40 / 45
とある暴走族のリーダー、就職する‼︎
0034:名探偵もどきノア
しおりを挟む
⭐︎ ここは、フィックスド辺境伯邸母屋会議室。
「コレクト様、……先に大事な事を言わせてください。まず『恋は、錯覚。一目惚れは、まやかし』です‼︎(ノア)」
「ええええ⁉︎ 錯覚なの⁉︎(素直に驚くコレクト)」
「そうです。……アルバートさん、……コレクト様と奥様との出会いの場面を映写機で映すことは可能でしょうか?(謎の貫禄を醸し出すノア)」
「あ、ああ。(強気なノアに圧倒される裏当主)」
⭐︎ 裏当主はシュパパッとフィルムを差し替えて映した‼︎
「ありがとうございます。……コレクト様、この奥様との出会いの時のことを思い出してくださいね。奥様の存在を把握する前に、コレクト様の心境は、どのような感じでしたか?(クイッと伊達眼鏡の縁を上げるノア)」
「そうだな。……お坊ちゃん達から囲まれてスッゴク怖かったから、ドキドキしていたような気がするぞ。(真剣に応えるコレクト)」
「やはりそうでしたか。……コレクト様、……俺が思った通り、コレクト様は奥様に対して、恋なんてしていらっしゃいませんよ‼︎(ビシッとノア)」
「なななんで、そう断言できるんだ⁉︎(戸惑いを隠しきれないコレクト)」
「答えは一つ。……コレクト様はその時、『吊り橋効果』で意識が朦朧としていたのです‼︎(謎のドヤ顔ノア)」
「「「「吊り橋効果⁉︎(初耳な四人)」」」」
「そう。吊り橋効果とは、『驚いていたり、恐怖心をもったときに感じるドキドキを、恋をしたことによるドキドキと勘違いしてしまい、たまたまそこに居合わせた相手に恋をしたものと認識すること。』なんです。……コレクト様、あなた、……奥様を一目見る前からドキドキしていましたよね?(謎の名探偵バリの口調を醸し出すノア)」
「そ、そうだけど……。(ぐうの音も出ないコレクト)」
「ほら、やっぱり、それこそが『吊り橋効果』! コレクト様は、今まで勘違いをしていたのです‼︎(ビシッとノア)」
「……でも、私は、オリビア以外にドキドキした事はないのだよ⁉︎ オリビアに会った時から、オリビアの事ばっかり考えて来たんだ! 今更それが勘違いなんて、おかしすぎるよ‼︎(真剣に言い返すコレクト)」
「チッチッチッ、わかってないですね、コレクト様。……あなたは、奥様から刷り込みを受けてしまったのです‼︎(なかなかなノア)」
「「「「刷り込みだって⁉︎(ポカーンな四人)」」」」
「考えても見てくださいよ、コレクト様。……奥様は、コレクト様にとって、言わば命の恩人。……しかも、かなりのインパクトのある登場を果たしたカッコよくて素晴らしい、世界一の奥様を見て、コレクト様は、一瞬で全幅の信頼を奥様に抱いてしまった。……奥様なら、自身の事を裏切ったりしないのではないか。奥様なら、自身のことを、次も助けてくれるのではないか。……これは、恋ではない。……雛鳥が親鳥に対して思う、家族に対する愛情です‼︎(自分のことは、棚に上げてなかなかなノア)」
「わ、私は雛鳥なのか⁉︎(色々ショックなコレクト)」
「そうです。コレクト様は、俺たちよりも大人の階段を登っているくせにピヨピヨ鳴いている赤ちゃん雛鳥なのです。……大人になりましょう、コレクト様。……奥様のお世話は、俺がさせて頂きますので。(どさくさに紛れてかなりなかなかなノア)」
「えっ? ちょっ、ノア君、いきなりどうしたの⁉︎(さりげなくノアの言葉を聞いていたコレクト)」
「アルト君のことも、俺がしっかり責任を持って育てます。……コレクト様も、本当の運命のお相手アルバートさんと一緒に、第二の人生を歩まれてください。……俺は、奥様と結婚するんで。子供もたくさん、恵まれる予定です。(さりげなくコレクトの妻をもらおうとしているノア)」
「いやいや駄目だよ、ノア君! オリビアは、私の大切な初恋の人で、生涯守り通すと誓った、たった一人の妻なんだから! 離婚なんてするつもりは、毛頭無いよ‼︎(そう簡単には騙されないコレクト)」
「チッ、……もうひと声だな。(なかなかなノア)」
「……うーーん。……コレクト君の気持ちも充分、分かるし、ノアが変態ストーカーって、元から知っているから、コレクト君のことを応援したいんだけどねー。……サネユキ、この場合は、どうすればいいんだろう?(いつもと比べてかなり歯切れが悪い殿下)」
「そうだな。……現状のまま、コレクト殿と奥様が婚姻関係でも問題無さそうに思えるが、コレクト殿は、もうすぐ書面上でお亡くなりになるから、その後の奥様とアルト君がどうなるかにかかっていると思うぞ。……役場に提出する戸籍なんて、簡単に変えられるからな、表のフローレンス家が勝手に奥様とアルト君の戸籍を抜く可能性も否めないし……。(真面目に考えるサネユキ)」
「それだけではありませんよ、コレクト様。……先程、アルバートさんと、子作りをしているって、仰っていましたよね? それは、奥様に対する裏切り行為です! 確実に不倫ですよ!(渾身の一撃をかますノア)」
「────っ‼︎(何も言い返せないコレクト)」
「確かにアルバートさんに騙されたようなので、コレクト様が全て悪いとは、思いませんが、アルバートさんと一線を超えるときに、奥様のことを、何にも考えなかったのですか?(ネチネチ責め立てるノア)」
「……ううう。(両目に涙を溜めてこらえるコレクト)」
「おい、ノア、それは言い過ぎだよ。コレクト君は、何にも知らなかったんだから、そこは、許してあげないと。(コレクトに甘い殿下)」
「そうだぞ。アルバート殿に全てを管理されているみたいだから、致し方ないと私は思うが。(助け船サネユキ)」
「あっ、ちょっと待ってくれ。(手を挙げる裏当主)」
「……? どうされましたか、アルバートさん?(ノア)」
「私とコレクトが、肉体関係を結んだのは、最近ではない。……コレクトと暴力女が出会った日の夜からだ。(とんでもない爆弾発言をさらりと言ってのける裏当主)」
「「「「ええええ⁉︎(顎が外れる四人)」」」」
⭐︎ 次回、裏当主とコレクトとの仲が急接近か⁉︎
「コレクト様、……先に大事な事を言わせてください。まず『恋は、錯覚。一目惚れは、まやかし』です‼︎(ノア)」
「ええええ⁉︎ 錯覚なの⁉︎(素直に驚くコレクト)」
「そうです。……アルバートさん、……コレクト様と奥様との出会いの場面を映写機で映すことは可能でしょうか?(謎の貫禄を醸し出すノア)」
「あ、ああ。(強気なノアに圧倒される裏当主)」
⭐︎ 裏当主はシュパパッとフィルムを差し替えて映した‼︎
「ありがとうございます。……コレクト様、この奥様との出会いの時のことを思い出してくださいね。奥様の存在を把握する前に、コレクト様の心境は、どのような感じでしたか?(クイッと伊達眼鏡の縁を上げるノア)」
「そうだな。……お坊ちゃん達から囲まれてスッゴク怖かったから、ドキドキしていたような気がするぞ。(真剣に応えるコレクト)」
「やはりそうでしたか。……コレクト様、……俺が思った通り、コレクト様は奥様に対して、恋なんてしていらっしゃいませんよ‼︎(ビシッとノア)」
「なななんで、そう断言できるんだ⁉︎(戸惑いを隠しきれないコレクト)」
「答えは一つ。……コレクト様はその時、『吊り橋効果』で意識が朦朧としていたのです‼︎(謎のドヤ顔ノア)」
「「「「吊り橋効果⁉︎(初耳な四人)」」」」
「そう。吊り橋効果とは、『驚いていたり、恐怖心をもったときに感じるドキドキを、恋をしたことによるドキドキと勘違いしてしまい、たまたまそこに居合わせた相手に恋をしたものと認識すること。』なんです。……コレクト様、あなた、……奥様を一目見る前からドキドキしていましたよね?(謎の名探偵バリの口調を醸し出すノア)」
「そ、そうだけど……。(ぐうの音も出ないコレクト)」
「ほら、やっぱり、それこそが『吊り橋効果』! コレクト様は、今まで勘違いをしていたのです‼︎(ビシッとノア)」
「……でも、私は、オリビア以外にドキドキした事はないのだよ⁉︎ オリビアに会った時から、オリビアの事ばっかり考えて来たんだ! 今更それが勘違いなんて、おかしすぎるよ‼︎(真剣に言い返すコレクト)」
「チッチッチッ、わかってないですね、コレクト様。……あなたは、奥様から刷り込みを受けてしまったのです‼︎(なかなかなノア)」
「「「「刷り込みだって⁉︎(ポカーンな四人)」」」」
「考えても見てくださいよ、コレクト様。……奥様は、コレクト様にとって、言わば命の恩人。……しかも、かなりのインパクトのある登場を果たしたカッコよくて素晴らしい、世界一の奥様を見て、コレクト様は、一瞬で全幅の信頼を奥様に抱いてしまった。……奥様なら、自身の事を裏切ったりしないのではないか。奥様なら、自身のことを、次も助けてくれるのではないか。……これは、恋ではない。……雛鳥が親鳥に対して思う、家族に対する愛情です‼︎(自分のことは、棚に上げてなかなかなノア)」
「わ、私は雛鳥なのか⁉︎(色々ショックなコレクト)」
「そうです。コレクト様は、俺たちよりも大人の階段を登っているくせにピヨピヨ鳴いている赤ちゃん雛鳥なのです。……大人になりましょう、コレクト様。……奥様のお世話は、俺がさせて頂きますので。(どさくさに紛れてかなりなかなかなノア)」
「えっ? ちょっ、ノア君、いきなりどうしたの⁉︎(さりげなくノアの言葉を聞いていたコレクト)」
「アルト君のことも、俺がしっかり責任を持って育てます。……コレクト様も、本当の運命のお相手アルバートさんと一緒に、第二の人生を歩まれてください。……俺は、奥様と結婚するんで。子供もたくさん、恵まれる予定です。(さりげなくコレクトの妻をもらおうとしているノア)」
「いやいや駄目だよ、ノア君! オリビアは、私の大切な初恋の人で、生涯守り通すと誓った、たった一人の妻なんだから! 離婚なんてするつもりは、毛頭無いよ‼︎(そう簡単には騙されないコレクト)」
「チッ、……もうひと声だな。(なかなかなノア)」
「……うーーん。……コレクト君の気持ちも充分、分かるし、ノアが変態ストーカーって、元から知っているから、コレクト君のことを応援したいんだけどねー。……サネユキ、この場合は、どうすればいいんだろう?(いつもと比べてかなり歯切れが悪い殿下)」
「そうだな。……現状のまま、コレクト殿と奥様が婚姻関係でも問題無さそうに思えるが、コレクト殿は、もうすぐ書面上でお亡くなりになるから、その後の奥様とアルト君がどうなるかにかかっていると思うぞ。……役場に提出する戸籍なんて、簡単に変えられるからな、表のフローレンス家が勝手に奥様とアルト君の戸籍を抜く可能性も否めないし……。(真面目に考えるサネユキ)」
「それだけではありませんよ、コレクト様。……先程、アルバートさんと、子作りをしているって、仰っていましたよね? それは、奥様に対する裏切り行為です! 確実に不倫ですよ!(渾身の一撃をかますノア)」
「────っ‼︎(何も言い返せないコレクト)」
「確かにアルバートさんに騙されたようなので、コレクト様が全て悪いとは、思いませんが、アルバートさんと一線を超えるときに、奥様のことを、何にも考えなかったのですか?(ネチネチ責め立てるノア)」
「……ううう。(両目に涙を溜めてこらえるコレクト)」
「おい、ノア、それは言い過ぎだよ。コレクト君は、何にも知らなかったんだから、そこは、許してあげないと。(コレクトに甘い殿下)」
「そうだぞ。アルバート殿に全てを管理されているみたいだから、致し方ないと私は思うが。(助け船サネユキ)」
「あっ、ちょっと待ってくれ。(手を挙げる裏当主)」
「……? どうされましたか、アルバートさん?(ノア)」
「私とコレクトが、肉体関係を結んだのは、最近ではない。……コレクトと暴力女が出会った日の夜からだ。(とんでもない爆弾発言をさらりと言ってのける裏当主)」
「「「「ええええ⁉︎(顎が外れる四人)」」」」
⭐︎ 次回、裏当主とコレクトとの仲が急接近か⁉︎
0
お気に入りに追加
35
あなたにおすすめの小説

私の入る余地なんてないことはわかってる。だけど……。
さくしゃ
恋愛
キャロルは知っていた。
許嫁であるリオンと、親友のサンが互いを想い合っていることを。
幼い頃からずっと想ってきたリオン、失いたくない大切な親友であるサン。キャロルは苦悩の末に、リオンへの想いを封じ、身を引くと決めていた——はずだった。
(ああ、もう、)
やり過ごせると思ってた。でも、そんなことを言われたら。
(ずるいよ……)
リオンはサンのことだけを見ていると思っていた。けれど——違った。
こんな私なんかのことを。
友情と恋情の狭間で揺れ動くキャロル、リオン、サンの想い。
彼らが最後に選ぶ答えとは——?
⚠️好みが非常に分かれる作品となっております。
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
カモフラ婚~CEOは溺愛したくてたまらない!~
伊吹美香
恋愛
ウエディングプランナーとして働く菱崎由華
結婚式当日に花嫁に逃げられた建築会社CEOの月城蒼空
幼馴染の二人が偶然再会し、花嫁に逃げられた蒼空のメンツのために、カモフラージュ婚をしてしまう二人。
割り切った結婚かと思いきや、小さいころからずっと由華のことを想っていた蒼空が、このチャンスを逃すはずがない。
思いっきり溺愛する蒼空に、由華は翻弄されまくりでパニック。
二人の結婚生活は一体どうなる?

5年経っても軽率に故郷に戻っては駄目!
158
恋愛
伯爵令嬢であるオリビアは、この世界が前世でやった乙女ゲームの世界であることに気づく。このまま学園に入学してしまうと、死亡エンドの可能性があるため学園に入学する前に家出することにした。婚約者もさらっとスルーして、早や5年。結局誰ルートを主人公は選んだのかしらと軽率にも故郷に舞い戻ってしまい・・・
2話完結を目指してます!

人生の全てを捨てた王太子妃
八つ刻
恋愛
突然王太子妃になれと告げられてから三年あまりが過ぎた。
傍目からは“幸せな王太子妃”に見える私。
だけど本当は・・・
受け入れているけど、受け入れられない王太子妃と彼女を取り巻く人々の話。
※※※幸せな話とは言い難いです※※※
タグをよく見て読んでください。ハッピーエンドが好みの方(一方通行の愛が駄目な方も)はブラウザバックをお勧めします。
※本編六話+番外編六話の全十二話。
※番外編の王太子視点はヤンデレ注意報が発令されています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる