59 / 59
第陸譚
0058:スピカ面接 アデルと大巫女
しおりを挟む
ーーここはフィックスド辺境伯家の会議室。ーー
ーー絶賛、スピカ入団志望者の面接中である。ーー
「ああ、もう、めんどくさい‼︎ ノア、……アデルの四人をみんな、呼んじゃって‼︎(ランドットズのアクの濃さに疲労の限界を迎えたパト殿下)」
「…………いいのですか?(ちょっと困惑ノア)」
「いいよ、いいよー‼︎ この際、もうどうにでもなあれーー‼︎(自ら動いて、志望者用の椅子を裏から三個出してくるパトリック殿下)」
「……了解致しました。(出入口扉を開けて)……アデル皇国の皆様、どうぞお入りください。」
「「「「……失礼します。(キリッと四人)」」」」
ーースピカ志望者四番、マーキュリー・ツインズ。ーー
ーースピカ志望者五番、マーズ・サイフォン。ーー
ーースピカ志望者六番、エドワード・ロック。ーー
ーースピカ志望者七番、パンケーキ屋のマスター。ーー
「スピカ入団面接へようこそ! そこの席に座ってください。(面接官と対面している志望者席を促すパト殿下)」
「「「「失礼します。(各々椅子に座る四人)」」」」
「通常なら、お名前と出身地と特技を言ってもらうのですが、……正直な話、僕は疲れました。よって、四人のみなさんは、仮入団という形をとらせていただきます。少しでも、スピカに不利益になるような行動を取られた時点でみなさん全員の記憶を消去して、アデルへお返ししますので、そのつもりでよろしくお願いします。」
「いや、ちょっと待ってくれ‼︎ 俺とパンケーキ屋は、パトリック殿下の組織に入りたいとは、一言も言ってないぞ⁉︎(アデルの超がつく魔法使いエドワード・ロック公爵)」
「そそそうですよ‼︎ 何かの間違いでは?(なかなか焦っているパンケーキ屋さんのマスター)」
「えええええ⁉︎ でも、お二人の履歴書は、ちゃんとここにありますよ‼︎(二人の履歴書らしき書類を持ってヒラヒラさせるパト殿下)」
「ああ、それは、私が代わりに書いておいたのだ。(爽やかブラック笑顔なマーズ殿下)」
「「ーーーーっ⁉︎(驚愕公爵とマスター)」」
「まままーず、……お前、一体どういうことなんだ⁉︎(暴走マーズ殿下に詰め寄るロック公爵)」
「……エドワード、今は、アデル皇国だの、トルネード王国だの、スピカだの言っている場合ではない。世界が、各々の利己主義を取っ払って、助け合わないといけないのだ‼︎(ドヤドヤっとマーズ殿下)」
「…………それは、そうなのだが。(マーズ殿下の言いたいことは粗方分かっているロック公爵)」
「私には夢がある。世界の危機を乗り越えて、全世界の国々が、各々楽しく平和な暮らしができるようになった暁に、……私は、マーキュリーと愛の逃避行に出掛けるのだ。(かなり酔いしれているマーズ殿下)」
「「ーーーーっ⁉︎(驚く公爵とマスター)」」
「マーズ、イヤだー。今すぐ出掛けるのー。(虚ろな瞳で力無く言うマーキュリー殿下)」
「ダメだよ、マーキュリー。……私たちには、やらなくてはならないことが沢山あるんだ。世界を捨てて、私たちの好きなようにはできない。……しかし、ずっと一緒にいることは可能だから、二人で助け合って試練を乗り超えていこう‼︎(隣に座ってたマーキュリー殿下をガバッと抱き上げて、自身のお膝にのせるマーズ殿下)」
「……マーズとずっと一緒?(虚ろなマーキュリー殿下)」
「そうだよ。(爽やかブラックマーズ殿下)」
「……頑張る。……マーズと一緒に、悪い奴らを木っ端微塵にしてやるー‼︎(虚ろな瞳で、とんでもないことを発言するマーキュリー殿下)」
「……再起不能にしてやろう。(さりげなくマーキュリー殿下を抱きしめるマーズ殿下)」
「…………だめだこりゃ。(諦めるロック公爵)」
「……。(わわわたしのマーキュリーが、愛の逃避行だと⁉︎ だだだめだよ、マーズ君‼︎ それは、容認できない‼︎ マーキュリーは、たった一人の娘なんだから、お外に連れ出すのは絶対にダメー‼︎ 心の中でなにやら叫んでるただのパンケーキ屋さんのマスター)」
「…………。(ああ、めんどくさい。皇帝陛下も、マーズもマーキュリーもみんな、自分たちでやってくれよー。 心の中で呟くロック公爵)」
「……難しいことは、よく分かりませんが、同盟を結ぶ形でもいいですよ。(よくよく考えたら、この人達がスピカに入っちゃうと、既存の団員達の今までの固定概念をぶち壊して、大変なことになりそうなんだよなー。それに、わざわざ面倒そうな人達を入れる必要性はあまりないからね。 一連の会話を聞いて、躊躇しているパト殿下)」
「パトリック、それでもいいのか?(マーズ殿下)」
「はい。……同盟を結ぶだけなら、簡単な手続きで済みますし、……それにみなさんも、アデルの国益の為の行動も好き放題できますからね!(お互いに利益が無いと、続かなかったりするんだよなー。 世間の厳しさをそれなりに知っているパト殿下)」
「では、それでいこう‼︎ 本日より、トルネード王国のスピカと、アデル皇国の第壱魔法省は、同盟を結び、お互い協力し合って、良い世界に変えていこうー‼︎(マーキュリー殿下と一緒に、左腕を振り上げるマーズ殿下)」
「「「「「「ラジャーー‼︎(スピカ側)」」」」」」
「……もう、好きにしてくれ。(疲労困憊なロック公爵)」
「……そうですね。私も、たくさんパンケーキを焼いて、皆さまに貢献致しましょう。(マーキュリーのことは、お父ちゃんが絶対守ってあげるからね‼︎ ただのパンケーキ屋さんのマスター)」
「……直接、アデルの魔法省と取引話に持ち込めてラッキーだったな。今後、アデルで作られている魔法具とかを横流ししてもらおう。(なかなか際どいことを考えつつも、四人それぞれの履歴書をパト殿下から貰って、『同盟』スタンプをペッタンするサネユキ)」
「サネユキ、大丈夫だとは思うけど、一応アデルの偵察もやっておいた方がいいかな?(お仕事モードなパト殿下)」
「そうだな。……念の為、うちの班を派遣して確かめておこう。(お仕事モードなサネユキ)」
「ありがとう、助かるよ。(一安心パト殿下)」
「……。(なかなか大きいことになってきたぞー。パトリック殿下はいつも通りやる事が飛び抜けてるし、隊長はなんか、オドロオドロしいことを言ってるし、目の前のマーキュリー殿下っていうお方は、メチャクチャ虚ろな瞳でボーっとされてるし……。アデルの人達って、いつもあんな風にボーってなってるのかなー? ……魔法が使えても、心ここにあらずになってしまうのなら、なんか考えものだな。 心の中で呟かずにはいられないジョナサン)」
「……お隣のアデル皇国の方々とも提携を結ばれるだなんて、パトリック殿下は、男の中の男ですわね‼︎(パト殿下のただ単に面倒だったという気持ちに一切気づかない、ど天然オリビア)」
「……もふわふもふ。(私の魔法のお師匠様であるマーキュリー殿下が、とんでもないことになっていらっしゃいますわ。……あんなにも、男の中の男を貫いていらっしゃったのに、……そこまで、……そこまで、マーズ殿下のことを愛してしまわれたのですね‼︎ 男という性を捨てて、マーズ殿下と生きる為に、女の格好をするだなんて……。……なんて、いじらしいのでしょう‼︎ マーキュリー殿下、……いえ、お師匠様‼︎ 弟子として、道なき道を歩むお師匠様を、陰ながら応援させていただきますわ‼︎ ……大丈夫です。心配いりません。スピカは、マーキュリー殿下の味方ですからね‼︎ それにしても、ああ、あんなにも、マーズ殿下を愛しすぎて、虚ろな瞳になってしまわれて、お可哀想。……ですが、虚ろな瞳の奥には、並々ならぬ情熱が隠されているのでしょう‼︎ 何はともあれ、マーキュリー殿下、ご結婚、おめでとうございますわ‼︎ 涙ながらに、とんでもない勘違いをしている酔いしれマリア嬢)」
「……。(うん。なんて言えばいいんだろう。……とりあえず、マーキュリー殿下、どうした⁉︎ 一番まともなノア)」
「マーズ兄さん、とりあえず同盟の手続きをこちらでしますので、アデルのみなさんは控え室にてお寛ぎください。おそらく一週間ほどで書類が出来ますので、書類が出来次第、契約開始でよろしいでしょうか?(キリッとパト殿下)」
「そうしてくれ。……パトリック、頼んだぞ。(キリッとマーズ殿下)」
「任せてください‼︎(にっこりパト殿下)」
「……では、控え室に戻らせてもらうよ。(魔法陣を発動させるマーズ殿下)」
ーー青白い光と共に、アデルの四人は消失した‼︎ーー
「……いやー、七人一気に面接は、流石に疲れるなー。(ストレス発散のために、もふもふをモフモフするパト殿下)」
「……アデルの四人は、ほとんど面接っぽくなかったですけどね。(小さく呟くノア)」
「……ノアは焼き鳥になりたいのかなー?(ノアの親ペンギン着ぐるみさんに、霊力の炎を近づけるパト殿下)」
「アツッ⁉︎ ちょっ、殿下、やめてくださいよーー⁉︎ なにするんですか⁉︎(サイコパス殿下から距離を置くノア)」
「いやー、ペンギンって、美味しいのかなって思った事ない?(にっこりブラックパト殿下)」
「無いです‼︎ 一切ありません‼︎(猛抗議するノア)」
コンコンココン‼︎
ーーと、そこへ、扉を叩く音がした‼︎ーー
「(ガチャっと扉を開けて)……我の面接はまだかの?(長い時間、待ちくたびれた大巫女ミクル)」
「「「「「「…………。(沈黙するスピカ)」」」」」」
ーー辺りは謎の沈黙に包まれた‼︎ーー
「……えっと、……ミクル姉さんは、サネユキのお姉ちゃんだから、特別に合格‼︎(考えることを放棄したパト殿下)」
「……? いいのか、面接しなくても?(きょとん)」
「大丈夫、大丈夫‼︎ 何かあったら、サネユキが責任取るんで、オッケーですよ、ミクル姉さん‼︎(キリッとパト殿下)」
「……それなら、大丈夫だな!(嬉しげ大巫女)」
「……クゥッ、……姉上の履歴書には、この『合格』スタンプを押したくない。スピカは、私の居場所だ。……姉上に、スピカを踏み荒らされてたまるか‼︎(大巫女の履歴書を破ろうとするサネユキ)」
「(さりげなくサネユキから大巫女の履歴書を奪って)……隊長ー、ダメですよー、姐御は、大事な仲間ですからねー。(大巫女の履歴書に『合格』ハンコをペッタンするジョナサン)」
「…………⁉︎ ジョナサンーーー⁉︎(私の居場所がーー⁉︎ 悲しみに打ち震えるサネユキ)」
「みんなで楽しくやっちゃいましょう‼︎(落ち込んでるサネユキの頭を撫で撫でするジョナサン)」
「みんな、これからよろしく頼むよ。(嬉々大巫女)」
「よしっ、これから歓迎会だー‼︎(張り切るパト殿下)」
「「「「「「「ラジャーーー‼︎」」」」」」」
ーースピカ入団志望者面接は、大いに終了した‼︎ーー
ーー絶賛、スピカ入団志望者の面接中である。ーー
「ああ、もう、めんどくさい‼︎ ノア、……アデルの四人をみんな、呼んじゃって‼︎(ランドットズのアクの濃さに疲労の限界を迎えたパト殿下)」
「…………いいのですか?(ちょっと困惑ノア)」
「いいよ、いいよー‼︎ この際、もうどうにでもなあれーー‼︎(自ら動いて、志望者用の椅子を裏から三個出してくるパトリック殿下)」
「……了解致しました。(出入口扉を開けて)……アデル皇国の皆様、どうぞお入りください。」
「「「「……失礼します。(キリッと四人)」」」」
ーースピカ志望者四番、マーキュリー・ツインズ。ーー
ーースピカ志望者五番、マーズ・サイフォン。ーー
ーースピカ志望者六番、エドワード・ロック。ーー
ーースピカ志望者七番、パンケーキ屋のマスター。ーー
「スピカ入団面接へようこそ! そこの席に座ってください。(面接官と対面している志望者席を促すパト殿下)」
「「「「失礼します。(各々椅子に座る四人)」」」」
「通常なら、お名前と出身地と特技を言ってもらうのですが、……正直な話、僕は疲れました。よって、四人のみなさんは、仮入団という形をとらせていただきます。少しでも、スピカに不利益になるような行動を取られた時点でみなさん全員の記憶を消去して、アデルへお返ししますので、そのつもりでよろしくお願いします。」
「いや、ちょっと待ってくれ‼︎ 俺とパンケーキ屋は、パトリック殿下の組織に入りたいとは、一言も言ってないぞ⁉︎(アデルの超がつく魔法使いエドワード・ロック公爵)」
「そそそうですよ‼︎ 何かの間違いでは?(なかなか焦っているパンケーキ屋さんのマスター)」
「えええええ⁉︎ でも、お二人の履歴書は、ちゃんとここにありますよ‼︎(二人の履歴書らしき書類を持ってヒラヒラさせるパト殿下)」
「ああ、それは、私が代わりに書いておいたのだ。(爽やかブラック笑顔なマーズ殿下)」
「「ーーーーっ⁉︎(驚愕公爵とマスター)」」
「まままーず、……お前、一体どういうことなんだ⁉︎(暴走マーズ殿下に詰め寄るロック公爵)」
「……エドワード、今は、アデル皇国だの、トルネード王国だの、スピカだの言っている場合ではない。世界が、各々の利己主義を取っ払って、助け合わないといけないのだ‼︎(ドヤドヤっとマーズ殿下)」
「…………それは、そうなのだが。(マーズ殿下の言いたいことは粗方分かっているロック公爵)」
「私には夢がある。世界の危機を乗り越えて、全世界の国々が、各々楽しく平和な暮らしができるようになった暁に、……私は、マーキュリーと愛の逃避行に出掛けるのだ。(かなり酔いしれているマーズ殿下)」
「「ーーーーっ⁉︎(驚く公爵とマスター)」」
「マーズ、イヤだー。今すぐ出掛けるのー。(虚ろな瞳で力無く言うマーキュリー殿下)」
「ダメだよ、マーキュリー。……私たちには、やらなくてはならないことが沢山あるんだ。世界を捨てて、私たちの好きなようにはできない。……しかし、ずっと一緒にいることは可能だから、二人で助け合って試練を乗り超えていこう‼︎(隣に座ってたマーキュリー殿下をガバッと抱き上げて、自身のお膝にのせるマーズ殿下)」
「……マーズとずっと一緒?(虚ろなマーキュリー殿下)」
「そうだよ。(爽やかブラックマーズ殿下)」
「……頑張る。……マーズと一緒に、悪い奴らを木っ端微塵にしてやるー‼︎(虚ろな瞳で、とんでもないことを発言するマーキュリー殿下)」
「……再起不能にしてやろう。(さりげなくマーキュリー殿下を抱きしめるマーズ殿下)」
「…………だめだこりゃ。(諦めるロック公爵)」
「……。(わわわたしのマーキュリーが、愛の逃避行だと⁉︎ だだだめだよ、マーズ君‼︎ それは、容認できない‼︎ マーキュリーは、たった一人の娘なんだから、お外に連れ出すのは絶対にダメー‼︎ 心の中でなにやら叫んでるただのパンケーキ屋さんのマスター)」
「…………。(ああ、めんどくさい。皇帝陛下も、マーズもマーキュリーもみんな、自分たちでやってくれよー。 心の中で呟くロック公爵)」
「……難しいことは、よく分かりませんが、同盟を結ぶ形でもいいですよ。(よくよく考えたら、この人達がスピカに入っちゃうと、既存の団員達の今までの固定概念をぶち壊して、大変なことになりそうなんだよなー。それに、わざわざ面倒そうな人達を入れる必要性はあまりないからね。 一連の会話を聞いて、躊躇しているパト殿下)」
「パトリック、それでもいいのか?(マーズ殿下)」
「はい。……同盟を結ぶだけなら、簡単な手続きで済みますし、……それにみなさんも、アデルの国益の為の行動も好き放題できますからね!(お互いに利益が無いと、続かなかったりするんだよなー。 世間の厳しさをそれなりに知っているパト殿下)」
「では、それでいこう‼︎ 本日より、トルネード王国のスピカと、アデル皇国の第壱魔法省は、同盟を結び、お互い協力し合って、良い世界に変えていこうー‼︎(マーキュリー殿下と一緒に、左腕を振り上げるマーズ殿下)」
「「「「「「ラジャーー‼︎(スピカ側)」」」」」」
「……もう、好きにしてくれ。(疲労困憊なロック公爵)」
「……そうですね。私も、たくさんパンケーキを焼いて、皆さまに貢献致しましょう。(マーキュリーのことは、お父ちゃんが絶対守ってあげるからね‼︎ ただのパンケーキ屋さんのマスター)」
「……直接、アデルの魔法省と取引話に持ち込めてラッキーだったな。今後、アデルで作られている魔法具とかを横流ししてもらおう。(なかなか際どいことを考えつつも、四人それぞれの履歴書をパト殿下から貰って、『同盟』スタンプをペッタンするサネユキ)」
「サネユキ、大丈夫だとは思うけど、一応アデルの偵察もやっておいた方がいいかな?(お仕事モードなパト殿下)」
「そうだな。……念の為、うちの班を派遣して確かめておこう。(お仕事モードなサネユキ)」
「ありがとう、助かるよ。(一安心パト殿下)」
「……。(なかなか大きいことになってきたぞー。パトリック殿下はいつも通りやる事が飛び抜けてるし、隊長はなんか、オドロオドロしいことを言ってるし、目の前のマーキュリー殿下っていうお方は、メチャクチャ虚ろな瞳でボーっとされてるし……。アデルの人達って、いつもあんな風にボーってなってるのかなー? ……魔法が使えても、心ここにあらずになってしまうのなら、なんか考えものだな。 心の中で呟かずにはいられないジョナサン)」
「……お隣のアデル皇国の方々とも提携を結ばれるだなんて、パトリック殿下は、男の中の男ですわね‼︎(パト殿下のただ単に面倒だったという気持ちに一切気づかない、ど天然オリビア)」
「……もふわふもふ。(私の魔法のお師匠様であるマーキュリー殿下が、とんでもないことになっていらっしゃいますわ。……あんなにも、男の中の男を貫いていらっしゃったのに、……そこまで、……そこまで、マーズ殿下のことを愛してしまわれたのですね‼︎ 男という性を捨てて、マーズ殿下と生きる為に、女の格好をするだなんて……。……なんて、いじらしいのでしょう‼︎ マーキュリー殿下、……いえ、お師匠様‼︎ 弟子として、道なき道を歩むお師匠様を、陰ながら応援させていただきますわ‼︎ ……大丈夫です。心配いりません。スピカは、マーキュリー殿下の味方ですからね‼︎ それにしても、ああ、あんなにも、マーズ殿下を愛しすぎて、虚ろな瞳になってしまわれて、お可哀想。……ですが、虚ろな瞳の奥には、並々ならぬ情熱が隠されているのでしょう‼︎ 何はともあれ、マーキュリー殿下、ご結婚、おめでとうございますわ‼︎ 涙ながらに、とんでもない勘違いをしている酔いしれマリア嬢)」
「……。(うん。なんて言えばいいんだろう。……とりあえず、マーキュリー殿下、どうした⁉︎ 一番まともなノア)」
「マーズ兄さん、とりあえず同盟の手続きをこちらでしますので、アデルのみなさんは控え室にてお寛ぎください。おそらく一週間ほどで書類が出来ますので、書類が出来次第、契約開始でよろしいでしょうか?(キリッとパト殿下)」
「そうしてくれ。……パトリック、頼んだぞ。(キリッとマーズ殿下)」
「任せてください‼︎(にっこりパト殿下)」
「……では、控え室に戻らせてもらうよ。(魔法陣を発動させるマーズ殿下)」
ーー青白い光と共に、アデルの四人は消失した‼︎ーー
「……いやー、七人一気に面接は、流石に疲れるなー。(ストレス発散のために、もふもふをモフモフするパト殿下)」
「……アデルの四人は、ほとんど面接っぽくなかったですけどね。(小さく呟くノア)」
「……ノアは焼き鳥になりたいのかなー?(ノアの親ペンギン着ぐるみさんに、霊力の炎を近づけるパト殿下)」
「アツッ⁉︎ ちょっ、殿下、やめてくださいよーー⁉︎ なにするんですか⁉︎(サイコパス殿下から距離を置くノア)」
「いやー、ペンギンって、美味しいのかなって思った事ない?(にっこりブラックパト殿下)」
「無いです‼︎ 一切ありません‼︎(猛抗議するノア)」
コンコンココン‼︎
ーーと、そこへ、扉を叩く音がした‼︎ーー
「(ガチャっと扉を開けて)……我の面接はまだかの?(長い時間、待ちくたびれた大巫女ミクル)」
「「「「「「…………。(沈黙するスピカ)」」」」」」
ーー辺りは謎の沈黙に包まれた‼︎ーー
「……えっと、……ミクル姉さんは、サネユキのお姉ちゃんだから、特別に合格‼︎(考えることを放棄したパト殿下)」
「……? いいのか、面接しなくても?(きょとん)」
「大丈夫、大丈夫‼︎ 何かあったら、サネユキが責任取るんで、オッケーですよ、ミクル姉さん‼︎(キリッとパト殿下)」
「……それなら、大丈夫だな!(嬉しげ大巫女)」
「……クゥッ、……姉上の履歴書には、この『合格』スタンプを押したくない。スピカは、私の居場所だ。……姉上に、スピカを踏み荒らされてたまるか‼︎(大巫女の履歴書を破ろうとするサネユキ)」
「(さりげなくサネユキから大巫女の履歴書を奪って)……隊長ー、ダメですよー、姐御は、大事な仲間ですからねー。(大巫女の履歴書に『合格』ハンコをペッタンするジョナサン)」
「…………⁉︎ ジョナサンーーー⁉︎(私の居場所がーー⁉︎ 悲しみに打ち震えるサネユキ)」
「みんなで楽しくやっちゃいましょう‼︎(落ち込んでるサネユキの頭を撫で撫でするジョナサン)」
「みんな、これからよろしく頼むよ。(嬉々大巫女)」
「よしっ、これから歓迎会だー‼︎(張り切るパト殿下)」
「「「「「「「ラジャーーー‼︎」」」」」」」
ーースピカ入団志望者面接は、大いに終了した‼︎ーー
2
この作品は感想を受け付けておりません。
あなたにおすすめの小説
転生したら悪役令嬢になりかけてました!〜まだ5歳だからやり直せる!〜
具なっしー
恋愛
5歳のベアトリーチェは、苦いピーマンを食べて気絶した拍子に、
前世の記憶を取り戻す。
前世は日本の女子学生。
家でも学校でも「空気を読む」ことばかりで、誰にも本音を言えず、
息苦しい毎日を過ごしていた。
ただ、本を読んでいるときだけは心が自由になれた――。
転生したこの世界は、女性が希少で、男性しか魔法を使えない世界。
女性は「守られるだけの存在」とされ、社会の中で特別に甘やかされている。
だがそのせいで、女性たちはみな我儘で傲慢になり、
横暴さを誇るのが「普通」だった。
けれどベアトリーチェは違う。
前世で身につけた「空気を読む力」と、
本を愛する静かな心を持っていた。
そんな彼女には二人の婚約者がいる。
――父違いの、血を分けた兄たち。
彼らは溺愛どころではなく、
「彼女のためなら国を滅ぼしても構わない」とまで思っている危険な兄たちだった。
ベアトリーチェは戸惑いながらも、
この異世界で「ただ愛されるだけの人生」を歩んでいくことになる。
※表紙はAI画像です
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
悪役令嬢になったようなので、婚約者の為に身を引きます!!!
夕香里
恋愛
王子に婚約破棄され牢屋行き。
挙句の果てには獄中死になることを思い出した悪役令嬢のアタナシアは、家族と王子のために自分の心に蓋をして身を引くことにした。
だが、アタナシアに甦った記憶と少しずつ違う部分が出始めて……?
酷い結末を迎えるくらいなら自分から身を引こうと決めたアタナシアと王子の話。
※小説家になろうでも投稿しています
じゃない方の私が何故かヤンデレ騎士団長に囚われたのですが
カレイ
恋愛
天使な妹。それに纏わりつく金魚のフンがこの私。
両親も妹にしか関心がなく兄からも無視される毎日だけれど、私は別に自分を慕ってくれる妹がいればそれで良かった。
でもある時、私に嫉妬する兄や婚約者に嵌められて、婚約破棄された上、実家を追い出されてしまう。しかしそのことを聞きつけた騎士団長が何故か私の前に現れた。
「ずっと好きでした、もう我慢しません!あぁ、貴方の匂いだけで私は……」
そうして、何故か最強騎士団長に囚われました。
転生した子供部屋悪役令嬢は、悠々快適溺愛ライフを満喫したい!
木風
恋愛
婚約者に裏切られ、成金伯爵令嬢の仕掛けに嵌められた私は、あっけなく「悪役令嬢」として婚約を破棄された。
胸に広がるのは、悔しさと戸惑いと、まるで物語の中に迷い込んだような不思議な感覚。
けれど、この身に宿るのは、かつて過労に倒れた29歳の女医の記憶。
勉強も社交も面倒で、ただ静かに部屋に籠もっていたかったのに……
『神に愛された強運チート』という名の不思議な加護が、私を思いもよらぬ未来へと連れ出していく。
子供部屋の安らぎを夢見たはずが、待っていたのは次期国王……王太子殿下のまなざし。
逃れられない運命と、抗いようのない溺愛に、私の物語は静かに色を変えていく。
時に笑い、時に泣き、時に振り回されながらも、私は今日を生きている。
これは、婚約破棄から始まる、転生令嬢のちぐはぐで胸の騒がしい物語。
※本作は「小説家になろう」「アルファポリス」にて同時掲載しております。
表紙イラストは、Wednesday (Xアカウント:@wednesday1029)さんに描いていただきました。
※イラストは描き下ろし作品です。無断転載・無断使用・AI学習等は一切禁止しております。
©︎子供部屋悪役令嬢 / 木風 Wednesday
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる