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開幕
未知の存在
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「オッホッホ!皆様お揃いのようですね。」
唐突に開かれた扉からはあまりにもこの場に適さない明るい声が響いた。
声の主はピエロメイクをしておりにこにことしている。
呆気に取られる一同。
「いやーやはり優秀ですねぇ。自分達でこの場に集まるとは。流石です。」
パンパンと手を叩く謎の人物。
「テメェが犯人か。今すぐ殺してやる。」
謎の人物を睨みつける谷ケ城。
「わぁ!怖い!でもまずは話しを聞いて欲しいな!おねがーい!!」
喋る度にオーバーリアクションをする謎の人物。
「舐めてんじゃねぇぞ。」
ガァン!と机を殴り付けながら立ち上がる谷ケ城。
(あいつが犯人なのか…!?というかどんどん状況が悪くなってるぞ……!)
「な、なーんで怒ってるの?とりあえず座って下さいよ!ね?」
「殺す。」
謎の人物に向け駆け出す谷ケ城。
「ちょっと!座って!!こっち来ないで!」
両手を前に出し慌てる謎の人物。
谷ケ城は止まることなく思い切り拳を振りかぶる。
「……チッ。手間のかかる……。」
「あ?」
ブン!
谷ケ城の拳は空を切る。
そしてその喉元へ謎の人物がどこからか取り出したナイフを突き付ける。
(ナ、ナイフ!?シャレにならないぞ!!)
「座ってもらえますか?」
にこりと笑う謎の人物。
「勝ったつもりか?」
ぐいと前に出る谷ケ城。ナイフが喉元に触れる。
「……馬鹿ですか?死にたいんですか?」
「やってみろよ。」
「ではさようなら。」
謎の人物がナイフを突き出す。
その瞬間だった。
「落ち着け彰ァ!!」
いつの間にか明るい茶髪の男が谷ケ城の元へ駆けつけており谷ケ城を後ろに引き倒した。
「何すんだ成海ィ!!」
「落ち着け!どう見てもあいつはヤバいだろ!お前マジで殺されてたぞ!」
暴れる谷ケ城を抑える明るい茶髪の男。
「いいお友達がいてよかったですねぇ?では御着席頂けますか?」
にこりと笑う謎の人物。
明るい茶髪の男に半ば無理やり席に連れていかれた谷ケ城。
「えー、気を取り直して……。皆さん!まずは突然の招待で混乱してるでしょう!誠に申し訳ございません。」
思い切り頭を下げ手を羽のように上にピンと伸ばす謎の人物。
「招待……?」
上川の問いを聞いて顔だけを正面に向ける謎の人物。
「はい!ですが貴方達は選ばれたのです!おめでとうございます!!」
姿勢を戻す謎の人物。
「待ってください。何に選ばれたのですか?状況を説明して下さいませんか?」
ポニーテールの女子が質問を返す。
「おっと、そうでしたね。貴方達は神様に選ばれたのです!そしてこのGゲームへの参加資格を得たのです!!オッホッホ!!」
笑顔で拍手をする謎の人物。
「神様…?Gゲーム?何言ってんだ……?」
動揺を隠せない短髪の男。
「神様だのGゲームだのわけわかんないこと言って俺達を拉致したのをごまかすつもりか!?」
異世が声を荒らげる。
「いえいえ全て真実ですよ。」
「薬とか使って拉致直前の記憶をおかしくしてここにみんなを運んだんだろ!」
「面白い事をいいますねぇ。そんな都合の良い薬はありませんよ。」
ケタケタと笑い手を叩く謎の人物。
「じゃ、じゃあGゲームって何なんだよ!」
「Gゲーム、通称神の戯れ!神様に選ばれた人物が条件を満たせば何と!一千万円貰える!素晴らしいゲームでしょ!?」
「いっ、いっせんまん…えん?貰える…?」
たじろぐ異世。
周りもザワつく。
「はい!差し上げちゃいます!」
「……条件って何だよ。」
口を開いた上川ににこりとする謎の人物。
「簡単な事ですよ……。フフフ…オッホッホ…。」
小さく笑う謎の人物。
(何だ…?何が面白いんだ……?)
「なぁんと!一週間この学校で過ごすだけ!!それだけです!」
両手を開き顔の横につける謎の人物。
「…は?それだけ……?」
(学校で一週間過ごせば一千万円……?そんな馬鹿な……。)
「はい!それだけです!!」
「……何か他に条件があるんじゃないのか?」
「んー制約として一週間この学校から出られないくらいですかねぇ?校庭も禁止。この学校の室内のみで一週間です!」
「……そんな話しあるわけないだろ。馬鹿らしい…。」
短髪の男が呟く。
「信じられないなら残念ですが参加しなくてけっこうですよ?参加されない方はここで解放です。」
「解放してくれるのか?」
「えぇ。その代わり後で参加は出来ません。さらに今後の参加資格は永久剥奪です!!逆に参加した場合は途中棄権は出来ません!」
ザワつく全員。
「さぁ、参加辞退者は今なら受け付けますよー!辞めたい人は手を挙げてー!」
片手を大きくあげる謎の人物。
しかし続く者は居ない。
「オッホッホ!!皆様参加したいのですね!オッホッホッホッホ!!」
ひとしきり笑った後に全員にお辞儀をする謎の人物。
「では、ようこそGゲームへ。」
唐突に開かれた扉からはあまりにもこの場に適さない明るい声が響いた。
声の主はピエロメイクをしておりにこにことしている。
呆気に取られる一同。
「いやーやはり優秀ですねぇ。自分達でこの場に集まるとは。流石です。」
パンパンと手を叩く謎の人物。
「テメェが犯人か。今すぐ殺してやる。」
謎の人物を睨みつける谷ケ城。
「わぁ!怖い!でもまずは話しを聞いて欲しいな!おねがーい!!」
喋る度にオーバーリアクションをする謎の人物。
「舐めてんじゃねぇぞ。」
ガァン!と机を殴り付けながら立ち上がる谷ケ城。
(あいつが犯人なのか…!?というかどんどん状況が悪くなってるぞ……!)
「な、なーんで怒ってるの?とりあえず座って下さいよ!ね?」
「殺す。」
謎の人物に向け駆け出す谷ケ城。
「ちょっと!座って!!こっち来ないで!」
両手を前に出し慌てる謎の人物。
谷ケ城は止まることなく思い切り拳を振りかぶる。
「……チッ。手間のかかる……。」
「あ?」
ブン!
谷ケ城の拳は空を切る。
そしてその喉元へ謎の人物がどこからか取り出したナイフを突き付ける。
(ナ、ナイフ!?シャレにならないぞ!!)
「座ってもらえますか?」
にこりと笑う謎の人物。
「勝ったつもりか?」
ぐいと前に出る谷ケ城。ナイフが喉元に触れる。
「……馬鹿ですか?死にたいんですか?」
「やってみろよ。」
「ではさようなら。」
謎の人物がナイフを突き出す。
その瞬間だった。
「落ち着け彰ァ!!」
いつの間にか明るい茶髪の男が谷ケ城の元へ駆けつけており谷ケ城を後ろに引き倒した。
「何すんだ成海ィ!!」
「落ち着け!どう見てもあいつはヤバいだろ!お前マジで殺されてたぞ!」
暴れる谷ケ城を抑える明るい茶髪の男。
「いいお友達がいてよかったですねぇ?では御着席頂けますか?」
にこりと笑う謎の人物。
明るい茶髪の男に半ば無理やり席に連れていかれた谷ケ城。
「えー、気を取り直して……。皆さん!まずは突然の招待で混乱してるでしょう!誠に申し訳ございません。」
思い切り頭を下げ手を羽のように上にピンと伸ばす謎の人物。
「招待……?」
上川の問いを聞いて顔だけを正面に向ける謎の人物。
「はい!ですが貴方達は選ばれたのです!おめでとうございます!!」
姿勢を戻す謎の人物。
「待ってください。何に選ばれたのですか?状況を説明して下さいませんか?」
ポニーテールの女子が質問を返す。
「おっと、そうでしたね。貴方達は神様に選ばれたのです!そしてこのGゲームへの参加資格を得たのです!!オッホッホ!!」
笑顔で拍手をする謎の人物。
「神様…?Gゲーム?何言ってんだ……?」
動揺を隠せない短髪の男。
「神様だのGゲームだのわけわかんないこと言って俺達を拉致したのをごまかすつもりか!?」
異世が声を荒らげる。
「いえいえ全て真実ですよ。」
「薬とか使って拉致直前の記憶をおかしくしてここにみんなを運んだんだろ!」
「面白い事をいいますねぇ。そんな都合の良い薬はありませんよ。」
ケタケタと笑い手を叩く謎の人物。
「じゃ、じゃあGゲームって何なんだよ!」
「Gゲーム、通称神の戯れ!神様に選ばれた人物が条件を満たせば何と!一千万円貰える!素晴らしいゲームでしょ!?」
「いっ、いっせんまん…えん?貰える…?」
たじろぐ異世。
周りもザワつく。
「はい!差し上げちゃいます!」
「……条件って何だよ。」
口を開いた上川ににこりとする謎の人物。
「簡単な事ですよ……。フフフ…オッホッホ…。」
小さく笑う謎の人物。
(何だ…?何が面白いんだ……?)
「なぁんと!一週間この学校で過ごすだけ!!それだけです!」
両手を開き顔の横につける謎の人物。
「…は?それだけ……?」
(学校で一週間過ごせば一千万円……?そんな馬鹿な……。)
「はい!それだけです!!」
「……何か他に条件があるんじゃないのか?」
「んー制約として一週間この学校から出られないくらいですかねぇ?校庭も禁止。この学校の室内のみで一週間です!」
「……そんな話しあるわけないだろ。馬鹿らしい…。」
短髪の男が呟く。
「信じられないなら残念ですが参加しなくてけっこうですよ?参加されない方はここで解放です。」
「解放してくれるのか?」
「えぇ。その代わり後で参加は出来ません。さらに今後の参加資格は永久剥奪です!!逆に参加した場合は途中棄権は出来ません!」
ザワつく全員。
「さぁ、参加辞退者は今なら受け付けますよー!辞めたい人は手を挙げてー!」
片手を大きくあげる謎の人物。
しかし続く者は居ない。
「オッホッホ!!皆様参加したいのですね!オッホッホッホッホ!!」
ひとしきり笑った後に全員にお辞儀をする謎の人物。
「では、ようこそGゲームへ。」
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