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第2章

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たくさん食べてエビアボカドやチョコバナナなどのアレンジたこ焼きまで楽しんで文字通り満腹になった双子は今度はたこ焼きを作りたいと言い出す。

「鉄板あっついから絶対手近づけちゃダメだからね!」

挑戦したいと言ったことはなるべく挑戦させてあげるようにはしている。

いつもミクロからなことが多いから今日はフィラから。

フィラを後ろから抱き込んで一緒に作る。

「……僕作ったの、ユーリも食べてくれる?」

「もちろん!」

「……!……頑張る!」

慎重派のフィラはじっくり焼き上がるのを待ってそーっと針を入れる。

ころ、ころ……

「……失敗しちゃった……。」

「初めてなのに上手上手。
こういうのは数こなしてなんぼだよ。」

そのあとも少し生焼けのものやへこんでしまったものを大量生産したが美味しくいただいた。

中でも綺麗にできたものを俺やミクロにくれた。
……失敗したものの多くはチェルロさんのお皿にある気がするけれど、気のせい、かな……?



続いたミクロはまぁ豪快。

まだだって言っているのに気になるのか針を刺して萎んでしまうことが多かった。

「ユーリ、できた!
フィラも上手にできたの食べて!」

ミクロも綺麗にできたのをくれる。
失敗したのは今度はエルヴィスさんのお皿に乗っている気がするけれど、気のせい、かな……?

「それにしてもこれはエールが進むな!」

チェルロさんがひげをつけながら何杯目かわからないビールを口に含んだ。

「本当についついエールが進んでしまいますね。」

エルヴィスさんはジョッキでもなぜだか優雅に見える。

「くそ、俺も飲めたらな。」

「まぁまぁ、ラディカが飲める時期になったらまた作るから。」

「頼むわ。」

ラディカは今ジルくんがいるからお酒は飲めないのだそうだ。
だからラディカと子どもたちは麦茶。

俺も最初の1杯はビールにしたけれど、昨日の夜中のお酒を思い出してそのあとは麦茶にした。



「それにしても……昼のギョウザという料理だったりこのたこ焼きだったり、ユーリの作る料理は本当に美味しい。」

「ありがとう!」

ラディカは甘いものが大好物らしく食後に出したいちごのアイスクリームをそれはもう幸せそうに食べていた。
甘いものは別腹、らしい。わかる。

ごはん中は眠っていたジルくんは今は器用に両手で哺乳瓶をもちごっきゅごっきゅとミルクを飲んでいた。
なぜだか貫禄があって逞しい。


今日も美味しいごはんを食べれて、好きな人たちと過ごすことができて、幸せ。
そこでふと気づく。

そうだ、俺はこんな幸せが好きなんだ。
こんな幸せな時間を過ごすことができる人となら結婚したい、と思う。

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