49 / 103
№49 うどん
しおりを挟む
「おなかすいたね」
「そうだね」
翌日は休みとだけあって二人で夜更かししてたらおなかがぐーっと鳴った。
「……おなか、すいたね」
「……はぁーっ。
わかった。
なんか作るよ」
ため息をついて立ち上がった彼は私のあたまをぽんぽんすると、苦笑いを浮かべてキッチンに立った。
彼がキッチンで料理をしているのが好きだ。
だから時々、こうやって我が儘を言ってみる。
「うどんあった。
茹でるだけの奴」
そう言って目の前に置かれたどんぶりには、ちゃんと刻んだねぎに輪切りのちくわなんか載っている。
「ありがと。
いただきます」
「いただきます」
うどんの湯気に彼の眼鏡が曇る。
眼鏡を外した彼と目があった。
テーブルの上に手をつくと、彼は私の口端にキスをした。
「……ねぎ、ついてたよ」
……嘘つきめ。
「そうだね」
翌日は休みとだけあって二人で夜更かししてたらおなかがぐーっと鳴った。
「……おなか、すいたね」
「……はぁーっ。
わかった。
なんか作るよ」
ため息をついて立ち上がった彼は私のあたまをぽんぽんすると、苦笑いを浮かべてキッチンに立った。
彼がキッチンで料理をしているのが好きだ。
だから時々、こうやって我が儘を言ってみる。
「うどんあった。
茹でるだけの奴」
そう言って目の前に置かれたどんぶりには、ちゃんと刻んだねぎに輪切りのちくわなんか載っている。
「ありがと。
いただきます」
「いただきます」
うどんの湯気に彼の眼鏡が曇る。
眼鏡を外した彼と目があった。
テーブルの上に手をつくと、彼は私の口端にキスをした。
「……ねぎ、ついてたよ」
……嘘つきめ。
0
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
Promise Ring
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
浅井夕海、OL。
下請け会社の社長、多賀谷さんを社長室に案内する際、ふたりっきりのエレベーターで突然、うなじにキスされました。
若くして独立し、業績も上々。
しかも独身でイケメン、そんな多賀谷社長が地味で無表情な私なんか相手にするはずなくて。
なのに次きたとき、やっぱりふたりっきりのエレベーターで……。


社長室の蜜月
ゆる
恋愛
内容紹介:
若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。
一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。
仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。



甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる