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とある暴走族のリーダー、就職する‼︎
0020:世界の均衡を崩すには
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︎⭐︎ ここは、フィックスド辺境伯領のとある街中に建てられた『首都代理市役所』の目の前にある小さな広場。愉快な仲間達と一緒にデモ活動をしているパトリック殿下は、緊張が漂う中、『首都圏活性化税』を推進する首都の貴族野郎『ステビア侯爵』及び一人の役人と対峙していた。
「ステビア侯爵、……最近の王国議会のご様子は如何ですか?(始終瞳孔を光らせるパトリック殿下)」
「いつもと相も変わらずですが。……いきなり議会の話だなんて、どうなされたのですか? まさか、パトリック殿下も王国議会のお仲間入りを果たしたいとのことで?(皮肉ステビア侯爵)」
「土下座されても、お断りだね。…………ほんと、ステビア侯爵がはぐらかすから、話が全く進まない。手取り早く、僕から言わせてもらうよ。……王国議会で召集される上院議員の中で、ラーズベルト公爵を支持してきた数十人の議員が行方不明だと、噂で聞いたのだけど、その事に関して、ステビア侯爵は、どのように思っているのかな?(ジト目殿下)」
「…………ええ、そう言えば、最近、見かけませんねえ。王城という限られた者しか入ることができない、神聖な場所での大事なお仕事なのに、彼らはサボっていらっしゃるのですよ、殿下。なんと、情けない。(パトリック殿下に、あの事がバレているだと⁉︎ 内心穏やかではないステビア侯爵)」
「……ステビア侯爵、……僕は、彼らが行方不明だと言ったのです。……決して、仕事をほっぽり出すような方々ではない‼︎(キリッと殿下)」
「そうは言いますけどね、殿下、…………議会に出席しなければ、仕事をしていないことと同じなのですよ。これが、王国議会の定めた掟。……王族の血を引くパトリック殿下でも、この決まりを覆すことは絶対に出来ません‼︎(ステビア侯爵)」
「……君達のような、頭の固い貴族達は、たとえ、議会中に居眠りをしていたとしても、出席しているからと言って、お見舞い金をせびるんだろうね。(冷めた表情の殿下)」
「────っ‼︎ 殿下、お言葉ですが……。」
「ステビア侯爵、……僕に嘘を突き通しても、意味が無いよ。……むしろ、どんどん、ステビア侯爵の首が締まっていくからね。(殿下)」
「…………。(一体、殿下はどこまで知っているのだ⁉︎)」
⭐︎ すると、そこへ東洋系の顔をした男前が、トコトコとパトリック殿下のところへやって来た‼︎
「パトリック、やっと見つけたぞ‼︎(東洋風男前)」
「遅いじゃないか、サネユキ!(殿下)」
「すまんすまん、色々、書類整理に手こずってな。……あっ、ステビア侯爵殿、ごきげんよう! 王城での謁見以来ですな!(長身長髪男前サネユキ)」
「────っ⁉︎ えっ、ニホンのサネユキ殿ではありませんか⁉︎(青褪めるステビア侯爵)」
「はい、今日はパトリック直々、デモの召集がかかりましてね。私はニホンの者なので、トルネード王国のことを、とやかく言う義理なんてないのですが、……もし、この『首都だけにお金が集まる法案』が世界で当たり前になると、ニホンの貴族が『ニホンでもやりましょうよ!』って騒ぎ立てるのですよ。今、せっかく、ニホンはギリギリ平和を保っているのに、トルネードの首都貴族達の自分勝手な法案のせいで、ニホンが戦国時代に舞い戻ってしまう可能性が出てきました。だから、ニホンの為に、パトリックのデモに参加しようと思いましてね。(朗らかサネユキ)」
「──っ⁉︎(気づかれている⁉︎ 私の計画が、ニホンの皇族にも漏れているとでも言うのか⁉︎ 慄きのステビア侯爵)」
「というわけですので、……私は、首都圏活性化税には、一切関係無いが、ニホンに影響が出るからやめてほしい! 増税反対‼︎(声高らかに叫ぶサネユキ)」
「「増税反対‼︎(後に続く殿下と仲間達)」」
「それと、トルネードの首都貴族の輩共が、視察という名目で、ニホンに来て、好き放題自分勝手に遊びまくっている‼︎ ほんとにやめてほしい‼︎(さりげなくクレームを言うサネユキ)」
「そうだそうだ‼︎(超お怒り殿下)」
「「よくわからないけど、やめてくれ‼︎(仲間達)」」
「……サネユキ様ともあろうお方が、このような烏合の衆達と一緒に活動なされては、ニホンのお先も危ういですね。(張り詰めた空気を作り出すステビア侯爵)」
「なんとでも言えばいい。私は、……。」
「──待ってください、サネユキ様‼︎(キキイイイイイ‼︎ 自転車に急ブレーキをかけるノア)」
「おおっ、ノアではないか‼︎(喜ぶサネユキ)」
「パトリック殿下から頼まれた書類一式を持ってきました! ステビア侯爵、もう何処へも逃げることは出来ませんよ‼︎(ノア)」
「────っ⁉︎(驚愕ステビア侯爵)」
⭐︎ 一体、パトリック殿下が保管していた書類とは?
「ステビア侯爵、……最近の王国議会のご様子は如何ですか?(始終瞳孔を光らせるパトリック殿下)」
「いつもと相も変わらずですが。……いきなり議会の話だなんて、どうなされたのですか? まさか、パトリック殿下も王国議会のお仲間入りを果たしたいとのことで?(皮肉ステビア侯爵)」
「土下座されても、お断りだね。…………ほんと、ステビア侯爵がはぐらかすから、話が全く進まない。手取り早く、僕から言わせてもらうよ。……王国議会で召集される上院議員の中で、ラーズベルト公爵を支持してきた数十人の議員が行方不明だと、噂で聞いたのだけど、その事に関して、ステビア侯爵は、どのように思っているのかな?(ジト目殿下)」
「…………ええ、そう言えば、最近、見かけませんねえ。王城という限られた者しか入ることができない、神聖な場所での大事なお仕事なのに、彼らはサボっていらっしゃるのですよ、殿下。なんと、情けない。(パトリック殿下に、あの事がバレているだと⁉︎ 内心穏やかではないステビア侯爵)」
「……ステビア侯爵、……僕は、彼らが行方不明だと言ったのです。……決して、仕事をほっぽり出すような方々ではない‼︎(キリッと殿下)」
「そうは言いますけどね、殿下、…………議会に出席しなければ、仕事をしていないことと同じなのですよ。これが、王国議会の定めた掟。……王族の血を引くパトリック殿下でも、この決まりを覆すことは絶対に出来ません‼︎(ステビア侯爵)」
「……君達のような、頭の固い貴族達は、たとえ、議会中に居眠りをしていたとしても、出席しているからと言って、お見舞い金をせびるんだろうね。(冷めた表情の殿下)」
「────っ‼︎ 殿下、お言葉ですが……。」
「ステビア侯爵、……僕に嘘を突き通しても、意味が無いよ。……むしろ、どんどん、ステビア侯爵の首が締まっていくからね。(殿下)」
「…………。(一体、殿下はどこまで知っているのだ⁉︎)」
⭐︎ すると、そこへ東洋系の顔をした男前が、トコトコとパトリック殿下のところへやって来た‼︎
「パトリック、やっと見つけたぞ‼︎(東洋風男前)」
「遅いじゃないか、サネユキ!(殿下)」
「すまんすまん、色々、書類整理に手こずってな。……あっ、ステビア侯爵殿、ごきげんよう! 王城での謁見以来ですな!(長身長髪男前サネユキ)」
「────っ⁉︎ えっ、ニホンのサネユキ殿ではありませんか⁉︎(青褪めるステビア侯爵)」
「はい、今日はパトリック直々、デモの召集がかかりましてね。私はニホンの者なので、トルネード王国のことを、とやかく言う義理なんてないのですが、……もし、この『首都だけにお金が集まる法案』が世界で当たり前になると、ニホンの貴族が『ニホンでもやりましょうよ!』って騒ぎ立てるのですよ。今、せっかく、ニホンはギリギリ平和を保っているのに、トルネードの首都貴族達の自分勝手な法案のせいで、ニホンが戦国時代に舞い戻ってしまう可能性が出てきました。だから、ニホンの為に、パトリックのデモに参加しようと思いましてね。(朗らかサネユキ)」
「──っ⁉︎(気づかれている⁉︎ 私の計画が、ニホンの皇族にも漏れているとでも言うのか⁉︎ 慄きのステビア侯爵)」
「というわけですので、……私は、首都圏活性化税には、一切関係無いが、ニホンに影響が出るからやめてほしい! 増税反対‼︎(声高らかに叫ぶサネユキ)」
「「増税反対‼︎(後に続く殿下と仲間達)」」
「それと、トルネードの首都貴族の輩共が、視察という名目で、ニホンに来て、好き放題自分勝手に遊びまくっている‼︎ ほんとにやめてほしい‼︎(さりげなくクレームを言うサネユキ)」
「そうだそうだ‼︎(超お怒り殿下)」
「「よくわからないけど、やめてくれ‼︎(仲間達)」」
「……サネユキ様ともあろうお方が、このような烏合の衆達と一緒に活動なされては、ニホンのお先も危ういですね。(張り詰めた空気を作り出すステビア侯爵)」
「なんとでも言えばいい。私は、……。」
「──待ってください、サネユキ様‼︎(キキイイイイイ‼︎ 自転車に急ブレーキをかけるノア)」
「おおっ、ノアではないか‼︎(喜ぶサネユキ)」
「パトリック殿下から頼まれた書類一式を持ってきました! ステビア侯爵、もう何処へも逃げることは出来ませんよ‼︎(ノア)」
「────っ⁉︎(驚愕ステビア侯爵)」
⭐︎ 一体、パトリック殿下が保管していた書類とは?
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