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とある暴走族のリーダー、就職する‼︎
0039:フィックスド家伝統の家庭裁判
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★ ここは、フィックスド辺境伯邸母屋会議室。室内には、ノアの伯父であるアンドリュー・フィックスドに謎の女性アメリ、パトリック殿下、サネユキ、キース、フローレンス裏辺境伯であるアルバート、フローレンス本家当主のコレクトが、なにやら気まずい空気を漂わせながらその場に佇んでいた。
──バンッ‼︎(会議室の扉を強く開く音)
「ッ……ノア‼︎(大きく開く扉に釘付けになるノアの伯父)」
「「あっ、おとうさま‼︎(ぴよぴよ双子ちゃんズ)」」
★ 扉の向こうには、二人の金髪の可愛らしい女の子が、ほっぺたを赤くして立っている。
「ハアハアハア……伯父上の仰る通り、……離れの小部屋でお行儀よくお勉強をしていましたよ。(ぴよぴよしている双子の幼児の手を優しく引いて、会議室に入ってくる息切れのノア)」
「……オーマイゴッド。(更に青褪めるノアの伯父)」
「伯父上とメイド長さん、……フィックスド辺境伯家の掟に従って、これより『家庭裁判』を開廷します! ここにいる皆さんも証人として、ご参加ください!(高らかに宣言するノア)」
「「「──っ⁉︎(家庭裁判だって⁉︎ 初耳の周り)」」」
「ま、待ってくれ、ノア! 家庭裁判だけは勘弁してほしい‼︎(更に更に青褪めるノアの伯父)」
「伯父上……この期に及んで、逃げようと考えていらっしゃるんですか? この双子ちゃんのつぶらな瞳に、嘘をつこうとお思いで⁉︎(ぴよぴよ双子ちゃんズを前にズズズイッと出して、伯父に訴えかけるノア)」
「グハアアッ‼︎(良心の呵責に耐えきれないノアの伯父)」
「アンドリューさま……。(何故か酔いしれた表情で、ノアの伯父を抱きしめる謎の女性アメリ)」
「今すぐここを裁判バージョンにセッティングしますので、そこの二人、絶対に逃げないでくださいね‼︎ セバスチャン、やっちゃって‼︎(テキパキと指示を出すノア)」
「かしこまりました、坊ちゃん。(ノアの背後にスタンバイしていた執事セバスチャン)」
★ ノアの形容し難い怒りは最高潮に達していた!
✴︎ ✴︎ ✴︎
★ ここは、フィックスド辺境伯家母屋会議室に臨時で設置された『家庭裁判所』である。
裁判官席には、ノアとパトリック殿下とアルバート(裏辺境伯)にコレクトが着席しており、部屋の中心には、正気の抜けたノアの伯父と謎の女性アメルが密着しながら立っている。傍聴席には、サネユキとキースがそわそわした様子で着座していた。
「──皆さん、お忙しい中、黄昏時に集まっていただき、誠にありがとうございます。それでは早速、家庭裁判所を開廷致します。(真剣な表情のノア)」
カンカンカン‼︎(小気味良い木槌の音)
★ ノアの儀礼的な開廷宣言が、室内中に響き渡る‼︎
「まず、被告人の元フィックスド辺境伯アンドリュー・フィックスドに、メイド長アメリ。……お二人は、元当主と一使用人という仲にありながら、フィックスド家の掟に背いて、……に、肉体関係を築いてきたのは事実ですね?(厳しい表情のノア)」
「そうです。(キッパリと言い切るアメリ)」
「いや、ちょっと待ってくれ、ノア!(悲痛に叫ぶ伯父)」
「……伯父上、……今の伯父には、イエスかハイしか発言は許されないのですよ。……やっちゃったんですよね? 己の欲望に流されちゃったんですよね? ……フィックスド家に代々伝わる掟『使用人との男女の関係になった瞬間に、責任を取って即結婚!』を知っておきながら、そのままメイド長さんとの関係を有耶無耶にして、まだ言い逃れをするおつもりですか‼︎(鬼の様な形相のノア)」
「グハアアッ‼︎(吐血するノアの伯父)」
「アンドリューさまあ‼︎(重い痛手を負ったノアの伯父に更に抱きつく恍惚とした表情のアメリ)」
「はい、そこ、裁判中にイチャイチャしない!(ビシッとアメリと伯父を注意するノア)」
「アンドリューさま、大丈夫ですよ。私がアンドリュー様をお守りしますからね。(ノアの注意をスルーして伯父の耳元で甘く囁くアメリ)」
「…………。(茹で蛸化するノアの伯父)」
「……駄目だこりゃ。(いろんな意味で疲れるノア)」
「…………ねえねえ、ノア、ちょっといい?(一部始終を傍観していたパトリック殿下)」
「どうされましたか、殿下?(左隣を向くノア)」
「フィックスド家の掟? に背いた二人は悪いのかもしれないけどさ、裁判にかけるほどのことなの? 今すぐ籍を入れれば済むことなんじゃない?(きょとん殿下)」
「甘いですよ、殿下。今の伯父上をしっかり見てください。……明らかに今、逃げようとしています‼︎ この家庭裁判というカタチは、責任を取ろうとしない男性陣から、間違いのない言質を取るための制度なのです‼︎(熱を上げるノア)」
「そ、そうなんだ……。(やや引き気味殿下)」
「現在、正当なフィックスド家の血をひく男は、俺と伯父上の二人だけですが、以前はたくさんいたという記録が残っています。……そして、一族の中には、大事な大事な使用人に手をかけては捨て、手をかけては捨てを繰り返す不届き野郎も存在しました。そんな輩に弄ばれて捨てられた使用人は、泣き寝入りするしかなかったのです‼︎ ……させない。……この俺の代で、そんな風紀の乱れた領地経営なんて、だれが見過ごしてたまるものか‼︎(熱く語るノア)」
「そ、そう。……そうだね。……浮気、不倫の原因になりそうな種は、今のうちに潰して、木っ端微塵にしておかないとね。(目の色が変わる浮気アレルギー殿下)」
「はい。……ということで、……伯父上の口から真実を告げてもらう為に、今回は特別な証人を呼んでいます。……セバスチャン、お呼びしちゃって‼︎(熱い男、ノア)」
「かしこまりました、坊ちゃん。(いつもと変わりない執事)」
★ 執事セバスチャンは一旦退出して、ぴよぴよ双子ちゃんズを引き連れてきた!
「「おとうさまー! おかあさまー!(元気いっぱいなぴよぴよ双子ちゃんズ)」」
「はい、君達、はじめまして! 俺は、ノア・フィックスドだよ!(壇上から降りてきて、双子ちゃんズの前でしゃがみ、目線を合わせるノア)」
「「はじめましてー、チャラいノアお兄ちゃん‼︎(天真爛漫な双子ちゃんズ)」」
「今日は、二人に聞きたいことがあるんだけど、聞いてもいいかな?(できるだけ優しそうな表情をしようとするノア)」
「「いいよー‼︎(無垢な瞳な双子ちゃんズ)」」
「君達のお父様は、ここにいるのかな?」
「「うん、いるよーー‼︎(双子ちゃんズ)」」
「それは、誰かな?(一瞬目が光るノア)」
「「えっとねー、お母様に抱きつかれてるのがお父様だよー‼︎(ビシッとノアの伯父を指差す双子ちゃんズ)」」
「グハアアッ‼︎(更に追い討ちをかけられるノアの伯父)」
「うんうん、二人とも、ありがとうね。……じゃあセバスチャン、大事な大事な俺の従姉妹を、安全なサネユキ様達のところへ。(目の色がビリッと変わるノア)」
「かしこまりました、坊ちゃん。(丁寧に双子ちゃんズを誘導するセバスチャン)」
「「チャラいお兄ちゃん、また遊ぼうねー‼︎(ノアに元気よく手を振る双子ちゃんズ)」」
「うん、楽しみにしててね!(双子ちゃんズに応えるノア)」
★ ぴよぴよ双子ちゃんズは、サネユキの左横に予め用意されていた専用のチェアに腰を下ろして、被告人として立っている実の両親をガン見しているのであった。
「…………。(エネルギーが枯渇しているノアの伯父)」
「(自身の席に着席して)……伯父上、……お願いです。……伯父上の本当の気持ちを、言ってください。(真剣な眼差しを自身の伯父に向けるノア)」
「──っ‼︎(開廷後、初めてノアに目を向けるノアの伯父)」
「……俺が、いたから、……伯父上は、意中の人と結婚出来なかった。俺がいたせいで、大切な人との大事な生活が壊された。……俺が、……試練の中で、息絶えていたら、……大事な大事な従姉妹も、あんなカビ臭い離れじゃなくて、本家の母屋で元気いっぱいに暮らせ……。(色々と思い詰めているノア)」
「違う、ノア‼︎(大きい声でノアの言葉を遮るノアの伯父)」
「……伯父上。(僅かに目頭が潤んでいるノア)」
「……これは、私の甘さが招いた結果であり、ノアのせいじゃない!(キッパリと言い切るノアの伯父)」
「……。(だがしかし、何か言いたそうなノア)」
「私が、アメリに甘えていたんだ。……『せめて一緒にいさせてほしい。』という、アメリの言葉に流された私に全ての非がある! ……アメリ、……アリー、アリュー、……こんな、優柔不断な男でごめん‼︎(その場に土下座する二児の父)」
「アンドリューさま、おやめください‼︎(ガバッとアンドリューに覆い被さるアメリ)」
「お父様、どうしたの?(アメリに続いてアンドリューに抱きつく双子の片割れアリー)」
「お父様、悲しいの?(アリーに続いてアンドリューに抱きつく、もう一人の双子アリュー)」
「アンドリュー様、……私、怒りますわよ! 私達は、誰がなんと言おうとも、家族ではないですか‼︎ こんな事で謝らないでくださいまし‼︎(涙で顔をぐちゃぐちゃにしながらアンドリューを強く抱きしめる二児の母アメリ)」
「アメリ……。(ガバッと一旦、アメリを引き剥がして)…………ぐすんぐすん。…………遅くなって、ごめん。……私と結婚して、一生涯一緒にいてください。(真っ直ぐアメリを見つめて、プロポーズをする一人の男アンドリュー)」
「…………アンドリューさまあああ‼︎(泣きじゃくりながら、アンドリューに飛び掛かる一人の女アメリ)」
「グハアアッ‼︎(アメリからのあまりの衝撃に気絶するアンドリュー)」
「当たり前ではないですか! 一生涯なんて甘いですわ! 死後も来世も一緒ですわよ‼︎(あまりの興奮で、気絶しているアンドリューに気づいていないアメリ)」
「グハアアッ‼︎(口から泡を噴き出すアンドリュー)」
「わー、お父様、泡噴いてるけど、大丈夫かなー?(至極冷静な双子ちゃんアリー)」
「お母様も興奮のあまり過呼吸になってるねー。(至極冷静な双子ちゃんアリュー)」
「ハアハア、スーハースーハー、ふぎゃああああ‼︎(興奮の止まないアメリ)」
「はい、言質取れましたね。これより、アンドリュー・フィックスド及び、メイド長アメリに、判決を下します! セバスチャン、アレを持ってきて‼︎(至極冷静沈着なノア)」
「かしこまりました、坊ちゃん。(やや口元が微笑みで綻んでいるフィックスド家執事のセバスチャン)」
★ フィックスド辺境伯家現当主ノアは、ようやく結ばれた二人に、どのような裁きを言い渡すのであろうか⁉︎
──バンッ‼︎(会議室の扉を強く開く音)
「ッ……ノア‼︎(大きく開く扉に釘付けになるノアの伯父)」
「「あっ、おとうさま‼︎(ぴよぴよ双子ちゃんズ)」」
★ 扉の向こうには、二人の金髪の可愛らしい女の子が、ほっぺたを赤くして立っている。
「ハアハアハア……伯父上の仰る通り、……離れの小部屋でお行儀よくお勉強をしていましたよ。(ぴよぴよしている双子の幼児の手を優しく引いて、会議室に入ってくる息切れのノア)」
「……オーマイゴッド。(更に青褪めるノアの伯父)」
「伯父上とメイド長さん、……フィックスド辺境伯家の掟に従って、これより『家庭裁判』を開廷します! ここにいる皆さんも証人として、ご参加ください!(高らかに宣言するノア)」
「「「──っ⁉︎(家庭裁判だって⁉︎ 初耳の周り)」」」
「ま、待ってくれ、ノア! 家庭裁判だけは勘弁してほしい‼︎(更に更に青褪めるノアの伯父)」
「伯父上……この期に及んで、逃げようと考えていらっしゃるんですか? この双子ちゃんのつぶらな瞳に、嘘をつこうとお思いで⁉︎(ぴよぴよ双子ちゃんズを前にズズズイッと出して、伯父に訴えかけるノア)」
「グハアアッ‼︎(良心の呵責に耐えきれないノアの伯父)」
「アンドリューさま……。(何故か酔いしれた表情で、ノアの伯父を抱きしめる謎の女性アメリ)」
「今すぐここを裁判バージョンにセッティングしますので、そこの二人、絶対に逃げないでくださいね‼︎ セバスチャン、やっちゃって‼︎(テキパキと指示を出すノア)」
「かしこまりました、坊ちゃん。(ノアの背後にスタンバイしていた執事セバスチャン)」
★ ノアの形容し難い怒りは最高潮に達していた!
✴︎ ✴︎ ✴︎
★ ここは、フィックスド辺境伯家母屋会議室に臨時で設置された『家庭裁判所』である。
裁判官席には、ノアとパトリック殿下とアルバート(裏辺境伯)にコレクトが着席しており、部屋の中心には、正気の抜けたノアの伯父と謎の女性アメルが密着しながら立っている。傍聴席には、サネユキとキースがそわそわした様子で着座していた。
「──皆さん、お忙しい中、黄昏時に集まっていただき、誠にありがとうございます。それでは早速、家庭裁判所を開廷致します。(真剣な表情のノア)」
カンカンカン‼︎(小気味良い木槌の音)
★ ノアの儀礼的な開廷宣言が、室内中に響き渡る‼︎
「まず、被告人の元フィックスド辺境伯アンドリュー・フィックスドに、メイド長アメリ。……お二人は、元当主と一使用人という仲にありながら、フィックスド家の掟に背いて、……に、肉体関係を築いてきたのは事実ですね?(厳しい表情のノア)」
「そうです。(キッパリと言い切るアメリ)」
「いや、ちょっと待ってくれ、ノア!(悲痛に叫ぶ伯父)」
「……伯父上、……今の伯父には、イエスかハイしか発言は許されないのですよ。……やっちゃったんですよね? 己の欲望に流されちゃったんですよね? ……フィックスド家に代々伝わる掟『使用人との男女の関係になった瞬間に、責任を取って即結婚!』を知っておきながら、そのままメイド長さんとの関係を有耶無耶にして、まだ言い逃れをするおつもりですか‼︎(鬼の様な形相のノア)」
「グハアアッ‼︎(吐血するノアの伯父)」
「アンドリューさまあ‼︎(重い痛手を負ったノアの伯父に更に抱きつく恍惚とした表情のアメリ)」
「はい、そこ、裁判中にイチャイチャしない!(ビシッとアメリと伯父を注意するノア)」
「アンドリューさま、大丈夫ですよ。私がアンドリュー様をお守りしますからね。(ノアの注意をスルーして伯父の耳元で甘く囁くアメリ)」
「…………。(茹で蛸化するノアの伯父)」
「……駄目だこりゃ。(いろんな意味で疲れるノア)」
「…………ねえねえ、ノア、ちょっといい?(一部始終を傍観していたパトリック殿下)」
「どうされましたか、殿下?(左隣を向くノア)」
「フィックスド家の掟? に背いた二人は悪いのかもしれないけどさ、裁判にかけるほどのことなの? 今すぐ籍を入れれば済むことなんじゃない?(きょとん殿下)」
「甘いですよ、殿下。今の伯父上をしっかり見てください。……明らかに今、逃げようとしています‼︎ この家庭裁判というカタチは、責任を取ろうとしない男性陣から、間違いのない言質を取るための制度なのです‼︎(熱を上げるノア)」
「そ、そうなんだ……。(やや引き気味殿下)」
「現在、正当なフィックスド家の血をひく男は、俺と伯父上の二人だけですが、以前はたくさんいたという記録が残っています。……そして、一族の中には、大事な大事な使用人に手をかけては捨て、手をかけては捨てを繰り返す不届き野郎も存在しました。そんな輩に弄ばれて捨てられた使用人は、泣き寝入りするしかなかったのです‼︎ ……させない。……この俺の代で、そんな風紀の乱れた領地経営なんて、だれが見過ごしてたまるものか‼︎(熱く語るノア)」
「そ、そう。……そうだね。……浮気、不倫の原因になりそうな種は、今のうちに潰して、木っ端微塵にしておかないとね。(目の色が変わる浮気アレルギー殿下)」
「はい。……ということで、……伯父上の口から真実を告げてもらう為に、今回は特別な証人を呼んでいます。……セバスチャン、お呼びしちゃって‼︎(熱い男、ノア)」
「かしこまりました、坊ちゃん。(いつもと変わりない執事)」
★ 執事セバスチャンは一旦退出して、ぴよぴよ双子ちゃんズを引き連れてきた!
「「おとうさまー! おかあさまー!(元気いっぱいなぴよぴよ双子ちゃんズ)」」
「はい、君達、はじめまして! 俺は、ノア・フィックスドだよ!(壇上から降りてきて、双子ちゃんズの前でしゃがみ、目線を合わせるノア)」
「「はじめましてー、チャラいノアお兄ちゃん‼︎(天真爛漫な双子ちゃんズ)」」
「今日は、二人に聞きたいことがあるんだけど、聞いてもいいかな?(できるだけ優しそうな表情をしようとするノア)」
「「いいよー‼︎(無垢な瞳な双子ちゃんズ)」」
「君達のお父様は、ここにいるのかな?」
「「うん、いるよーー‼︎(双子ちゃんズ)」」
「それは、誰かな?(一瞬目が光るノア)」
「「えっとねー、お母様に抱きつかれてるのがお父様だよー‼︎(ビシッとノアの伯父を指差す双子ちゃんズ)」」
「グハアアッ‼︎(更に追い討ちをかけられるノアの伯父)」
「うんうん、二人とも、ありがとうね。……じゃあセバスチャン、大事な大事な俺の従姉妹を、安全なサネユキ様達のところへ。(目の色がビリッと変わるノア)」
「かしこまりました、坊ちゃん。(丁寧に双子ちゃんズを誘導するセバスチャン)」
「「チャラいお兄ちゃん、また遊ぼうねー‼︎(ノアに元気よく手を振る双子ちゃんズ)」」
「うん、楽しみにしててね!(双子ちゃんズに応えるノア)」
★ ぴよぴよ双子ちゃんズは、サネユキの左横に予め用意されていた専用のチェアに腰を下ろして、被告人として立っている実の両親をガン見しているのであった。
「…………。(エネルギーが枯渇しているノアの伯父)」
「(自身の席に着席して)……伯父上、……お願いです。……伯父上の本当の気持ちを、言ってください。(真剣な眼差しを自身の伯父に向けるノア)」
「──っ‼︎(開廷後、初めてノアに目を向けるノアの伯父)」
「……俺が、いたから、……伯父上は、意中の人と結婚出来なかった。俺がいたせいで、大切な人との大事な生活が壊された。……俺が、……試練の中で、息絶えていたら、……大事な大事な従姉妹も、あんなカビ臭い離れじゃなくて、本家の母屋で元気いっぱいに暮らせ……。(色々と思い詰めているノア)」
「違う、ノア‼︎(大きい声でノアの言葉を遮るノアの伯父)」
「……伯父上。(僅かに目頭が潤んでいるノア)」
「……これは、私の甘さが招いた結果であり、ノアのせいじゃない!(キッパリと言い切るノアの伯父)」
「……。(だがしかし、何か言いたそうなノア)」
「私が、アメリに甘えていたんだ。……『せめて一緒にいさせてほしい。』という、アメリの言葉に流された私に全ての非がある! ……アメリ、……アリー、アリュー、……こんな、優柔不断な男でごめん‼︎(その場に土下座する二児の父)」
「アンドリューさま、おやめください‼︎(ガバッとアンドリューに覆い被さるアメリ)」
「お父様、どうしたの?(アメリに続いてアンドリューに抱きつく双子の片割れアリー)」
「お父様、悲しいの?(アリーに続いてアンドリューに抱きつく、もう一人の双子アリュー)」
「アンドリュー様、……私、怒りますわよ! 私達は、誰がなんと言おうとも、家族ではないですか‼︎ こんな事で謝らないでくださいまし‼︎(涙で顔をぐちゃぐちゃにしながらアンドリューを強く抱きしめる二児の母アメリ)」
「アメリ……。(ガバッと一旦、アメリを引き剥がして)…………ぐすんぐすん。…………遅くなって、ごめん。……私と結婚して、一生涯一緒にいてください。(真っ直ぐアメリを見つめて、プロポーズをする一人の男アンドリュー)」
「…………アンドリューさまあああ‼︎(泣きじゃくりながら、アンドリューに飛び掛かる一人の女アメリ)」
「グハアアッ‼︎(アメリからのあまりの衝撃に気絶するアンドリュー)」
「当たり前ではないですか! 一生涯なんて甘いですわ! 死後も来世も一緒ですわよ‼︎(あまりの興奮で、気絶しているアンドリューに気づいていないアメリ)」
「グハアアッ‼︎(口から泡を噴き出すアンドリュー)」
「わー、お父様、泡噴いてるけど、大丈夫かなー?(至極冷静な双子ちゃんアリー)」
「お母様も興奮のあまり過呼吸になってるねー。(至極冷静な双子ちゃんアリュー)」
「ハアハア、スーハースーハー、ふぎゃああああ‼︎(興奮の止まないアメリ)」
「はい、言質取れましたね。これより、アンドリュー・フィックスド及び、メイド長アメリに、判決を下します! セバスチャン、アレを持ってきて‼︎(至極冷静沈着なノア)」
「かしこまりました、坊ちゃん。(やや口元が微笑みで綻んでいるフィックスド家執事のセバスチャン)」
★ フィックスド辺境伯家現当主ノアは、ようやく結ばれた二人に、どのような裁きを言い渡すのであろうか⁉︎
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