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とある暴走族のリーダー、就職する‼︎
0014:新たな門出
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──ここは、フィックスド辺境伯領とフローレンス辺境伯領との境界沿いに位置する山の入り口付近。──
──そこでは、五十人強の若い青年達と、一人の中年男性が、見るも無惨な、真っ二つになっていく地雷をボケーっと眺めていた。 そしてとある女性が、奇声を発しながら、傷一つ付いていない地雷達を手刀一つで破壊している。──
「キエエエエエ‼︎ ソワッシャー‼︎ テキシェエエエエ‼︎(ギラギラと目を光らせながら、地雷を割っていく女性)」
「先輩、……すごいです。(感無量なノア)」
「……お嬢さんは、この技をどこで体得したのかな? 普通に考えておかしいよね、サネユキ?(ややドン引き殿下)」
「そうだな。女性でも男の力を凌駕する程の体術を学べる場所か、…………これは、昔、伯父上から聞いた話だが、トルネード王国の何処かに、暗殺者を育てる一族がいるらしい。その一族は男女関係無く、最強の接近体術を代々継承しているそうだが、普段はコソコソ隠れて暮らしているために、誰もその存在を知らないみたいだ。……都市伝説級の話だが、お嬢さんを見ていると、その一族の可能性も否めないかもしれないな。(まあ、あり得ない可能性の方が高いが。 半信半疑に思っているサムライ男)」
「暗殺者か……。なかなか血生臭い匂いがプンプンしてそうだね。(ちょっと気になる殿下)」
「調べてみるか?(調べたそうなサムライ男)」
「……安全第一でできるならね。(慎重殿下)」
「了解。では私は、警察さんを呼んで来るついでに、中枢図書館に行ってみる。(少し嬉しそうなサムライ男)」
「そうだね。……警察は、いつもの人でよろしく。」
「ああ! じゃあ、パトリック、後は頼んだぞ!(言うや否やドロンと消えるサムライ男)」
「…………差し入れもよろしくって、言付ければよかった。(少し後悔している殿下)」
「キエエエエエ‼︎ …………皆様、地雷の破壊が終わりましたわよ‼︎(良い汗を流した女性)」
──どうやら地雷の処理が終わったようである。──
「──っ‼︎ お嬢さん、ありがとう。あなたのおかげでトルネードを守ることができました!(女性に感謝感激殿下)」
「なんのこれしき。……亡くなった鹿さんのためにも、出来ることがあれば何でもしますわ。(真剣女性)」
「あっ、そのことなんですけど、……地雷を踏んでしまった鹿さん達の傷は、俺が処置したので、全員命に別状はありません。(ノア)」
「「────っ⁉︎(びっくり殿下と女性)」」
『クックックル。(ふん、若造にしてみれば容易い事だからの。 相変わらずノアの頭の上に乗ってる鳩)』
「ノノノア君、処置したって……。(ふるふる殿下)」
「えっと、……対象者によるのですけど、抱擁すると、何故だか傷が治ってしまうんですよね。……でもかなりの重体だと、もちろん助かりませんよ。今回の鹿さん達には、まだ呼吸が続いていたので、ギリギリ間に合っただけなので。(殿下達の反応に、戸惑うノア)」
「ペンさんは、素晴らしい能力をお持ちなのですね。(羨望の眼差しをノアに向ける女性)」
「い、いえいえ、……その代わり、喧嘩は苦手なので、いつも負けてばっかりです。(照れまくりなノア)」
「勝ち負けなんて、関係ありませんわ。……ペンさんは、素晴らしいお方です。(真っ直ぐな瞳の女性)」
「……ありがとうございます。……先輩にそう言われると、なんだか元気が湧いてきました!(涙が頬をつたうノア)」
「ふふふ、……そのいきですわよ!」
「……お二人さん、地雷の処理も終わったし、後は、おじちゃんを警察に突き出して、事後処理をするだけだから、みんなと一緒に、フローレンス領へ、向かってもいいからね。(きゅるるん殿下)」
「──っ! い、いいのですか、殿下⁉︎(ノア)」
「うん、……早く、ここから移動しないと、警察に止められて、今日中にフローレンス領に入れないかもしれないから、急いだ方がいいかもしれない。(優しい殿下)」
「「────っ‼︎(確かに‼︎ 納得ノアと女性)」」
「ペンさん……。(ノアを見つめる女性)」
「ええ、行きますか、先輩‼︎(応えるノア)」
「はい!(頷く女性)」
「……(山の入り口からトコトコやってきて)アニキ、みんなの準備は出来てます!(やる気満々な毟られキース)」
「おう!(青年達に向かって)みんな、先輩をフローレンス領まで無事に送り届けるぞ!(左腕を振り上げるノア)」
「「「ラジャーー‼︎(ノアに応える仲間達)」」」
「ラジャー、ですわよ。(さりげなく入ってる女性)」
──若者達は、目の前の山を越えることにした!──
◇ ◇ ◇
──ここは、フローレンス領側の、山口──
──山の中には、五十人ほどの若い青年達が自転車に乗ったまま、フローレンス領側の出口をしきりに見ている。──
「ペンさんと皆様、此度は、本当にありがとうございました。(山の入り口に向かって、ペコリとお辞儀する女性)」
「あっ、……先輩、……忘れ物ですよ。(自転車から素早く降りて女性へ近づき、とある小物を女性へ渡すノア)」
──ノアが女性に渡したものは、とあるペンギンの形をしたアップリケだった‼︎──
「──っ! 確かに忘れていましたわ!(慌てる女性)」
──と、女性はスカートのポケットから裁縫セットを取り出した。そして、ノアの左腕をガシッと掴み、ものの数分で特攻服の左袖へ、ペンギンのアップリケを縫いつける‼︎──
「少し前から、ペンさんの大切な特攻服の左袖が破れていましたから、ペンギンさんアップリケをつけようと思ってたのです。(にっこり女性)」
「あっ、ありがとうございます! 一生大事にしますから‼︎(嬉しすぎてオドオドしているノア)」
「ふふふ、喜んでいただけて私も嬉しいですわ。……ペンさん、短い間でしたが、ペンさんのおかげで、とても楽しかったです。……身体に気をつけて、お元気でいてくださいね。(少し目に涙が滲んでいる女性)」
「はい‼︎ 俺も、先輩と出逢えたことが、人生で一番の宝物です‼︎ ありがとうございました‼︎ ……その、一つだけ、お願いがあるのですが、いいですか?」
「……? ええ、なんでも仰ってくださいませ。」
「もし、……再会することがあるならば、……先輩の本当の名前を教えてほしいです。……だめでしょうか?」
「…………(にっこり笑って)私も、そう思っていました。……次回会う時は、ペンさんのお名前を教えてくださいませ。私も、名乗りますから。(うるうる女性)」
「……その日が、必ず、来ることを、待ってます。それでは、俺は、ここで……。(涙を女性に見られたくないから、クルッと踵を返して山の中へ入っていくノア)」
「……私も。(頬をつたう涙を拭うこともせず、ゆっくりとフローレンス領側に向いて、少しずつ歩んでいく女性)」
「…………。(静かに涙を流しながら、女性の後姿が見えなくなるまで、動かないで女性を見続けているノア)」
「……(青年達の方を向いて)みんな、先に戻るぞ。……アニキ、キャンプ場で待ってます。(ノアからの応答は待たずに、仲間達を引き連れて来た道を引き返すキース)」
「……。(先輩。どうかお元気で。……俺、先輩が、誰かの人妻になっても、一生、先輩だけを想い続けます‼︎)」
──新たな門出により、二つの星は別々の道を歩むことになるが、いつかまた、再会する日が来るかもしれない。──
──そこでは、五十人強の若い青年達と、一人の中年男性が、見るも無惨な、真っ二つになっていく地雷をボケーっと眺めていた。 そしてとある女性が、奇声を発しながら、傷一つ付いていない地雷達を手刀一つで破壊している。──
「キエエエエエ‼︎ ソワッシャー‼︎ テキシェエエエエ‼︎(ギラギラと目を光らせながら、地雷を割っていく女性)」
「先輩、……すごいです。(感無量なノア)」
「……お嬢さんは、この技をどこで体得したのかな? 普通に考えておかしいよね、サネユキ?(ややドン引き殿下)」
「そうだな。女性でも男の力を凌駕する程の体術を学べる場所か、…………これは、昔、伯父上から聞いた話だが、トルネード王国の何処かに、暗殺者を育てる一族がいるらしい。その一族は男女関係無く、最強の接近体術を代々継承しているそうだが、普段はコソコソ隠れて暮らしているために、誰もその存在を知らないみたいだ。……都市伝説級の話だが、お嬢さんを見ていると、その一族の可能性も否めないかもしれないな。(まあ、あり得ない可能性の方が高いが。 半信半疑に思っているサムライ男)」
「暗殺者か……。なかなか血生臭い匂いがプンプンしてそうだね。(ちょっと気になる殿下)」
「調べてみるか?(調べたそうなサムライ男)」
「……安全第一でできるならね。(慎重殿下)」
「了解。では私は、警察さんを呼んで来るついでに、中枢図書館に行ってみる。(少し嬉しそうなサムライ男)」
「そうだね。……警察は、いつもの人でよろしく。」
「ああ! じゃあ、パトリック、後は頼んだぞ!(言うや否やドロンと消えるサムライ男)」
「…………差し入れもよろしくって、言付ければよかった。(少し後悔している殿下)」
「キエエエエエ‼︎ …………皆様、地雷の破壊が終わりましたわよ‼︎(良い汗を流した女性)」
──どうやら地雷の処理が終わったようである。──
「──っ‼︎ お嬢さん、ありがとう。あなたのおかげでトルネードを守ることができました!(女性に感謝感激殿下)」
「なんのこれしき。……亡くなった鹿さんのためにも、出来ることがあれば何でもしますわ。(真剣女性)」
「あっ、そのことなんですけど、……地雷を踏んでしまった鹿さん達の傷は、俺が処置したので、全員命に別状はありません。(ノア)」
「「────っ⁉︎(びっくり殿下と女性)」」
『クックックル。(ふん、若造にしてみれば容易い事だからの。 相変わらずノアの頭の上に乗ってる鳩)』
「ノノノア君、処置したって……。(ふるふる殿下)」
「えっと、……対象者によるのですけど、抱擁すると、何故だか傷が治ってしまうんですよね。……でもかなりの重体だと、もちろん助かりませんよ。今回の鹿さん達には、まだ呼吸が続いていたので、ギリギリ間に合っただけなので。(殿下達の反応に、戸惑うノア)」
「ペンさんは、素晴らしい能力をお持ちなのですね。(羨望の眼差しをノアに向ける女性)」
「い、いえいえ、……その代わり、喧嘩は苦手なので、いつも負けてばっかりです。(照れまくりなノア)」
「勝ち負けなんて、関係ありませんわ。……ペンさんは、素晴らしいお方です。(真っ直ぐな瞳の女性)」
「……ありがとうございます。……先輩にそう言われると、なんだか元気が湧いてきました!(涙が頬をつたうノア)」
「ふふふ、……そのいきですわよ!」
「……お二人さん、地雷の処理も終わったし、後は、おじちゃんを警察に突き出して、事後処理をするだけだから、みんなと一緒に、フローレンス領へ、向かってもいいからね。(きゅるるん殿下)」
「──っ! い、いいのですか、殿下⁉︎(ノア)」
「うん、……早く、ここから移動しないと、警察に止められて、今日中にフローレンス領に入れないかもしれないから、急いだ方がいいかもしれない。(優しい殿下)」
「「────っ‼︎(確かに‼︎ 納得ノアと女性)」」
「ペンさん……。(ノアを見つめる女性)」
「ええ、行きますか、先輩‼︎(応えるノア)」
「はい!(頷く女性)」
「……(山の入り口からトコトコやってきて)アニキ、みんなの準備は出来てます!(やる気満々な毟られキース)」
「おう!(青年達に向かって)みんな、先輩をフローレンス領まで無事に送り届けるぞ!(左腕を振り上げるノア)」
「「「ラジャーー‼︎(ノアに応える仲間達)」」」
「ラジャー、ですわよ。(さりげなく入ってる女性)」
──若者達は、目の前の山を越えることにした!──
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──ここは、フローレンス領側の、山口──
──山の中には、五十人ほどの若い青年達が自転車に乗ったまま、フローレンス領側の出口をしきりに見ている。──
「ペンさんと皆様、此度は、本当にありがとうございました。(山の入り口に向かって、ペコリとお辞儀する女性)」
「あっ、……先輩、……忘れ物ですよ。(自転車から素早く降りて女性へ近づき、とある小物を女性へ渡すノア)」
──ノアが女性に渡したものは、とあるペンギンの形をしたアップリケだった‼︎──
「──っ! 確かに忘れていましたわ!(慌てる女性)」
──と、女性はスカートのポケットから裁縫セットを取り出した。そして、ノアの左腕をガシッと掴み、ものの数分で特攻服の左袖へ、ペンギンのアップリケを縫いつける‼︎──
「少し前から、ペンさんの大切な特攻服の左袖が破れていましたから、ペンギンさんアップリケをつけようと思ってたのです。(にっこり女性)」
「あっ、ありがとうございます! 一生大事にしますから‼︎(嬉しすぎてオドオドしているノア)」
「ふふふ、喜んでいただけて私も嬉しいですわ。……ペンさん、短い間でしたが、ペンさんのおかげで、とても楽しかったです。……身体に気をつけて、お元気でいてくださいね。(少し目に涙が滲んでいる女性)」
「はい‼︎ 俺も、先輩と出逢えたことが、人生で一番の宝物です‼︎ ありがとうございました‼︎ ……その、一つだけ、お願いがあるのですが、いいですか?」
「……? ええ、なんでも仰ってくださいませ。」
「もし、……再会することがあるならば、……先輩の本当の名前を教えてほしいです。……だめでしょうか?」
「…………(にっこり笑って)私も、そう思っていました。……次回会う時は、ペンさんのお名前を教えてくださいませ。私も、名乗りますから。(うるうる女性)」
「……その日が、必ず、来ることを、待ってます。それでは、俺は、ここで……。(涙を女性に見られたくないから、クルッと踵を返して山の中へ入っていくノア)」
「……私も。(頬をつたう涙を拭うこともせず、ゆっくりとフローレンス領側に向いて、少しずつ歩んでいく女性)」
「…………。(静かに涙を流しながら、女性の後姿が見えなくなるまで、動かないで女性を見続けているノア)」
「……(青年達の方を向いて)みんな、先に戻るぞ。……アニキ、キャンプ場で待ってます。(ノアからの応答は待たずに、仲間達を引き連れて来た道を引き返すキース)」
「……。(先輩。どうかお元気で。……俺、先輩が、誰かの人妻になっても、一生、先輩だけを想い続けます‼︎)」
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