気まぐれ店主ののんびり？生活

第1章

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翌日、双子を教室に送り届け、エルヴィスさんと動く。
チェルロさんは違う用事があるみたい。

「まずユーリさんの用事から済ませましょう。」

そう言ってもらえたので、商業ギルドに向かい、エルヴィスさんとチェルロさんの従業員登録を済ませた。
その後は医療ギルドに。

「ばあちゃん、薬草の受け取りに来たよ。」

医療ギルドの豪傑ばあちゃんに頼まれた薬を作るために薬草の材料をもらう。
豪傑ばあちゃんが頼んでくる薬はいつもばあちゃんが材料を用意してくれているのだ。

でもこれからは薬屋を自分でやるから、と言ったけれど俺の作る薬は質がいいらしく、少しでいいからおろしてほしいと正式に依頼が出されてしまい断りきれずこういう形になった。

「後は自分の作りたい薬の材料を依頼しなきゃっと。」

薬草やその他の材料は森やダンジョンにある。
俺は森で野生動物にあったときに生きていける自信はないし、ダンジョンなんてもっと無理。
なので医療ギルドで買えなければ冒険者ギルドに依頼を出さなきゃいけない。

「どんな薬を作ろうと思っているんですか？」

「まずは家庭用の薬かなって思っているんですけど……。

一般薬の傷薬、胃薬、頭痛薬、熱ざまし……魔法薬なら下級と中級のポーション、魔力の酔い止め……これくらいは必ず置いておきたいですね。

本当はまだまだおきたいのあるんですけれど、依頼を出すにも依頼料の兼ね合いもあるので……。」

医療ギルドにある薬草は少し萎びていたりして、もっと状態のいいもので依頼を出したい。
でも冒険者ギルドで薬草類は依頼料は比較的安いとはいえ、量があればバカにならないし、その分提供する料金が高くなってしまう。

質のいいものを安く売りたいからそれでは本末転倒だ。
……悩みどころである。

「あぁ、材料のことなら心配しないでください。

私は冒険者ギルドではSランクですし、チェルロもAランクです。
現に今、森に行ってもらって材料を揃えてもらっています。

早く終わればダンジョンに行ってお小遣い稼ぎをしてくるかもしれませんね。

だから大丈夫です。」

……これは契約内容を考え直さなければならないかもしれない。
……2人が優秀すぎる。

「俺の用事は終わってしまいました……。」

冒険者ギルドに行かなくて良くなった分、買い物だけになったので早く終わってしまった。




「そうですか、では私の用事に少し付き合ってもらってもいいでしょうか？」

「はい、もちろん！」

エルヴィスさんが足を運んだのは貴族街の家具屋さん。

「しばらく、ここで過ごすことになりそうなので、心機一転家具から揃えようと思いまして。
寝具とか変えてしまっても大丈夫ですか？」

「それは全然大丈夫ですけれど……。」

確かに数日ならいいかもしれないけれど、暮らすとなると自分の暮らしやすい家具が必要になるかもしれない。

「では、行きましょう。」

初めて入った高級家具屋さんは値段が2桁違って、俺はエルヴィスさんの傍から離れないことを決めた。