僕の幸せ assort fortune

朝比奈和花

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リュカさんと番になって約1週間。
僕の身体が復活して、新婚旅行に行くことに。

この1週間はこの新婚旅行に行くためにリュカさんは寝る間も惜しんで仕事をしていた。


「陽~リュカ寝ているね。」

「そうだねぇ。
旅行に行くためにたくさん仕事を頑張ってくれていたから、寝かせてあげようね。」



僕たちは現在、飛行機の中にいます。
この飛行機、乗客は僕たち3人だけなんです……。

僕は普通に飛行機に乗ると思っていたから、りぃくんが飽きないように色々考えていたのだが、リュカさんが新婚旅行ですし人が少ない方がいいでしょう?とプライベートジェットを用意してくれていた。


初めての海外旅行でプライベートジェットだよ……。
なんか階段を数段飛び越えている気がする…

広いベッドに、バスルーム。
対面式の広々とした大きなテーブルとソファ。
大きなテーブルには瑞々しいフルーツがこんもりと盛られている。


長旅にはあまりにも快適な空間だ。
客室乗務員の人も僕たちが時差で狂わないように色々と調整してくれるし。

リュカさんは今回の旅行のために仕事を詰めて何日も徹夜していたから時差とか気にせず、泥のように眠っているけれどね。



「陽!オセロあったからやろう!」

「お!負けないよー!」

りぃくんも最初は豪華な空間に強張っていたが、雲海を眺めたり、おしゃべりしているうちに慣れたようだ。


こうやってりぃくんと遊んで、ごはんを食べて、眠って……。
十数時間という空の上の旅は案外あっという間に過ぎていった。



それからぐっすり眠ってすっきりした顔をしているリュカさんと、いろんな国を回る。
今回の新婚旅行はただの新婚旅行ではなくて、もうひとつ目的があるんだけれど、それはまだ先だ。




まず街に降り立った瞬間、日本とは全く違う街並みに圧倒された。
当たり前だけれど日本語なんて見当たらないし、ようやく外国に来たんだな。と実感する。


それにしても……。

「リュカさんは見事に街に溶け込んでいますね……。」

爽やかに白いシャツをまくり上げ、長い脚を存分に活かしたボトム。
シンプルな出で立ちなのに、センスのいいサングラスがアクセントになっていて品の良ささえ伺えた。


周りの視線を一身に集めている。
……ちょっぴり、ちょっぴり気に入らない、かも。


対して僕はといえば、ファッションデザイナーであるリュカさんに僕に似合う洋服すべて選んでもらったというのに、おのぼりさんのような雰囲気が漏れているのか、観光客感満載だ。


りぃくん?全部かわいいからオッケー!


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