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第一章 一番にはなれない私
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披露宴も終わり、ひとりで会場になったホテルを出る。
両親は今日くらい実家に帰ってはどうかと誘ってくれたが、ひとりになりたかった。
かといって自分のマンションの部屋でひとりきりになるのも嫌で、適当に飲めそうなイタリアンのお店に入った。
「――紀藤さん?」
店員に席に案内される途中、声をかけられてそちらへ目を向ける。
そこには上司の富士野部長がいた。
「おひとりですか?」
「ええ、まあ」
曖昧な笑みで答える。
それでなにかを感じとったのか、彼は黒縁ハーフリムの眼鏡の下で僅かに眉を寄せた。
「よかったら一緒にどうですか?」
さりげなく、部長が席を勧めてくれる。
「ええっと……じゃあ」
上司から誘われると断りづらい。
それにひとり淋しく飲むと今日は悪酔いしそうな気がして、その誘いに乗った。
メニューを受け取り、カシスソーダとサラダを頼んだ。
「今日はなにかあったんですか?」
これはなにか私を心配して聞いているのかと一瞬思ったが、ただ単にドレス姿だからとすぐに気づいた。
「姉の結婚式、で」
「そうですか。
それはおめでとうございます」
「ありがとうございます」
祝いの言葉を、頭を下げて受ける。
そのタイミングで頼んだお酒が出てきた。
一口飲んで、喉を潤す。
「富士野部長こそ休日なのにスーツなんて、お仕事だったんですか」
私は飲料メーカーに勤めている。
ルートセールスなら土日も仕事だが、営業部なので基本カレンダーどおりの休みだ。
まあ、営業社員はそうはいかないみたいだけれど。
「……まあ、ね」
歯切れの悪い返事はなんとなく誤魔化されたように感じたが、気のせいだろうか。
適当に話しながら飲んでサラダを摘まむ。
「そういえば眼鏡、違うんですね」
「え?
ああ」
確認するかのように部長が眼鏡に触れる。
いつもは銀縁オーバル眼鏡の彼だが、今日は黒メタルのハーフリムだった。
「気分転換ですよ」
微妙な笑みを浮かべ、彼がワインを口に運ぶ。
三十二歳で部長なんてエリートなのに、富士野部長は年下の部下にも敬語で物腰が柔らかく、陰で私たちは〝ジェントル〟と呼んで慕っていた。
緩くオールバックにした髪と、優しげな目もとが紳士を思わせるからというのが理由だ。
しかし今日の彼は眼鏡が違うからか、シャープな印象を与えた。
「そういう紀藤さんもドレスアップすると、いつもと印象違いますね」
「そうですか?」
今日はスモーキーピンクの、ロング丈ワンピースを着ていた。
髪も会社よりも華やかにアップにしてある。
当然、メイクだって。
会社では無難な白ブラウスにパステルのフレアスカート、髪はいつもひとつ括りなんて私とは当然ながら違うだろう。
「はい。
今日はとても美しい……っと、これはセクハラですか?」
悪戯っぽく笑い、部長が片目をつぶってみせる。
おかげで一気に酔いが回ったかのように顔が熱くなった。
「いえ。
それに褒めていただいたのに悪いんですが、いくら着飾っても私には姉に敵わないので」
熱くなった顔を落ち着けようと、グラスを口に運ぶ。
今日の姉はアフロディーテも裸足で逃げだすほど美しかった。
もし、私が同じドレスを着て同じようにメイクしたとしても、あそこまで美しくはなれない。
「私はお姉さんを知りませんが、紀藤さんは美しいですよ」
いつもならこれだけ褒められたら、嬉しくなるなり照れるなりするだろう。
しかし、今日の私にはただ、コンプレックスを刺激されるだけだった。
「ありがとうございます。
でも、私はいくら頑張ったって、姉には敵わないんです。
容姿も、頭も、性格も。
どんなに努力しても、姉が一番で私は二番。
そもそも、妹として生まれてきている時点で負けですよね」
ははっと自嘲し、グラスに残っていたお酒を一気に飲み干す。
「……初恋、だったんですよ。
姉の結婚相手」
酔っているな、とは思う。
こんな話、部長にする必要はない。
けれど口は勝手に動いていく。
「好きになったのはたぶん、私のほうが先だったと思います。
でも、彼は姉しか見てなかった。
諦めようと思うのに、彼はいい人だから私にも優しくしてくれるんですよ。
そんなの、ますます諦められなくなるじゃないですか」
一方的に語る私の話を、富士野部長は黙って聞いている。
下がった視界に見えるのは織りでストライプの入った臙脂のネクタイで、彼がどんな顔をしているかなんてわからない。
「あ、別に姉を恨んでいるとかないんですよ。
ふたりには幸せになってほしいと思っています。
でもこれで、完全に吹っ切らないといけないな、って」
浮かんできた涙が落ちないように顔を上げると、レンズ越しに富士野部長と目があった。
じっと私を見つめる黒い瞳は、悲しんでいるように見えた。
「紀藤さんは優しいんですね」
伸びてきた手の指が、そっと私の目尻を撫でる。
「自分はこんなに傷ついているのに、お姉さんとその男の幸せを願うなんて」
離れていく手を、ただ黙って見ていた。
眼鏡の向こうから私を見る目は、目尻が僅かに下がっている。
それに――心臓が甘く、とくんと鼓動した。
「えっ、あっ、……そんな」
一気に酔いが回ったかのように、顔がみるみる熱を持つ。
きっと真っ赤になっているであろう顔を見られたくなくて、俯いてもそもそと野菜を口に突っ込んだ。
たぶん、部長は私に同情して慰めてくれているんだと思う。
だったら、無理なお願いをしても聞いてくれるだろうか。
「富士野部長」
顔を上げ、真っ直ぐに彼を見つめる。
私の真剣な声に何事か感じとったのか、部長は口へ運びかけたグラスをテーブルに戻し、姿勢を正した。
「はい」
「私があの人を忘れる手伝いを、してくれませんか」
これがなにを意味するかなんて、いまだにキスすら経験のない私だってわかっていた。
でも、裕司さんを想い続けたせいで大人になりきれないままのこの身体を捨てて、新しい恋へ向けて先に進みたい。
じっと私を見つめて黙ったままの部長が、なにを考えているのかわからない。
こんなことを頼まれて、迷惑だったんじゃ。
部長だって好きでもない女を、抱きたくないだろう。
そう気づくと猛烈な後悔が襲ってくる。
「あの」
「紀藤さんは」
今の発言は忘れてくれ、そう言おうとしたら同時に富士野部長が口を開いた。
「好きでもない私が相手で、後悔しませんか」
レンズの向こうに見える瞳は、怒っている。
きっと私が、自分を大事にしないからだ。
けれど同時に、哀れんでいるようにも見えた。
「……後悔、します」
「なら」
「でも、いいんです」
やめたほうがいいと部長が言う前にその言葉を制する。
「これは、前向きな後悔なので。
あ、後悔なのに前向きなんておかしいですよね」
自嘲してグラスを持ち上げたが空だったと気づき、テーブルに戻す。
きっと、こんなふうにヤケになって好きでもない部長に抱かれたことを、次に恋をしたときに後悔するだろう。
でも、それで割り切って一歩でも前に進めれば、この後悔は無駄じゃない。
だから、後悔したっていいのだ。
「……わかりました」
頷いた部長が、グラスに残っていたお酒をひと息に飲み干す。
「じゃあ、行きましょうか」
促すように彼が立ち上がるので、私も荷物をまとめてそれに続いた。
両親は今日くらい実家に帰ってはどうかと誘ってくれたが、ひとりになりたかった。
かといって自分のマンションの部屋でひとりきりになるのも嫌で、適当に飲めそうなイタリアンのお店に入った。
「――紀藤さん?」
店員に席に案内される途中、声をかけられてそちらへ目を向ける。
そこには上司の富士野部長がいた。
「おひとりですか?」
「ええ、まあ」
曖昧な笑みで答える。
それでなにかを感じとったのか、彼は黒縁ハーフリムの眼鏡の下で僅かに眉を寄せた。
「よかったら一緒にどうですか?」
さりげなく、部長が席を勧めてくれる。
「ええっと……じゃあ」
上司から誘われると断りづらい。
それにひとり淋しく飲むと今日は悪酔いしそうな気がして、その誘いに乗った。
メニューを受け取り、カシスソーダとサラダを頼んだ。
「今日はなにかあったんですか?」
これはなにか私を心配して聞いているのかと一瞬思ったが、ただ単にドレス姿だからとすぐに気づいた。
「姉の結婚式、で」
「そうですか。
それはおめでとうございます」
「ありがとうございます」
祝いの言葉を、頭を下げて受ける。
そのタイミングで頼んだお酒が出てきた。
一口飲んで、喉を潤す。
「富士野部長こそ休日なのにスーツなんて、お仕事だったんですか」
私は飲料メーカーに勤めている。
ルートセールスなら土日も仕事だが、営業部なので基本カレンダーどおりの休みだ。
まあ、営業社員はそうはいかないみたいだけれど。
「……まあ、ね」
歯切れの悪い返事はなんとなく誤魔化されたように感じたが、気のせいだろうか。
適当に話しながら飲んでサラダを摘まむ。
「そういえば眼鏡、違うんですね」
「え?
ああ」
確認するかのように部長が眼鏡に触れる。
いつもは銀縁オーバル眼鏡の彼だが、今日は黒メタルのハーフリムだった。
「気分転換ですよ」
微妙な笑みを浮かべ、彼がワインを口に運ぶ。
三十二歳で部長なんてエリートなのに、富士野部長は年下の部下にも敬語で物腰が柔らかく、陰で私たちは〝ジェントル〟と呼んで慕っていた。
緩くオールバックにした髪と、優しげな目もとが紳士を思わせるからというのが理由だ。
しかし今日の彼は眼鏡が違うからか、シャープな印象を与えた。
「そういう紀藤さんもドレスアップすると、いつもと印象違いますね」
「そうですか?」
今日はスモーキーピンクの、ロング丈ワンピースを着ていた。
髪も会社よりも華やかにアップにしてある。
当然、メイクだって。
会社では無難な白ブラウスにパステルのフレアスカート、髪はいつもひとつ括りなんて私とは当然ながら違うだろう。
「はい。
今日はとても美しい……っと、これはセクハラですか?」
悪戯っぽく笑い、部長が片目をつぶってみせる。
おかげで一気に酔いが回ったかのように顔が熱くなった。
「いえ。
それに褒めていただいたのに悪いんですが、いくら着飾っても私には姉に敵わないので」
熱くなった顔を落ち着けようと、グラスを口に運ぶ。
今日の姉はアフロディーテも裸足で逃げだすほど美しかった。
もし、私が同じドレスを着て同じようにメイクしたとしても、あそこまで美しくはなれない。
「私はお姉さんを知りませんが、紀藤さんは美しいですよ」
いつもならこれだけ褒められたら、嬉しくなるなり照れるなりするだろう。
しかし、今日の私にはただ、コンプレックスを刺激されるだけだった。
「ありがとうございます。
でも、私はいくら頑張ったって、姉には敵わないんです。
容姿も、頭も、性格も。
どんなに努力しても、姉が一番で私は二番。
そもそも、妹として生まれてきている時点で負けですよね」
ははっと自嘲し、グラスに残っていたお酒を一気に飲み干す。
「……初恋、だったんですよ。
姉の結婚相手」
酔っているな、とは思う。
こんな話、部長にする必要はない。
けれど口は勝手に動いていく。
「好きになったのはたぶん、私のほうが先だったと思います。
でも、彼は姉しか見てなかった。
諦めようと思うのに、彼はいい人だから私にも優しくしてくれるんですよ。
そんなの、ますます諦められなくなるじゃないですか」
一方的に語る私の話を、富士野部長は黙って聞いている。
下がった視界に見えるのは織りでストライプの入った臙脂のネクタイで、彼がどんな顔をしているかなんてわからない。
「あ、別に姉を恨んでいるとかないんですよ。
ふたりには幸せになってほしいと思っています。
でもこれで、完全に吹っ切らないといけないな、って」
浮かんできた涙が落ちないように顔を上げると、レンズ越しに富士野部長と目があった。
じっと私を見つめる黒い瞳は、悲しんでいるように見えた。
「紀藤さんは優しいんですね」
伸びてきた手の指が、そっと私の目尻を撫でる。
「自分はこんなに傷ついているのに、お姉さんとその男の幸せを願うなんて」
離れていく手を、ただ黙って見ていた。
眼鏡の向こうから私を見る目は、目尻が僅かに下がっている。
それに――心臓が甘く、とくんと鼓動した。
「えっ、あっ、……そんな」
一気に酔いが回ったかのように、顔がみるみる熱を持つ。
きっと真っ赤になっているであろう顔を見られたくなくて、俯いてもそもそと野菜を口に突っ込んだ。
たぶん、部長は私に同情して慰めてくれているんだと思う。
だったら、無理なお願いをしても聞いてくれるだろうか。
「富士野部長」
顔を上げ、真っ直ぐに彼を見つめる。
私の真剣な声に何事か感じとったのか、部長は口へ運びかけたグラスをテーブルに戻し、姿勢を正した。
「はい」
「私があの人を忘れる手伝いを、してくれませんか」
これがなにを意味するかなんて、いまだにキスすら経験のない私だってわかっていた。
でも、裕司さんを想い続けたせいで大人になりきれないままのこの身体を捨てて、新しい恋へ向けて先に進みたい。
じっと私を見つめて黙ったままの部長が、なにを考えているのかわからない。
こんなことを頼まれて、迷惑だったんじゃ。
部長だって好きでもない女を、抱きたくないだろう。
そう気づくと猛烈な後悔が襲ってくる。
「あの」
「紀藤さんは」
今の発言は忘れてくれ、そう言おうとしたら同時に富士野部長が口を開いた。
「好きでもない私が相手で、後悔しませんか」
レンズの向こうに見える瞳は、怒っている。
きっと私が、自分を大事にしないからだ。
けれど同時に、哀れんでいるようにも見えた。
「……後悔、します」
「なら」
「でも、いいんです」
やめたほうがいいと部長が言う前にその言葉を制する。
「これは、前向きな後悔なので。
あ、後悔なのに前向きなんておかしいですよね」
自嘲してグラスを持ち上げたが空だったと気づき、テーブルに戻す。
きっと、こんなふうにヤケになって好きでもない部長に抱かれたことを、次に恋をしたときに後悔するだろう。
でも、それで割り切って一歩でも前に進めれば、この後悔は無駄じゃない。
だから、後悔したっていいのだ。
「……わかりました」
頷いた部長が、グラスに残っていたお酒をひと息に飲み干す。
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