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第6章 ……好き
2.お疲れ様
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翌日早朝、メーカーの担当さんから連絡が入ったものの、在庫は希望数にほど遠いものだった。
そもそもあの容器は特殊なものであまり作っていないので、今回のような大量注文は特注に近いのだと言っていた。
足りない代わりに提案されたのが、同じ容器を卸している先から融通してもらえないか交渉してはどうかというものだった。
チームの全員に連絡し、出てこられる人間には出社してもらう。
「これ、全部電話するんですか……」
集まった全員の口から、すでに疲労の色の濃いため息が落ちる。
容器メーカーから送られてきたリストは、うんざりするほど膨大だった。
それもそうだろう、ほとんどが個人でやっているお店だったから。
「北海道や九州など、どう考えても直接回れない地域は除外するからここからさらに減る。
申し訳ないが、頼んだ」
きれいな姿勢で佑司がお辞儀をする。
「京屋部長が悪いんじゃないんで。
……なあ」
「そうだよね」
「じゃあ、やるか!」
みんな、てきぱきと電話をかけはじめ、私も佑司もそれに加わる。
ある程度目処がついたところで、少しずつ回収に出てもらった。
――ピコン。
携帯が通知音を立て、画面を確認する。
歩くのももどかしく佑司の元へ行き、それ――駿からのNYAINを見せた。
【例の容器。
うちの仕入れ先で持ってるとこあったよ。
取りに来てくれるんならかなりの数融通してくれるって。
ただし、工場が秋田なんだけど】
「どうしますか」
数的にはありがたい。
ただし、場所が。
行けない距離ではないけれど、厳しい距離。
新幹線ならすぐなんだろうが、荷物が多いから車じゃないと無理だし。
「行ってくる。
いまからだと……零時近くになるが、それでも大丈夫か確認してくれ」
時刻は午後四時。
そんなに時間がかかるところにこれから行こうだなんて。
「……わかり、ました」
でも私には止められなかった。
このプロジェクトはなんとしてでも成功させなければならない。
会社のためにも、――佑司のためにも。
時間がもったいなくて、速攻で駿に電話を入れる。
「いまの話。
京屋部長が行くそうなので、先方に零時近くになっても大丈夫か確認取ってもらっていい?」
『マジで行くの?
了解、連絡取ってみる』
折り返しの電話をイライラとしながら待つ。
数分後、かかってきたのはOKの電話だった。
「じゃあ、行ってくる」
立ち上がった佑司へ、半ば屍に変わりつつあるみんなの視線が向く。
「みんな、今日は本当にすまなかった。
あと少し、よろしく頼む。
無事に納品された暁には盛大に飲み会を開こう」
「はい」
みんな、最後の気力を振り絞って残り僅かにまた、電話をかけはじめる。
私は部屋を出ていった佑司を追った。
「本当にひとりで大丈夫ですか」
「大丈夫もなにも、俺ひとりしかいま動ける人間がいないんだからしょうがないだろう」
運転のできる社員は全員すでに出払っていた。
残っているのは佑司ただひとり。
「私、ついていきましょうか。
運転は代われませんが、隣で眠らないように見張ることはできます」
「チーはダメだ」
強い意志を込めた目で佑司がレンズの向こうから私を見つめる。
「チーはここに残ってみんなの連絡と帰りを待ってもらわないと困る。
これは、チーにしか頼めないことだから」
「佑司……」
半分は本当、半分は私に徹夜などさせられないといったところか。
もっと頼ってほしいという気持ちもありつつ、私にしかできないと言われるとそれ以上なにも言えなかった。
「事故、起こさないで無事に帰ってきてください」
思いっきり背伸びをして手を伸ばす。
すぐに彼がその高い背をかがめてくれたので、ちゅっと唇を触れさせて離れる。
「こんな人目に触れるところでキスするとかダメじゃなかったのか」
意地悪く、ニヤリと佑司の右の口端だけが上がった。
「きょ、今日は特別ですよ」
自分らしくないTLヒロイン的行動は顔の熱を上げていく。
「もうちょっと充電させて」
いつの間にか私の背中は壁につき、私の顔を両手で挟んだ佑司にがっつり唇を食われた。
離れると、艶を帯びたオニキスが眼鏡の向こうに見えた。
「……これで元気に帰ってこられる。
あと頼んだな、チー」
ひらひらと手を振りながら佑司が去っていき、見えなくなってようやく、なにが起こったのか把握した。
……これだから、スパダリ様は。
でも、これで佑司が元気になれたんならいい。
佑司が出ていって一時間ほどですべて電話はかけ終わった。
追加の先には近くにいる人へ回収に言ってもらうべく連絡済みだ。
「今日はお疲れ様でした。
あとこのとは私がやりますので、皆さんはもう帰ってください」
「お疲れ様でしたー」
みんな、ふらふらと席を立つ。
私はまだ、帰ってきていない人の連絡と帰りを待たなければいけないが、遠方まで行った佑司に比べればまし。
回収に出た人たちが全員戻ってきたのを確認して、私も家へ帰る。
今日の夜はひとりだと思うと淋しい。
ただただ、佑司が事故を起こさずに無事に帰ってくるのだけを祈って眠ろう……。
朝起きたとき、まだ佑司は帰ってきていなかった。
大丈夫か心配になったけど、携帯にはいくつかNYAINが入っていた。
【いま、向こうの工場出た。
チーも遅くまでお疲れ。
おやすみ】
【休憩中。
さすがに眠いからちょっと仮眠取る】
【また休憩。
朝日が昇ってきた。
徹夜明けには目に染みる】
【工場着。
これでちゃんと、納品できそう。
いまから帰る】
最後のメッセージは私が起きる少し前だ。
お腹空いて帰ってくるのかな。
でも眠いから早く寝たいよね。
リゾットとかだったらお腹に優しいからいいかな。
冷蔵庫を開けて、材料を探す。
ネギとベーコンがあって牛乳とチーズもあったから、これで大丈夫。
お鍋を出して調理を開始した。
「ただいまー」
「おかえりなさい。
お疲れ様でした」
帰ってきた佑司が私に口付けを落とす。
以前はあんなに嫌だったのに、いまはそれが嬉しい。
「なんかいい匂いがする」
「お腹、空いてないですか。
リゾット作ったんですけど」
「食う」
着替えもせずにテーブルに着いた佑司の前へ、よそったリゾットを置く。
「うまそう。
いただきます」
佑司がリゾットへスプーンを突っ込み、私も一緒に食べる。
「うまい」
「よかったです」
ふにゃんと締まらない顔で佑司が笑い、ついつい私の顔も緩んでしまう。
よっぽどお腹が空いていたのか、佑司はあっという間に完食してしまった。
「お代わり、ある?」
「あー……。
じゃあ、これ」
食べかけの、私のお皿を差し出す。
けれど佑司はむーんと不機嫌そうに唇を尖らせた。
「それ食ったらチーの分がなくなるだろ。
だったらいい。
シャワー、浴びてくるわ」
さっさと椅子を立ち、彼はリビングダイニングを出ていった。
なんだろう、いまの。
ちゃんと私を気遣ってくれるんだ。
そういうのは嬉しくて、にやけそうになる。
私も残りを食べてしまって、食洗機をセットした。
「チー」
ソファーでぼーっと携帯で小説を追っていたら、佑司から抱きつかれた。
「ちょっと!
髪、びしょびしょじゃないですか!」
「もー、眠くて面倒くさい……」
急いでタオルを取って戻ってきたときには、彼はうつらうつらしていた。
「佑司が一番、遠くまで行ったんですもんね。
お疲れ様でした」
「……ん」
濡れた髪を、タオルで拭いてあげる。
佑司はもう目を開けているのもつらそうだ。
「今日はゆっくり、休んでくださいね」
ぽすっ、っと彼が私の胸にもたれかかってくる。
「佑司?」
「すー」
気持ちよさそうな寝息が聞こえてくる。
そーっと立ち上がってタオルケットを取ってこようとしたら、服を思いっきり掴まれていた。
仕方ないので起こさないようにゆっくりと身体をずらし、上半身だけでも横になれるようにする。
「おやすみなさい、佑司」
膝枕状態で、佑司の髪を撫でる。
幸せそうな寝顔。
こんなの見てたら、さっき起きたばかりなのに眠くなっちゃうよ……。
そもそもあの容器は特殊なものであまり作っていないので、今回のような大量注文は特注に近いのだと言っていた。
足りない代わりに提案されたのが、同じ容器を卸している先から融通してもらえないか交渉してはどうかというものだった。
チームの全員に連絡し、出てこられる人間には出社してもらう。
「これ、全部電話するんですか……」
集まった全員の口から、すでに疲労の色の濃いため息が落ちる。
容器メーカーから送られてきたリストは、うんざりするほど膨大だった。
それもそうだろう、ほとんどが個人でやっているお店だったから。
「北海道や九州など、どう考えても直接回れない地域は除外するからここからさらに減る。
申し訳ないが、頼んだ」
きれいな姿勢で佑司がお辞儀をする。
「京屋部長が悪いんじゃないんで。
……なあ」
「そうだよね」
「じゃあ、やるか!」
みんな、てきぱきと電話をかけはじめ、私も佑司もそれに加わる。
ある程度目処がついたところで、少しずつ回収に出てもらった。
――ピコン。
携帯が通知音を立て、画面を確認する。
歩くのももどかしく佑司の元へ行き、それ――駿からのNYAINを見せた。
【例の容器。
うちの仕入れ先で持ってるとこあったよ。
取りに来てくれるんならかなりの数融通してくれるって。
ただし、工場が秋田なんだけど】
「どうしますか」
数的にはありがたい。
ただし、場所が。
行けない距離ではないけれど、厳しい距離。
新幹線ならすぐなんだろうが、荷物が多いから車じゃないと無理だし。
「行ってくる。
いまからだと……零時近くになるが、それでも大丈夫か確認してくれ」
時刻は午後四時。
そんなに時間がかかるところにこれから行こうだなんて。
「……わかり、ました」
でも私には止められなかった。
このプロジェクトはなんとしてでも成功させなければならない。
会社のためにも、――佑司のためにも。
時間がもったいなくて、速攻で駿に電話を入れる。
「いまの話。
京屋部長が行くそうなので、先方に零時近くになっても大丈夫か確認取ってもらっていい?」
『マジで行くの?
了解、連絡取ってみる』
折り返しの電話をイライラとしながら待つ。
数分後、かかってきたのはOKの電話だった。
「じゃあ、行ってくる」
立ち上がった佑司へ、半ば屍に変わりつつあるみんなの視線が向く。
「みんな、今日は本当にすまなかった。
あと少し、よろしく頼む。
無事に納品された暁には盛大に飲み会を開こう」
「はい」
みんな、最後の気力を振り絞って残り僅かにまた、電話をかけはじめる。
私は部屋を出ていった佑司を追った。
「本当にひとりで大丈夫ですか」
「大丈夫もなにも、俺ひとりしかいま動ける人間がいないんだからしょうがないだろう」
運転のできる社員は全員すでに出払っていた。
残っているのは佑司ただひとり。
「私、ついていきましょうか。
運転は代われませんが、隣で眠らないように見張ることはできます」
「チーはダメだ」
強い意志を込めた目で佑司がレンズの向こうから私を見つめる。
「チーはここに残ってみんなの連絡と帰りを待ってもらわないと困る。
これは、チーにしか頼めないことだから」
「佑司……」
半分は本当、半分は私に徹夜などさせられないといったところか。
もっと頼ってほしいという気持ちもありつつ、私にしかできないと言われるとそれ以上なにも言えなかった。
「事故、起こさないで無事に帰ってきてください」
思いっきり背伸びをして手を伸ばす。
すぐに彼がその高い背をかがめてくれたので、ちゅっと唇を触れさせて離れる。
「こんな人目に触れるところでキスするとかダメじゃなかったのか」
意地悪く、ニヤリと佑司の右の口端だけが上がった。
「きょ、今日は特別ですよ」
自分らしくないTLヒロイン的行動は顔の熱を上げていく。
「もうちょっと充電させて」
いつの間にか私の背中は壁につき、私の顔を両手で挟んだ佑司にがっつり唇を食われた。
離れると、艶を帯びたオニキスが眼鏡の向こうに見えた。
「……これで元気に帰ってこられる。
あと頼んだな、チー」
ひらひらと手を振りながら佑司が去っていき、見えなくなってようやく、なにが起こったのか把握した。
……これだから、スパダリ様は。
でも、これで佑司が元気になれたんならいい。
佑司が出ていって一時間ほどですべて電話はかけ終わった。
追加の先には近くにいる人へ回収に言ってもらうべく連絡済みだ。
「今日はお疲れ様でした。
あとこのとは私がやりますので、皆さんはもう帰ってください」
「お疲れ様でしたー」
みんな、ふらふらと席を立つ。
私はまだ、帰ってきていない人の連絡と帰りを待たなければいけないが、遠方まで行った佑司に比べればまし。
回収に出た人たちが全員戻ってきたのを確認して、私も家へ帰る。
今日の夜はひとりだと思うと淋しい。
ただただ、佑司が事故を起こさずに無事に帰ってくるのだけを祈って眠ろう……。
朝起きたとき、まだ佑司は帰ってきていなかった。
大丈夫か心配になったけど、携帯にはいくつかNYAINが入っていた。
【いま、向こうの工場出た。
チーも遅くまでお疲れ。
おやすみ】
【休憩中。
さすがに眠いからちょっと仮眠取る】
【また休憩。
朝日が昇ってきた。
徹夜明けには目に染みる】
【工場着。
これでちゃんと、納品できそう。
いまから帰る】
最後のメッセージは私が起きる少し前だ。
お腹空いて帰ってくるのかな。
でも眠いから早く寝たいよね。
リゾットとかだったらお腹に優しいからいいかな。
冷蔵庫を開けて、材料を探す。
ネギとベーコンがあって牛乳とチーズもあったから、これで大丈夫。
お鍋を出して調理を開始した。
「ただいまー」
「おかえりなさい。
お疲れ様でした」
帰ってきた佑司が私に口付けを落とす。
以前はあんなに嫌だったのに、いまはそれが嬉しい。
「なんかいい匂いがする」
「お腹、空いてないですか。
リゾット作ったんですけど」
「食う」
着替えもせずにテーブルに着いた佑司の前へ、よそったリゾットを置く。
「うまそう。
いただきます」
佑司がリゾットへスプーンを突っ込み、私も一緒に食べる。
「うまい」
「よかったです」
ふにゃんと締まらない顔で佑司が笑い、ついつい私の顔も緩んでしまう。
よっぽどお腹が空いていたのか、佑司はあっという間に完食してしまった。
「お代わり、ある?」
「あー……。
じゃあ、これ」
食べかけの、私のお皿を差し出す。
けれど佑司はむーんと不機嫌そうに唇を尖らせた。
「それ食ったらチーの分がなくなるだろ。
だったらいい。
シャワー、浴びてくるわ」
さっさと椅子を立ち、彼はリビングダイニングを出ていった。
なんだろう、いまの。
ちゃんと私を気遣ってくれるんだ。
そういうのは嬉しくて、にやけそうになる。
私も残りを食べてしまって、食洗機をセットした。
「チー」
ソファーでぼーっと携帯で小説を追っていたら、佑司から抱きつかれた。
「ちょっと!
髪、びしょびしょじゃないですか!」
「もー、眠くて面倒くさい……」
急いでタオルを取って戻ってきたときには、彼はうつらうつらしていた。
「佑司が一番、遠くまで行ったんですもんね。
お疲れ様でした」
「……ん」
濡れた髪を、タオルで拭いてあげる。
佑司はもう目を開けているのもつらそうだ。
「今日はゆっくり、休んでくださいね」
ぽすっ、っと彼が私の胸にもたれかかってくる。
「佑司?」
「すー」
気持ちよさそうな寝息が聞こえてくる。
そーっと立ち上がってタオルケットを取ってこようとしたら、服を思いっきり掴まれていた。
仕方ないので起こさないようにゆっくりと身体をずらし、上半身だけでも横になれるようにする。
「おやすみなさい、佑司」
膝枕状態で、佑司の髪を撫でる。
幸せそうな寝顔。
こんなの見てたら、さっき起きたばかりなのに眠くなっちゃうよ……。
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