瞳の奥の漁火~女をいたぶる狂気の女~

黒野拓海

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体育館

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狭い備品倉庫、摩耶の目の前の積み重なった体育マットの上に、1人の女の子がうつ伏せに寝ていた。
上半身は下着のみ、短パン1枚の姿だ。露わになった背中は美しく、薄暗い倉庫の中で、白い光を放っていた。

摩耶は、その若く、きめ細かい肌にそっと触れてみた。震えているのか、背中が小刻みに波打っていた。

摩耶は、彼女の背中を品定めすると、満足感で一杯になった。

〝この子が自分の物になった。愛しい。。この上なく愛しい。。

だからこそ傷つけたくなる。苦痛を与え、うめき声を上げさせたくなる。。この子もきっとそれを分かってくれる。〝

摩耶は、両手を彼女の肩胛骨の上にのせると、爪を立て、その柔らかい肌に十分に食い込ませた。
そして、残忍な期待に胸を膨らませながら、その綺麗な背中を思いっきり引っかいた。

「いやあーっ!痛い~っ!!」

その瞬間、倉庫内に彼女の悲痛な叫び声が響いた。

彼女は、苦痛に表情を歪めながら、摩耶に叫んだ。

「やだっ!やめて摩耶・・痛いよっ!」

「あら、何言ってるの由香里、あなた、私の奴隷になるって約束したでしょ。奴隷は絶対服従なのよ。世界史でも勉強したじゃない。」

彼女の名は仁科由香里。摩耶のクラスメートであり、同じバトミントン部の仲間だった。でも、今は摩耶と奴隷契約を結んでいた。

「そうだけど。。」

由香里は摩耶に向かって反論した。
辛そうな表情を見ているだけでゾクゾクしてくる。

「確かに何でも言うこと聞くって言ったけど、こ、こんな事するなんて聞いてないよ!ねえ、嫌だよ。もうやめてよ。。
あっ!いっ、いやあ~っ!嫌だってば!痛い!痛い!痛い!」

彼女はまた悲鳴をあげ、強い痛みに身をよじった。摩耶がまた、力任せに背中を掻きむしったからだ。

摩耶は由香里を覗き込んで、凄んだ。

「ふん!この位の事で何よ。私がレギュラーから外れたの、誰のせいだと思ってんのよ!」

摩耶は由香里の顔の前にドカッと足を踏み出した。その足首には包帯が巻かれていた。
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