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最終章 入るor出る?
3.まさくんは私が助ける
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目を開けると今日も、カーテンの間から薄日が差していた。
「じゃあ僕は会社に行ってくるけど。
いい子にしてるんだよ?
そうだ、今日は入籍記念日と高鷹を追放できるめでたい日だからね。
帰ったらお祝いしよう」
もう春熙は起きていて、ネクタイを結びながら私に話しかけてくる。
「……うん、楽しみにしてる」
春熙の目が一瞬、大きく見開かれた。
次の瞬間には泣きだしそうに細められる。
そんな彼に微笑み返しながら、だるい身体で腕を伸ばす。
応えるように春熙が顔を近づけてきて、その首に手を回した。
私の方へと引き寄せ、唇を重ねる。
「……春熙、愛してる」
「僕も愛してるよ、愛乃」
今度は春熙の方から貪ってくる。
唇が離れると彼は、せっかく結んだネクタイを緩めた。
「会社、遅刻しちゃうよ?」
「こんなに可愛い愛乃を食べないなんてもったいないこと、できるわけないだろ?
それに会議は午後からだから大丈夫」
春熙と一緒に快楽に溺れた――フリをした。
「婚姻届、出しに行く時間なくなっちゃった。
ま、でも帰りに出せばいいし。
じゃあ、いってくるね」
「いってらっしゃい」
またネクタイを締め、名残惜しそうに私に口づけして春熙は出ていった。
いなくなると気合いを入れるように頬を叩く。
着替えが着物しかないから、仕方なくそれを着る。
いまからのことを考えたら手画きの京友禅に申し訳ないが、背に腹は代えられない。
リビングの窓の傍に立ち、気持ちを落ち着けるように大きく深呼吸する。
持ってきたダイニングの椅子を持ち上げ、もう一度大きく息を吸い込んでそれを――窓硝子に叩きつけた。
――ガシャンッ!
――ジリジリジリジリジリジリッ!
硝子の割れる大きな音と、けたたましい警報が鳴り響く。
けれどそんなものにはかまわずに着物の裾をからげ、もうひとつ傍に置いておいた椅子を利用して窓から外へと出る。
「……いったー」
抜け出るとき、硝子に引っかけて頬が切れた。
拭うとぬるりと血がついたが、そんなものにかまっている余裕はない。
警報の音を聞きつけて、坂巻さんがこっちに向かってきているのが見えたから。
「愛乃お嬢様。
勝手に出られては困ります」
いつもと表情の変わらない坂巻さんは、本当に困っているのかどうかわからない。
「そんなの知らない。
車のキーちょうだい、坂巻さん」
車の免許は一応、持っている。
運転に興味を見せた私に、春熙が取らせてくれたから。
公的試験以外は全部、春熙の教習だったけど。
だから免許は持っているが、春熙の家から出たのは免許を取るために数えるほどしかない。
ここでしか春熙が運転させてくれなかったし、必要がなかったから。
「それでどうするおつもりですか」
「会社に行って、春熙を止める」
「愛乃お嬢様の運転で、無事に会社にたどり着けると?」
「うっ」
ほぼ公道未経験者の私の運転で、ちゃんと会社までたどり着けるかは怪しい。
途中で都市高速も使わなければいけないし。
でも、それでも、実行するしか……。
「私めが送り届けて差し上げます」
「え?」
先導するように坂巻さんはガレージに向かって歩きだし、慌ててその後を追った。
「愛乃お嬢様にもしなにかあれば、私めが春熙坊ちゃんに叱られてしまいます」
後部部座席のドアを開けて促され、戸惑いつつも乗る。
坂巻さんも運転席に座ってシートベルト締め、車を出した。
「その、こんなことをする方が、春熙に怒られると思うんですけど……」
車のキーを奪われ、私が逃げた時点で坂巻さんが叱責されるのがわかっていながら、そんな計画立てた私が言うことじゃないけど。
「春熙坊ちゃんが間違ったことをなさろうとするのなら、それを止める責が長年お傍にお仕えした私めにはございます。
それに、春熙坊ちゃんから叱られ慣れておりますから」
坂巻さんは絶対に、春熙に逆らわないんだと思っていた。
だからこそ苦手で怖かったのに。
私は彼を見くびっていたんだな。
「少々飛ばします故、舌など噛まぬようご注意を」
ぐいっとさらに坂巻さんがアクセルを踏み込む。
けれど物言いは昔の人みたいで、そこはやっぱり坂巻さんだった。
「健闘をお祈りいたします」
「ありがとう!」
坂巻さんに見送られ、前に征史さんに教えてもらった方法で見つからないように会社に入る。
人に見つかりそうになったら隠れたりして目的の部屋を目指すのは、こんなときに不謹慎だけどちょっとスパイになったみたいでどきどきした。
「高鷹部長はいますか!?」
バン!と勢いよくドアを開けた途端に、視線が集中する。
「愛乃ちゃん!?」
幽霊でも見たかのように橋川くんの手からペットボトルが落ち、床に水たまりを作っていく。
「え、ほんとに愛乃ちゃん!?」
橋川くんが私に駆け寄ってくると同時に、室内は蜂の巣をつついたかのような騒ぎになった。
「誰か高鷹部長呼んできて!」
「怪我してるじゃない、救急箱!」
「足袋だけじゃないか!
怪我はしてないか?」
「とりあえずここ、座って」
「なにか飲む?
あ、俺、自販機でお茶買ってきます!」
矢継ぎ早にいろいろ聞かれ、答えることができない。
「……愛乃」
ドアの方から聞こえた声で、あたりは一瞬にして静かになった。
立っていた男はつかつかと私の方まで一気に距離を詰め、目の前にひざまずいた。
「本当に愛乃、なのか」
目にいっぱい涙を溜めた彼の手が、そっと私の頬に触れる。
「はい、まさくん」
その手に私の手を重ね、甘えるように頬をすりつけた。
「愛乃……」
細められた目からぽろりと涙が転がり落ちる。
おそるおそる伸びてくる手は抑えきれない感情で細かく震えていた。
「本当に、愛乃だ……」
ぎゅーっと抱きしめられると、征史さんの心臓の音が聞こえてくる。
とくん、とくんと不安げなその音はそれだけ彼に心配をさせたのだと、胸が締め付けられた。
「怪我、しているじゃないか。
病院に……」
征史さんの手が私の頬の切り傷に触れる。
でもいまは、そんな時間はない。
「まさくん……高鷹部長に大事な話があって」
「……なんだ?」
姿勢を正し、まっすぐに彼を見つめる。
征史さんも気づいたのか、仕事の顔に切り替わった。
「東藤本部長が、高鷹部長を陥れようと計画しています。
今日の会議で東藤社長たちの背任行為を高鷹部長になすりつけ、会社を追放するつもりです」
みんながざわめく。
高鷹部長の追放は他人事ではない。
「よく知らせてくれた」
征史さんが落ち着くようにと頷き、ざわめきが止まる。
「上層部が経営不振の我が社を海外の会社へ不当に売り払おうとする動きは掴んでいた。
まだ、確証は得られてなかったが。
……橋川、調べられるか」
「了解です!」
橋川くんはその場を和ませたいのか、勢いよく敬礼した。
「他のものはいまの仕事よりもこちらを優先して、橋川に手を貸してほしい」
「かしこまりました」
岩岡課長が頷き、慌ただしくみんな、席へと戻っていく。
「椎名。
悪いが愛乃に着いていてやってくれるか。
俺の部屋を使っていい」
「はい。
……行こうか、愛乃ちゃん」
「……はい」
征史さんはすでに、怖いくらい真剣な顔でパソコンを睨んでいる。
いまはきっと、私は彼の手助けになるようなことはなにもできない。
だからせめて、うまくいくように祈ろう――。
「じゃあ僕は会社に行ってくるけど。
いい子にしてるんだよ?
そうだ、今日は入籍記念日と高鷹を追放できるめでたい日だからね。
帰ったらお祝いしよう」
もう春熙は起きていて、ネクタイを結びながら私に話しかけてくる。
「……うん、楽しみにしてる」
春熙の目が一瞬、大きく見開かれた。
次の瞬間には泣きだしそうに細められる。
そんな彼に微笑み返しながら、だるい身体で腕を伸ばす。
応えるように春熙が顔を近づけてきて、その首に手を回した。
私の方へと引き寄せ、唇を重ねる。
「……春熙、愛してる」
「僕も愛してるよ、愛乃」
今度は春熙の方から貪ってくる。
唇が離れると彼は、せっかく結んだネクタイを緩めた。
「会社、遅刻しちゃうよ?」
「こんなに可愛い愛乃を食べないなんてもったいないこと、できるわけないだろ?
それに会議は午後からだから大丈夫」
春熙と一緒に快楽に溺れた――フリをした。
「婚姻届、出しに行く時間なくなっちゃった。
ま、でも帰りに出せばいいし。
じゃあ、いってくるね」
「いってらっしゃい」
またネクタイを締め、名残惜しそうに私に口づけして春熙は出ていった。
いなくなると気合いを入れるように頬を叩く。
着替えが着物しかないから、仕方なくそれを着る。
いまからのことを考えたら手画きの京友禅に申し訳ないが、背に腹は代えられない。
リビングの窓の傍に立ち、気持ちを落ち着けるように大きく深呼吸する。
持ってきたダイニングの椅子を持ち上げ、もう一度大きく息を吸い込んでそれを――窓硝子に叩きつけた。
――ガシャンッ!
――ジリジリジリジリジリジリッ!
硝子の割れる大きな音と、けたたましい警報が鳴り響く。
けれどそんなものにはかまわずに着物の裾をからげ、もうひとつ傍に置いておいた椅子を利用して窓から外へと出る。
「……いったー」
抜け出るとき、硝子に引っかけて頬が切れた。
拭うとぬるりと血がついたが、そんなものにかまっている余裕はない。
警報の音を聞きつけて、坂巻さんがこっちに向かってきているのが見えたから。
「愛乃お嬢様。
勝手に出られては困ります」
いつもと表情の変わらない坂巻さんは、本当に困っているのかどうかわからない。
「そんなの知らない。
車のキーちょうだい、坂巻さん」
車の免許は一応、持っている。
運転に興味を見せた私に、春熙が取らせてくれたから。
公的試験以外は全部、春熙の教習だったけど。
だから免許は持っているが、春熙の家から出たのは免許を取るために数えるほどしかない。
ここでしか春熙が運転させてくれなかったし、必要がなかったから。
「それでどうするおつもりですか」
「会社に行って、春熙を止める」
「愛乃お嬢様の運転で、無事に会社にたどり着けると?」
「うっ」
ほぼ公道未経験者の私の運転で、ちゃんと会社までたどり着けるかは怪しい。
途中で都市高速も使わなければいけないし。
でも、それでも、実行するしか……。
「私めが送り届けて差し上げます」
「え?」
先導するように坂巻さんはガレージに向かって歩きだし、慌ててその後を追った。
「愛乃お嬢様にもしなにかあれば、私めが春熙坊ちゃんに叱られてしまいます」
後部部座席のドアを開けて促され、戸惑いつつも乗る。
坂巻さんも運転席に座ってシートベルト締め、車を出した。
「その、こんなことをする方が、春熙に怒られると思うんですけど……」
車のキーを奪われ、私が逃げた時点で坂巻さんが叱責されるのがわかっていながら、そんな計画立てた私が言うことじゃないけど。
「春熙坊ちゃんが間違ったことをなさろうとするのなら、それを止める責が長年お傍にお仕えした私めにはございます。
それに、春熙坊ちゃんから叱られ慣れておりますから」
坂巻さんは絶対に、春熙に逆らわないんだと思っていた。
だからこそ苦手で怖かったのに。
私は彼を見くびっていたんだな。
「少々飛ばします故、舌など噛まぬようご注意を」
ぐいっとさらに坂巻さんがアクセルを踏み込む。
けれど物言いは昔の人みたいで、そこはやっぱり坂巻さんだった。
「健闘をお祈りいたします」
「ありがとう!」
坂巻さんに見送られ、前に征史さんに教えてもらった方法で見つからないように会社に入る。
人に見つかりそうになったら隠れたりして目的の部屋を目指すのは、こんなときに不謹慎だけどちょっとスパイになったみたいでどきどきした。
「高鷹部長はいますか!?」
バン!と勢いよくドアを開けた途端に、視線が集中する。
「愛乃ちゃん!?」
幽霊でも見たかのように橋川くんの手からペットボトルが落ち、床に水たまりを作っていく。
「え、ほんとに愛乃ちゃん!?」
橋川くんが私に駆け寄ってくると同時に、室内は蜂の巣をつついたかのような騒ぎになった。
「誰か高鷹部長呼んできて!」
「怪我してるじゃない、救急箱!」
「足袋だけじゃないか!
怪我はしてないか?」
「とりあえずここ、座って」
「なにか飲む?
あ、俺、自販機でお茶買ってきます!」
矢継ぎ早にいろいろ聞かれ、答えることができない。
「……愛乃」
ドアの方から聞こえた声で、あたりは一瞬にして静かになった。
立っていた男はつかつかと私の方まで一気に距離を詰め、目の前にひざまずいた。
「本当に愛乃、なのか」
目にいっぱい涙を溜めた彼の手が、そっと私の頬に触れる。
「はい、まさくん」
その手に私の手を重ね、甘えるように頬をすりつけた。
「愛乃……」
細められた目からぽろりと涙が転がり落ちる。
おそるおそる伸びてくる手は抑えきれない感情で細かく震えていた。
「本当に、愛乃だ……」
ぎゅーっと抱きしめられると、征史さんの心臓の音が聞こえてくる。
とくん、とくんと不安げなその音はそれだけ彼に心配をさせたのだと、胸が締め付けられた。
「怪我、しているじゃないか。
病院に……」
征史さんの手が私の頬の切り傷に触れる。
でもいまは、そんな時間はない。
「まさくん……高鷹部長に大事な話があって」
「……なんだ?」
姿勢を正し、まっすぐに彼を見つめる。
征史さんも気づいたのか、仕事の顔に切り替わった。
「東藤本部長が、高鷹部長を陥れようと計画しています。
今日の会議で東藤社長たちの背任行為を高鷹部長になすりつけ、会社を追放するつもりです」
みんながざわめく。
高鷹部長の追放は他人事ではない。
「よく知らせてくれた」
征史さんが落ち着くようにと頷き、ざわめきが止まる。
「上層部が経営不振の我が社を海外の会社へ不当に売り払おうとする動きは掴んでいた。
まだ、確証は得られてなかったが。
……橋川、調べられるか」
「了解です!」
橋川くんはその場を和ませたいのか、勢いよく敬礼した。
「他のものはいまの仕事よりもこちらを優先して、橋川に手を貸してほしい」
「かしこまりました」
岩岡課長が頷き、慌ただしくみんな、席へと戻っていく。
「椎名。
悪いが愛乃に着いていてやってくれるか。
俺の部屋を使っていい」
「はい。
……行こうか、愛乃ちゃん」
「……はい」
征史さんはすでに、怖いくらい真剣な顔でパソコンを睨んでいる。
いまはきっと、私は彼の手助けになるようなことはなにもできない。
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