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第4章〜同盟国を求めて〜
恐怖
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島に降り立ったフューゼ達はキャラットに案内され村の方向へ進んでいた。
「あれだけ大きな船で来たのに1人も確認に来ないんだな……。慣れてるのか?」
「いつもは確認の者が来るんですが……今日は誰もいないみたいです…」
「そうか……たまにあるのか?こういう事が。」
「今まではそんな経験無いですね……。モナさんの急な体調不良もありますし少し心配です」
……何だか嫌な予感がするな……。
急いだ方がよさそうだ。
フューゼが足早に進み始めたその時だった。
「止まってください!!フューゼさん!!」
キャラットが急に叫ぶ。
あまりの声量に身構える一同。
「どうしたキャラット!?」
フューゼがキャラットの方を振り向くとみるみると青ざめていくキャラット。
「……!!御下がり下さい!!ヴァンドラ様!!」
ナイフを抜き完全に臨戦態勢に入ったシルビアがフューゼの前に立つ。
「ど、どうしたんだお前達!!」
状況を掴めていないフューゼ。
しかしシルビアも反応することも出来ず
周囲を警戒している。
「…シルビアさんもわかりますか?」
「はい。これだけ強力な魔力が満ちていれば嫌でも気付きます。…ヴァンドラ様、この先にかなりの魔力を持った何かが潜んでおります。」
「なんだと……!?何かって何だ!?」
「……申し訳ございません。何かまではまだ……「わかりますよ」」
シルビアに被せて話すキャラット。
しかしその声は弱々しく震えていた。
「キャラット……?」
「すみません……どうしても身体が震えてしまって……この魔力はあたし知ってるんです。嫌という程、知ってるんです……」
「大丈夫か……?船に戻るか?」
「……いえ。このままではこの村が無くなってしまうでしょう。何とかしないといけません」
虚ろな目で地面を見つめるキャラット。
「キャラット、教えてくれ。何がいるんだ?キャラットは何に気付いたんだ?」
少しの沈黙の後口を開くキャラット。
「……ベロウズ・ケイジュです」
「なに?」
「ベロウズ・ケイジュ……。ボルシエオン帝国の司祭でいくつもの属性魔法を操り侵略を繰り返している者です……。グリーディアが落とされそうになった時の魔力で覚えています」
「あれだけ大きな船で来たのに1人も確認に来ないんだな……。慣れてるのか?」
「いつもは確認の者が来るんですが……今日は誰もいないみたいです…」
「そうか……たまにあるのか?こういう事が。」
「今まではそんな経験無いですね……。モナさんの急な体調不良もありますし少し心配です」
……何だか嫌な予感がするな……。
急いだ方がよさそうだ。
フューゼが足早に進み始めたその時だった。
「止まってください!!フューゼさん!!」
キャラットが急に叫ぶ。
あまりの声量に身構える一同。
「どうしたキャラット!?」
フューゼがキャラットの方を振り向くとみるみると青ざめていくキャラット。
「……!!御下がり下さい!!ヴァンドラ様!!」
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しかしシルビアも反応することも出来ず
周囲を警戒している。
「…シルビアさんもわかりますか?」
「はい。これだけ強力な魔力が満ちていれば嫌でも気付きます。…ヴァンドラ様、この先にかなりの魔力を持った何かが潜んでおります。」
「なんだと……!?何かって何だ!?」
「……申し訳ございません。何かまではまだ……「わかりますよ」」
シルビアに被せて話すキャラット。
しかしその声は弱々しく震えていた。
「キャラット……?」
「すみません……どうしても身体が震えてしまって……この魔力はあたし知ってるんです。嫌という程、知ってるんです……」
「大丈夫か……?船に戻るか?」
「……いえ。このままではこの村が無くなってしまうでしょう。何とかしないといけません」
虚ろな目で地面を見つめるキャラット。
「キャラット、教えてくれ。何がいるんだ?キャラットは何に気付いたんだ?」
少しの沈黙の後口を開くキャラット。
「……ベロウズ・ケイジュです」
「なに?」
「ベロウズ・ケイジュ……。ボルシエオン帝国の司祭でいくつもの属性魔法を操り侵略を繰り返している者です……。グリーディアが落とされそうになった時の魔力で覚えています」
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