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しおりを挟むあれから午後のハーバリウム教室を終え、りぃくんを迎えに行って、お土産を取りに家に戻って柚さんと作った晩ごはんを食べて、りぃくんが待ちに待ったお土産渡し会が開催された。
琥太郎さんの家に木蓮さんがいるのを見て、誰なんだ、と少し警戒したようだけど、本当に一瞬で、琥太郎さんそっくりな木蓮さんが昔遊んでくれたお兄ちゃんであることを思い出し、ちょろちょろと足元をうろついていた。
最初は柚さんに小間使いのように手伝いさせられていた木蓮さんだが、行く先行く先にちょろちょろとついてくるりぃくんに、危ないと思ったのか最終的に肩車しながら、手伝いをこなしていた。
相変わらずりぃくんは人懐こい。
木蓮さんにお土産を用意していないことに気づいてあわあわしていた。
ここに来る前にこっそり木蓮さんのぶんも用意しておいたんだけれどね。
なんせりぃくんとふたりで食べるには多すぎる量があったから。
「こたちゃんはこれー!」
「あぁ、ありがとう。」
「こたちゃんはまっちゃすきだからね!」
「よくわかったな、とても美味しそうだ。」
「えへへー。」
琥太郎さんの大きな手でぐりぐりと頭を撫でているりぃくんはとても嬉しそうだ。
「りぃくーん、僕にはー?」
「あっ!ごめんね柚ちゃん!
柚ちゃんにはね!これ!
水族館に行ったときあったの!
かわいいでしょ!」
「うわぁ、かわいいねぇ。
アザラシのチョコレートだ!」
りぃくんより大きいゴマフアザラシのぬいぐるみ、ゴマちゃんとおそろいのチョコレートなんだよ!となぜかドヤ顔で語っていた。
「もっくんがね、帰ってくるのしらなくて、ごめんね。
でもね!リュカとえらんだお土産だからおいしいよ!」
木蓮さんにはお酒のつまみになりそうなものを詰めた。
「おぉ、サンキューな。
ってリュカって……?」
「りぃくん、旅行楽しかった?」
「とーーーっても!楽しかった!
見たことないものがたくさんあってね。
リュカにいろんなお魚さんのしゅるいを教えてもらってそのあと朱いとりい?をたくさんくぐってなむなむしたの。」
もう、きらきらと瞳を輝かせて口が止まらないようだ。
興奮しすぎて腕の中から落ちたおーちゃんを僕が拾い上げて苦笑いしながらりぃくんを見守る。
柚さんもうんうんって聞いてくれていた。
「それでね!陽もにこにこしててね。
リュカと手繋いで歩いてぎゅうってして寝て仲良しだっ「り、りぃくん!」」
今度は僕がおーちゃんを腕の中から落としてりぃくんの口を慌てて塞いだ。
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