瞳の奥の漁火～女をいたぶる狂気の女～

美しさの本質

2

「いやああああああぁぁぁぁぁぁ～っ！痛いぃぃっ！痛いぃぃっ！痛いぃぃっ！
痛いぃぃぃぃぃぃぃｌ～っ！！あああぁぁぁぁぁぁ～っ！いやあああぁぁぁぁぁ～っ！

ぎゃああああああぁぁぁぁ！、あっ！、あっ！、あっ！、あっ！、ああぁぁぁぁぁぁ
ぁぁぁ～～っ！痛いぃぃぃぃぃ～っ！！！いやああああああぁぁぁぁぁぁ～っ！」

今までとは、比較にならない凄まじい悲鳴を上げ、瑠美子はのたうち回った。
瑠美子の痛みに比例して、叫び声に合わせて、摩耶の足に、彼女の靭帯が破壊される感触が伝わってくる。。
まさに、地獄絵図だ。
が、摩耶とってはいつもの様に、天にも昇るような甘美な一時だった。
彼女のあり得ないくらい歪んだ悲痛な表情が、心臓が破裂する程の興奮
を与えてくれた。

摩耶は瑠美子に心の中で語りかけた。
〝瑠美子さん、あなたは私と同じ様な性癖を持っているという点では同類かも
しれない。そういう意味では少し親近感も沸いた。。

でも、残念ながら私とはレベルが違ったわね。
あなたのは所詮遊びレベル。ちょっと相手が苦しむ姿を見れるだけで満足
だった。しかも、相手を虐めるのが目的で身に着けた筈に格闘技に、中途半端に
プライドなんて持ってしまって。。帰来の性格が災いしたわね。
でも、これであなたも生半可な〝火遊び〝が、身を滅ぼす事もあるって事を
学んだわね。代償は大きかったけど。。

あなたは美しい。。
みんな、あなたの美しさを羨んでいる。
でも、”女は美しい方が得”なんて言う話は、世間のまやかしでしかない。
実際は、美しければ美しい程、女はみな生きることに苦悩している。。

この世は、喰うか喰われるか。
人より美しいという事は、人より目立つということは、それだけ獲物として
狙われやすくなるだけなの。

それを知っている者だけが生き残る事ができる。自分の美しさを短絡的に
恵まれていると勘違いせず、宿命として背負える者だけが。。真の美しさを
手に入れる事が出来る。。

あなたが味わった地獄の苦痛。。
この痛みの意味をじっくり考えてみてね。
それが、今日私が楽しませてもらったあなたに対する、私の助言。
せめてものお礼です。。

摩耶は、凄まじい痛みに泣き叫び続ける瑠美子に、心の中で手を合わせた。