97 / 101
96
しおりを挟む一世一代の告白から一年後。
色とりどりの花々とだいすきな人たちに囲まれて僕たちは結婚式を挙げた。
1年の間に色々なことがあった。
リュカさんのご両親への挨拶、式場選び等々……。
思い出すだけでもあのときの緊張が蘇りそう。
そんな中でも、一番大きな出来事はリュカさんの名前が変わったこと。
義兄のレイさんは、リュカさんがルグゼンブルクの事業から撤退したせいで、以前よりも利益が大幅に減ったらしく、僕の過去を調べ上げて、Ωで、子持ちで、両親もいない奴にルグゼンブルクの敷居は跨がせない。と生活に支障が出そうなくらい嫌がらせをしてきた。
何度も忠告していたらしいが、とうとう僕に直接手を出そうとしてきて、本気で怒ったリュカさんが、ルグゼンブルクとの縁を切った。
そして、父方の祖母の家に養子という形で入り、正式な名前がリュカ=フラヴィオ=イオリ=ルフェーブルに変わった。
そんなリュカさんと結婚して僕は陽 ルフェーブルになった。
バージンロードは父親代わりの琥太郎さんに歩いてもらって、リングボーイはりぃくんに。
あの琥太郎さんがリュカさんに僕を渡すときに涙目になりながら幸せになりなさい。って言ってきて、式の最中だというのに、涙が一筋零れた。
そんな感動に包まれた結婚式。
「陽、きれいだった!」
「りぃくんはかっこよすぎて僕もうどうしよう!」
披露宴は僕が大勢の人が苦手なことをリュカさんが配慮してくれて、-shiki-の植物園で親しい人たちと行うことにした。
そんな花々に囲まれているのはリュカさんが作ったタキシードを着たりぃくん。
リングボーイとして、結婚指輪を持って来てくれたときからそうだったけど、本当に天使が舞い降りたと思うほど美しくて僕は天に召されそうになった。
……リュカさんがさりげなく支えてくれて事なきを得たけど。
「陽くーん!とっても綺麗だったわ!
やっぱり一緒にモデルしてみない!?」
「ええ、本当にいい式だったわ。
そしてモデルの件は気にしないで。」
シャンパン片手にこちらに来たのはリュカさんのご両親。
お義父様のクロエ=ビアンカ=ルグゼンブルクさんとお義母様の西園寺 伊鶴さん。
リュカさんのご両親はふたりともαの女性だった。
クロエさんは世界を股にかけるトップモデルで、その美貌はさすがというべきか、神々しい。
今日着ている胸元が大きく開いた鮮やかな紅のドレスがよく似合っている。
そして、伊南さんはクロエさんに似たんだなとわかるほど、底抜けに明るい。
最初の挨拶のときなんて原石を見つけたわー!と僕を見るなり叫んで、モデルにならない!?と熱心に誘われた。
伊鶴さんは西園寺総合病院の院長。
クロエさんとはまた違った、たおやかな美人で、普通なら地味に見えそうな深緑のドレスを上品に着こなしていた。
落ち着いた性格らしい伊鶴さんは、言い方は悪いが暴走しがちなクロエさんをうまく大人しくさせてくれる。
ただクロエさんと伊南さんにはなかなかに毒舌だ。
ふたりはやりとりはリュカさんと伊南さんの普段の様子とまったく同じで思わず笑ってしまったものだ。
そんな個性的なご両親はとても温かく僕を受け入れてくれた。
会場に並べられている、柚さんのとても美味しい料理を奪い合うように食べる木蓮さんと伊南さん。
それを見てなぜか小さな身体で張り合おうするりぃくんに笑わせてもらって、想い出に残るとてもいい式になった。
767
あなたにおすすめの小説
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
いい加減観念して結婚してください
彩根梨愛
BL
平凡なオメガが成り行きで決まった婚約解消予定のアルファに結婚を迫られる話
元々ショートショートでしたが、続編を書きましたので短編になりました。
2025/05/05時点でBL18位ありがとうございます。
作者自身驚いていますが、お楽しみ頂き光栄です。
【完結】幼馴染から離れたい。
June
BL
隣に立つのは運命の番なんだ。
βの谷口優希にはαである幼馴染の伊賀崎朔がいる。だが、ある日の出来事をきっかけに、幼馴染以上に大切な存在だったのだと気づいてしまう。
番外編 伊賀崎朔視点もあります。
(12月:改正版)
8/16番外編出しました!!!!!
読んでくださった読者の皆様、たくさんの❤️ありがとうございます😭
1/27 1000❤️ありがとうございます😭
3/6 2000❤️ありがとうございます😭
4/29 3000❤️ありがとうございます😭
8/13 4000❤️ありがとうございます😭
12/10 5000❤️ありがとうございます😭
わたし5は好きな数字です💕
お気に入り登録が500を超えているだと???!嬉しすぎますありがとうございます😭
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
欠陥αは運命を追う
豆ちよこ
BL
「宗次さんから番の匂いがします」
従兄弟の番からそう言われたアルファの宝条宗次は、全く心当たりの無いその言葉に微かな期待を抱く。忘れ去られた記憶の中に、自分の求める運命の人がいるかもしれないーー。
けれどその匂いは日に日に薄れていく。早く探し出さないと二度と会えなくなってしまう。匂いが消える時…それは、番の命が尽きる時。
※自己解釈・自己設定有り
※R指定はほぼ無し
※アルファ(攻め)視点
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる