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第1章
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しおりを挟むいよいよやってきました順位戦!
今日は第3騎士団の順位戦だ。
アレックスさんもミミくんもルフくんもとにかくがっつりしたもの、が希望だったから
肉料理を中心に頑張った。
ハンバーグ弁当にカツサンド。
お祭りで好評だった焼きそばを食べやすいようにやきそばパンに。
お弁当には野菜やフルーツも忘れない。
バスケットふたつぶんパンパンになるまで作った。
順位戦にはやんごとなき身分の方も来るそうでかしこまった服を着る。
といっても俺は庶民なので薄いベージュのジャケットにスラックス、モスグリーンのネクタイ。
双子もモスグリーンのジャケットに半ズボン。
暑さにやられたら困るから下はサンダルにかんかん帽を被せた。
首からは麦茶を煎れた水筒を首から下げさせる。
子どもだし少しカジュアルでも許されるだろう。
「あ、チェルロ!」
「おー、チビちゃん、おはよう。」
「「おはよう!」」
「朝から元気だなぁ。」
双子はチェルロさんを見つけた瞬間駆けていく。
仲良いなぁ本当に。
「おはようございます、ユーリさん。」
「おはようございま!?す、うぅん、エルヴィスさん。」
「?大丈夫ですか?」
いつものローブ姿じゃないエルヴィスさんの他所行きの洋服になんだかドキがムネムネした。
男すら虜にするのかエルヴィスさんは。
「あぁ、こうした方がいいですかね。」
俺がエルヴィスさんをまじまじと見ていたからか、エルヴィスさんは指輪をくるっと回転させて容姿を変えてしまった。
もったいないような、安心したような……。
安心する?なんで?
……ま、いっか!
胸に広がるなんだかよくわからない感情はとりあえず無視した。
招待状を見せて会場に入るとそこはもうすごい熱気だった。
招待状に書かれている席は本当にいい席で間近で戦いを見れる位置だった。
さすがアレックスさん。
俺の隣にエルヴィスさんとフィラ。
フィラの隣にミクロと、双子を挟むようにチェルロさんが座った。
「2人ともこまめに麦茶飲むんだよ。」
「「はーい。」」
それからの俺とチェルロさんは驚きでぽっかり開いてしまう双子のお口を閉める係になった。
順位戦はシードがあるから強い人はまだ出て来なくて最初は新人さんかなって人たちから対決していく。
でもこうやって剣や魔法で戦うところは見たことなかったから双子はおぉ!ってしきりに言ってはその口が閉じなくなっちゃう。
砂埃が入るよっていえばぱこんって閉じるんだが、またおぉって口が開いちゃう。
口が開いているのに気づけば俺とチェルロさんが閉じるようにした。
チェルロさんはゲラゲラ笑って
「試合見るよりちびちゃんたち見ている方が面白い。」
と途中から試合を見ているのか双子を見ているのかわからなくなっていた。
エルヴィスさんはといえば、俺が持ってきていたアイスティーを飲みながら
「早く見応えのある試合が始まるといいですねぇ。」
なんて優雅に試合を観戦していた。
もうなんだかしっちゃかめっちゃかだ。
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