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とある暴走族のリーダー、就職する‼︎
0028:続 衝撃的事実
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⭐︎ ここは、フィックスド辺境伯邸母屋会議室。中央には、長机が一つ設置されており、殿下とサネユキ、フィックスド辺境伯家当主ノアが、長机付きの椅子に腰を下ろしている。対面上には、黒のシルクハットにマントを装着した謎の青年と、その青年のお膝の上に、コレクト・フローレンスがちょこんと座っていた。
「……それでは、アルアル君、もう一度自己紹介をお願いします。(どこからか白紙の紙を取り出す殿下)」
「……アルバート・シークレット・フローレンス。裏フローレンス家当主。コレクトの親友で夫だ。(ジト目裏当主)」
「……ええっと、アルフレッド君の言っていることは正しいですか、コレクト君?(瞳孔ピカピカ殿下)」
「はい! アルは、私の裏本家の当主で親友です! あと冗談で夫婦ゴッコもしています。(にこやかなコレクト)」
「そうですか。……今から僕達が立ち上げる組織は、場合によっては、首都政府に抗うものになりますけど、そこんところは大丈夫ですか?(額に汗を浮かべる殿下)」
「問題ない。私が重要視することは、コレクトの安全だ。……コレクト暗殺依頼を受けてから、国家に対する気持ちは皆無。好きにすればいい。(ジト目裏当主)」
「「「────っ⁉︎(緊張が走る面接官三人)」」」
「そうなの⁉︎ やっぱり私は狙われていたんだね‼︎(何故か少し嬉しげなコレクト)」
「ああ。……私の一番は、コレクトだ。……コレクトをつけ狙う首都貴族共の言いなりになんかならない。(コレクトの背後からムギュッと抱きしめる裏当主)」
「アル……。(謎の酔いしれた表情のコレクト)」
「アルディ君、僕達は、フローレンス家についてそんなに詳しくないから、何故、コレクト君の暗殺依頼が裏当主のアルティ君にくるのか、具体的に教えてくれるかな?(殿下)」
「……いいだろう。……私とコレクトは、所謂再従兄弟だと思ってくれ。そして、大昔、フローレンス家はとある理由によって、表と裏に別れた。表は、コレクトが仕切る辺境伯家。裏は、『怪盗業』を営む私の家。……私の家のことを知る者達は、裏本家のことを、怪盗辺境伯と呼び、政治的な事情で利用してきた。(瞳が暗くなる裏当主)」
「「「怪盗辺境伯⁉︎(初耳の面接官三人)」」」
「怪盗業は、多岐にわたる。人様の大切なモノを盗ったり、誰かの暗殺計画を阻止したり……。トルネード王国の闇に片足を突っ込んだのが、裏本家の始まりだ。(しきりにコレクトを抱きしめる裏当主)」
「アル……。大丈夫だよ。私だけは、アルの味方だからね。(コレクト)」
「……それで最近、とある要人からコレクト君の暗殺依頼を受けたのですね。(複雑な表情の殿下)」
「そうだ。今までは、国のためになるならば、黙って汚いことも受けてきたが、私の大切なコレクトに手をかけろと言うならば、話が違う。クーデターなりなんなりすればいい。(なかなか怒っている裏当主)」
「……ちなみに、その暗殺依頼を出してきた首都貴族は誰ですか?(確信に迫る殿下)」
「依頼書には、ステビア侯爵の名が書かれていたが、おそらく、背後にいる大物だろう。それは、私にもわからない。」
「──っ‼︎ ということは、私が考えたランキングは、半分は正解なんだね!(はしゃぐコレクト)」
「当たり前だ。先日一緒に考えただろう?(コレクトの両手に自身の両手を絡めてイチャイチャし出す裏当主)」
「うん! アル、すごいね!(頭がお花畑なコレクト)」
「「「……。(イチャコラな二人を見る三人)」」」
「あの、まだ面接中なんで、イチャイチャは、後にしてもらっていいかな?(冷や汗を拭いつつも止める殿下)」
⭐︎ コレクトは顔を真っ赤にして、裏当主の手を離した!
「……。(渋顔の裏当主)」
「では、話を元に戻すよ。コレクト君の暗殺依頼は、断ったのかな?(コホンと咳払いする殿下)」
「いや、まだだ。……私が断れば、他の暗殺家業を営んでいる貴族に話がいくからな。(裏当主)」
「そうですね。依頼者からすれば、依頼を実行してもらえれば、誰がやってもいいですからね。(ふむふむ殿下)」
「そこでだ。……コレクトを一旦死んだことにして、私の裏本家で匿おうと思っている。(裏当主)」
「「「「──っ‼︎(驚く面接官達とコレクト)」」」」
「アル、……私は、本当に死んでしまうのか?」
「違うよ。……私と正式に結婚して、幸せな夫婦生活を送るんだ。(コレクトの耳元で甘く囁く裏当主)」
「……アルとずっと一緒?(瞳孔がおかしいコレクト)」
「ああ、そうだ。たくさんの子供達に囲まれて私の横で幸せにくらす。……いいだろう?(甘い囁き裏当主)」
「うん! 私、アルのお嫁さんになる‼︎(即答コレクト)」
「…………。(ご満悦な裏当主)」
「いやいや、ちょっと待ってください! コレクト様は、男性です! 現状、トルネードでは、同性間の結婚は許されていませんし、コレクト様には立派な奥様がいらっしゃるんですよ⁉︎(恋敵ながらも必死に呼びかけるノア)」
「……たしかに、そうだね。……オリビアを置いて、一人だけ幸せにはなれないよ。(正気に戻るコレクト)」
「チッ、……ヤンキー風情が、しゃしゃり出やかって。……お前にはわからないのか! コレクトが女だってことを‼︎」
「「「──っ⁉︎(ピシッと固まる面接官三人)」」」
「えええええっ⁉︎ わわわたしは、女だったの⁉︎」
「ついでに言うと、アルトは、私とコレクトとの大事な子だ‼︎(堰を切ったように止まらない裏当主)」
「「「「えええええええ⁉︎(驚愕の四人)」」」」
⭐︎ 一度決壊した裏当主の暴露は、まだまだ続く‼︎
「……それでは、アルアル君、もう一度自己紹介をお願いします。(どこからか白紙の紙を取り出す殿下)」
「……アルバート・シークレット・フローレンス。裏フローレンス家当主。コレクトの親友で夫だ。(ジト目裏当主)」
「……ええっと、アルフレッド君の言っていることは正しいですか、コレクト君?(瞳孔ピカピカ殿下)」
「はい! アルは、私の裏本家の当主で親友です! あと冗談で夫婦ゴッコもしています。(にこやかなコレクト)」
「そうですか。……今から僕達が立ち上げる組織は、場合によっては、首都政府に抗うものになりますけど、そこんところは大丈夫ですか?(額に汗を浮かべる殿下)」
「問題ない。私が重要視することは、コレクトの安全だ。……コレクト暗殺依頼を受けてから、国家に対する気持ちは皆無。好きにすればいい。(ジト目裏当主)」
「「「────っ⁉︎(緊張が走る面接官三人)」」」
「そうなの⁉︎ やっぱり私は狙われていたんだね‼︎(何故か少し嬉しげなコレクト)」
「ああ。……私の一番は、コレクトだ。……コレクトをつけ狙う首都貴族共の言いなりになんかならない。(コレクトの背後からムギュッと抱きしめる裏当主)」
「アル……。(謎の酔いしれた表情のコレクト)」
「アルディ君、僕達は、フローレンス家についてそんなに詳しくないから、何故、コレクト君の暗殺依頼が裏当主のアルティ君にくるのか、具体的に教えてくれるかな?(殿下)」
「……いいだろう。……私とコレクトは、所謂再従兄弟だと思ってくれ。そして、大昔、フローレンス家はとある理由によって、表と裏に別れた。表は、コレクトが仕切る辺境伯家。裏は、『怪盗業』を営む私の家。……私の家のことを知る者達は、裏本家のことを、怪盗辺境伯と呼び、政治的な事情で利用してきた。(瞳が暗くなる裏当主)」
「「「怪盗辺境伯⁉︎(初耳の面接官三人)」」」
「怪盗業は、多岐にわたる。人様の大切なモノを盗ったり、誰かの暗殺計画を阻止したり……。トルネード王国の闇に片足を突っ込んだのが、裏本家の始まりだ。(しきりにコレクトを抱きしめる裏当主)」
「アル……。大丈夫だよ。私だけは、アルの味方だからね。(コレクト)」
「……それで最近、とある要人からコレクト君の暗殺依頼を受けたのですね。(複雑な表情の殿下)」
「そうだ。今までは、国のためになるならば、黙って汚いことも受けてきたが、私の大切なコレクトに手をかけろと言うならば、話が違う。クーデターなりなんなりすればいい。(なかなか怒っている裏当主)」
「……ちなみに、その暗殺依頼を出してきた首都貴族は誰ですか?(確信に迫る殿下)」
「依頼書には、ステビア侯爵の名が書かれていたが、おそらく、背後にいる大物だろう。それは、私にもわからない。」
「──っ‼︎ ということは、私が考えたランキングは、半分は正解なんだね!(はしゃぐコレクト)」
「当たり前だ。先日一緒に考えただろう?(コレクトの両手に自身の両手を絡めてイチャイチャし出す裏当主)」
「うん! アル、すごいね!(頭がお花畑なコレクト)」
「「「……。(イチャコラな二人を見る三人)」」」
「あの、まだ面接中なんで、イチャイチャは、後にしてもらっていいかな?(冷や汗を拭いつつも止める殿下)」
⭐︎ コレクトは顔を真っ赤にして、裏当主の手を離した!
「……。(渋顔の裏当主)」
「では、話を元に戻すよ。コレクト君の暗殺依頼は、断ったのかな?(コホンと咳払いする殿下)」
「いや、まだだ。……私が断れば、他の暗殺家業を営んでいる貴族に話がいくからな。(裏当主)」
「そうですね。依頼者からすれば、依頼を実行してもらえれば、誰がやってもいいですからね。(ふむふむ殿下)」
「そこでだ。……コレクトを一旦死んだことにして、私の裏本家で匿おうと思っている。(裏当主)」
「「「「──っ‼︎(驚く面接官達とコレクト)」」」」
「アル、……私は、本当に死んでしまうのか?」
「違うよ。……私と正式に結婚して、幸せな夫婦生活を送るんだ。(コレクトの耳元で甘く囁く裏当主)」
「……アルとずっと一緒?(瞳孔がおかしいコレクト)」
「ああ、そうだ。たくさんの子供達に囲まれて私の横で幸せにくらす。……いいだろう?(甘い囁き裏当主)」
「うん! 私、アルのお嫁さんになる‼︎(即答コレクト)」
「…………。(ご満悦な裏当主)」
「いやいや、ちょっと待ってください! コレクト様は、男性です! 現状、トルネードでは、同性間の結婚は許されていませんし、コレクト様には立派な奥様がいらっしゃるんですよ⁉︎(恋敵ながらも必死に呼びかけるノア)」
「……たしかに、そうだね。……オリビアを置いて、一人だけ幸せにはなれないよ。(正気に戻るコレクト)」
「チッ、……ヤンキー風情が、しゃしゃり出やかって。……お前にはわからないのか! コレクトが女だってことを‼︎」
「「「──っ⁉︎(ピシッと固まる面接官三人)」」」
「えええええっ⁉︎ わわわたしは、女だったの⁉︎」
「ついでに言うと、アルトは、私とコレクトとの大事な子だ‼︎(堰を切ったように止まらない裏当主)」
「「「「えええええええ⁉︎(驚愕の四人)」」」」
⭐︎ 一度決壊した裏当主の暴露は、まだまだ続く‼︎
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