3 / 8
第壱譚
0002:ナギっちじゃなくて、男⁉︎
しおりを挟む
チュンチュンチュン(朝ですよーー‼︎)
ーーここは、エリンの小部屋。ーー
「むにゃむにゃ……もう少し寝ようー。(幸せエリン)」
「おい、起きろ女。(エリンの横で寝ているジト目の男)」
「………………。(ガバッと身体を起こすエリン)」
「寝相が悪いぞ。どうにかならんのか。」
「いや、貴方だれ⁉︎(ドン引きエリン)」
「…………ナギだ。(ジト目の男)」
「違うでしょ! 顔も身体も全然別人じゃない‼︎」
「そうキーキー耳元でしゃべるな。……発情期か?」
「ーーーーっ‼︎ な、ナギっちを今すぐ出しなさいよ!」
「いや、だから俺がナギだ。(堂々とした態度)」
「ナギっちは、もっと愛嬌があって、可愛くて謙虚で、柔らかくて、愛されキャラなのよ! ……貴方みたいに、ジト目で威嚇なんかしてこないわ‼︎(吠えまくるエリン)」
「…………それは、女側のナギだ。(遠い目男)」
「お、女側?(ぽかーんなエリン)」
「そうだ。……俺達は二人で一つ。……一つの身体に二人の魂が宿っている状態なんだ。(説明が面倒な男)」
「そ、そんな事あるわけないじゃない‼︎(大汗)」
「信じられねーかもしれないが、これが現実だ。その証拠に昨日、お前達が交わしていた会話も俺は知っているぞ。」
「か、会話⁉︎(ど、どこからどこまで⁉︎)」
「……ケホン。……『隊長と班長のカップリングが最強過ぎて仕事中に妄想してると、班長に集中しろって怒られちゃうんだー! でも、しょうがないと思うの! 班長が理想の受け……。』(女声で)」
「(間髪入れずに)ストップーー!」
ーーエリンは、男の口を両手で塞いだ‼︎ーー
「モガ、ムグ、モゴゴ!(手を離せ!)」
「な、ナギさん。……信じるので、誰にも口外しないでね!(滝のような汗)」
「モゴモゴ、むぐぐー。(それは俺の勝手だろ?)」
「ねっ?(ジト目でお願いするエリン)」
ーー男はブンブンと首を縦に振った‼︎ーー
「ありがとうです、ナギさん。(手をのけるエリン)」
「……ああ。(可哀想な目でエリンを見る男)」
「ほら、班長に私が腐女子ってことが知られちゃうと避けられるかもしれないじゃない? そうなると班長と隊長の絡みが見れなくなってトキメキが枯渇してしまうでしょ? これはもう由々しき事態なのですよ!(熱く語るエリン)」
「その前にお前さん、除隊したんだろ?」
「……そ、そうだったわ。(打ちひしがれるエリン)」
「……なんか、悪かったな。(気まずい男)」
「い、いいのよ! ナギっちというお友達もできたし、……いろいろな口実を使って、班長に会いに行けばいいし、なんなら、望遠鏡で遠くから眺めれば気付かれずにトキメキを供給できるわ!(考えすぎてのぼせたエリン)」
「……ストーカーはやめた方がいいぞ。」
「ち、違うの! 私は『班長を陰ながら見守り隊』副隊長なんだから! ただのストーカーと一緒にしないで!」
「……見守り隊。(更に可哀想な目で見る男)」
「と、とにかく、……私が腐女子って事は、ナギっちとナギさんと私だけの秘密なんだからね!」
「……見返りがほしいな。」
「み、見返り⁉︎(な、ん、で、す、と⁉︎)」
「そうだな。(エリンの身体を抱き寄せて)俺と婚約関係になるなら、お前さんの願いも聞いてやるよ。(ニヤリ)」
「こここここ婚約関係⁉︎(びっくりエリン)」
「良いと思うけどな。婚約すれば、俺も女ナギもお前さんの趣味に付き合ってても怪しまれないし、お前さんも楽しく趣味に打ち込めるし、女ナギも初めてのお友達と一緒にいられるし。一石三鳥だろ?(エリンの耳元で甘く囁く男)」
「ええええ、……で、でも。(考えるエリン)」
「お前さんの同人活動(?)も手伝ってやるぜ?」
「ほ、ほんと?(頬をほんのり真っ赤にするエリン)」
「ああ。……一緒に支え合って生きようではないか。」
「……ナギっちも一緒なんだよね?(念押しエリン)」
「当たり前だ。……女ナギもお前さんと一緒に居られることになったら、涙を流して喜ぶだろうな。(悪い顔)」
「……わかった。ナギさんの条件、のむわ!」
「……受けて立つぞ、エリン。(悪い顔)」
「ということで、ちょっと離れてくれないかしら?」
「……なんでだ?(きょとん)」
「いや、だって、……着替えたいし、今日は演習場に用があるからその準備もしないといけないでしょ?」
「……俺が手伝ってやるよ。(悪い顔)」
「ーーーーっ‼︎ け、結構よ‼︎(赤面エリン)」
「遠慮するなって、……昨日、背中を流した仲だろ?」
「ーーーーっ⁉︎ ち、違うもん! あれはナギっちなんだから、ナギさんじゃない!(慌ててしどろもどろなエリン)」
「俺達は、記憶の共有をしているから、一緒にやったも同じだ。……女ナギに手取り足取り教えてただろ? 全部知って……グハァ‼︎(エリンにぶん殴られる男)」
「出ていけ、この変態男‼︎(激おこエリン)」
「……つぅ、……お前さんが怒っているところも、女ナギは共有してるんだせ?(全然懲りない男)」
「ハッ‼︎ ……そ、そうだった。(悩むエリン)」
「俺と上手くやっておかないと、女ナギが心を病むかもしれないな。(エリンに近寄って顎クイする男)」
「ーーーーっ⁉︎ ひ、卑怯者ーー‼︎」
「なんとでも言え。(悪魔顔な男)」
ーーと、そこへエリンママが入ってきた‼︎ーー
「エリンー、朝ごはんできたわよー! あら、ナギちゃんも起きてたのね、おはよう!(ニコニコエリンママ)」
「おはようございます、お義母さん。(にっこり男)」
「ナギちゃんの分の朝ごはんも出来てるから、エリンと一緒に降りていらっしゃいね!(自然体ママ)」
「はい! ありがとうございます!(微笑む男)」
「じゃあ、下で待ってるわよー!(階段を降りるママ)」
「…………ママ、ナギっちじゃないよ、この男は!」
「……大体の人間は、騙せるんだけどな。」
「だ、騙せる⁉︎(口をあんぐり開けるエリン)」
「……謎の補正がかかっているのか知らんが、他者からは、たとえ両方で接していても、一人の人間として認知されるみたいだから、日毎に魂が入れ替わっていることは気付かれない。……俺達のことを知っているのは、トモカズと、一部の協力者だけだな。」
「そ、そうなのね。(なんで私は気づいたのかしら?)」
「まあいい。エリン殿、これからよろしくな。(ニヤリ)」
「え、ええ。(やや不安げなエリン)」
ーーエリンに心配事(男)が増えたのであった‼︎ーー
ーーここは、エリンの小部屋。ーー
「むにゃむにゃ……もう少し寝ようー。(幸せエリン)」
「おい、起きろ女。(エリンの横で寝ているジト目の男)」
「………………。(ガバッと身体を起こすエリン)」
「寝相が悪いぞ。どうにかならんのか。」
「いや、貴方だれ⁉︎(ドン引きエリン)」
「…………ナギだ。(ジト目の男)」
「違うでしょ! 顔も身体も全然別人じゃない‼︎」
「そうキーキー耳元でしゃべるな。……発情期か?」
「ーーーーっ‼︎ な、ナギっちを今すぐ出しなさいよ!」
「いや、だから俺がナギだ。(堂々とした態度)」
「ナギっちは、もっと愛嬌があって、可愛くて謙虚で、柔らかくて、愛されキャラなのよ! ……貴方みたいに、ジト目で威嚇なんかしてこないわ‼︎(吠えまくるエリン)」
「…………それは、女側のナギだ。(遠い目男)」
「お、女側?(ぽかーんなエリン)」
「そうだ。……俺達は二人で一つ。……一つの身体に二人の魂が宿っている状態なんだ。(説明が面倒な男)」
「そ、そんな事あるわけないじゃない‼︎(大汗)」
「信じられねーかもしれないが、これが現実だ。その証拠に昨日、お前達が交わしていた会話も俺は知っているぞ。」
「か、会話⁉︎(ど、どこからどこまで⁉︎)」
「……ケホン。……『隊長と班長のカップリングが最強過ぎて仕事中に妄想してると、班長に集中しろって怒られちゃうんだー! でも、しょうがないと思うの! 班長が理想の受け……。』(女声で)」
「(間髪入れずに)ストップーー!」
ーーエリンは、男の口を両手で塞いだ‼︎ーー
「モガ、ムグ、モゴゴ!(手を離せ!)」
「な、ナギさん。……信じるので、誰にも口外しないでね!(滝のような汗)」
「モゴモゴ、むぐぐー。(それは俺の勝手だろ?)」
「ねっ?(ジト目でお願いするエリン)」
ーー男はブンブンと首を縦に振った‼︎ーー
「ありがとうです、ナギさん。(手をのけるエリン)」
「……ああ。(可哀想な目でエリンを見る男)」
「ほら、班長に私が腐女子ってことが知られちゃうと避けられるかもしれないじゃない? そうなると班長と隊長の絡みが見れなくなってトキメキが枯渇してしまうでしょ? これはもう由々しき事態なのですよ!(熱く語るエリン)」
「その前にお前さん、除隊したんだろ?」
「……そ、そうだったわ。(打ちひしがれるエリン)」
「……なんか、悪かったな。(気まずい男)」
「い、いいのよ! ナギっちというお友達もできたし、……いろいろな口実を使って、班長に会いに行けばいいし、なんなら、望遠鏡で遠くから眺めれば気付かれずにトキメキを供給できるわ!(考えすぎてのぼせたエリン)」
「……ストーカーはやめた方がいいぞ。」
「ち、違うの! 私は『班長を陰ながら見守り隊』副隊長なんだから! ただのストーカーと一緒にしないで!」
「……見守り隊。(更に可哀想な目で見る男)」
「と、とにかく、……私が腐女子って事は、ナギっちとナギさんと私だけの秘密なんだからね!」
「……見返りがほしいな。」
「み、見返り⁉︎(な、ん、で、す、と⁉︎)」
「そうだな。(エリンの身体を抱き寄せて)俺と婚約関係になるなら、お前さんの願いも聞いてやるよ。(ニヤリ)」
「こここここ婚約関係⁉︎(びっくりエリン)」
「良いと思うけどな。婚約すれば、俺も女ナギもお前さんの趣味に付き合ってても怪しまれないし、お前さんも楽しく趣味に打ち込めるし、女ナギも初めてのお友達と一緒にいられるし。一石三鳥だろ?(エリンの耳元で甘く囁く男)」
「ええええ、……で、でも。(考えるエリン)」
「お前さんの同人活動(?)も手伝ってやるぜ?」
「ほ、ほんと?(頬をほんのり真っ赤にするエリン)」
「ああ。……一緒に支え合って生きようではないか。」
「……ナギっちも一緒なんだよね?(念押しエリン)」
「当たり前だ。……女ナギもお前さんと一緒に居られることになったら、涙を流して喜ぶだろうな。(悪い顔)」
「……わかった。ナギさんの条件、のむわ!」
「……受けて立つぞ、エリン。(悪い顔)」
「ということで、ちょっと離れてくれないかしら?」
「……なんでだ?(きょとん)」
「いや、だって、……着替えたいし、今日は演習場に用があるからその準備もしないといけないでしょ?」
「……俺が手伝ってやるよ。(悪い顔)」
「ーーーーっ‼︎ け、結構よ‼︎(赤面エリン)」
「遠慮するなって、……昨日、背中を流した仲だろ?」
「ーーーーっ⁉︎ ち、違うもん! あれはナギっちなんだから、ナギさんじゃない!(慌ててしどろもどろなエリン)」
「俺達は、記憶の共有をしているから、一緒にやったも同じだ。……女ナギに手取り足取り教えてただろ? 全部知って……グハァ‼︎(エリンにぶん殴られる男)」
「出ていけ、この変態男‼︎(激おこエリン)」
「……つぅ、……お前さんが怒っているところも、女ナギは共有してるんだせ?(全然懲りない男)」
「ハッ‼︎ ……そ、そうだった。(悩むエリン)」
「俺と上手くやっておかないと、女ナギが心を病むかもしれないな。(エリンに近寄って顎クイする男)」
「ーーーーっ⁉︎ ひ、卑怯者ーー‼︎」
「なんとでも言え。(悪魔顔な男)」
ーーと、そこへエリンママが入ってきた‼︎ーー
「エリンー、朝ごはんできたわよー! あら、ナギちゃんも起きてたのね、おはよう!(ニコニコエリンママ)」
「おはようございます、お義母さん。(にっこり男)」
「ナギちゃんの分の朝ごはんも出来てるから、エリンと一緒に降りていらっしゃいね!(自然体ママ)」
「はい! ありがとうございます!(微笑む男)」
「じゃあ、下で待ってるわよー!(階段を降りるママ)」
「…………ママ、ナギっちじゃないよ、この男は!」
「……大体の人間は、騙せるんだけどな。」
「だ、騙せる⁉︎(口をあんぐり開けるエリン)」
「……謎の補正がかかっているのか知らんが、他者からは、たとえ両方で接していても、一人の人間として認知されるみたいだから、日毎に魂が入れ替わっていることは気付かれない。……俺達のことを知っているのは、トモカズと、一部の協力者だけだな。」
「そ、そうなのね。(なんで私は気づいたのかしら?)」
「まあいい。エリン殿、これからよろしくな。(ニヤリ)」
「え、ええ。(やや不安げなエリン)」
ーーエリンに心配事(男)が増えたのであった‼︎ーー
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。

山小屋の男をたぶらかそうとした雪女は、三児の母となる
星 佑紀
恋愛
「……すみませんが、今晩ここに泊めてもらえないでしょうか?」
雪が降り積もるニホン帝国のとある山奥に、一人の女性が立っていた。
どうやら、彼女は山小屋を一軒ごとに回って、若い男性を誑かしている雪女らしい。
今夜も雪女は、ニヤニヤしながら凍てつく山小屋の扉を叩くのであった。
――六年後――
彼女は三児の母となって、山小屋から出られない状況に陥っていた!(汗)
「な、なんでなの~⁉」
「ユキちゃん、大好きだよ‼ ……勿論、逃げたりしないよね?(圧)」
「ひいいいい‼(ガクブル)」
これは、大好きな家族から逃げようとする雪女と、最愛の雪女を逃すつもりのない、とある男のお話。
※関連作品
『断罪裁判は蜜の味』
『国外追放された魔法使いの不思議な館』
※クロスオーバー作品になります。尚、本作品と自作の他作品の世界は全て繋がっており、時系列もほぼほぼ一致しております。(多少のズレはあります。)
※アプリで閲覧される際は縦読み推奨です。
※予告なく加筆修正致します。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

断罪裁判は蜜の味
星 佑紀
恋愛
「リリアナ嬢、もう、君にはついていけない。婚約は破棄だ‼︎」
「了解仕りましたわ♡」
私、リリアナ・ヘレンは、本日、婚約者であるロバート殿下から、断罪裁判を起こされる予定ですの。謎の男爵令嬢(ヒロイン)の出現によって、ロバート殿下及び殿下の取り巻き達は骨抜きな状態となり、王宮内の人間関係に亀裂が生じた結果なのです。
私は、この機会を今か今かと待っておりました。
婚約破棄されて国外追放されるために、私リリアナ・ヘレンは頑張って悪役令嬢を務め上げます!
「いや、逃がさないよ♪」
ーー本当の敵は味方にいることをリリアナ嬢は知らなかった……。
※続編を連載することに致しました。
※続編より、自作小説『灰かぶり姫と月の魔法使い』の一部キャラクターが登場します。
※尚、本作品と自作の他作品の世界は全て繋がっており、時系列もほぼほぼ一致しております。(多少のズレはあります。)
※アプリで閲覧される際は縦読み推奨です。
※予告なく加筆修正致します。



ヤンデレお兄様から、逃げられません!
夕立悠理
恋愛
──あなたも、私を愛していなかったくせに。
エルシーは、10歳のとき、木から落ちて前世の記憶を思い出した。どうやら、今世のエルシーは家族に全く愛されていないらしい。
それならそれで、魔法も剣もあるのだし、好きに生きよう。それなのに、エルシーが記憶を取り戻してから、義兄のクロードの様子がおかしい……?
ヤンデレな兄×少しだけ活発な妹

何故か地雷を踏んでしまうモブの受難
星 佑紀
恋愛
僕、ロイド・フォルセットには、とある悩みがある。それは――。
「れ、レイン様、おやめください‼」
「カリン、もう私は待てないのだ!」
「レイン様、……好き。(赤面)」
「カリン――!」
――いつも、男女がイチャイチャしている場面に出くわしてしまうことだ。(困惑)
――世界を旅するモブの、色んな意味での冒険が、今始まる!――
「いや、始まらなくていいから!(激おこ)」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる