189 / 271
第三章 ダンジョンメーカーのお仕事
046-1
しおりを挟む
オーガを倒し、ダンジョンを閉じた僕達は無事に王都に戻った。
「あぁ、嫌だなぁ」
「仕方ないだろう」
クリフさんとノエルさんに連れられてレンレン様の元に向かう。
ダンジョンの入り口にあった草──ミズル草って言うんだって。ミズル草が魔力を持ってるのか、ダンジョンの入り口に見られるのは何故なのか、レンレン様に質問する為に。
僕たち三人の姿を見て、レンレン様の顔がパァッと明るくなる。
「どうしたの君達! あ、分かった! 分かってるよ、皆まで言わなくても分かる! やっと魔法薬学に関心を持ってくれたんだね! いやー、ずっと勧誘し続けた甲斐があったよ! 魔法師団、騎士団と兼務出来るか、僕からトキア様には確認するからね、任せて! 大丈夫! 君達に手間は取らせないよ!」
横でノエルさんが、帰りたい、と呟いた。クリフさんも同感だ、と答える。
この早口は、何度聞いても凄いって思う。
「レンレン、ミズル草について聞きたい」
「ミズル草? アレがどうかした? あ、食べてみたの? アレは煮ても焼いても粉にしても美味しくないでしょ? だけどね、アレには滋養強壮って言うか、魔力を回復させる効果があるから、ポーションにも入れてるんだよ!」
レンレン様の言葉に、あの草には魔力があるのだと分かった。
「聞きたい事は聞けた気がするからもう帰ろうよ」
「待て。何故ダンジョンの入り口付近にあるのかは聞いていない」
「いや、さすがにそれはレンレンでも分からないでしょ」
「ノエル、おまえただ単に帰りたいだけだろう」
「その通りです」
クリフさんとノエルさんが話してる間に、レンレン様に質問をしてみる。
「レンレン様、あの」
「レンレンって呼んで、アシュリー! 君と僕の仲じゃないか!」
えーと、レンレン様は僕に対して、悪い感情を持ってないって事だよね。
「レンレンさん、このミズル草なんですけど、ダンジョンの入り口の近くに群生していることが多い気がするんで」
全部言い終わる前に手を掴まれる。
レンレンさん、の目がキラキラしてる。
「アシュリー! 僕は感動してる! 植生に関心を持ってくれたんだね! いつも僕は王都近辺にしか出向かないからね、ミズル草がダンジョンの入り口付近に群生しているなんて知らなかったよ! これはだいはっけ」
『うるさい』
ちりん、と鈴が鳴ったのと同時にパフィがやって来て、レンレンさんの口にまた紙を貼り付けた。
むーっ! むーっ! と叫びながらレンレンさんは紙を剥がそうとする。
『戻ったと聞いたのに中々食堂に戻らんと思えば、こんな所で油を売りおって。さっさと厨房に戻って料理を作れ、腹が減ったぞ』
話はまだ途中だけど、あの紙、一日は剥がれないって聞いたんだよね。だからこれ以上レンレンさんから話は聞けない、ね。
「レンレン、貴重な情報ありがとう、またね」
笑顔のノエルさんに押されて部屋を出た。
クリフさんもノエルさんも、早く部屋から出たがってたもんね……。
「あぁ、嫌だなぁ」
「仕方ないだろう」
クリフさんとノエルさんに連れられてレンレン様の元に向かう。
ダンジョンの入り口にあった草──ミズル草って言うんだって。ミズル草が魔力を持ってるのか、ダンジョンの入り口に見られるのは何故なのか、レンレン様に質問する為に。
僕たち三人の姿を見て、レンレン様の顔がパァッと明るくなる。
「どうしたの君達! あ、分かった! 分かってるよ、皆まで言わなくても分かる! やっと魔法薬学に関心を持ってくれたんだね! いやー、ずっと勧誘し続けた甲斐があったよ! 魔法師団、騎士団と兼務出来るか、僕からトキア様には確認するからね、任せて! 大丈夫! 君達に手間は取らせないよ!」
横でノエルさんが、帰りたい、と呟いた。クリフさんも同感だ、と答える。
この早口は、何度聞いても凄いって思う。
「レンレン、ミズル草について聞きたい」
「ミズル草? アレがどうかした? あ、食べてみたの? アレは煮ても焼いても粉にしても美味しくないでしょ? だけどね、アレには滋養強壮って言うか、魔力を回復させる効果があるから、ポーションにも入れてるんだよ!」
レンレン様の言葉に、あの草には魔力があるのだと分かった。
「聞きたい事は聞けた気がするからもう帰ろうよ」
「待て。何故ダンジョンの入り口付近にあるのかは聞いていない」
「いや、さすがにそれはレンレンでも分からないでしょ」
「ノエル、おまえただ単に帰りたいだけだろう」
「その通りです」
クリフさんとノエルさんが話してる間に、レンレン様に質問をしてみる。
「レンレン様、あの」
「レンレンって呼んで、アシュリー! 君と僕の仲じゃないか!」
えーと、レンレン様は僕に対して、悪い感情を持ってないって事だよね。
「レンレンさん、このミズル草なんですけど、ダンジョンの入り口の近くに群生していることが多い気がするんで」
全部言い終わる前に手を掴まれる。
レンレンさん、の目がキラキラしてる。
「アシュリー! 僕は感動してる! 植生に関心を持ってくれたんだね! いつも僕は王都近辺にしか出向かないからね、ミズル草がダンジョンの入り口付近に群生しているなんて知らなかったよ! これはだいはっけ」
『うるさい』
ちりん、と鈴が鳴ったのと同時にパフィがやって来て、レンレンさんの口にまた紙を貼り付けた。
むーっ! むーっ! と叫びながらレンレンさんは紙を剥がそうとする。
『戻ったと聞いたのに中々食堂に戻らんと思えば、こんな所で油を売りおって。さっさと厨房に戻って料理を作れ、腹が減ったぞ』
話はまだ途中だけど、あの紙、一日は剥がれないって聞いたんだよね。だからこれ以上レンレンさんから話は聞けない、ね。
「レンレン、貴重な情報ありがとう、またね」
笑顔のノエルさんに押されて部屋を出た。
クリフさんもノエルさんも、早く部屋から出たがってたもんね……。
18
あなたにおすすめの小説
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/466596284/episode/5320962
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/84576624/episode/5093144
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/786307039/episode/2285646
異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件
さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ!
食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。
侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。
「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」
気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。
いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。
料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!
10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)
犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。
意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。
彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。
そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。
これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。
○○○
旧版を基に再編集しています。
第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。
旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。
この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ゆう
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
【完結】魔術師なのはヒミツで薬師になりました
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
ティモシーは、魔術師の少年だった。人には知られてはいけないヒミツを隠し、薬師(くすし)の国と名高いエクランド国で薬師になる試験を受けるも、それは年に一度の王宮専属薬師になる試験だった。本当は普通の試験でよかったのだが、見事に合格を果たす。見た目が美少女のティモシーは、トラブルに合うもまだ平穏な方だった。魔術師の組織の影がちらつき、彼は次第に大きな運命に飲み込まれていく……。
おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様
あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。
死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。
「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」
だが、その世界はダークファンタジーばりばり。
人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。
こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。
あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。
ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。
死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ!
タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。
様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。
世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。
地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる