72 / 98
72
しおりを挟む
そんな地獄過ぎる初体験により、駈がセックスに対して求める理想は著しく低くなってしまった。しかも、それによって様々な弊害も生まれてしまった訳だが……とにかくそれ以来、駈は一度たりとも、自分自身の手で身体を慣らさずに事に臨むなんてことはしなかった。
もちろんそれには危険回避という目的もあったが、それ以上に……ただ、怖かったのだ。
はじめから、相手に全て委ねきってしまうこと――駈にとって、それは何よりも耐え難いことだった。
駈の背中に嫌な汗が流れ落ちる。
だが、英は駈の訴えを聞いているのかいないのか、そのシンプルな外観の箱を包むフィルムを剥がすと、中からその一つを取り出す。
英はそれをまじまじと見ながら、「入るかな……」などと抜かしていた。
「おい、マジでこのままする気じゃないよな……?」
「……」
英の反応はない。
もちろん、英が男のような凶行に及ぶとは到底思えなかったが……その興奮に曇った目は、否が応にも駈にその日のことを思い起こさせた。
駈はもう恥も外聞もかなぐり捨てて、英へと縋りつく。
「なぁ、俺ほんと、嫌なんだよ……」
「……」
「英……っ」
と、その悲痛な声がやっと耳に届いたのか、英の顔がはっと駈へと向けられる。そして、その欲に染まった眼がだんだんといつもの澄んだ色へと戻っていく。
その様子に、駈はホッと胸を撫で下ろしたのだが――
目の前の男は、また駈から顔を背けると、すうっと息を大きく吸い、それを倍以上の時間をかけて吐き出した。
興奮を落ち着けようとするその動作を、駈はただ黙って見ていたのだが……突然、その片手が大きく振り上げられる。
あっ、と思った次の瞬間。
車内に響き渡る、バチン、という激しい音。
振り下ろされたその手は、その勢いそのままに、英自身の頬をしたたかに打ち据えていた。
「わっ! おま、何やってんだよ!!」
駈が慌てて彼の手を掴む。
英は「痛った……」と目を瞑って呻いていた。
駈はそこへと顔を寄せる。商売道具の一つでもあるというのに、そこは既にすこし腫れてきていた。
英が突飛な行動を取って駈を仰天させるのは今に始まったことではないが、流石にこれはやりすぎだろう……と、駈はその頬に水の入ったペットボトルをそっと押し付けながら咎める視線を送る。
だが、英の方はその行動のおかげで、やっと冷静さを取り戻せたらしかった。
「ごめんな、駈」
まだ少し目を潤ませたままの駈に、それよりよほど涙目の英はそう言って肩を落とした。
「俺、最低だな……駈の嫌がることはしない、って決めてたのにさ……」
「……」
(…………ん?)
駈は危うく、心の中の声をそのまま出してしまいそうになった。
英との情事の最中、この男が一体何をしでかしてきたのか――駈はこれまでのあれこれを高速で振り返り、やはり「何を言っているんだ?」という顔で彼を見た。
駈はつい口癖のように拒絶の言葉を吐いてしまうことがあるにはあるのだが、中には本当に死ぬほど恥ずかしくて、頼むからやめてくれと思うことも何度かあった。
だがそうやって泣きべそをかく駈に、何の根拠も無しに「大丈夫!」と力強く言い切り、結局は自分のしたいようにしてしまう――それが英という男だった。
ただ、最大限譲歩してやるとすれば……確かに英は、最後の最後、絶対に踏み込んでほしくないその一線を乗り越えることだけは決してしなかった……気がする。
「ごめん」
もう一度落とされた言葉に、駈は首を振る。
「ん……別に」
英が自らに加えた制裁と、彼の今までの行動に免じて、駈はズッと鼻をすするとぶっきらぼうにそう呟いた。
車の中は二人の吐き出した呼気と上がりまくった体温のせいですっかり熱が籠り、窓ガラスは白く曇ってしまっていた。
それが、さっきまでの二人の欲に塗れた時間をそのまま表しているようで、駈は見ていられず顔を背けた。
「駈」
シートから少し身体を起こした英が、静かにそう名前を呼ぶ。
「……何だよ」
声の方へと振り向けば、英は今日一番の真摯な顔で駈をじっと見つめていた。
「ここでは、しない。それは約束する」
英は誓いを立てるように、駈の頬へと片手を添える。
駈もまた、その大きくて温かい手に自分の手を重ね置いた。
英のシャープな輪郭が、差し込んできた月明かりに冴え冴えと浮かび上がる。
だが、その瞳の奥には、駈を再び飲み込まんとする情熱的な炎が立ち上り始めていた。
「英……」
目を合わせているだけで、駈の身体もまた煽られ昂っていく。
ゆっくりと近付いてくる顔に、駈は懲りずに高鳴り出した胸を押さえながらぎゅっと目を瞑った。
……が、すぐにでも感じられるはずの柔らかい感触が、いつまでたっても訪れない。
駈が目を開けると、英は駈の寝そべるシートの下に落っこちていたあの小さな箱を拾い上げるところだった。
「英……! お前、約束――」
駈は英にそう噛みつこうとしたのだが。
その続きが出るより、英の唇の方が早かった。
「ん……ン、ぁっ……」
宥めるようなキスなのに、英は駈が悦ぶところを的確に押さえてくる。駈はこれ以上絆されてなるものかと目を吊り上げた。
そんな駈は想定の範囲内だったのか、英はあっさりとその唇を解いた。
「もちろん、ここで最後まではしないよ」
英はもう一度、念押しするように駈へと語り掛ける。
その表情はやはり至って真面目だったが……そのもの言いに、駈はピクリと眉を跳ね上げる。
なんだか、妙に引っかかるような――
「でもさ……手でするなら、いいでしょ?」
英はそう囁いてそのまっすぐな眉を寝かせると、イケメンだの何だのと褒めそやされる端正な顔をこてんと傾けた。
もちろんそれには危険回避という目的もあったが、それ以上に……ただ、怖かったのだ。
はじめから、相手に全て委ねきってしまうこと――駈にとって、それは何よりも耐え難いことだった。
駈の背中に嫌な汗が流れ落ちる。
だが、英は駈の訴えを聞いているのかいないのか、そのシンプルな外観の箱を包むフィルムを剥がすと、中からその一つを取り出す。
英はそれをまじまじと見ながら、「入るかな……」などと抜かしていた。
「おい、マジでこのままする気じゃないよな……?」
「……」
英の反応はない。
もちろん、英が男のような凶行に及ぶとは到底思えなかったが……その興奮に曇った目は、否が応にも駈にその日のことを思い起こさせた。
駈はもう恥も外聞もかなぐり捨てて、英へと縋りつく。
「なぁ、俺ほんと、嫌なんだよ……」
「……」
「英……っ」
と、その悲痛な声がやっと耳に届いたのか、英の顔がはっと駈へと向けられる。そして、その欲に染まった眼がだんだんといつもの澄んだ色へと戻っていく。
その様子に、駈はホッと胸を撫で下ろしたのだが――
目の前の男は、また駈から顔を背けると、すうっと息を大きく吸い、それを倍以上の時間をかけて吐き出した。
興奮を落ち着けようとするその動作を、駈はただ黙って見ていたのだが……突然、その片手が大きく振り上げられる。
あっ、と思った次の瞬間。
車内に響き渡る、バチン、という激しい音。
振り下ろされたその手は、その勢いそのままに、英自身の頬をしたたかに打ち据えていた。
「わっ! おま、何やってんだよ!!」
駈が慌てて彼の手を掴む。
英は「痛った……」と目を瞑って呻いていた。
駈はそこへと顔を寄せる。商売道具の一つでもあるというのに、そこは既にすこし腫れてきていた。
英が突飛な行動を取って駈を仰天させるのは今に始まったことではないが、流石にこれはやりすぎだろう……と、駈はその頬に水の入ったペットボトルをそっと押し付けながら咎める視線を送る。
だが、英の方はその行動のおかげで、やっと冷静さを取り戻せたらしかった。
「ごめんな、駈」
まだ少し目を潤ませたままの駈に、それよりよほど涙目の英はそう言って肩を落とした。
「俺、最低だな……駈の嫌がることはしない、って決めてたのにさ……」
「……」
(…………ん?)
駈は危うく、心の中の声をそのまま出してしまいそうになった。
英との情事の最中、この男が一体何をしでかしてきたのか――駈はこれまでのあれこれを高速で振り返り、やはり「何を言っているんだ?」という顔で彼を見た。
駈はつい口癖のように拒絶の言葉を吐いてしまうことがあるにはあるのだが、中には本当に死ぬほど恥ずかしくて、頼むからやめてくれと思うことも何度かあった。
だがそうやって泣きべそをかく駈に、何の根拠も無しに「大丈夫!」と力強く言い切り、結局は自分のしたいようにしてしまう――それが英という男だった。
ただ、最大限譲歩してやるとすれば……確かに英は、最後の最後、絶対に踏み込んでほしくないその一線を乗り越えることだけは決してしなかった……気がする。
「ごめん」
もう一度落とされた言葉に、駈は首を振る。
「ん……別に」
英が自らに加えた制裁と、彼の今までの行動に免じて、駈はズッと鼻をすするとぶっきらぼうにそう呟いた。
車の中は二人の吐き出した呼気と上がりまくった体温のせいですっかり熱が籠り、窓ガラスは白く曇ってしまっていた。
それが、さっきまでの二人の欲に塗れた時間をそのまま表しているようで、駈は見ていられず顔を背けた。
「駈」
シートから少し身体を起こした英が、静かにそう名前を呼ぶ。
「……何だよ」
声の方へと振り向けば、英は今日一番の真摯な顔で駈をじっと見つめていた。
「ここでは、しない。それは約束する」
英は誓いを立てるように、駈の頬へと片手を添える。
駈もまた、その大きくて温かい手に自分の手を重ね置いた。
英のシャープな輪郭が、差し込んできた月明かりに冴え冴えと浮かび上がる。
だが、その瞳の奥には、駈を再び飲み込まんとする情熱的な炎が立ち上り始めていた。
「英……」
目を合わせているだけで、駈の身体もまた煽られ昂っていく。
ゆっくりと近付いてくる顔に、駈は懲りずに高鳴り出した胸を押さえながらぎゅっと目を瞑った。
……が、すぐにでも感じられるはずの柔らかい感触が、いつまでたっても訪れない。
駈が目を開けると、英は駈の寝そべるシートの下に落っこちていたあの小さな箱を拾い上げるところだった。
「英……! お前、約束――」
駈は英にそう噛みつこうとしたのだが。
その続きが出るより、英の唇の方が早かった。
「ん……ン、ぁっ……」
宥めるようなキスなのに、英は駈が悦ぶところを的確に押さえてくる。駈はこれ以上絆されてなるものかと目を吊り上げた。
そんな駈は想定の範囲内だったのか、英はあっさりとその唇を解いた。
「もちろん、ここで最後まではしないよ」
英はもう一度、念押しするように駈へと語り掛ける。
その表情はやはり至って真面目だったが……そのもの言いに、駈はピクリと眉を跳ね上げる。
なんだか、妙に引っかかるような――
「でもさ……手でするなら、いいでしょ?」
英はそう囁いてそのまっすぐな眉を寝かせると、イケメンだの何だのと褒めそやされる端正な顔をこてんと傾けた。
0
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
【第1部完結】佐藤は汐見と〜7年越しの片想い拗らせリーマンラブ〜
有島
BL
◆社会人+ドシリアス+ヒューマンドラマなアラサー社会人同士のリアル現代ドラマ風BL(MensLove)
甘いハーフのような顔で社内1のナンバーワン営業の美形、佐藤甘冶(さとうかんじ/31)と、純国産和風塩顔の開発部に所属する汐見潮(しおみうしお/33)は同じ会社の異なる部署に在籍している。
ある時をきっかけに【佐藤=砂糖】と【汐見=塩】のコンビ名を頂き、仲の良い同僚として、親友として交流しているが、社内一の独身美形モテ男・佐藤は汐見に長く片想いをしていた。
しかし、その汐見が一昨年、結婚してしまう。
佐藤は断ち切れない想いを胸に秘めたまま、ただの同僚として汐見と一緒にいられる道を選んだが、その矢先、汐見の妻に絡んだとある事件が起きて……
※諸々は『表紙+注意書き』をご覧ください<(_ _)>
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
ポケットのなかの空
三尾
BL
【ある朝、突然、目が見えなくなっていたらどうするだろう?】
大手電機メーカーに勤めるエンジニアの響野(ひびの)は、ある日、原因不明の失明状態で目を覚ました。
取るものも取りあえず向かった病院で、彼は中学時代に同級生だった水元(みずもと)と再会する。
十一年前、響野や友人たちに何も告げることなく転校していった水元は、複雑な家庭の事情を抱えていた。
目の不自由な響野を見かねてサポートを申し出てくれた水元とすごすうちに、友情だけではない感情を抱く響野だが、勇気を出して想いを伝えても「その感情は一時的なもの」と否定されてしまい……?
重い過去を持つ一途な攻め × 不幸に抗(あらが)う男前な受けのお話。
*-‥-‥-‥-‥-‥-‥-‥-*
・性描写のある回には「※」マークが付きます。
・水元視点の番外編もあり。
*-‥-‥-‥-‥-‥-‥-‥-*
※番外編はこちら
『光の部屋、花の下で。』https://www.alphapolis.co.jp/novel/728386436/614893182
早く惚れてよ、怖がりナツ
ぱんなこった。
BL
幼少期のトラウマのせいで男性が怖くて苦手な男子高校生1年の那月(なつ)16歳。女友達はいるものの、男子と上手く話す事すらできず、ずっと周りに煙たがられていた。
このままではダメだと、高校でこそ克服しようと思いつつも何度も玉砕してしまう。
そしてある日、そんな那月をからかってきた同級生達に襲われそうになった時、偶然3年生の彩世(いろせ)がやってくる。
一見、真面目で大人しそうな彩世は、那月を助けてくれて…
那月は初めて、男子…それも先輩とまともに言葉を交わす。
ツンデレ溺愛先輩×男が怖い年下後輩
《表紙はフリーイラスト@oekakimikasuke様のものをお借りしました》
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
その溺愛は伝わりづらい!気弱なスパダリ御曹司にノンケの僕は落とされました
海野幻創
BL
人好きのする端正な顔立ちを持ち、文武両道でなんでも無難にこなせることのできた生田雅紀(いくたまさき)は、小さい頃から多くの友人に囲まれていた。
しかし他人との付き合いは広く浅くの最小限に留めるタイプで、女性とも身体だけの付き合いしかしてこなかった。
偶然出会った久世透(くぜとおる)は、嫉妬を覚えるほどのスタイルと美貌をもち、引け目を感じるほどの高学歴で、議員の孫であり大企業役員の息子だった。
御曹司であることにふさわしく、スマートに大金を使ってみせるところがありながら、生田の前では捨てられた子犬のようにおどおどして気弱な様子を見せ、そのギャップを生田は面白がっていたのだが……。
これまで他人と深くは関わってこなかったはずなのに、会うたびに違う一面を見せる久世は、いつしか生田にとって離れがたい存在となっていく。
【続編】
「その溺愛は行き場を彷徨う……気弱なスパダリ御曹司は政略結婚を回避したい」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/962473946/911896785
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる