖精です。よろしくお願いします」
「ど、どうも……」
かくっと雑な首肯だけで返すお市。
思ったよりも動揺していないところを見ると、ソフィアも言っていたように、妖精の存在そのものはこの世界においては認知されているみたいだ。
一礼合戦が終わるなり、ソフィアは欲望のままに提案をする。
「というわけでお市ちゃん、匂いをかいでも大丈夫ですか?」
「は? 意味わかんない」
そりゃそうだ。俺でも意味わかんない。
お市、というかこの場にいるほぼ全員が困惑するのにも構わず、ソフィアはお市の首元へと近づいて鼻をひくつかせ始める。
「くんかくんか。スーハースーハー……ぬふふ、いいですねぇ」
「やっ、なにこれ! ちょっと誰か止めて!」
お市は身をよじらせつつソフィアから必死に逃げているが、全く振りきれない。しかもどういうわけか、周りのやつらはその光景を何をするでもなく静かに見つめていた。
あまりにもお市が不憫なので六助に声をかけてみる。
「キュ、キュキュン(おい、誰か止めてやれよ)」
「ん? どうされましたか? プニ長様」
あっ、今ソフィアが通訳してくれないから通じないやん。
「キュ、キュウンキュン(だから誰か止めてやれって)」
「たしかに、お市様が嫌がり恥じらう姿は尊いですが……今皆が手を出せない理由はあれを見ていたいからだけではありません」
「キュウンキュン(それも理由の一つなのかよ)」
六助ってロリコンなの? 人の趣味をとやかく言うのもあれだけど、お市って見た感じ帰蝶と同い年か年下くらいじゃない?
当然言葉が通じるわけもなく、六助はべらべらと喋り続ける。
「織田家の人間にはかねてからお市様を実の妹や娘のように可愛がっている者が多く、この光景を微笑ましく見守らざるをえませんし、浅井家の人間が止めに入れば妖精様に対する不敬となり戦闘が始まってしまいます。お市様がいる手前、それは両軍にとって好ましくないことなのです」
なるほど、つまり織田家のやつらは大半がロリコンってことか。
それならしょうがない、もう勝手にしてくれと思いながらその場に座り込んで見守っていると、やがてソフィアとお市の追いかけっこが終わった。
お市は肩にソフィアを乗せて息を切らせたまま、こちらを鋭く睨みつけながらずびしっと指を差す。
「ていうか、あれが向こうの大将なんでしょ? ほらあんたたち、絶好の機会じゃない、さっさと討ち取りなさいよ!」
「そ、それは……」
「あれ」呼ばわりされたのは悲しいけど、標的にされた俺からしても言っていることはもっともだ。にも関わらず、浅井家の家臣たちは一様に戸惑いの表情を浮かべている。
やがてぶつぶつと、互いに顔を見合わせながらお市に抗議を始めた。
「あそこまで尊い御仁を斬るというのは、ちょっと……なあ?」
「いと尊し、ゆえにいと斬りにくし」
いと斬りにくし?
「それにお市様の前で実の兄君を斬るというのも」
「想像しただけでも下腹部痛し」「下腹部痛し」
下腹部痛し?
「なら裏切らなきゃよかったでしょ!」
ごもっとも。妹が常識人のようでお兄ちゃんは鼻が高いよ。
「お市様、滅多なことをおっしゃいますな。我々は織田方を欺いたのではなく、朝倉方に義を貫いたまでのこと」
「そ、そんなことくらいわかってるわよ……」
浅井家に属する武将らしき人の言葉に、お市は俯きがちになりながら弱々しく言い返した。
そのやり取りを見ていた柴田が浅井家に向かって叫ぶ。
「義を貫いた等と抜かしているが、なら織田家への義理はどうなるでござるか!」
「長政様との約束を反故にして朝倉に攻め入ったお主らに言われたくないわ」
「私をくさいと言ったことを謝れ!」
どさくさに紛れて六助が何か言っている。
そこでお市が、パグを地面に降ろしながら声をかけた。
「ほら、あんたも何か言ってやんなさい。当主なんだから」
その言葉に皆が凍り付き、まるで時が止まったかのような錯覚に陥る。
ようやく口を動かした六助が尋ねた。
「お、お市様、今なんと……」
「お市様、今ここでそれはちょっと」
「あっ」
しまったとばかりに口を開けたお市を背後に、パグはとことこと俺のところまで歩み寄って来る。浅井家側が硬直していたのは、お市が言ってはまずいことを口にしてしまったからのようだ。
全員の視線がパグを射抜く中で柴田が問いかけた。
「お市様、まさかこのお犬様こそが」
お市は諦めたようにため息をつき、家臣たちと目を合わせてうなずいてから話を切り出してくる。
「そうよ、この犬こそが先日死んだ浅井長政の代わりとして降臨した、第二の『お犬様』よ」
にわかに織田軍がざわめき、動揺が走っていることが伝わって来る一方で、俺はいつの間にかこちら側に戻ったソフィアの真剣な横顔を見つめていた。
「キュン……キュキュン(ソフィア……まさか)」
「…………」
ソフィアは口を噤んだまま何も言葉を発しなかった。
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